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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1244
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1081.  制服サバイガール I 《ネタバレ》 
DVDの宣伝文を見ると、“女子高生アクション”をクールジャパンの旗手たるアニメに比肩しうる可能性を持った存在であるかのように位置づけており、その発想自体は買わないでもない。それを真面目にやって実証してくれれば褒めたいのだが、この映画に関しては期待する方がアホだったという結果になっている。 何しろ女子高生が7人も出ているのだから、全員に思い切り戦ってもらえば観客としても満足感が得られるだろうが、実際はゾンビ風に感染していく設定のため同士討ちが多くなり、最終的に本気で戦うのは優等生・不良グループそれぞれの中心人物だけというのが面白くない。オヤジどもが押し寄せて来るのを「七人の侍」よろしく女子高生がぶち殺していくような話だったら面白かったと思うが。 また主人公に関しては、誰に教わらなくとも薬剤噴霧器やチェーンソーの使い方を知っているのは頼もしく思われるものの、優等生らしく途中で妙に弱気になったりするのは見たくない。ただしさすがに終盤だけは頑張ってみせてくれたので、ここは花マルをあげたい。 結果的には①飛鳥凛が主演(個人的趣味) ②その他女子高生がたくさん出る、という以外に意義の感じられない映画だったので、この2つに計3点をつけておく。
[DVD(邦画)] 3点(2014-07-24 20:28:41)
1082.  同窓会(2008) 《ネタバレ》 
いくらコメディにしても、最後のオチがあまりにもチャンチャン、という感じの幕切れだったのは映画としてどうかと思うが、まあ全体として面白いのでいいことにしておく。そもそも最初からネタバレしているわけなので、見る側としては何があっても騙されてやる、というくらいの気分でいた方が楽しめると思われる。単純に面白おかしいだけでもなく、劇中の雪の人柄には心惹かれるものがあり、こういう人を粗末に扱ってはいかんだろうという気にさせる。最初の方では「むごかばい、神様」が切なく、また終盤で主人公が病院へ向かった場面では普通に泣けた。  一方キャストに関しても、永作博美は本当に可愛い人だとこの映画を見てしみじみ思う。また高校時代の雪もかわいいが、個人的には「口裂け女2」で悲惨な役をやった飛鳥凛が普通の女の子の役で出ているのでほっとする。そのほか主人公の同級生の娘2人の動きが可笑しくて仕方ないとか、校長役で出ていた本物の島原市長(当時)がなかなかの芸達者で笑えるとか、いろいろ指摘したくなる事項も多く、総じて登場人物は魅力的である。そういったことも含めて、少年時代の主人公が語っていたような、笑って泣けて心が暖かくなる娯楽映画にちゃんとなっていると感じられた。
[DVD(邦画)] 7点(2014-07-24 20:28:37)
1083.  クリスマスドラマ 天使とジャンプ<TVM> 《ネタバレ》 
これを見た多くの人とは異なるだろうが、自分としての動機は「ゆずりん」役の人である。この人物は実在の“あかりん”に相当しているらしく、周囲より少し長身なのは実物同様と思われるが(飛鳥凛166cm、早見あかり165cm)、年齢的には少しおねえさんで一人だけ大人っぽく見えている。ファンからすれば明らかに異物なのだろうが、自分としてはこの人がももクロのメンバーに何気に混じっているのが微妙に可笑しい。序盤で去ってしまってもう出なかったのは残念だが予想通りである。  ところで「ももいろクローバーZ」は初めて見たので事情がよくわかっていないところもあるが、突然のメンバー脱退など実在のグループの軌跡をイメージ化した感じのドラマになっていると思われる。最後はライブでいきなり終わってしまうが、ラストを盛り上げるだけが目的ということでもなく、ここを起点として飛躍する未来を期待させる形になっており、ファンにとっては感動的なドラマだったのだろうと想像する。「翼」を歌詞に織り込んだライブの曲も、ドラマの内容に即して聞けば結構心にしみるものがある。 またこれを見ていて変に感心したのは、グループ解散後に市井の庶民に戻った各人が、本当にその辺にいるただの女の子のようにしか見えなかったことである。