101. 霊幻少林拳
どうもこの『霊幻道士』の二番煎じみたいな邦題のせいで、世間ではあまり食指が動かない向きがあるみたいですけど、鑑賞してみるとこれがなかなか面白い。 カンフー映画一筋のラウ・カーリョンの作品だけあって、やはり妖術よりもカンフーに重点が置かれたアクション映画に仕上がっております。 本作の最大の見所は矢張り、本作の主役であるワン・ユーが披露するキョンシー拳でしょう。 読んで字の如くお札に書かれた呪文(キョンシー出発!キョンシー納棺!キョンシー拝礼!等)を唱えると、しばらくの間キョンシーの動きを模した武術が使えるという奇っ怪な拳法で、札を読みながらピョンピョン飛び回るその様はハッキリ言って滑稽そのもの。 どう考えても普通に戦ったほうが強いと思われるのですが、誰も彼にかなわないところを見るとやっぱ強いんでしょうなぁ…。 アクションシーンは少なめで、しかも他のカーリョンの作品に比べてややアクションのトーンが違う気もするし、彼の監督作作品にしてはちょっとケレンミが足りないかなと思うところがあるんですけど、チャーフィ演じるチャンチェが小便を我慢できなくなってこっそり放尿したり、腹を減らして食べ物を盗んだ結果、番犬に追われて無表情で爆走したりと随所にちりばめられた笑いはそこそこ可笑しい。 ヒロインのセシリア・ウォンとワン・ユーの夫婦漫才みたいな掛け合いもダレを感じさせません。 特にチャーフィ(今回は準主役級で出番少なめ)が鷹爪拳を駆使してくれてからは巨匠の面目躍如という出来栄えで流石に魅せてくれます。 [DVD(字幕)] 7点(2005-09-03 01:31:47) |
102. ICHIGEKI 一撃
「沈黙はついに破られた!」そもそも沈黙って何?映画はヨーロッパから資金を出していることからも分かるようにかなり安上がり。5.1chDTSが意味を成さないぐらい地味な内容でクライマックスの剣を使ったファイザルとの対決もあっけなさ過ぎ。監督・殺陣師が香港映画出身ってことで仄かに期待していたのにこの体たらくぶりは解せなかったです。 [DVD(字幕)] 2点(2005-08-26 15:37:59) |
103. 黒社会
酷い作品。巷では「チョウ・ユンファが黒社会の連中に無理矢理出演させられた作品」という嘘のような噂が立っているけど、実際見てみると確かにそのようなフシが…というのは作品の内容が「黒社会よいとこ。一度はおいで。」とでも言いたげな黒社会プロパガンダ映画まがいの代物だから。刀持ってバカ騒ぎしているだけのアクションシーンとかちっとも盛り上がらないドラマにゲンナリ…。過度なユンファファンでない限り見る必要無しの愚作。 [ビデオ(字幕)] 1点(2005-08-24 17:22:09) |
104. イースタン・コンドル
《ネタバレ》 中国戯劇七小福トリオ作品のなかでも、とりわけ出血量・死体の数・残酷シーンが多い作品を作るサモ・ハンがゲリラ戦に題材を採ったということもあってか、ナンセンスギャグは少なめで、結構陰惨なシーンも多いです。 しかし、迫力の爆発シーンやユエン・ウーピンの非常に珍しい熱演(コーリー・ユンとのツーショットは貴重)。名優ハイン・S・ニョールの知的障害役というかなりアブナイ役どころや自分の妻の腕を豪快にぶった切るサモ・ハン等々…チト違うようなものも混じっているような気がしますが(笑)、とにかく見所満載です。 忘れてはならないのが、本作で敵の親玉という大役を得たユン・ワーの存在感。 激闘を傍から見ているだけで、挙句倒れた仲間の顔を足で踏み「ヒヒヒヒヒ」と笑い(なんと腹の立つ奴!)、常にハンカチで顔を拭いている、このいかにも弱っちそうな細身の男。 しかし、いざ戦ってみるとこれが強い強い! 怪しげな拳法でユン・ピョウを絶体絶命にまで追い込み、加勢に駆けつけたサモ・ハンまでも苦戦に追いやるそのキャラクターの凄まじさは一度見たら忘れられません。 見た目の貧相さゆえに、それまで大した役をもらえなかったと嘆くユン・ワーの風貌を逆手に取ったサモ・ハンの目論みは見事で、自身の代表的役柄というのも頷けます。 自分の足をわざと相手に打たせて注意をそらし、瞬時に相手に打撃を食らわすという目にも止まらぬ早業が見もののサモ・ハンVSビリー・チョウも短いながらなかなかの完成度。 唯一、倉田師匠の扱いが勿体無かったかな? 全体的にテンポ良く見れる良作です。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-24 17:09:17) |
105. 傾城之恋
恋愛ものは苦手だけどせっかくリリースされたショウブラ作品だし…という感じで借りてみたけど…うまい感想が思いつかない。誰にも感情移入できなかったし、心動かされるものもなかった。雰囲気はいいのでロマンスが好きな人には受けるかもね。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-08-23 17:10:23) |
106. ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団
