1261. レポゼッション・メン
《ネタバレ》 すごくわかりやすいSFで面白い。人工臓器のローンの支払いが滞ったら、人工臓器を強制回収。あるわけないのにさもありなんな雰囲気がぞくぞくして空恐ろしい。 この映画の面白さは回収する側だった主人公のレミーが回収される側になってしまうところにある。よくある話ではありますが、定番のストーリーならではの面白さを堪能できます。 ただ、この映画はきっと万人受けするタイプではないでしょう。 まず主人公のレミーに共感しづらい。前半、相棒のジェイクとまるでゲームをするかのように『ネスト(集団)』に乗り込んでかたっぱしから回収をします。この時点で人の命を何とも思っていない人間だとわかります。 立場が変われば、金は払わない、仕事はしたくない、で、金を踏み倒して逃げようとします。ラストも自分たちの記録だけ消して終わろうとします。つまり、終始自分のことしか考えない人間にはだれも共感できないのです。 この企業そのものや、企業の上司が胸糞悪くなる人間たちばかりなので、最後までなんとかレミー達の立場で見続けられるというものです。 妻や息子との関係が中途半端なまま終わっちゃうのもよろしくない。せめて事故にあったこと。販売係に移ろうとしていたこと。回収の仕事は精神的にできなくなったこと。そういったことを妻に打ち明けるような救いのシーンが欲しかったです。家族が双方向の愛情でつながれていれば悲劇の度合いはぐっと増したように思えます。 そしてなんといっても一番いかんのが夢オチ。結局はフォレスト・ウィテカーとの一騎打ちから全部夢の世界の話だったんかいと興醒めです。 夢オチに対する私の感想はいつも同じ。時間を返せ。なんでもどんでん返しすれば良いってもんじゃないでしょ。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-12-20 15:30:54) |
1262. シンデレラ(2015)
《ネタバレ》 良くも悪くも『シンデレラ』で、それ以上でもなければそれ以下でもありません。 新解釈もなければ、余計な付け足しもほとんどありません。 『絵本』をそのまま実写にしただけ。もちろん、だからこそ、の味わいがあるわけですが。 ただこーやって改めて見てみると、父親の罪って結構重いかも。再婚するのは良いですが、再婚相手は選ばなければ。父親にもう少しだけ人を見る目があれば、きっとシンデレラはこんな苦労をせずに済んだかもしれません。それにそんな頻繁に何カ月も家を空けるようなら、再婚しなくても良いでしょうに。 新しい発見はシンデレラの本名。本当はエラ。むしろ『シンデレラ』は継母たちがつけた蔑称だったのですね。悪口と言い換えても良いくらい。だとしたら、クライマックスで王子から名を尋ねられたとき『シンデレラ』と名乗るはかなりおかしいのでは。そこは『エラ』でしょう。 と、この映画を見たおかげで、既知のおとぎ話にケチをつける羽目になってしまいましたが、映画そのものはそれなりに面白い。ザ・定番。ハッピーエンド。期待以上のものはでないけど、期待を裏切ることもない。家族で安心して楽しめるディズニー映画の代表作になるでしょう。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-12-01 00:46:40)(良:1票) |
1263. サンクタム
《ネタバレ》 実話を元にした映画だとはつゆ知らず。最初にテロップでそれが出たとき、『じゃあモンスターは出ないな・・・』となんかがっかり。なんかそっち系の映画と勘違していたので、前半がちょっとかったるくて退屈に感じちゃいました。 でも最初に犠牲になった女性調査員との酸素ボンベの奪い合い。ふいに訪れる緊張感。なるほど、それでサスペンスでありパニックなのかと妙に納得。映画の方向性を再確認。これは遭難系ですね。 一人、また一人と命を落としていく。少しずつ悪くなっていく状況。そんななか出口を探し求める緊張感は悪くなかったと思います。 「実話を元に・・・」というテロップが出たものの、実際の事故では閉じ込められた15人全員が生還したそうでして。つまり人が亡くなっていく描写はすべてフィクション。まあ何も起こらないと映画になりませんし致し方ないところでしょう。 洞窟なので仕方がないのですが、まず全体的に画が暗い。そして現在の位置情報や周りの状況がわかりにくい。これはこの映画というより洞窟ものの欠点ですね。 もう一つマイナスなのが、亡くなった調査員が着ていたスーツを着るのを頑なに拒むヴィクトリア。スタンドプレーが目立つカール。命がかかっている危機的状況で、そんなわがままばかり言いますかね?ちょっと不自然だと思いました。 最後、海に出てきたときの安堵感。手堅い作りで悪くないと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-12-01 00:15:25)(良:1票) |
1264. ビューティー・インサイド
《ネタバレ》 思っていたよりだいぶ変化球。 目が覚めるたびに姿が変わるというのだけは聞いていたのですが、見た目どころか性別も年齢も人種まで変わってますやん。あまりにファンタジーすぎて感情移入しづらい設定でした。せめて人種や年齢は変わらないほうが良かったのでは。性別までにしてくれたらもう少し感情移入しやすかったかもしれません。 ただ、何が出るかわからない、パルプンテみたいな設定は確かに面白いです。 イケメンが出るまで待って、それからデートに誘うとか、ちゃんとこの設定が活かされているのが良い。 イスがウジンを追っかけてチェコまで来たとき、ウジンが『どちら様ですか。』ととっさに誤魔化すくだりなんかは特に好き。 その一方で、さすがにこれだけの役者さんを使っちゃうと、どーしてもウジンに見えない人たちも出てきます。 個人的に決定的なのは上野樹里と子供で、ウジンともはや別人格に見えてしまってせっかくの設定が台無しです。 やっぱりこーゆー設定にする以上は、誰が演じてもウジンだと感じ取れるようにしないと失敗だと思います。 まあ最後はハッピーエンドでめでたしめでたしなので良しとしよう。 ところでウジンの寿命ってどーなるのでしょう。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2021-11-30 19:53:14) |
