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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2291
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 お世話になっております。
只今『真・女神転生VV』攻略中のため新規投稿お休みしております。
2024.6.28
とりあえず1周目クリアしたのでぼちぼち投稿再開しています。
2024.7.19


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1001.  トライアングル(2009) 《ネタバレ》 
(他のレビュワー様もご指摘のように、予備知識なく鑑賞する事をお勧めします。ネタバレありますので未見の方はご注意ください。)主人公たちが乗り込んだ客船は、ギリシア神話の風神の名『アイオロス』を冠していました。劇中紹介されているこの神に纏わるエピソード、“死神を騙してこの世に居座った罰として、岩を山に押し上げる苦行を永遠に課された”が、主人公の身の上にも起きていると考えてよさそうです。彼女はシングルマザー。自閉症の息子と向き合う生活。其処に逃げ場はありません。だから逃げたかった。ほんの少しだけでも、楽しいクルージングで厳しい現実から目を逸らしたかった。それが自動車事故で命を失う寸前に、彼女が抱いていた願い。そこを死神(タクシー運転手)に付け込まれた。彼女は“死”という現実から、逃げ続ける誘いに乗ってしまいました。息子を取り戻す挑戦を、彼女は続けるのでしょう。永遠に。TRI・ANGLEはTRY・ANGLEでもありました。なんと哀れな事でしょう。それほど重い罰を受けなければならない程、彼女は罪人だったのでしょうか…。物語は、その構造上同じ場面が幾度も繰り返されますが、主人公の視点が複数存在するため、飽くことがなく緊張感を維持できたと思います。何も知らずにアイオロスに乗り込んできた私。奇妙な繰り返しを阻止しようと足掻く私。自分の役割を理解(思い出した)私。文字通りアングルが変われば、物事の受け取り方も変わります。それが物語の奥行。技ありの脚本でありました。
[DVD(吹替)] 7点(2013-01-04 18:52:45)(良:4票)
1002.  アフロ田中 《ネタバレ》 
社長「これはこれは、無断欠勤中の田中くん。今日はどうしたんですか」田中「はい。私、今日はずっとダラダラとしておりました。あ違います。正確にはヘラブナ釣りを少々」社長「で、わざわざ私を探しに来たということは、私に何か言う事があるんだろ」田中「いえ、私の方からは何も言える事はありません。あるのはただ、無断欠勤をしたという事実だけです」社長「だからこそね、何か言う事があるんじゃないのかってこと」田中「いえ、私からは何も。あるのはただ、無断欠勤をしたという事実だけです」社長「そこを押すよな、さっきからな。ま、でも一応反省はしているんだよな」田中「それはもちろんです。社長」社長「ん、それならまあ今後マズい事やんないようにな」田中「ありがとうございます。失礼します」社長「もやもやするなあ」以上完全再現させていただきました。この件に大爆笑。腹を抱えました。完全無欠の謝罪技術、社会人なら是非身に付けたいものです。さて、本作の長所はキャラクター造形の素晴らしさに尽きると感じます。超絶美人だけれど、今まで魅力的とは一度も思った事がない佐々木希を、これだけ愛おしく撮れるのは凄いと思いますし(『ハメ●り?!』なんて台詞を吐かせたのは金メダル級の大仕事)、悪友たちもみな、肩の力が抜けていてイイ感じ。そして主演の松田翔太。菩薩もびっくりアルカイクスマイルから、悩み慄く眉間の皺まで、表情豊かで観ていて楽しかったです。童貞倫理審議会が認定する優良童貞ボーイでありました。そんな田中にシンパシーを感じてしまう自分が情けないやら愛おしいやら。披露宴会場ロビーにて、肩を寄せ合いタバコをふかす野郎どもが美しく見えました。失恋上等。情けなくてバンザイ。死ぬ間際、きっとあいつら5人は思いだし笑いで死ねる。そんな人生の一コマを集めるために、人は生きていくのだと思います。
[DVD(邦画)] 9点(2013-01-01 00:00:00)(良:3票)
1003.  ライアーゲーム-再生- 《ネタバレ》 