これは子供の頃喜んで見ていた記憶があります。 内容はウルトラ兄弟の長男ゾフィーの活躍を描く……というものではなく単なるダイジェストなので、勘違いしないようにしましょう。 ウルトラマンVSギャンゴの実況も良いですが、ドラコVSレッドキング&ギガスの実況も傑作でしたな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-08-23 17:08:00)(良:1票) |
107. 激突!少林拳対忍者
これは凄まじい映画だった。カンフー映画ファンならば泣いて喜ぶ豪華な面子が揃っているというのにここまで面白くないというのも逆に凄い。原作は台湾の人気作家古龍の武侠小説らしいから長い物語を無理やり押し込んじゃったのかな。ストーリーがめちゃくちゃ。アクションもカットが一秒以下の単位で切り替わったり、被写体が著しくフレーム外にはみ出していたりといった歪なカメラワークのおかげで見ていてあまり面白くない。そして最後が「ごめんなさい!まとめられなくなりました~!」とまるで監督自ら懺悔しているようなやり投げエンディング。凹むこと請け合い。 [ビデオ(字幕)] 3点(2005-08-13 12:10:51) |
108. 香港魔界大戦
“元彪製作有限公司”と自分の名を冠したプロダクションを立ち上げた上に初監督にして超能力を題材に扱うとは、なかなか思い切ったことしますなぁ。 作品の質としては「まあ、初監督なんてこんなもんだろ」という監督自身の声が聞こえるかのようにそれなりに面白く作ってありますし、現・ジェット・リー婦人のおっぱいに挟まれたり、ヒロインのミッシェル・リーに牛糞踏ませたりとユン・ピョウが好き放題やっております。 ジャッキー・チェンがカメオ出演しているらしいけれど、どこに出ているのか全くわからんかった。(涙) <追記> いたいた、空港でジャッキー発見!! ずいぶん地味~に出演していたんですね。(笑) 【Monochrome Set】さん、ありがとうございます。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-08-13 11:56:57) |
109. 豪勇イリア/巨竜と魔王征服
ソ連製ファンタジー映画で。主人公であるイリア・ムロウメツってのがロシアではかなり有名な英雄という予備知識だけで見たけど、見事に粉砕。物語は淡白で、刺激的な冒険映画を求めていたせいかかなり退屈でしょうがなかった。クライマックスには三つ首のドラゴンとの対決という見せ場も用意されてるけど、剣を一振りすればいとも簡単に首がちょん切れるという有様でなんだか拍子抜け。でもこののほほんとした作りはお国柄なのかな。地平線を埋め尽くす勢いの多大なエキストラの数はもの凄かった。 [ビデオ(字幕)] 3点(2005-07-29 01:50:40) |
110. ジャッキー・チェンの醒拳
ロー・ウェイが偽物使って映画作っちゃったということでファン及びジャッキー本人からは悪評高い本作だけど、それよか次々鬱死にしていく登場人物たちがとにかくショッキングで…。カンフー映画に死人は付きものってことは充分承知してるけど、「主人公二人以外の主要人物全員死亡。」ってのはどう考えてもやりすぎでしょ。盛り上げる上でそんなに殺す必要があったのか疑問だし、ジャッキーの父親は火達磨、惠天賜の父親はゲボッという嫌な音と共に血反吐吐いて死亡。カンフー教えてもらったのが仇となって、眼をカッと見開いて死亡する友人。綺麗どころのヒロインでさえも刃物でズッタズタ切り刻まれて惨殺。イチイチ惨すぎ。それなりに見れたけど、もう一度見ようという気は起きないね。 [ビデオ(字幕)] 3点(2005-07-29 01:27:42) |
111. 霊幻百鬼・人嚇鬼
《ネタバレ》 前作のつまらなさにゲンナリし、サモ・ハンも出演していないこともあってか期待しないで見たクチなんですけど、良かった。 ストーリーは幽霊騒ぎが起こって骨を埋めて成仏させようとするが、間違えて悪霊の骨を埋めてしまい襲撃に遭うと云う、まあ前二作と違って妖術も絡んでこない地味なものですし、アクションシーンの派手な見せ場はありませんが、随所に挿入されるワイヤーを駆使した京劇シーンなんかは京劇学校出身のサモ・ハンのスタントチームが指導しただけあってだけあってなかなか面白いものに仕上がっていると思います。 ただ、クライマックスの悪霊との対決は以外にあっさり気味でやや残念。 観音様(?)の助けを借りて退治するってのもちょっとなぁ…。 恐ろしい悪霊を劇団員の連中だけでどう退治するのか興味津々だっただけに肩透かしを喰らってしまいましたね。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-07-29 00:47:31) |
112. ラッシュアワー
何を隠そう、私とジャッキーの出会いの作品。 劇場公開当時、ジャッキーファンの友人に無理矢理見に行くのを付き合わせられた それまでジャッキー・チェンどころかアクション映画に全く興味が無かった私なのですが、これを見て一発でジャッキーが好きになりました。 さすがに目の肥えた今見ると物足りなさを感じてしまいますが、それでもなかなか楽しめる出来だと思いますし、この作品に出会っていなかったら私は一生香港映画の面白さに気付かなかったかもしれないのです。 ということで点数はかなり甘めの6点で。 [映画館(字幕)] 6点(2005-07-28 11:35:35) |
