1201. 悪魔の墓場
《ネタバレ》 日本ではじめて公開されたゾンビ映画は本作である(ロメロの『ナイト~』は日本未公開、『ゾンビ』は79年公開)。今では『ナイト~』のイタリア版カラーリメイクという評価で落ち着いているようだが、当時の観客には相当なショックを与えたことだろう。ジャネット・デ・ロッシの特殊メイクは本家『ゾンビ』をも凌駕するリアリティで、生々しい手術跡のゾンビや、人間のハラワタを引き裂いて貪り食うショック描写は吐き気をもよおすほど。ストーリーはいかにも70年代らしい陳腐なものだが、イギリスの寒村を舞台にすることで醸し出される怪奇ムードは絶品(ヒロインが可愛いのも好ポイント)。ここのレビューでは評価が低いようだが、『ナイト~』にも匹敵するゾンビ映画の傑作だと思う。 [DVD(字幕)] 8点(2007-07-26 20:53:14) |
1202. サンゲリア
《ネタバレ》 眼窩にミミズをのたくらせたゾンビの造形。いいですね~。でも何であんな浅いところに埋まってたんだろ?細かいことは気にしないのがイタリア人気質。だからゾンビがサメと戦ったりする。「だってこういうの観たいでしょ?」と言われれば、黙って頷くしかない。とにかく一切の妥協を許さない見事なサービス精神。これでもかと見せる残酷シーンの連続はいっそ痛快。衝撃のラストまで目を離すことができない、マカロニ・ゾンビ映画の最高峰。 [DVD(字幕)] 9点(2007-07-26 20:45:52) |
1203. テキサス・チェーンソー
《ネタバレ》 『悪魔のいけにえ』のリメイクなんて、また無謀なことを…と観る前には思ったものだが、これがなかなかどうしてイケてるじゃない?90年代はサイコスリラーブームで、こうした直球ホラーがあまり製作されなかったこともあり、この開き直った残虐っぷりには恐れ入った。事態が悪い方向にしか転がらないという、不条理極まりないストーリーに、レザーフェイス・ファミリーの素敵なイカレっぷり(リー・アーメイさん最高!!)、そしてジェシカ・ビールのバスト、と見どころ満載。名作のリメイクなんてマイナスイメージにばかりとらわれていないで、素直に血塗れホラーの復活を祝おうじゃないか! [映画館(字幕)] 8点(2007-07-26 20:38:54)(良:1票) |
1204. 2000人の狂人
《ネタバレ》 どこからどう見てもチープでいかがわしいだけのこの映画が大好きだ。大岩転がしの岩は発砲スチロールを茶色く塗っただけだし、斧でぶった斬られた女性の腕は明らかにただのマネキンだし、エキストラはみんな素人丸出し。しかし、この朴訥とした雰囲気が逆に妙な怖さを醸し出しており(脳天気なバンジョーの響きも最高!)、ただのC級映画では終わらせない何かがある。被害者よりも加害者の数が圧倒的に多いという不条理。老いも若きも嬉々として殺人に参加する異常さが実によく出ていてる(2000人って言ってるけど、実際には40~50人くらいしか画面に映っていない)。ハーシェル・ゴードン・ルイスの作品は『血の祝祭日』と『血の魔術師』も観たが、本作が最高傑作だろう。 [DVD(字幕)] 9点(2007-07-26 19:57:07) |
1205. テキサス・チェーンソー ビギニング
《ネタバレ》 「ビギニング」ということで前作の前日譚なのだが、そこはあまり期待するほどのものではない。リー・アーメイに歯がないことが分かったところで別にどうでもよい。だが、今回の見所は、前作をも凌駕するウルトラ・スプラッター。これほどの血糊と内臓をブチ撒けた作品は近年ないのではないか。チェーンソーでぶった斬られる犠牲者たちの何と気持ち良さそうなことよ。ただ、苦言を呈するなら、結末が分かりきっていること。みんな助からないのは最初から分かっているから、その時点でドキドキが半減。ここはいっそのこと、ヒロインが狂気の果てにファミリーの一員になるという結末が欲しかった。このシリーズには、もっともっと狂っていてほしい。 [映画館(字幕)] 7点(2007-07-26 19:48:55) |