テーマ、オチ共に劇場版『ファイナルステージ』と同じです。ですから感想もやはり同じで、「1億円はそんなに軽々しく扱える金額じゃねえぞ」と思ってしまいました。馬鹿正直の神崎直が言うならまだしも、本作のヒロイン篠宮優は至って普通の人。訴えかける力も弱い。敗者の居ないハッピーエンドの結末が、空虚な絵空事に思えてしまいます。また、前作に比べてキャラクター造形が弱い点も気になりました。衣装は派手なのに、人格が際立ちません。秋山のライバル格・桐生、教祖様張本。準主役級はもっとクレバーに、そしてアクを強く。要潤、小池栄子、野波麻帆らいい味を出せる役者達には見せ場を与えて欲しい。そしてレギュラー福永。トラブルファクターを上手く活かしてこそ脚本家の腕の見せ所かと。キャスティングは素晴らしく豪華なので、この使い方では不満が残ります。椅子取りゲームと見せかけての国盗りゲームというアイデアは秀逸で、戦略も見応えがありました。ゲームから脱落した者たちが鍵を握るという仕組みはイイですね。それだけに、この出来では勿体ないと感じます。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2012-12-31 23:59:01)
1004.  チアリーダー・マサカー ~戦慄の山小屋~(OV) 《ネタバレ》 
「メリッサって誰やねん!」と、とりあえず突っ込ませていただきたい。横溝正史も真っ青の、そんな昔話知らんがなという筋書きにア然としました。980円セルAVクラスのブロンドヌードを頂戴したい人のみどうぞ。ちなみにチアリーダーのコスチュームなんて着ていません。
[DVD(字幕)] 3点(2012-12-28 18:57:06)
1005.  ビッグハンマー・マサカー 血しぶきの狂宴 《ネタバレ》 
ハンマー男は何者なのか。どんな目的で殺戮を繰り広げるのか。一切説明はありません。言わば『CUBE』と同じ方法論によるアプローチ。物語の背景は、観客自身が想像するしかありません。ただし、ホラーにおいてこの趣向は危険であることが分かりました。何故なら観客が導き出す答えは、自身の価値基準を満たした、“理に適う”ものだからです。観客に背景を推理させる暇など与えず、有無を言わさぬ展開で物語を引っ張れないとキツイ。ちなみに自分が想像した背景は、“ハンマー男は、ゾンビ風シスターズの守護者。彼女たちの食糧を得るために人を狩っている”あるいは“熱狂的モンスターハンターのコスプレマニア”。どうです?つまらない解釈でしょ。狂気を描くには、狂状を描くだけではダメなのだと思います。本当に怖い人は、常人が思いもつかぬ理屈を持ち出すもの。『悪魔のいけにえ』のリアルな○チガイぶりを見習って欲しいところです。なお、小回りの利かぬハンマーは、凶器としてリアリティを欠くかと思いましたが、クローズド空間でなら有効であることが証明されました。何より破壊力が魅力。べらぼうですもの。『バイオハザード』シリーズでも斧が登場していますし、スプラッターホラーで大型凶器は流行っているのかもしれません。ただ残念ながら本作の場合は単なる殺戮ショー。悪趣味なだけで、エンターテイメント性は感じ取れませんでした。映画としての評価は出来かねます。
[DVD(字幕)] 2点(2012-12-25 18:53:49)
1006.  ゲット スマート
「基本デキる男だけど、どこかズレている」という主人公のキャラ設定は、ベタなコメディでお馴染みの「とことんお馬鹿でドジばかり」より、数段レベルの高い脚本を要求されます。必然的に笑いのハードルも高くなる。主役スティーブ・カレルは、見た目で笑いを取れる風貌ではありませんし、日本での知名度も高くない。演者のキャリアがモノを言うコメディにおいては大きなハンデです。笑いは文化そのもの。異文化を理解するのはただでさえ困難なのに、瞬発力を必要とする笑いであれば尚更のこと。本作は、日本人にとって見た目以上に敷居が高いコメディだと考えます。かく言う自分も、そんなに笑えませんでした。ただ、代わりと言ってはなんですが、ヒロインのアン・ハサウェイは最高でした。あの美しさと可愛さは尋常じゃない。とくにキラキラドレス+ボブカットにはやられました。二の腕フェチにはたまらないカットも続出。これが本当の「エロカワイイ」です。アメリカンコメディに慣れた方なら結構楽しめるのではないかと。
[DVD(字幕)] 5点(2012-12-22 21:59:27)(良:2票)
