101. ボーイズ・ドント・クライ
《ネタバレ》 うわ、あのラストで一気に熱が冷めてしまった…あんな非人道的な行為で終わるのがフィクションだったらひどかったわけだけど、エンドロールでなんか実話っぽいテロップが出たのでやっぱそうなのかな。そうでなければこの怒りはぶつけようがない!!しかしヒラリー・スワンクという人は初めて知ったが、ああいう難しい役をこなせば評価されるのは当然だろう。個人的にはラナ役の女優さんの必死でもなく、そこまで気だるくもないナチュラルな演技は、中性的な主人公としっかりマッチしててこちらも素晴らしかったと思う。しかしどうしてもラストが…なので。 4点(2004-02-02 22:41:40) |
102. 月のひつじ
《ネタバレ》 イメージより気の利いた映画という感じで、飽きずに楽しめた。ポツンと広い草原にたたずむDishに月の光が当たる姿はなんとも幻想的だったなぁ。それぞれのキャラにも特徴があって、あんまり過去とか掘り下げず、世紀の一大イベントに向かって「今」を生きる場面にほとんどを収束させているので人物関係がバラバラにならずに済んだ。それでもちょっとそれぞれの人物のつながりが薄いかな、と思ったけどね。(最後はグレンとジャニーンが一緒になってほしかったナ…)基本的にオーストラリア人もアメリカ嫌いなんでしょうね~。適度に小ネタもありーので面白かったよ。 6点(2004-02-02 12:30:36) |
103. DRIVE
《ネタバレ》 だいぶ期待外れだった。個々のキャラの設定は独特で興味のわくものばっかりなのに、何かストーリーとはうまくかみ合ってなかった感じ。それぞれの過去は結構深刻なのに、足を洗う?時はなんとまああっさりというか。しかも一人ずつ消えていって、最後は亡霊なんかと戦ってるし!白装束の男は朝倉の「負」の部分だったのか?イマイチ監督の意図が伝わらず、焦点がバラバラで、テンポが魅力のSABU作品にしては物足りないものがあったかな。 4点(2004-02-01 19:34:30) |
104. ポストマン・ブルース
《ネタバレ》 うわさには聞いてたけど、SABU監督の作品って全力疾走が多いですね。今回はチャリンコだったけど、しっかり警察の連中も走ってたし。初めてだったんで他の作品と比較がつかないけど、かなり随所に青空の中を疾走するシーンがあって見ていて気持ちよかった。ストーリーも友情と愛情を見つけた郵便屋が生きがいを感じたかのように彼らに郵便物を届ける姿、そのいきいきとした提真一の笑顔が本当に印象的。一方で思い込みが間違った方向にいってしまった警察の連中の珍道中も対照的で面白かった。こういうアンバランスな場面をミックスされた作品ってのはいいね。ほどよく小ネタで笑えたし、ラストでは結構感動できた。また周りのキャストもいい味出してるし、それぞれの境遇が強烈だったけど、うまいことバランスが取れてた感じがした。遠山景郷子が若くてフックラしてたのですごくかわいく感じたね~~。 7点(2004-02-01 13:01:47) |
105. アンフォゲタブル
《ネタバレ》 何人もの人の記憶を呼び起こしたため、様々な記憶が乱れ入ってクレイン自身を破壊していく様は見ていて切なくなった。記憶を呼んだ人と同様に身体的なダメージを受けるところもリアリティがあってよかった。真犯人が突然わけの分からないところから出現しないところもスリルがあってよかったし、真犯人が現れたと思ったところから展開が二転三転していった脚本の妙にもうならされた。最後はあのお医者さんとくっつくかと思ったけど、なんだかきれいに終わりすぎたかな。でも総合的にはかなり良質な作品だと思う。 7点(2004-02-01 01:39:02)(良:1票) |
106. サイコ(1960)
《ネタバレ》 モノクロだったからかもしれないけど、恐ろしい雰囲気がひしひしと伝わってきた。例のシャワーシーンが有名だということだったけど、どこにどうこだわりをもって撮られたのか意図が読み切れなかったのは修行が足りないということなのかなぁ…何となく途中から二重人格っぽい部分は読んで取れたけど、まさか母親の死体を隠してたとは思わなかったので驚いた。鳥の剥製造りが趣味とか言ってたので、どこかに人間の剥製コレクションがあるのかもと思ってたけど、さすがにそれはなかったね。 6点(2004-01-31 17:30:11) |