そもそも見るからに美少女というのが一人もいないようだが(失礼)、しかし見ているとそれぞれ個性的で面白そうな連中であり、またライブで見せたパフォーマンスの躍動感も印象的だった。結果として、ももクロというものに目を向けてこなかったこれまでの人生を反省し、常にその存在を心に留めながら今後を生きて行こう、と思わせる内容だったと感じられる。 なおこのドラマを見る限り、個人的には特に緑に心惹かれるものがあった。事務所に推されなくても自分としてはこの人を応援したい。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-24 20:25:03)(良:1票)
1084.  仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ 《ネタバレ》 
仮面ライダーWの劇場版は「ビギンズナイト」に続いて2つ目だが、話の内容としては特別面白いというわけでもなく普通に見える。劇中世界が破滅に瀕していたようだが、そもそも一都市限定の話なのでスケール感はあまりない。さすがにアクションは派手でけっこう力が入っているように見えるが、これで現代の標準ということなのかも知れない。 また登場人物について、TV版は見ていないので劇中の照井竜と鳴海亜樹子が親密になる過程は自分的には飛んでいるが、これを見る限りほのぼのと幸せそうで結構なことである。またラストでの主人公2人のやり取りなど聞いていても、何より主要人物がみな愛すべきキャラクターだということがこのシリーズの魅力だったろうと想像する。ほか今回は敵方のオネエキャラの存在が光っていた。  ところで今回も個人的には園咲若菜という人物が目当てで見ていたわけだが、前作よりは画面に出る時間が少し長いものの、終始同じ撮影現場で変化がないので面白くない。微妙に表情をつけたりもしている(ちっ、というのもあった)が、ストーリー展開には寄与していないように見えるのは残念だった。 なお映画そのものとは無関係だが、この若菜姫のラジオ番組「園咲若菜のヒーリングプリンセス」は、現時点でもインターネットラジオのサイトが存続しており、聞けば非常に心癒されるものがある。4年も前のものということになるが、これが現在もなおこの番組のファン拡大に寄与し続けているのかも知れない。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-24 20:24:58)
1085.  劇場版 仮面ライダーW ビギンズ・ナイト 《ネタバレ》 
事情がよくわからないが、もともと「仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010」という一本の映画だったものが、ここでは「仮面ライダーディケイド 完結篇」と「劇場版 仮面ライダーW ビギンズ・ナイト」の2つに分けて登録されているらしい。そうすると最後の「MOVIE大戦2010」はどう扱えばいいのかわからなくなるが、とりあえず両方に属するものとして考えておく(そうしないと話がつながらない)。 「仮面ライダーW」に関しては、TV版を見たことはないが雰囲気はだいたいわかっている。本来は園咲若菜という人物に関心があったのだがこの映画ではほとんど出ておらず、代わりにヒロインが面白カワイイので満足である。また今回の依頼者は「デビルマン」(2004)で強い印象を残す少女役(渋谷飛鳥)だったが、まあしばらく見ない間にすっかりきれいになって、という感じで大変結構だった。 そのほか主人公の男2人も意外に好人物であり、ストーリーもまともなお話ができていて面白い。「ビギンズナイト」で主人公(年長)は悔恨の思いをまっすぐに受け止める決心をしたのだったが、「MOVIE大戦2010」ではそのご褒美のように再会の場面が設定されており、ここでの帽子のエピソードは泣かせるものがある。この出会いはディケイド側から並行世界の観念が導入されたことで可能になったのだろうから、少なくともW側にとっては、このわけのわからない第3部の存在意義は大きいものと思われる(勘違いならすいません)。 劇場版としてのグレードアップがどの程度あったのかはわからないが、これならTV版もけっこう面白かっただろうと思わせる映画だった。
[DVD(邦画)] 6点(2014-07-24 20:24:54)
