1201. ビルとテッドの大冒険
ふふ。映画の内容云々よりも前に、こういう映画が存在すること自体が面白いですね。観ている内に脳みそがトロットロに溶けて、批評精神とともに耳から流れ出すのが感じられます。これは「地獄旅行」も観ないわけにはいかないなあ。デパート(?)で歴史上の偉人が暴れるところとラストのあまりに堂々とした大ボラの吹きっぷりに敬意を表して。 7点(2003-04-06 13:53:54) |
1202. 陽だまりのグラウンド
うーん、あんまり毒舌を吐きたくはないけどSTING大好きさんの意見に賛成。心の動きや行動の動機がイマイチ見えませんでした。部分部分で楽しいところはあったから(みんなで「ビッグ・ママ」を歌うところとか)不愉快とまではいかないけど・・・野球が好きだったらもっと印象が変わったかもしれませんけどね(「けど」が多いな、今回)。ちなみに僕はこのあと「ビルとテッドの大冒険」を観ました。 5点(2003-04-06 13:36:00) |
1203. ラジオ・デイズ
深夜、テレビで観ました。実はこれが僕のウディ・アレン初体験なんです。名前や評判はよく聞くんですけどね。時代が戦前・戦中だからか、面白いというより「へえー、そうなんだー」って感じですね。戦時中っていっても日本のそれとはずいぶん雰囲気が違うなあ、とかアメリカのユダヤ人の家庭ってこんな感じなのかなあ、とか。当時を知るアメリカ人だときっと感情移入できるのでしょうが・・・あ、でもオーソン・ウェルズの火星人ネタとかは面白かったです。あとダイアン・ウィースト(ウディ・アレン映画の常連らしいですね)の少し若い頃が見られたのは良かったです(「シザーハンズ」マニアなんで・・・)。 6点(2003-04-06 13:24:59) |
1204. 猟奇的な彼女
うう~ん、なぜだろう、あんまり楽しめなかった。あらすじを聞いたときには「これは面白そうだ!」ってどきどきしたんですけど(僕は「恋のから騒ぎ」の左官屋さんみたいな女性が割りと好きなので。卒業しちゃってさびしいな・・・)。前半はまあまあ楽しめたんですけど、脱走兵が出てきたあたりから「あれ?あれ?」ってなってきちゃって。しかもラストは何だかとってつけたようなオチだし・・・「努力すれば偶然は起こる」とかいってたけど、そおかあ?(しかも努力の方向が、なんか間違ってるし)。そんなわけで頭が?マークとつっこみで溢れてしまい、切ない気持ちになれませんでした。思い切り馬鹿馬鹿しいコメディにするか、逆にギャグを控えめにするかすればよかったような気もするんですが・・・う~ん残念。おっかしいなあ、僕、今まで自分のこと「甘口評論家」だと思ってたんだけど・・・ 5点(2003-03-31 17:32:15) |
1205. チョコレート(2001)
「ブルワース」でのハル・ベリーがあまりに素敵だったのと、たまたまBSでやっていたビリー・ボブ・ソーントンのインタビューを見て興味が湧いたので観てみました。誤解されそうな言い方をしますがある意味アメリカ版にっかつロマンポルノってかんじだなあ、と思いました(ここでいう「にっかつロマンポルノ」っていうのは悪い意味じゃなくて、セックスを描きつつ、それだけでないものを表現しようとしてるっていう意味です)。普通ああいうベッドシーン(ベッドじゃなかったけど)ってキスして抱き合って朝になってるっていうパターンか、もしくはベタなバラードがかかる中スローモーションっていうパターンかどっちかじゃないですか?僕としてはセックスのいやらしさと切なさとおごそかさをきちんと真正面から表現しようとしたのかな・・・と思ったんですけどね。それはそれとして、映画全体としては少し物足りなかったです。ラストはなんだかいろんなことがうやむやになったまま「俺たちきっとうまくいく」なんて科白で誤魔化しちゃったような気がして・・・僕が深いところを読み取れなかっただけかもしれませんが。あと、ハンクとお父さんの関係(というか確執)のところは、独身で、年老いた父と二人暮しの僕には他人事には思えませんでした。 6点(2003-03-30 19:22:27) |
1206. アメリ
この作品もなかなか賛否両論ですね。僕はそれほどアメリに感情移入はしませんでしたが、結構楽しめました。これって空想に逃げてばかりいた女の子が「いたずら」を通して現実との関わりを学んでいって、最終的には好きな男のもとに勇気を出して飛び込んでいくって話ですよね。皮肉でなく、よくできたファンタジーだと思います。最初硬い表情だったアメリが彼とベッドインした後すごく自然な表情になるところなんて、なかなかよいと思いますよ。ただ、あの病気魔(?)のおばさんとストーカーみたいな男が最終的に幸せになれなかったのはちょっと可哀想かな。それと、誰も指摘してないみたいなんで言いますが、最初の方のアメリの紹介の「恋も試したけど駄目だった」みたいなシーンの、必死こいてる男の下で「アメリ笑い(逆への字口)」をしてるアメリには笑ったけど、実際ああいう女の子がいたら、怖い。 7点(2003-03-30 19:04:09) |