1007.  ドクターズ・ハイ 《ネタバレ》 
ゲームに参加したのは誘われたから。殺めたのも末期の患者。言わば安楽死。僕は悪くない。殺人に加担したのは彼女の境遇に同情したから。女が僕の良心を利用したのだ。僕は悪くない。そうだ僕には約束された人生がある。秘密を知る同僚たちは邪魔だから死んでもらおう。悪人だから殺しても問題ないだろう。僕は悪くない。悪くない。悪くない…。原因を外に求める事で、彼は罪悪感から逃れています。主人公は自分が悪人だとは思っていません。でも違います。彼は本物の悪人。それも最低最悪の部類。恩師にも、恋人にも、眉一つ動かさず嘘がつける男。検死には知的好奇心が湧いても、本当に苦しんでいる病人には興味がない研修医。そんな主人公に復讐の機会を与えたことに驚きました。そんな馬鹿な。最期のゲームに正答を出し、復讐を成し遂げた事で、心は晴れた事でしょう。彼は何事もなかったように、表の人生を歩いていく。そして優秀な医師として皆から尊敬されるのでしょう。無能な善人より、有能な悪人が尊ばれる社会。この映画は絶望を描いていました。『SAW』や『ファイナルデスティネーション』シリーズとも通じる、殺人方法展覧会。アイデア面でも、グロテスク描写でも、これら人気ロングシリーズにひけを取らないのは凄いです。そういう意味では、極めて悪趣味な映画でもあります。
[DVD(字幕)] 6点(2012-12-19 18:56:21)
1008.  恐怖新聞(2011) 《ネタバレ》 
恐怖新聞は呪殺プログラム?新聞配達人が鬼形と因縁浅からぬ同級生であった事から、まるで同級生が主人公を呪い殺そうとしている印象を受けます。「許さない」なんて恨み節まで吐いていますし。しかし呪いの主は同級生ではありません。そもそも10年程前の恨みを、今になって晴らす必然性がありません。新聞を送りつけている呪術主は、ラストカットで明かされます。主人公のバイト先、喫茶店すずらんのマスター。恐怖新聞の入った棚に、呪いの人形をしまう姿が示されています。何故、マスターは鬼形を呪う必要があったのでしょう。いや、何故恐怖新聞を送りつけたのでしょう。何十年も続いている喫茶店。そのマスターは年齢不詳。霊気探知機もマスターに反応していました。棚の数だけ恐怖新聞を送っているとしたら…奪った寿命でマスターは不死を手に入れていると推測されます。恐怖新聞は呪殺が目的ではなく、永遠の命を実現するためのシステムだった?!ちなみに、喫茶店名“すずらん”は毒草です。花言葉は幸福とのこと。なるほど。おそらく日刊は撒き餌。本命は号外で寿命を一挙に獲得すること。今回は上々の成果と言えるでしょう。童顔俳優の宮川一朗太をキャスティングしたのも道理というワケ。この設定は面白いと思いました。ただ、お楽しみの謎解きは淡泊過ぎて拍子抜け。主人公の“50年”の扱いもあまりに軽いと感じました。彼が命をなげうったのは“贖罪”のため?それとも愛する彼女を救うため?彼の葛藤はテーマの根本を成すもの。ドラマ処理が不十分でした。やはり映画で70分は短尺。もっともっと恐怖新聞の世界を楽しみたいと思いました。
[DVD(邦画)] 5点(2012-12-16 21:58:52)
1009.  口裂け女 リターンズ 《ネタバレ》 
劇場版『口裂け女』シリーズ最新作。今回の“口裂け女”は、三叉村で祀られる生き神だそうです。興味深いのは、生まれながらの口裂け女もいれば、後天的に口裂け女になる者もいる点。前者は完全に怪物仕様で人肉を食らいますし、後者はアクシデント等で口裂け状態になる模様。いずれにしても村では、常に口裂け女が存在する理屈です。口裂け女は、差別と畏怖で村人を纏める存在とのこと。三叉という土地が口裂け女を生む。もはや都市伝説とは関係なくなっていますが、これはこれで悪くない設定だと思いました。口裂けの生き神としての権威は絶対的で、逆らう村人は皆無。皆大人しく殺されます。つまり、口裂けに対抗できるのは部外者のみ。如何にしてビジターである主人公が口裂けの呪縛を断ち切るのか、また何ゆえ三叉の地が口裂けを生むのか等、掘り下げれば面白くなりそうなポイントは多々あったのですが、まるっとスルー。折角の設定を活かせていない残念な脚本でありました。ナチュラルボーン口裂け女の造形もセンスを感じません。あの口は、一歩間違えばギャグでしょう。『口裂け女ビギニング』に負けず劣らぬトホホぶりありました。今回もトホホラー。以下余談。劇場版『口裂け女』シリーズのタイトルについて。『2』の次に『ビギニング』そして今回『リターンズ』ときました。続編があるなら『またまた口裂け女』『もっとも口裂け女』『まだまだ口裂け女』『口裂け女フォーエバー』なんて如何でしょう。舘ひろし繋がりで『口裂けてない!』もアリかな。失礼。舘ひろし関係なかったですね。