1086.  仮面ライダーディケイド 完結篇 《ネタバレ》 
TV版・劇場版を全部見ている皆さんには申し訳ないが、これだけを単独で見たのでわけがわからない。わからないこと自体は問題にせず、通りすがりの部外者がたまたま見た印象として書いておく。 まず映像面では結構な迫力のある特撮になっていて見ごたえがある。またTVも同じだったのかも知れないが、妙に構図にこだわったりして異空間っぽい雰囲気を出しているのが面白い。加えてヒロインがかなりいい感じで、常に敬語なのに好感を覚えるが、微妙に距離を置いたような印象も受けるのがかえって愛しさを誘う。 しかし電波人間は、女優はかわいいのに変身後の姿があまりに昭和的なのが悲しい。また1970年代に年少だった者にとっての蜂女というものは、ショッカーの怪人なのに異性を感じてしまうという微妙な背徳感を催す存在だったのだが、この映画ではあまりにあっけらかんとしたお姉さんキャラになっているのに違和感を覚える。まあこの人は昭和の旧作というより、「炎神戦隊ゴーオンジャー<TV>」(2008)との関連で捉えるべきものだろうが。 そのほか、そもそも何でこんなところにショッカーがコミカル軍団として登場するのか意図不明だが、個人的には別にこだわりはないので、現代のファンの皆さんが納得していればそれで結構である。点数はとりあえず平均程度ということで。
[DVD(邦画)] 4点(2014-07-24 20:24:50)
1087.  輪廻(2005) 《ネタバレ》 
まず映画のセットと過去/現在のホテルを重ねて見せるのはいい工夫と思われる。 しかし基本設定が支離滅裂に見えるのは困ったことであり、前世の魂らしきものが転生した人間と関係なしにその辺を勝手に動くのでは輪廻になっていない。こういう恒例のオバケじみたものを出さずに済まないのなら、逆に輪廻というアイデアを使うこと自体に無理があると思われる。 またストーリーの面でも、昔と比べてまともなお話を作っているように見えるがトリッキーなだけで、それ自体が感心できるものにはなっていない。11人が死んだのが35年前とすれば転生者もみな35歳以下だったのだろうが、しかし死後それほど間をおかずに次の人生を始めることができ、かつ前世とは全く違う人間として問題なく暮らしているのなら、あえて前世の思いを今生に持ち越す動機が全くわからない。劇中の転生者は最後にどうなったのかわからないが、この機会にまた自分が死んで見せてまで前世の思いを遂げようとしたとすれば馬鹿げており、そんなことなら劇中の大学教官のように合理化して、もう忘れてしまえと言った方がいいだろう。最後に一人ほくそ笑んでいた老婆だけは満足だったようだが、こういう世代の恨み事に現代の若い連中がそろって付き合わされたように見えるのも気分が悪い。 あるいは、ここで死んだ連中はすぐ次の人生が始まるからかえって希望があり、生き延びて苦しむ人間こそが最も悲惨と言いたいのか。それなら常識を覆す発想とも言えなくもないが、そのような考えがわれわれの人生を豊かにすることは全くなく、かえって“つらいなら死んでしまえ”的なメッセージになってしまうのはほとんど反社会的である。   そういうことで面白くない映画であり、見どころといえば主演女優の顔だけである。顔自体がかわいいのは当然として、それより主に表情とかが見どころなわけだが、顔自体がかわいいのも見どころであり、また当然ながら顔だけでなく全体的に見てもいい。とにかく主演女優の印象が圧倒的に強く、この点では大変結構な映画でした。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-23 01:34:32)(良:1票)
1088.  口裂け女0 ~ビギニング~ 《ネタバレ》 
この映画では①1968年の飛騨川バス転落事故を口裂け女の説話が発生した契機とし、②それから10年程度経過した1970年代後半に劇中人物が実験的に都市伝説として流布、③さらに30年程度経過した今回の映画で本物の口裂け女が世に出た、という設定になっている。いろいろ工夫するものだと感心はするが、都市伝説に関しての「噂とは悪意の子供である」とかいう認識が劇中で生かされたようには思われず、実際はマッドサイエンティストがバケモノを作った話になっており、ノートの殴り書きを含めて「輪廻」の殺人犯を思わせる。また心霊現象がメインになっているのは、意図してやったらしいが話が違うだろうと言いたい。 