1207. GO!GO!L.A.
個人的には「バッファロー’66」より面白かったです。なるほど、ジョニー・デップはこういう出演の仕方だったのね(笑)。ヴィンセント・ギャロがやたら「Yo,yo」と言ってたのが可笑しかったなあ。真面目な事を言えば、この映画は「ハリウッド、及びハリウッド幻想に対する強烈な風刺」って事になるんですかね。その辺のニュアンスがわかりにくいところもあったけど、楽しめました。ただこれ、実は深夜テレビでボーっと観たんですよね。だから8点というのは、ちゃんと観てたとしたら、このくらいの点数だろうな、という気持ちでつけました。 8点(2003-03-28 16:37:38) |
1208. es[エス](2001)
看守たちが「本当の暴走」をはじめる辺りからすごく緊張感がアップしてドキドキしますね。こういう映画を観て思うのは、暴力は暴力団の専売特許じゃないし、支配欲は支配者の専売特許じゃないし、狂気は狂人の専売特許じゃないということ。普段は表面に出ないだけで、人間は誰でもそういう暗黒面を持ってると思うんですよ。それが、ある状況におかれたり(戦争とかね)、ある立場に立ったり(鬼ごっこの逃げるほうとか、体育教師とか)すると、この映画みたいになっちゃうんでしょうね。あと、インターネットという場所も、気をつけないと凶暴性が暴走する危険があるとおもうなあ(皆様、くれぐれも用心めされよ!)。人間が平和に暮らしていくためには、そういう自分の中の暗黒面も自覚する必要があると思います。そういう意味では、むしろ高校生くらいの人にも観てほしいですね。それと、これは映画の本筋とは全く関係ないのですが、映倫はいつの間にか随分寛大になりましたね。それともみんな、目が悪くなっただけなのかなあ? 9点(2003-03-28 16:26:17)(良:1票) |
1209. シコふんじゃった。
正直、コメディとしてはどうかなぁ・・・と思います。でも、この映画のモッくんはかっこいいですね。ほかの出演作は観てませんが、観たくなりました。ふと思ったのですが、もし今木村拓哉に相撲映画出演のオファーが来たら彼は(というか事務所は)OKするんでしょうか?ま、それはそれとして、太った眼鏡の人(田口浩正)が最後、顔をそむけずに相撲をとるところ、あと太った女の子(梅本律子)が投げられちゃうところにはグッときました。ただ、約一名、演技に問題のある人がいるような、いないような・・・ 7点(2003-03-28 16:08:39) |
1210. ハッシュ!