107. ジャッキー・ブラウン
過去のタランティーノ作品と比較するとバイオレンスもそこそこに、時間軸のずれもさほどなく、落ち着いたもの。しかし別々の計画が同時進行していつそれがズレてしまうのかハラハラして見てました。しっかしキャストがキョーレツですね。サミュエル.L.ジャクソンの圧倒的に危なっかしい雰囲気、デニーロの少しおどおどして緊張している様子などかなりインパクトは大きかった。このパム・グリアーって人、初めて見たんですが、円熟といいますかこういう黒人で主役張ってる女性ってウーピーさんくらいしか知らないもんでねぇ。新鮮で独特の雰囲気を感じました。タランティーノ再生工場で彼女も変身させられたようですね。 6点(2004-01-30 00:25:54) |
108. クローサー・ユー・ゲット
《ネタバレ》 狭くて小さな村の男女の織りなすほほえましい一幕なんだけど、やっぱ身近すぎて毎日腐るほど顔を合わせてたら意外に気付かない魅力とかを見落としてる場合が多いよね~。なんかコメディなんだけど、今の自分にも通ずるところがあるのかもと思い気を引き締めちゃいました。劇中の男たちは都会の女性を意識していい男になろうと衣装や髪型や生活習慣まで急に変えようとするんだけど、その試行錯誤ぶりがなんか馬鹿にしているわけではないけど、ほほえましくてよかった。兄弟の年が離れすぎじゃないか?とか、おいおい神父さん!とか、突っ込めるところは多いけど、それなりに楽しめた。しかしアイルランドの英語ってアメリカとは全く別もんですね。これがなまりってやつですか。 5点(2004-01-29 03:29:05) |
109. エグゼクティブ・ターゲット
《ネタバレ》 いったいパトカー何台つぶしたんだろう。結構物に突っ込んでくシーンが多くて、そのたびに横転、大破、そしてドカンドカンと爆発という感じで、何か金かかってる割にえらい単調だった。その分地下の秘密組織のセットがすごく陳腐で笑えた。コンベヤとか追跡コンピュータとか…第一敵側のボスにカリスマ性を全く感じんかった(汗)。彼らは普段何してんの?結局のところ目的は何だった?主人公の男もドンドコグッさんとウリ二つだったので、そのイメージが消えないままラストまできてしまった…あ~ダメっすよ… 3点(2004-01-29 03:20:33) |
110. ラリー・フリント
《ネタバレ》 これってフィクションじゃないよね?ラリー・フリントの自伝的な物語で、彼の人生のハイライトとなる部分だけに焦点を当てて作られているので、非常に展開がスムーズで分かりやすかった。しかし一大成金のラリーでも、最高裁で提示された保釈金の額(400万ドルとか?)にはギョッとしてたね。やっぱあそこまでいっちゃうと無理なんだろうかね。周りから卑猥な目で中傷されても最後まで己を貫いたラリーはエライっすよ。彼は自由な愛の形を雑誌で表現してたけど、現実世界では奥さんには最後まで不憫な思いをさせてしまったことを悔いてたんだろうなぁ。アルシア役のコートニー・ラヴは劇中、年を取るごとにどんどん派手になってたね。ヤクとかにハマって最後はエイズで死ぬという悲劇的な人生だけど、一人の男を誠実に純粋に愛した女性だったと思う。獄中の夫を訪れるシーンや、会社ではみごにされて苦悩しているシーンとかすごい切ない胸中を本当にうまく役になり切って演じてたと思うよ。 6点(2004-01-29 03:10:27) |
111. パラサイト