一方で単純なホラーとしては割と怖い方だとは思うが、しかし変な音響は正直やかましく、暗い場面ではまず電気をつけろと言いたくなる(特に冒頭では、お茶など出す前に部屋を明るくするのが礼儀)。また低予算ホラーにオリジナリティなど求めても仕方ないのだろうが、“眼”だけはやめてもらいたかった。  ただし、これは褒めていいのかわからないが、昼夜(明暗)の場面が頻繁に交代して時間(記憶)が飛んでいるように見えたのは、結果として妙な非現実感を醸し出していたように思える。また終盤の失われた可能性の場面では、妹が姉に甘えたところを見せるのが切ない感じで印象に残った。この場面をずっと見ていたいと思ったのは、自分としても少しは制作側の意図に乗せられていたということかも知れない。 なおメイキングを見ていると、妹役(折山みゆ)は素の状態ではけっこう可愛くて面白いキャラクターらしく、本当にこんな子が妹だったら溺愛するだろうと姉役(遠藤舞)が言っていたのは共感する。映画外のことが本体の評価に影響するのは許されないだろうが、どうせ映画に対する世間の態度などそんなもの、というのを口実に、これで点数を少し嵩上げしておく。結果的に「シリーズ最高傑作」とはいかなくとも2位の評価(当社比)となったのだった。それでも1位の半分以下だが。
[DVD(邦画)] 4点(2014-07-22 23:58:00)
1089.  おっぱいバレー 《ネタバレ》 
当時ポピュラーだった曲が多用されているのは世代の近い人間として理解できるが、やりすぎのようでうるさく感じられる。ラストに「微笑みがえし」を持って来たのもベタというか卑怯に思われたが、途中で別の曲に変わるのがまたかえって苛立たしく、始めたのならせめて最後までやれと言いたい。  ところで自分としては最初からこの映画を何となく冷たい目で見ていたが、それは主演女優が個人的好みの範囲外だからである。ヒロインが気に入らない映画など見て何の意味があるかと思うが、見てしまったので仕方ない。 一方で序盤から出ていた女子バレー部の生徒(演・小島藤子)が非常にまともな人物だったのは印象に残った。他の生徒が教員に対する不快感を表明しているのを本人の目にあえて触れさせ、かつ自分も同じ見解であることをはっきり示しながらも黒板消しだけは手伝ってやるというのは非常に理性的な態度であり、バカ男子と比べれば人格レベルが二段階くらい違っている。せっかくこういう魅力的な女子が出ているのに、みな綾瀬はるかのおっぱいのことしか頭にないというのは納得できない。だいたいこの子が最後にどうしたのか説明がないではないか。  そういうことで、バカ男子に言及するまでもなく評価が確定したので、これで終わりにする。こんな連中に付き合っていられない。 なお主人公の関係では、いわゆるパラパラマンガの花の絵が妙に泣けた。いい所がないわけでもない。
[DVD(邦画)] 4点(2014-07-13 13:18:16)
1090.  七つまでは神のうち 《ネタバレ》 
前後関係の不明なエピソードを連ねるのは「呪怨」形式であり、また途中で一気に謎を解消した上で衝撃のラストにつなぐのは「白い老女」と似た趣向と思われる。 これにより前半は先の見えない展開だが、中盤で全体の構図がわかってしまうとスリリングな感じは失われる。あとはどう終わるかだけの問題になるのだが、結果としてはとにかくラストが圧巻で、エンドロールの間くらいはボーッとしたままだった。ここではもう神の助けも否定されており、また相手がこの世のものでないとすれば人情も心変わりも期待できなさそうなのがやり切れない。この場面で見せる人間の生への執着は、裏返せば“生命の尊さ”と呼ばれるものを実体化して見せているのであり、映画の宣伝で「命の叫び」と書いているのはベタだが適切な要約に思われる。 そのほか映像的にも、寂寥感のある山中の風景が印象的な映画だった。  ところで現代ホラーによくあることだが、登場人物が当面なすべきことをしなかったり、明らかに余計なことを始めたりして自ら窮地に陥るのは苛立たしい。カウンセラーや窓に張りついていた連中も正体不明であり、どうもホラーという性質に甘えて適当に作っていると感じられる。 また標題の言葉に関して、昔は乳幼児死亡率が高かったため満5~6歳程度までなら諦めろというのが第一義だろうが、同時にこの年齢だと加害者としての責任も問えないように思われる。