[DVD(邦画)] 3点(2012-12-13 22:25:06)
1010.  30デイズ・ナイト 《ネタバレ》 
悲しくも美しいラストに尽きる一作。昇りくる太陽の彼方を、しかと見つめる彼女の姿が心に焼きつきます。
[DVD(字幕)] 7点(2012-12-10 19:51:48)
1011.  SPACE BATTLESHIP ヤマト
自分はヤマト直撃世代です。「地球滅亡まであと○日」の煽り文句に燃えたクチ。劇場版のフィルム文庫(懐かしい)も所持していました。でも本作を鑑賞するに当たって、不思議なほど“思い入れ”はありませんでした。一応、大人になったのかな。アニメ『宇宙戦艦ヤマト』とは別物。そう割り切って鑑賞できたと思います。そんな自分の率直な感想は、“いつもの木村拓哉主演映画”。貶しているワケではありません。どの映画でもキムタクはキムタク。良しにつけ悪しきにつけ、彼色に染めてしまいます。俳優としての幅は望めないかもしれませんが、彼の場合はこれでいい気がします。イメージに合ったキャラを演じ続ければいいのです。最終的には目指すのは田村正和。スターはみんなで守り育てないと。本サイトの作品ジャンルに「キムタクもの」を入れても良いとさえ思います。失礼。無駄話が過ぎました。それではキムタク以外の事柄について感想を述べたいと思うのですが…特にありません。でもそれも仕方が無い。だってそれが「キムタクもの」の宿命なのだから。
[DVD(邦画)] 5点(2012-12-07 20:58:51)(笑:2票) (良:2票)
1012.  チョコレート・バトラー 《ネタバレ》 
本作で披露される格闘技+ダンスは、『チョコレート・ソルジャー』と同様のアイデアに基づくアプローチですが、ムエタイよりアクロバティックなテコンドーとの相性は抜群でした。格闘技というカテゴリーからは外れる気はしますが、エンターテイメント性は文句なしでしょう。テコンドーファミリー母と近所のオッチャンが繰り広げる“ストンプ”さながらのリズムアクションも面白く、いっそミュージカル仕立てでも良かった気がしました。なお、本作のジージャー・ヤーニンは客演扱い。次回は“空手”とのセッションを熱望します。武田梨奈、飛松陽菜、長野じゅりあがお相手しますよ。
[DVD(字幕)] 6点(2012-12-04 17:58:53)
1013.  ロボット 《ネタバレ》 
『マトリックス』『マスク』『スターウォーズ』等、元ネタと思われる映画は数知れず。エッセンスの拝借やオマージュは満載です。しかしながら総体的には、唯一無二のオリジナリティを感じさせてしまうのが凄いところ。コメディかと思えば、格闘アクション。はたまたラブロマンスと見せかけてのバイオレンス。最終的にはヒューマンドラマですか。彦摩呂なら「映画の幕の内弁当や~」と叫んでしまいそう。目まぐるしく変わる物語のテイストに頭がクラクラしてきますが、一貫しているのは馬鹿映画だということ。凄まじい熱量が映像を通じて伝わってきました。インド映画恐るべし、です。二の腕逞しいヒロインも気に入りましたが、やはり主演のラジニカーントの存在感は抜群です。サングラスにメッシュ入りの色黒中年親父が徒党を組む画のシュールなこと。こりゃ夢に出てきますな。日本でリメイクするなら、松方弘樹か梅宮辰夫にお願いするしかありませんね。
[DVD(吹替)] 8点(2012-12-01 19:54:52)(笑:1票)
1014.  先生を流産させる会 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。ご注意を!) 実話ではなく、実話にインスパイアされた創作物語。生徒を男子から女子に替えたこと、そして結末部分は実際の事件とは異なるようです。此処に監督の思い(意図)が込められていると考えます。お腹の子を殺された母親が、教師として加害者を守る衝撃の結末が意味するのは何なのでしょう。“それが人として正しい姿。罪を憎んで人を憎まず。”という純粋な解釈でよいのでしょうか。あるいは、ミヅキの言葉にあるように、母は子の存在を“無かったこと”にしたのでしょうか。幼子が目の前で殺されて、殺した人間を擁護できる母親がいるかと考えた場合、確かにミヅキの言葉は真実味を増します。エピローグは死んだお腹の子を利用して、生徒に更生を促したようなもの。教育者としては正しい。でも、あまりに残酷な光景です。果たして、この映画が伝えたかった事は何だったのでしょう。恥ずかしながら、自分には分りませんでした。このテーマを扱うのであれば、監督の意思を真っ直ぐに突きつけて欲しいいと思います。例えば『告白』のように。