面白い面白い面白いぞー!いやー、エエモン見せてもろたわー。ゲイの監督の撮ったゲイの映画だからか(あんまりそこばかり気にしてもよくないと思うけど)すごく人間関係、というか人と人との距離感を繊細に、丁寧に表現していました。それに主役三人を始めとする出演者の演技、そして話の流れの自然さ。普通、こういうある種特殊な設定の話だと、それを「飛び道具」的に大げさに扱うような気がしますが、ホンット自然。抑えた感じのユーモアもいい感じでした。それにしても、この映画のテーマはある意味革命的、というか挑戦的ですね。ゲイが自分らしく生きていくためには、偏見の目とだけでなく、一夫一婦を当然の前提とした既存の家族制度、そしてそれを基盤に成り立っている社会そのものとも闘わなくてはいけないのでしょう。ゲイでない人も、これからは人間関係というものを根本から見直し、家族や社会といった様々なレヴェルの「共同体」というものを再構築する必要があるのではないでしょうか?(←うおお、なんか俺、インテリみてえ、しかも自分で書いてて意味がよくわかんねえぞ)まあ、とにかくいい映画でした。ここまでいいとこちらも欲が出てしまいます。あの後の、続きが観たい!ぜひ続編(もしくは続編的新作)を!! 10点(2003-03-26 18:24:01)(良:1票) |
1211. 猫の恩返し
ジブリ作品だからって宮崎駿を期待しちゃうとがっかりするかもしれませんね。僕としては、まあまあおもしろかったです。池脇千鶴の声は結構好感持てました。あと「ギブリーズ」は評判悪いみたいですけど僕は結構良かったな。一切観客のことを考えてないような無責任な感じが、ある種松本人志の笑いに通じるように思えました(当の松本氏はジブリ作品が好きでないそうですが)。 6点(2003-03-25 18:55:37) |
1212. ガメラ2 レギオン襲来
新ガメラ三作の中では一番好きです。SFとしても一番無理がないし。自衛隊の人たちがカッコよく見えてしまうのはちょっと複雑な気持ちですけどね。ラサール石井がいい味出してました。 8点(2003-03-25 18:35:16) |
1213. ![ai-ou]
最初に言っちゃいますけどこれ、一本の映画としてはかなり出来が悪いです。多分「明日に向かって走れ!」とか「俺たちに明日はない」をやりたかったんだろうけど、ストーリーに無理があるしギャグもかなりすべってます。主役の三人のうち、柴田恭兵以外の二人(錦織一清と大槻ケンヂ)の演技もかなりきついです。でも、大槻ケンヂ扮する、ちょっと社会不適応者っぽいゲンちゃんがヒロインの岡部まり(「探偵!ナイトスクープ」で秘書をやってる人)に告白するシーン、これがいいんですよ!マジで僕の中では告白シーンベスト1!あとラストもかなり強引ですが、結構ぐっときます。無理にはお勧めしませんが、良かったらちょっと観てみてください。ちなみに告白シーンはちょうど一時間くらいのところです。 8点(2003-03-25 17:15:49) |
1214. パコダテ人
うーーーーん、正直にね、正直な感想を言うと、これは失敗作だと思います。でもねでもねでもね、意欲作ではあると思うんですよ。差別や偏見、マスコミの横暴、家族愛や十代の恋愛を盛り込んでるし、こっちの思い込みかもしれないけど、何か気持ちは伝わってくるんですよ。だからねえ、僕はたかが一観客でしかないわけだし、こんなことを言うのは不遜なのは分かってるんですが・・・頑張って欲しい!こういう地域密着型の映画は増えて欲しいし。あ、そうだ、唯一言いたい不満は、せっかく女の子に尻尾が生えてくる話なんだから少しはせくしーな感じも出して欲しかったです。実家が銭湯っていう設定なんだし。 6点(2003-03-25 17:02:00) |
1215. アタック・ナンバーハーフ