劇中の母親が「神にお返しする」ことに納得できず神を否定し復讐を実行してしまっていたのは、子に対する母の執着と、主人公の生への執着をあえて同列で衝突させて見せたのかも知れないが、しかし第三者的に見れば7歳の仇を17歳でとるのは理不尽というしかない。古来の伝承における含蓄もこれを支持しているように思えるが、それを題名にした映画の意図としてはどうなのか。まさかわが子に執着するあまり他を顧みない現代人の親心に迎合しているのではないだろうが、そういう結末になってしまっていたのは正直気に入らない。  なおキャストに関しては、ホラー女優役の女優(必ずしもホラー女優ではない)はもとから好きで見ていたわけだが、そのほか串刺され役の女優(藤本七海)も童顔ながらいい感じに見えている。この人が外見的に幼いため中学生程度にしか見えず、結果として前半の各場面が同時進行に思えなかったのは、わざと混乱を狙ってやっていたのかとも思う。
[DVD(邦画)] 6点(2014-07-07 21:46:41)(良:1票)
1091.  呪怨<OV>(2000) 《ネタバレ》 
最近になって初めて見たが、これ以外に和製ホラーの様式が普及して以降の映画はけっこう見ているため、改めて見てもごく普通というしかなく、どこをほめればいいのか正直わからなくなっている。とりあえず終盤のゴミ集積所で背後を通行人が知らぬげに歩いて行ったのは、こういったことが日常のどこかで起きている可能性を表現しているようで面白かった。また古いタイプの人間からすれば、怪異が昼間に起こるなど常識外のことだったわけだが、この映画ではわざわざ晴天の日中に周囲を真っ暗闇にまでして事を起こしており、これで逃げ場のない怖さを出していたといえる。  一方、登場人物が自分で墓穴を掘るような展開が見られるのは現代ホラーの悪習であり、特にどれだけ状況が切迫していても電話に出なければならないと思うアホがいるのは閉口する(2も含め)。またネタの独創性という面でも評価できるとは限らず、まずページに目いっぱい字が書かれているのは、自分の知る限り「座敷女」(1993年連載、同年単行本化)の例があるので特に目新しくはない。また階段を這い降りて来るのは貞子のようでもあるが、それより個人的には目が「蛇女の脅怖」(1966年英)を思わせて懐かしかった。それから胎児の取扱いは殷の紂王(BC11C?)の故事に倣っているのだろうが、こういうのを真似すると日本人の品性が疑われるのでやめた方がいい。  最後に登場人物としては、柑菜が元気だった頃の小生意気な態度は笑える。また瑞穂役の栗山千明は当時中学生くらいで制服姿が可愛らしいが、しかしこの女優のその後のイメージのせいで、この子が怖い目に遭っても特にかわいそうとか思わない自分が無情に感じられる。
[DVD(邦画)] 5点(2014-07-07 21:46:29)(良:2票)
1092.  築城せよ! 《ネタバレ》 
大学の開学記念で映画を作るというのは独創的な試みと思われる。この後には、専修大学の創立130年記念映画「学校をつくろう」(2011)があるようだが、それは大学の創立者の物語であって、この映画のような変なお話を作ったわけではないので、そういった意味でもユニークである。  ストーリーに関しては、永続するものなどないと見切った上で、それぞれが今なすべきことをするというような前提だろうと思われる。劇中では永遠のライバル同士が対立しながらも補い合って、結果的に歴史を未来につなぐ方向に動き出していたのが少し感動的だった。開学記念事業の基本コンセプト「ものづくり、人づくり、地域づくり」を本当にそのまま映画化したように見えるのが優等生的で微笑ましい。 ただし考証面では過去も現代も変なところが多いので、最低限の常識はふまえて制作した方がいいかと思われる。特に変に思ったのは、戦国時代の小領主ならそんな場所でなく、背後の山の上に居城を置けば防備に優れ見晴らしも利き、分不相応な五層の大天守など築造する必要もないだろうということだが、それはまあいいことにするか。竣工後の姿を見ると金閣寺をイメージしたもののように感じられ、朝日を受けて輝いていたのは美しい。  なお登場人物に関しては、主演俳優の存在感はさすがという感じで、いわば二役なのが同じ人とは思われなかったが、一方の女子大生も元気がよくて色気があって可愛いので、ずっとこの人を見ていたい気分だった。また藤田朋子は自分としては久しぶりに見た気がするが、この人が女子大生と一緒になって女の子っぽく見えているのも微妙に感動的だった。