[DVD(邦画)] 6点(2012-11-28 17:57:36)
1015.  ツーリスト 《ネタバレ》 
ハリウッドの2大看板俳優、ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーを主役に据えて贈る古き良きサスペンスの香り漂う一作。ジョニー・デップはセレブオーラを封印して一般人モードに、逆にアンジェリーナは女優オーラを全開にして雅さを醸し出します。2人の対照的な演技プランが楽しいです。久々のロマンチックサスペンスを堪能させて頂きました。ただし、あの結末はどうだったでしょう。女の危機を救うべく立ち向かう主人公。武器さえ持たぬノープラン状態。まさに、あるのは愛のみ。最高の感動とロマンスだったのに、ちゃぶ台返しのオチで台無しになってしまいました。サスペンスにサプライズはつきものですが、何でもアリって訳ではありません。フランク=アレクサンダーの可能性を残しつつも、正体は霧の中程度の着地点で十分だったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-11-24 23:27:48)
1016.  デッドボール
SHSHI TYPOONレーベル作品全般に言える事ですが、本作も正気の沙汰とは思えぬ脚本でした。分別ある大人の鑑賞に堪えうる映画とは思えません。でも観終えて何となくアリだなと思わせるのは、役者の技量に依るところ大かと。主演はお馴染みの坂口拓。当代きっての馬鹿映画役者です。自慢のアクションは控えめでしたが、あの雰囲気は彼でなくては醸し出せないもの。タバコの吸い方もカッコイイです。そしてもう一人。準主役の星野真里嬢です。ビン底メガネの少年コスのハマりっぷりと言ったら絶品(制作時もう30歳ですよ!)。清楚なイメージのある彼女がこんなバカ映画で鼻血を飛ばし、爆発ちりちりカツラを被ってくれるなんて、もう個人的に10点進呈しても惜しくありません(単純に私が無類の星野真里ファンだというだけなのですが)。なんとか理性を働かせ、常識的な採点としておきますが、星野真里フリークにとっては、ある意味『さよならみどりちゃん』以上のお宝映画かと。やっぱり、星野真里いいですわ~。
[DVD(邦画)] 6点(2012-11-21 20:27:02)
1017.  DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る
前作より遥かに見応えがありました。ただ、皆様のように熱く語る言葉を持ち合わせません。ですから一言だけ。河西智美さん、元気そうで何よりです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-18 20:28:54)
1018.  ラビット・ホラー 3D 《ネタバレ》 
(いきなりネタバレの記述があります。未見の方はご注意ください)  主人公(キリコ)は、継母とお腹の子を殺めてしまった衝撃で、自らの声を失いました。人魚姫が声と引き換えに足を手に入れたように、彼女は自身の声を差し出し架空の弟を生み出す事で、心の平静を手に入れていたと言えます。それ程までに凄まじい罪の意識です。元の姿に戻るため、人魚姫に魔女が出した条件とは、愛する王子を刺し殺すこと。主人公も同じです。実在しない弟大悟に刃を突き刺し、彼女は現実を受け入れました。自らの重過ぎる罪を“再認識”した彼女に残された道はひとつ。あの結末は必然でした。罪悪感から逃げ続けてきたキリコの10年。人魚姫と同じように泡となって消え去りたいと彼女は願ったのでしょう。血の海で、彼女はやっと安らぎを手に入れる…。妄想(大悟)が父に憑りつき~とキリコは述べています、オカルト方面に解釈しなくてもいい気がしました。心を病んでいたのは彼女だけではないのですから。