《ネタバレ》 学園ものはそこまで好きではないのだけど、今回はキャストで見てみたって感じ。イライジャ・ウッドって初めて見たけどホント童顔だね。かわいい。ジョシュ・ハートネットは役の設定がイマイチ。自宅の実験室にはちょっと…あとあの粉の説明とかなかったし。ロバート・パトリックはまたこんな役か…とか思ったけど、やっぱりハマってる(笑)。見せ場でCGが使われてたけど、多用されてはなかったし、ちょうどいいあんばい(使いまくりは個人的に引く)。皮膚下をはい回るエイリアンは気持ち悪かったね。転校生の女の子から変身する様子とかをもっと描いてほしかったようにも思う。少しテレビの時間枠を考えても端折りすぎかな? 5点(2004-01-27 16:08:05) |
112. ラウンダーズ
「スタイリッシュ」という言葉がピッタリくるね。テーマをかなり絞って描かれてたのもよかった。エドワード・ノートンが大好きなので彼目当てで見たのだが、毎回違う印象を残してくれる役者さんだ。しかし今回はジョン・マルコヴィッチに軍配。真のギャンブラーとして最後は受けて立つ姿と、緊迫感のある間を持った演技は何度も一時停止したくなってしまった(こっちが緊張してしまって)。 6点(2004-01-26 23:11:26)(良:1票) |
113. 誤診
「てんかん」って子供がゲームやテレビの見すぎで一時的に発作(痙攣?)が起きるケースでよく聞くけど、慢性的で死にも陥る深刻な病気ということがこの映画でよく分かった。中年になっても自分の発作を自覚して自己管理しているという人が出てきた時には驚いた。しかしロビー役の子役はかなり迫真の演技だったね。薬物投与や手術を勧める女医役の人も、冷徹で「何だこの堅物」と見ている人に思わせてしまうくらい演技が素晴らしかった。とにもかくにもあの家族愛が素晴らしいね…家財が差し押さえられそうになった時も、危険な輸送を決断した時も、家族の支えや協力なしでは行動に移せなかったと思う。お兄ちゃんもしっかり者だ。さすが男だよ。淡々とした展開と実話ベースの分だけ、この点数って感じかな。 5点(2004-01-26 23:05:23) |
114. Shall we ダンス?(1995)
面白かった。役所広司が不器用な中年役を見事にこなしてたね。その他のキャストも個性的な実力派ばかりで、ハマり役だったように思う。探偵役の柄本明が次第に一ファンになっていく姿も面白かった。周りが素晴らしい演技だったので、少し草刈さんのセリフ回しとか少し大根ぽく感じてしまったけどね。雰囲気は十分だったけど。ウリナリの社交ダンス部とかこの頃結構社交ダンスが流行ってましたよね~。 7点(2004-01-26 22:50:21) |
115. シービスケット
《ネタバレ》 前半は人間関係の意識づけと歴史的背景がメーンで退屈だった。あんまり後半への伏線はなかったしね。しかし!競走シーンに入るとその生の息遣いが聞こえてくるかのような雰囲気が味わえ、一気にのめりこむことができた。競馬をやる人間にとって成り上がりの雑草魂というのは応援したくなる一要素になる。日本でもオグリキャップや古くはハイセイコーなどが地方競馬から一気にスターダムにのし上がって競馬ブームに火がついたように、その過程を人生に自分を照らし合わせてその走りを励みにするファンが多い。この映画はシービスケットだけでなく、ジョッキーやトレーナー、馬主のいずれもが挫折を味わっているし、観客の中にも恐慌で全てを失った人もいるだろう。真に共感することは当事者じゃないのでできないかもしれないけど、なぜ、馬がただ疾走する姿、その場面が人々を癒すことができるのかということについては理解することができると思う。エリートを雑草がなぎ倒すってのはどの世界においても気持ちいいものじゃない!? 細かいことを言うようだけど、マスコミが馬の周りで騒いだり、はたまた蹄鉄をスタンプ替わりにしたり、大砲を間近で鳴らすなんて許されませんよ。少しの物音でもビビッちゃう敏感な馬が大多数。ビスケットはタフな精神力というか図太い馬だったのでわざと怒らせるために調教されてたね。こんなエピソードがあったとは驚いた。このために気性難の馬を用意したってのも。結局手に負えなくなってポニーとかを一緒に厩舎に置くわけだけど(すごくほほえましかった)。個人的は米トップジョッキーのゲイリー・スティーヴンスがまともに役者として出てたのでかなりすごいと思ったね。ただし前半が退屈すぎた割に、あまりにも連勝してから急に人で一杯になった競馬場のシーンが出てきて「何でこんなに急な展開なの?」と思ってしまったのでその点は減点かな。 6点(2004-01-25 22:15:24) |