[DVD(邦画)] 7点(2014-06-28 23:59:41)
1093.  インモラル -凍える死体- 《ネタバレ》 
主人公の葛原巡査部長は小柄で可愛らしく、これで刑事というのは呆れるが、人間的には心優しい人のようで大変結構である。またその相棒で長身の雨宮巡査部長は、演者本人(赤井沙希)によれば地のままだそうだが、この人がまたとぼけた感じで面白いキャラクターになっている。この2人のやり取りはほのぼのして心なごむものがあり、そういった登場人物の関係性があればこそ、終盤で凶行に及ぶ犯人を憎む心も増すように思われた。ラストの場面では他の2人も加えて和気藹々で気勢を上げていたので、これからシリーズ化でもしそうな感じだったがこれで終わりのようだった。 なお見ていて非常に気になったのは、雨宮巡査部長が明らかに風邪をひいているのになぜかマスクをしようとしなかったことである。鼻水が垂れるのなら、鼻の穴にティッシュを詰めてその上からマスクをすればいいだろうと思われる。
[DVD(邦画)] 4点(2014-06-28 23:50:50)
1094.  海と夕陽と彼女の涙 ストロベリーフィールズ 《ネタバレ》 
主要人物がみな可愛いので多少のことは許すといったタイプの映画だが、別に外見だけで優遇しなくても、個人的には演技の面で特に不満は感じない。特に佐津川愛美の情けないような泣き顔は微笑ましいというか笑ってしまう。 しかし当然ながら話の内容には全く感心できない。特に終盤で、みんなが友達になれないのは学校のせいだ、大人のせいだと言っていたのはいかにも前世紀的な発想で、かつ劇中でそのことが十分に表現されていたとも思われず、制作側の思い込みがここで唐突に表面化したようにしか見えていない。またどうすれば友達になれるかといった話も説明的で底が浅く、そんなことを台詞で延々と言われて死神までが感動したというのも難がある。それよりも、例えばイチゴの持つ意味をもっと明瞭にして、高校生の友情物語が素直に心に染みるよう作ってもらいたかった。 ほかにも苦情を書けばいくらでも出るが、それでも決定的に悪い印象にならないのはやはり主要人物4人のおかげである。また主人公の姉(演:三船美佳)が恐ろしく可愛気のない女になっていたのは少しビビった。そういったこともあって、点数は少し高目に付けておく。
[DVD(邦画)] 3点(2014-06-28 23:50:45)
1095.  偽りなき者 《ネタバレ》 
まず劇中の園長に関して、知性によらず嫌悪感だけで全否定に至るような態度は知的生物たる人類の一員として恥ずかしい。責任者として児童と保護者に申し訳ないという思いで頭が一杯なのか、客観的にどうすべきかが全く見えていないらしいのも組織の管理者としては不適格である。自分の感情処理が最優先になっているにもかかわらず、本人は他人のためと思っているのだろうから始末が悪い。さらに周辺を動員して攻撃対象を孤立させるやり方は卑劣で悪辣であり、これも当人の本性が表に出たのだろうと思われる。これで責任感が強く良心的な人物などと思われているとすれば腹立たしい。 また児童の父親は、要は自分の子が嘘つき扱いされたことに反発したのだろうから主人公の訴え方はかなりまずい。せっかく直接話す機会が得られたのだから、淡々と経過を説明してあとは判断を任せればよかっただろう。親馬鹿はまだ仕方ないとしても、主人公までが感情に訴えるしか能がないのでは全く共感できず、こいつはバカかと呆れるだけである。なお主人公の支援者も基本的には情で動いていたように見えており、その点では対立勢力と同類と思われる。客観的な視点の持てる人物が劇中にいない(裁判所を除く)のは見ていて非常に苛立たしい。 そのほか自分の罪悪感を他人に転嫁して憎悪するタイプの人間もいたかも知れないが、何にせよ大多数の周辺住民は、特に切実な動機もなく自分なりの検証もせず態度保留するわけでもなく単に付和雷同で叩いていただけと思われる。日本の映画なら“これだから田舎は困る”で終わってしまいそうな話だが、外国映画のため素直に普遍的な問題として受け取ってもらえるのは幸いである。  以上、どうせ人間というのはこの程度のものであり、理性的な話が通用するなどと考えない方がいいのは世界共通のことらしい。こんな世の中に生きているよりも、おれはやってない、お前ら全員呪ってやる、と叫んで衆人環視の前で自決して果てれば、関係者全員に一生残る心の傷を負わせて復讐できるだろうが、ただし主人公には息子がいるのでそういう破滅的なことはできないわけである。 なお点数は個人的趣味の問題であまり高くできないが、客観的な評価としてはここの平均点(自分のを除く)に納得する。ストーリーが初めから主人公を追い込む方向で組まれているのは制作側の都合優先に思われなくもないが、映像が美しいのは印象に残った。