113. プロテクター
なかなか面白いと思うのですが、評価低いですな…。 確かにコミカル要素は殆ど皆無だし、話も薄っぺらいですが、それを繋ぐアクションに次ぐアクションの連続。 所謂ノンストップアクションムービーとしての作りが作品のテンポの良さに貢献していて飽きることなく見終わることが出来ました。 寧ろ中だるみが多いジャッキー自身が監督した作品よりも完成度は上であると思います。(個人的に) 前半のNYを舞台にしたパートはアメリカンアクションムービー調なんですが、後半、香港に舞台が移ると急にジャッキーアクション映画の雰囲気になるのが凄い。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-27 14:43:58) |
114. インビンシブル<TVM>
《ネタバレ》 四元素の戦いとか発想は面白いと思うけれどね。一重に物語や作品の根底に流れるテーマを成すプロットが足りない気もするし、 足りないならその分アクションシーンで補えば良いと思うけど そこも腹五分で終わっているという感じ。せっかく四元素の戦士それぞれの鍛錬を行ったにも関わらず、それぞれの個性の切り分けもできてないしね。敵を多大な愛を与えて救うという爽やかなクライマックスはハリウッド製アクション映画にはあまり見れれない要素でこの東洋の武道哲学にも通じる考えはジェット・リーが影響しているのかなぁと思ったり。 [DVD(字幕)] 4点(2005-07-27 14:16:46) |
115. ロボ・フォース/鉄甲無敵マリア
元々ツイ・ハークが実写版でガンダムをやりたかったけど、版権から断られたため変わりに作りあげたのがこれらしい。…でも出来栄え見る限りでは作られなくて正解だったのかもしれない…。製作のツイ・ハークとジョン・シャムが自ら主役を演じてるけど土台主役向きの風貌ではないのでかなり違和感あり。即席で作り上げたような世界観にものめりこめず、何が何だかわからないうちに終わってしまった。ジョン・ウーがエンドロールにちょこっとだけ出演。 [ビデオ(吹替)] 4点(2005-07-24 16:44:47) |
116. ファントム・ブライド/鬼新娘
チョウ・ユンファ、チェリー・チャン主演の「チャイニーズゴーストストーリー」現代版のような映画で幽霊悲恋ものの定番をなぞっただけの安易に先が読めるストーリーなので特筆すべきものはありません。ただ、最後の魔界に連れて行かれるシーンと少しグッときた。二人のファンならどうぞという感じ。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-07-24 16:31:20) |
117. ドラゴン危機一発
《ネタバレ》 そもそも麻薬組織の諸君。お前らがバカだ。凄まじくバカだ。 チェンの不手際によって危うくバレそうになった麻薬売買の事実をそのまま黙っていれば良いものを…わざわざ工場員二人を呼び出し「アレは麻薬だ」と暴露した挙句、二人を組織に勧誘するという不条理さ。 断られるやいなや(当然だ)、手下を使い惨殺するというこの「もうちっと後の事考えんかい!」的な傍若無人さ。 結局この理不尽な殺人が引き金となり、リーの怒りが爆発し組織は壊滅の道をたどるわけだから世話無いわ。 ボロ出しすぎで犯罪組織として…いや映画の悪役として失格。てか、かなりアタマ悪い。 そして「喧嘩はするな」という母との約束を「戦うな」と取り違えるチェンもものすごーくアタマ悪い。 結局のところリーのアクションが凄い!!…という作品です。 リーに対するあらぬ誤解を受けかねることになってしまうと思うので、本作をリーのファンになろうという方に鑑賞させるのはあまりお勧めできません。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-07-23 03:19:42) |
118. 霊幻師弟・人嚇人
ハッキリ言って駄作。序盤からダラダラしてて何度も見るのをやめようかと思った。ウー・マの不手際によって幽霊になってしまったサモ・ハンを生き返らそうとチェリー・チャンが悪戦苦闘するクライマックスも前作の祠でのやり取りの面白さには遠く及ばない。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-07-22 13:59:13) |
119. 燃えよドラゴン
カンフー映画のレビューとなると余計なことをダラダラ書き連ねる私も、この作品については多くを語る必要なぞ、かけらもありません。 ただ単に、観る。 燃える。 そして、讃える。 それだけで十分です。 [DVD(字幕)] 7点(2005-07-21 17:07:31)(良:3票) |
120. ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ
短編ではあるけれども作中にあらゆる謎を提示してラストで全てを解き明かす構成など、完成度はなかなか高いと思う。一部、併映だった『21エモン 宇宙へいらっしゃい!』とクロスオーバーしているシーンがあって面白い。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-07-13 17:12:37) |