1221. 荒鷲の要塞
《ネタバレ》 ○一番の見せ場は中盤のハッタリの場面。英国スパイ映画らしい。○それまでというもの割と地味で、要塞に侵入するまでは割と退屈。○侵入してからはもうやりたい放題。ロープウェイへの飛び移りや仕掛け放題の爆弾。ドイツ軍が間抜けで主人公たちがあまりにもスーパーすぎる。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-02-15 12:56:29) |
1222. 狼/男たちの挽歌・最終章
熱すぎる男たちのドラマ。「男たちの挽歌」ほどの衝撃はなかったが、なかなかの力作。ただ、銃撃戦がどれも同じで、もう少し見せ方に工夫があれば良かったのではないか。 [DVD(字幕)] 7点(2008-02-14 12:37:04) |
1223. キートンの大列車追跡
《ネタバレ》 ○シュールすぎる。何が起きてもしばらく気付かず暴走してしまう姿には笑わずにいられない。○前半の追う側、後半の追われる側と切り替えたのもポイントで、前半の笑いを後半でも活かすという今のお笑いの当たり前を、この時代にキートンはすでにやっていたと言うのが凄い。○ラストのキスしながら敬礼するシーンは好きだな。 [DVD(字幕)] 9点(2008-02-09 23:18:36) |
1224. 人間の條件 第一部 純愛篇
《ネタバレ》 人間の條件というタイトル以上に日本人による日本人批判が目を引く作品。何のためらいもなく捕虜を殴る日本人を堂々と描いている。こんなシーン他ではお目にかかれないと思うのでそれだけでも評価できる。そして、タイトルでは第一部純愛篇とあり、梶の奥さんはなんて素晴らしい女性なんだと思わせてくれたのだが、やはりこのタイトル以上のものが目立っており、純愛篇と一口に言えるものではないと思う。それでも、支配と暴力、正義に嘘など戦争という状況をうまく描き、これ一本だけでも非常に見応えのある作品だと思う。 [DVD(字幕)] 9点(2008-02-08 23:30:34)(良:1票) |
1225. 牛泥棒
《ネタバレ》 地味な邦題もあってか隠れた名作。手短な登場人物の紹介は見事で、無駄なシーンなく本題へ入る。どうせ助かるんだろうと思えばあっけなく処刑。見せ掛けの正義に、多数決に流される人々、75分と短い中で非常にうまく表現している。オープニングとエンディングでのカットや、手紙を読むシーンでつばに目が隠れるという演出など、画作りにも非常に凝った作品である。ただ、手紙の内容が少しくどく、死に際の人間が書く内容とは思えなかった。バッドエンディングながら非常に良い映画を観たなと感じられる作品。 [DVD(字幕)] 9点(2008-02-08 16:33:57) |
1226. 007は二度死ぬ
《ネタバレ》 ○前作と同様原点からかなりかけ離れ、むしろ007シリーズとはいえないほどの出来である。○米ソの宇宙覇権争という設定を全く活かせておらず、緊張感の欠片もない。○あまりにも突っ込みどころ満載の脚本。友達と一緒に突っ込みながら観たいと思わせるほどの出来で、逆に笑えてくる。○シリーズとして変化をもたらすための日本の設定も、日本人として若き日の丹波哲郎、若林映子、浜美枝を見られた以外には、特に見所はなかった。 [DVD(字幕)] 3点(2008-02-07 15:15:46) |
1227. 姿三四郎(1943)
《ネタバレ》 どれくらい勝手にカットされたかはわからないが完全版を見られないのは残念。カットされたせいか、映画全体が浅く感じられてしまった。 [DVD(邦画)] 4点(2008-02-05 22:49:43) |
1228. モダン・タイムス
《ネタバレ》 アイデアに困っていたと言うチャップリンだが、この映画でもその才能は遺憾なく発揮されている。特に機械が食事を与えてくれるシーン。当時は色んな機械が発明されるための挑戦が幾多もなされていたこともあろうが、こういうアイデアを映画に取り込む辺りが凄い。そして、今作はチャップリンとヒロインが地平線へ向かっていくと言うエンディングを迎える。今までこんなシーンはなかったのではないか。どんな時代でも力強く生きていこうと言うチャップリンの意思の表れだろう。 [DVD(字幕)] 10点(2008-02-04 23:25:02) |
1229. 心の旅路
《ネタバレ》 皆さん高得点を付けてらっしゃるのだが、僕は少し物足りなかった。なぜなら、ポーラの努力が台詞で済まされているから。秘書になり、結婚もした。その辺りの描写は良いのだが、夫を探すところは描いても良かったんじゃないか?ここもきっちり描いていたら感動できたかもしれない。 [DVD(字幕)] 6点(2008-02-03 21:47:54) |
1230. 野良犬(1949)