[DVD(字幕)] 5点(2014-06-11 20:55:58)(良:1票)
1096.  吐きだめの悪魔 《ネタバレ》 
技術的価値については何ともいえないが、見て面白くはない。 最初から最後までグロ映像が満載というならまだしも、中間に位置する全体の1/2程度は単なる街のゴミ連中の話が延々と続くだけである。全てが酒の毒で死ぬわけではなく、普通に死ぬ人間が何人もいる。あるいは最初から最後まで徹底的に不謹慎でブラックな映画で通すならそれでもよかったが、実際には鑑賞者が普通に死んでほしくないと思う人物もいて、かえって半端な印象を受ける。これでは何をやっているかわからない。この映画自体がゴミのようだ。 ところで劇中ではゴジラの話が出たり登場人物が巻き寿司を食っていたりBANZAIと叫んだりニッポンのビニ本でも買えと罵倒したりして、日本の存在感が妙に大きい。主要キャストの女事務員もJane Arakawaという人なので日系人だろう。これは”Japan as Number One”の時代だったことと関係があるのかも知れず、あるいはベトナム戦争と合わせて理解すべきものとも思われるが、そんなことを真面目に読み解こうとするのもアホらしい。当初の思いつきレベルのプロットにいろいろ付け足して100分以上にしたものの、伸ばした部分が全部無駄にしか見えていない、どこまでも半端な映画である。
[DVD(字幕)] 1点(2014-06-11 20:27:53)
1097.  実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン 《ネタバレ》 
実相寺監督は「狙われた街」で、金城哲夫氏の生真面目な脚本を茶化して通俗化していたのが腹立たしい。また「ペギラが来た!」「超兵器R1号」「光る通り魔」で印象深い田村奈巳さんを、「怪獣墓場」では変人のような扱いにしたのも気に入らない(この映画ではカットされている)。 そういうわけで嫌いな監督だが、それはそれとして、この監督の回だけを集めるといかにも変に見える。怪獣側に同情的というのもそうだが、この5作の中に怪獣を宇宙へ返そうとするものが3つもあって、毎度こういうことをしていたのだなという感がある。また撮り方に関してもこの監督の特徴とされているものがすでに出ており、見ていて結構退屈しない。ただ集めただけではあるが、これは集めたこと自体に一定の意義があると思われる。 ところでDVDに入っている本人の語りを聞くと、自分が“正統ではない”と意識した上で羽目を外していたというのはいいとして、そのことで「ウルトラマンを駄目にした、という批評もあった」と言っていたのは意外だった。自分にしてみれば、この変なことをやる監督は初めから織込み済で円谷特撮を見ていたのであり、確かに本人のいう通り正統ではないにせよ、なくてはならない彩りだったことは(嫌いとはいえ)積極的に認めなければならないと思っている。ハヤタがスプーンをかざしたエピソードが嫌いな子どもはいなかっただろうし、このシリーズ自体がそれだけの許容度を持っていたことも評価されてしかるべきと思われる。 なおこの映画で改めて気づいたのは、イデがTBSの局内?を徘徊する場面のBGMと仕草が微妙に変だったことで、またその直後に地底人を発見したのが「Gスタジオ」という場所なのを隠そうともしないのがまた図々しい。こういう比較的シリアスなストーリーの中に、必然性のないとぼけた場面が入っているのは相当笑える。
[DVD(邦画)] 4点(2014-06-11 20:27:47)(良:1票)
1098.  長篇怪獣映画ウルトラマン 《ネタバレ》 