116. 裸の銃を持つ逃亡者
いや~タイトルからは想像できないえらくバカバカしい映画でしたね。最初からその小ネタに爆笑続きでした。いくつくらいの映画をパロってたんでしょうか。素人なんで有名なのしか分からなかったけど…しかしあのじいさんも体張って頑張ってましたね。以前の作品も見てみたくなりました。女優さんがきれいなんだけどPLAYBOYとかに出てきそうなモデルさんぽかった。 6点(2004-01-25 11:09:11) |
117. ドク・ハリウッド
《ネタバレ》 吹き替えで見たけど、ダジャレばっかだね。オリジナルとはニュアンスが違うと思うけど、うまいこと直してたので驚いた。(ちょっと使えるかも)ま、話はまったくもって平凡。マイケル・J・フォックス好きでも少し物足りないかもね。退屈というわけでなく、淡々と、楽な気持ちで見られる作品。 車を直した時5、6コネジが抜けてるといわれてたので、ロスに向かう途中で車がぶっ壊れるかと思ってたけど、そんなことなかったね(汗)。おしっこのシーンはちょっと引いた。田舎だからといって純粋な女ばかりじゃないんだね… 5点(2004-01-25 01:03:48) |
118. レザボア・ドッグス
《ネタバレ》 「パルプ~」を見てたので、彼の作風には衝撃とまではいかなかったけど、これが処女作ということを考えれば、精巧で「できた」作品でしょうね。時系列や個別のエピソードをシャッフルさせてうまくつなぎあわせる構成は、他の人には真似できないんでしょうか。彼独特のカラーをすでに確立しちゃってるからでしょうか。何か血、血、血~~~という感じで気持ち悪くなったし、ラストも何かあっけなかったのでこの点数。やっぱ「パルプ~」は超えられません。しかし無駄なセリフの多いタランティーノ作品にしては、セリフを一つでも見逃してはついていけないせわしなさというか危機感があったので、かなり集中して見ちゃいました♪ 6点(2004-01-25 00:54:26) |
119. 小さな目撃者(1999)
《ネタバレ》 意外に面白かった。「小さな目撃者」ならぬ「小さな逃亡者」っすね。殺し屋も間抜けだし、アムステルダムの警察もかなり怠慢でだらしないんだけど、あの子の強さや度胸を引き立てる設定だったのか?まあ最後は「スタントおやじ」ばかりが目立ってましたが、ラストのオチにも笑えたし、非常にライトな感覚で楽しめる作品だね。 6点(2004-01-24 01:11:50) |
120. ダンサー・イン・ザ・ダーク
《ネタバレ》 あのラストは見たくなかったな…でもそれはセルマにとってはずっと覚悟してきたことで、目が見えないということは死と同様だということだったんだろうね。劇中の線路を貨物列車が通り過ぎるシーンで、「過去も未来も見えてしまった。だからもう見なくてもいい」なんてフレーズがあったと思うけど、最後は彼女の意に反した結末ではあったにしろ、それでも彼女にとっては目が見えなくなる(=死)までの過程が苦痛だったわけで、最後はやっと解き放たれた気分だったのではないかな。しかし残された人たちの中で一番かわいそうなのはジェフでしょう…セルマに好意はあるものの、一定の距離以外には近づけず、もどかしいけど何もできない、そして何一つとして残るものがなかった。言い方は悪いけどセルマのわがままに最後まで振り回されてしまったという感じ?所々、聞こえる音からリズムを作って、空想でミュージカルを思い浮かべるシーンがあるけど、あれがなかったら重過ぎる。ただでさえビョークの歌声は哀れみを持ったものなのに。しかしビョークの見た目以上の才能の豊かさというか、ラストは震えるほど自分の世界に入ってたというか、いろんなものを放出してたね。ドキュメンタリータッチで随所に手ブレごめんのハンディカメラを使用していたのも印象的。印象には残ったけど、もう1度見ようとは思わないね。 6点(2004-01-23 13:43:45) |