《ネタバレ》 ○午前十時の映画祭にて再鑑賞。○終戦から数年後の時代を映している映像的貴重さとともに、この時代の邦画にして刑事ものの礎を築いていたのは本当に驚かされる。○「悪」とは何か。村上刑事が佐藤刑事と議論した後の子供たちの眠るシーンや、同じ財産をすられた者同士である村上刑事と遊佐が横たわるシーンの俯瞰カットなど表現者として素晴らしい領域に達している。○黒澤映画では毎度のことだが、セリフが聞き取りづらいのが残念でならないなぁ。 [映画館(邦画)] 8点(2008-02-01 09:40:55) |
1231. ゆすり(1929)
サスペンスにしてはほぼ全くといっていいほど緊張感がない。殺人をするまでの前半が長く、そのわりに終盤にかけてがあっさりしている。ヒッチコックの映画技法は多少楽しめるが、面白くはなかった。 [DVD(字幕)] 3点(2008-01-30 15:39:19) |
1232. モロッコ
《ネタバレ》 マレーネに共感できないのが一番。どうせハッピーエンドだろうと思っていたので、ラストには驚いたが、期待した分そこまで面白いとは感じなかった。 [DVD(字幕)] 5点(2008-01-26 23:22:09) |
1233. 仁義なき戦い
《ネタバレ》 ヒロインなんか出てこない男たちだけの熱いドラマ。最初はベタだなあと笑いながら観ていたが(特に若杉が自殺を図るのを見た広能が若杉に「呼んでもええか?」と尋ねるシーン)、あっという間にこの映画の世界に入ってしまった。正直、一度で全て理解できるほど丁寧に描写されていないのだが、テンポといい、撮影といい、音楽といい、そして俳優といい、とにかく最高である。 [DVD(邦画)] 9点(2008-01-22 22:59:26) |
1234. 巴里の女性
《ネタバレ》 当時のブルジョアの皮肉を込めながらも、恋愛映画。意思が固まったかと思っても、他人の一言でコロコロ意見の変わるジャンや、自分勝手なマリーに共感できないのが一番痛い。そして、恋愛がうまくいかないからといって死なないでほしい。ラストはうまく締めているが、ジャンの母が一番かわいそうだった。監督をしながらチャップリン自身が出演しなかった唯一の作品として観る価値はあるが、話自体がそれほど面白くなかった。 [DVD(字幕)] 5点(2008-01-21 23:04:08) |
1235. 突撃(1957)
《ネタバレ》 既出ですが、やはりフランス人、ドイツ人と特定する必要はなく、むしろ無国籍映画とした方が良かったと思う。そこを除けば、素晴らしい反戦映画。一兵士の弱さ、軍上層部だけが持つ強さ、非常な命令に裁判、そして処刑と、無駄のない展開で一映画としての完成度は高く、公開時20代だったとは思えぬキューブリックの才能が随所に見られる。 [DVD(字幕)] 8点(2008-01-20 09:23:42) |
1236. 情婦
《ネタバレ》 このサイトでの評価が高いことと、この手の映画でのどんでん返しに慣れてしまったことが期待はずれにしてしまった。どんでん返しにつながる伏線が弱い。キャストは申し分ないが、この点数で。 [DVD(字幕)] 5点(2008-01-19 09:17:52) |
1237. 羅生門(1950)
《ネタバレ》 結局、黒澤監督の言いたいことはラスト10分に凝縮されている気がする。そう見ると、その前フリが少し長いかなと感じる。特に武弘の証言は完全に浮いている。無くてもよかったのではないかと感じる。そして、黒澤監督の画へのこだわりもよくわかる。ただ、音の劣化で何を言っているかわからないのが多々あったのが残念。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-17 10:07:31) |
1238. ノー・マンズ・ランド(2001)
《ネタバレ》 戦争という状況が生み出した悲劇をものの見事に表現した見応えある作品。一番凄いのは、監督がボスニア人で実戦経験のある人であることだ。そんな人間がこれほどまでに中立に描けるのは凄い。そして惜しいことに、日本の配給会社はこの映画をコメディとして売ろうとしていた。確かにブラックコメディだが、そこをあえて押すべきではない。どんな映画でも興収を上げるためなら何でもする日本の配給会社は、チキから見たマスコミそのものだ。でも、幸い変な邦題を付けていないだけマシかもしれない。 [DVD(字幕)] 8点(2008-01-15 23:09:37) |
1239. マトリックス
一対一の決闘。スローモーションに二挺拳銃。そしてハトが飛ぶ。いや、新聞紙だった。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-14 23:20:14) |
1240. 続・猿の惑星
《ネタバレ》 質は落ちるのだが、やむを得ず作った続編にしてはなかなかの出来。猿類がそれぞれの種で意見を持ち、デモや暴徒化するのはまるで人間。テレパシーの話あたりから急にカルト映画になり、パワーダウン。テーマが核になったのは良いが、核爆発への下りがしょぼい。後半の展開に不満だが、そこを除けばそこまで悪い映画ではない。 [DVD(字幕)] 5点(2008-01-13 23:57:01) |