一番乗りだが、これまで誰も書かなかった理由はわかる。要はTVからの編集であり、TV放送時の映像をいつでも見られる現代ではほとんど意義が感じられない。ただ全体構成としては一定の工夫をしており、スペシウム光線で型どおり怪獣を倒す場面をいわば晴れの見せ場として最後まで取っておく形に作ってある。最初のベムラーをウルトラマンでなく科特隊(ハヤタ)が退治したことにしていたのもそういう理由と思われる。 ところで、科特隊が最初の竜ヶ森から帰ってきたところ「次の事件が待ち受けていた」ということでいきなり多々良島に向かい、「多々良島から帰ったその翌日」にまたアラシがジョンスン島へ派遣されるといったように、劇中の日程があまりに密なのは変だが、とにかく科特隊は忙しい、ということが強く印象づけられる映画だったといえる。 また最初のベムラーに続いて多々良島のマグラーも科特隊がやっつけていたので、どうせならレッドキングも科特隊が倒せばよかっただろうという気になる。編集だけでそれをやるのはさすがに無理かも知れないが、せっかくなのでこの機会に、例えば1時間以上にわたってウルトラマンが活躍せず、人間側(イデとか)だけが死力を尽くす話にすればかえって面白かったのではないか。現代の目で見ればそういうアナザーストーリー的なものも期待してしまうわけだが、まあそれを当時の映画に言っても仕方ない。
[DVD(邦画)] 3点(2014-06-11 20:27:38)
1099.  ひぐらしのなく頃に 誓 《ネタバレ》 
ゲームもマンガもアニメも知らないまま、前作に引続いて見た。前作では主人公の周囲がほとんど敵対勢力に見えていたので、この映画の中盤で主人公が唐突に仲間意識を語り出しても茶番としか思われなかったが、しかし最後まで見てみると、今回はどうやら本気で「仲間を信じること」をテーマにしていたらしい。劇中の人間関係は完全に初期化されていたように見えるが、一方で前作から継承された部分もあり、頬の傷や注射器といった前回の疑問点を一応解消した上で今回のテーマに結びつけた形になっている。 今回も数ある並行世界の一つのような感じらしいが、何度も繰り返すうちにやがて円環を抜けられるときが来るのかも知れず、この映画でもそういったことが窺える内容にはなっている。前作に引続き、こんな悲劇的な結末を何とか避けられないのか、という登場人物の悲痛な願いが切なく感じられたといえなくもない。  ところで登場人物としては、前作ではバカにしか見えなかった主人公が今回は結構凛々しくなっていたので少し感心した。「おまえを一人ぼっちにさせたくない」との台詞を聞けば、登場人物としても男になったなと思わせるものがある。そのほか今回のメインである竜宮レナ役はかなりハードに頑張っていたが、園崎魅音役も出番が多く、今回は悪役的な性格がないので普通にかわいい。2作にわたって見ていて次第にみんなが好きになって来たのだが、続編はなしで終わりになったようである。毎年続編を出して登場人物が次第に成長していくというのも面白かったろうが。 今回は屋根の上の対決が印象的だったので前作+1点としておく。
[DVD(邦画)] 5点(2014-06-09 20:33:13)(良:1票)
1100.  ひぐらしのなく頃に 《ネタバレ》 
ゲームもマンガもアニメも知らないで見たが、これ自体で完結させようという気が全くないようで、疑問点が山積したまま特に解決もせずに終わってしまう映画だった。ただし最後に主人公が実現しなかった可能性を想いながら死んでいったというのはある程度納得のいく終幕である。  ほか実質的にこの映画の最大の魅力は、やはり各年代の美少女が4人も揃っているという出来過ぎの設定である。かなりの年齢差を感じるがみな中学生ということらしく、うち園崎魅音役はもとから好きで見ていたわけだが、この映画では竜宮レナ役もかなりいい感じで、これは見て得したと思えた。また神前の舞いの場面など見ていると、古手梨花役も適切なキャスティングだったと思える。 そういった美少女の中に転校生の立場で入るのが鑑賞者自身と思えるようならよかったのだが、その代わりに、演技はともかく見た目からしてバカな男が主人公として登場するのはかなり残念なことだった。バカを隠すために冒頭では無理に格好付けていたようだが、馴染んでくると地のままのバカが表に出たように見えている。次回もほぼ同じキャストとのことで健闘を期待したい(というか実際はDVDを連続して見たが)。 なお「嘘だ!」に対してはどちらかというと好意的である。直後に汗がタラーリというのもマンガ的で笑った。点数は美少女に免じて少し甘く付けておく。
[DVD(邦画)] 4点(2014-06-09 20:33:09)(良:1票)
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