童話『人魚姫』をモチーフに描かれるサッドストーリー。ただし『人魚姫』との対比があからさまで、やや品を欠く印象を受けました。父制作の絵本のタイトルは、エンドロールで明かされる程度のさり気無さで十分だったと思います。丁寧なアナウンスも結構ですが、“観客の気づき”を利用する方が、より深く観る者の心に刺さるのではないでしょうか。また、個人的には主人公に“死”以外の救いの道を提示して欲しかったとも思います。劇中上映されている『戦慄迷宮』の前日談とも位置づけられる、言わば『戦慄迷宮』の姉妹映画。ホラーとは無縁のカワイイ小動物ウサギが鍵となっていますが(そういえば田畑智子主演の『哀憑歌』なんて映画もありましたね)、『戦慄』作成時から本作の構想はあったのでしょうか。ちょっと気になるところです。監督はあの美しい螺旋階段をよほど気に入ったと見えるので、もしかしてシリーズ化もあるかな?最後に、無策にJポップを使用したエンディングに異議を唱えておきます。雰囲気を壊すほど酷い音楽とは思いませんが、適切なBGMであればもっと余韻を味わえた気がします。勿体ないです。商業的な兼ね合いもあるのでしょうが、この部分で損をしている邦画は多いのでは。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-15 18:28:58)
1019.  人喰猪、公民館襲撃す! 《ネタバレ》 
要するに陸上版の『ジョーズ』を創りたかったのだと思います。では主役の野生動物は何にしましょう。トラ?ライオン?身近じゃないですよね。クマじゃありきたりだし、ヘビは既に映画化されています。リアルな話、スズメバチが一番ヤバそうですけど、やはり大型野生動物じゃないと『ジョーズ』っぽくない。だからイノシシですか。なるほど。確かに危険っちゃ危険。でも所詮はブタです。一応雑食とはいえ、ほとんど草食動物。正直、怖くはないです。然るべき武器を装備して、あの体たらくは同じホモ・サピエンスとしてちょっと恥ずかしい。もうちょっと上手に立ち回って欲しかったです。『ジョーズ』だけにネ…。すみませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-11-12 17:54:12)(笑:1票)
1020.  TIME/タイム 《ネタバレ》 
寿命が通貨の替わりに取引される世界。主人公は「判らない」と述べていますが、何故このような社会が成立したのでしょう。妄想をフル活用して推理してみます…。はっきりしているのは、DNA操作が行われた事実。25歳で成長が止まり、1年間の寿命が付与される仕組みとのこと。不老不死を可能にする画期的な技術ですが、死なない人間が増え続けたら地球はパンクしてしまいます。そこで考案されたのが、寿命を統制する現行システム。生物の原始欲求である“子作り”を禁止するよりは、受け入れやすい条件かもしれません。とはいえ、それでも民衆のコンセンサスが得られたとは考え難い。となると、“それ以外の選択肢は無かった”と考えるのが妥当かと。僅か100万年(1年×100万人)分の寿命で体制維持に影響が出るということは、この世界の人口も高が知れています。そこまで人類が目減りした原因は、天災?戦争?いやパンデミックではないか。遺伝子操作で生き延びるしか術がなかったとすれば、理に適います。人類絶滅の淵から生き延びた一握りの人々。死という恐怖を克服した地球史上初の生物です。果たして彼らの“生きがい”とは何なのか。主人公に寿命を託した男の気持ちが理解出来る気がしました。死という恐怖を克服した代わりに得たのは、永遠に続く事の恐怖。それが楽しい時間だとしても、永遠に続くのなら地獄と同じです。森羅万象、限りあるからこそ価値がある。人生を価値あるものに変えるには、その身を危険に晒すしか方法がないとも言えます。主人公たちの無謀な行動原理の根底はここにあるのでは。この世界観は秀逸だったと思います。以下余談。最近洋画は吹き替えで観る事が多いのですが、今回はハズレ回。タレントやアイドルでも上手い人はいるので一概に否定はしませんが、最低限のレベルはクリアして欲しいところです。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2012-11-09 19:59:21)
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