へぇー、タイにもセーラームーンショーがあるんですか。それにしてもなあ、コメディなのに色々考えさせられてしまいました。まず第一に思ったことは作中のオカマがあまりにステレオタイプで戯画化されているということ。自分好みの男に色目を使ってせまるオカマの姿は、まさに今まで映画や漫画に出てきてたオカマそのものですよね。それに第一バレーやるのに爪伸ばしちゃいけないでしょ?試合中に痴話喧嘩したり、ましてやお化粧をしてないから調子が出ないって、そりゃ唯一のノンケの人も怒るって。オカマとかどうとか言う前に、スポーツ選手として失格だもの(女性のスポーツ選手が同じ事したらどう思われる?)。それに一口に同性愛と言っても色々で、中には「男のままで男を愛してる人」もいますよ(タイの事情は分かりませんが)。そんな訳で、製作にゲイの人が関わっているとかゲイの人も納得して観たとかっていうのは、僕は納得しがたいなあ。それともオカマはああいうトゥーマッチな形で自己表現するしか社会的に認知されないって事なんでしょうか?もしゲイの人でこの映画を観た人がいたら感想を聞きたいです。僕としては唯一の「隠れゲイ」のウィットにもっと焦点を当てて欲しかった。 6点(2003-03-25 16:48:50) |
1216. ボウリング・フォー・コロンバイン
面白い!よく思うのですが、いわゆる多くの反体制派の人に欠けてるのは、こういう健全なユーモア感覚なんですよね。こういうマイケル・ムーアみたいな人もいるから、アメリカって侮れないんだよなー。特に好きなのはアメリカの歴史をアニメでやるところと、「俺ならこういう『警察24時』をやるね」ってところ。あ、それと「メディアが人々の恐怖を煽ってる」っていう指摘は日本人にとっても他人事じゃないと思う。こういう映画こそ文科省推薦にして欲しいなあ(無理だろうけど)。 10点(2003-03-24 16:04:21) |
1217. ミュージック・オブ・ハート
↓僕もNHKで観ました。結構渋めの映画をやっててくれてたのに残念・・・それはそうと、なかなかいい映画でした。最初メリル・ストリープが厳しすぎて「えー、別にプロの養成機関じゃないんだからそないにビシバシやらんでも・・・」と思ったのですが、子供たちはその厳しさもちゃんと受け止めていたんですね。この映画、主人公の先生としての物語だけでなく、女性として、母としての話としても楽しめますね。エイダン・クイン(「妹の恋人」の頃よりチト太った?)に「あんたもクビよ!!」と追い出しちゃったのは驚きましたが・・・。ところで特に美男美女が出てるわけでもないこの映画の中、カルキン家の子(どれだかわからないけど)は目立ってましたねー。 7点(2003-03-24 15:53:30) |
1218. アイアン・ジャイアント
多くの方が指摘されてらっしゃいますが、かなり話の展開はベタで、特に目新しいものはありません。(ドォーン!)それがどぉしたぁ~!僕は好きだ~!「なりたい自分になるんだよ」で、スーパーマン(ていうか、日本人にしたらありゃ絶対アトムの最終回でしょ)になった“彼”。くぅーっ泣けるじゃないか!とりあえずラピュタのロボットに感情移入した人、「のび太の海底鬼岩城」のラストに泣いた人、あとチャールトン・ヘストン氏、ブッシュJr.にもお薦めしたいです。 9点(2003-03-24 15:36:38) |
1219. 県警対組織暴力
掲示板の方でサラダパックさんが紹介してらしたので観てみました。実は今までヤクザ映画は敬遠していてほぼ初体験だったのですが、しょっぱなから画面からほとばしるむせかえるような昭和の匂い、暴力の匂い、汗と血と埃の匂いに圧倒されてしまいました。頭を殴られたような衝撃、というのは正にこの事。前半で価値観や倫理観がぐるんぐるんにされて訳が判らなくなってしまいました。で、中盤、梅宮辰夫が出てきた辺りからはぐいぐいと話に引き込まれ、観終わった時にはマジで心拍数が上がってました。ホント、凄いものを観てしまった。ラストの爽やかにラジオ体操をする梅宮辰夫、それと対照的な菅原文太・・・たまらんです。ちなみに僕がこの映画のビデオを観たのは奇しくも米英軍のイラク攻撃が始まった日。「アメリカは世界の警察」という比喩がものすごく正しかったんだ、ということを再認識しました。 9点(2003-03-22 16:22:25) |
1220. スパイキッズ
うーん、クスクス笑いは出たけど大爆笑って感じではなかったです。もっと徹底的に馬鹿馬鹿しくして欲しかったな。「サム・サム」とか、微妙に嫌悪感を感じさせるような、不思議な魅力(?)のキャラとかなかなか良かったけど。でも続編もちょっと観てみたいかな。それにしてもダニー・エルフマンの音楽って聴くとすぐわかりますね。あ、そうだ、これは全然関係ないけどこれの前に見たのが「第三の男」でした。まぁ「第三つながり」ってことで(無理矢理?) 6点(2003-03-20 19:58:01) |