1265. Lost Harmony ロストハーモニー
《ネタバレ》 今では有名な女優さんたちが出ているので、ちょっと興味が出て鑑賞。 特に高畑充希なんかコメディの印象しかなかったので、どんな役をするのかと興味津々。 これが意外にちょい悪ちょい悪女キャラ。しかも結構堂に入った演技。おとぼけキャラの印象が強かっただけに、演技の幅が広い役者さんだと知りました。 さて、映画の中身もまあまあ面白い。携帯の占いで出てきた体の部位を順番に取られていくいくっていう演出はシンプルながらゾクゾクさせてくれる怖さがあります。おじぞーさんとか、時折見える少女の影とか、雰囲気作りも王道で良い。 その一方で、終わらせ方、そして終盤みんなどーなったのかの描き方があまりに雑で不親切。体の部位を奪われた部員の多くは命までは落としていないだろうに、その後どーなったかが描かれないのでモヤモヤします。 エンドロール後の『呪いは続くよ、どこまでも』みたいな終わり方は結構すきなんです。 ですがそれより知りたいのは生き残った人たちのその後。 なげっぱなしは良くない。 [DVD(邦画)] 6点(2021-11-26 09:25:11) |
1266. まほろ駅前狂騒曲
《ネタバレ》 ドラマとしては前作のほうが、コメディとしては今作のほうが好き。 『小銭ちょーだい。』 『持ってるじゃねーかよ。』 みたいなやりとりが好き。 はるちゃんを預かるってことを内緒にしていたのに、はるちゃんが自己紹介してあっさりばれちゃう展開も好き。 なんかずっと笑っていた気がします。 中盤くらいまでは7点~8点くらいかなー、前作より好きかもー、なんて思っていたのですが、終盤が良くない。 バスジャックしてまでは良いとして、警察とのやりとりがありえなさすぎて興醒めです。 『けが人がいるんだー』って丸腰で降りてきた人間を撃たないでしょう、普通。それにさっさと救急車や担架やら医者やら看護師やらをまわしてください。そのために病院に来たんですから。 このドラマって絶妙にありそうなリアル加減が親近感湧いて好きだったのですが、最後で台無しにされた気分です。 行天と多田とはるちゃんの交流がメインの物語でそこがとても良かっただけに、雑味がうるさすぎる感じでした。 [DVD(邦画)] 6点(2021-11-26 09:15:03) |
1267. ソルト
《ネタバレ》 うーん。こーゆー映画で後味が良くないっていうのはどーもなー。 その過程において理不尽だったりフラストレーションが溜まったりするのは別に良い。その分あとで盛り返してくれるのであれば問題ない。ですがこの物語は早々にその芽を摘んでしまいます。 イブリン・ソルトの最優先事項は愛する旦那の救出。そのためのプロローグの北朝鮮救出エピソードではないんでしょうか。実際あれで私はソルトというよりソルト夫妻の幸せを願うようになったわけです。短いエピソードですがラブストーリーとして良かったと思います。 だとしたら、あんなに早く旦那を始末してしまうっていうのは完全に映画として失敗だったように思うのです。 それはソルトにとっての最終目標にすべきだったんじゃないでしょうか。 例えば、『核ミサイルと旦那、どっちを選ぶ?』みたいな展開にもできたと思うんです。 愛する夫が殺された挙句、その復讐まで早々と終わってしまいます。 仕方なく旦那を殺すしかないシナリオになっちゃったのなら、せめて復讐のカタルシスを感じさせてほしい。旦那の死もあっさりなら復讐もあっさりで、その後の展開なんてどーでもよくなっちゃいました。 それに、ロシアの大統領を狙うのは、夫の命を救うためだからわかります。 じゃあ夫を失い、復讐も果たしたソルトはいったい何をモチベーションにスパイを続行したのか。その流れも動機も理解できず、この辺から自分の気持ちは映画から離れてしまったのでした。 ストーリーが面白い、面白くないという以前にあまり好きじゃないです。 でもそれでも最後まで見せきるテンポの良さと、立体的かつスピード感のあるアクションは良かったと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-11-21 16:11:08)(良:1票) |
1268. マネー・ショート 華麗なる大逆転
《ネタバレ》 難しい。話の半分くらいしか理解できんかった。 とりあえず「空売り」のことは調べてみました。 現物は持っていない。でも持っていることにして売っちゃう。数年後にそのときの相場でその商品を買い戻す約束をするのが「空売り」。例えば1000ドルで売ったものが10ドルにまで値下がりしていたら買い戻すときに支払う額は10ドルで済むわけで、その差額分の990ドルが利益となる。 で、その空売りで儲けようとしているのかと思ったらどうやら違うらしい。CDSやらCDOやらモーゲージ債やらが出てきて、それを買ってそれに対する保険も買ってってとこで、何をどうしてどーやって儲けようとしているのかがわからなくなり、ついていけなくなりました。 ただ、サブプライムローンをはじめとした住宅ローンの債務不履行がアメリカ全土で起こり、株価が急落すれば、それにいちはやく気付いていたマイケルやらマークやらが大儲けするっていうのはなんとなくわかりました。 ほぼ無審査で通っちゃうサブプライムローン。格付け企業は銀行とズブズブの関係。ろくに調査もしないまま危険な金融商品にもAAAをつける始末。なんとも怖い世界だということだけは感じました。 この映画は面白いとか面白くないとかではなく、経済史の教科書的作品だと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-11-17 14:42:22) |
1269. まほろ駅前多田便利軒
《ネタバレ》 ものすごく面白いとか、そーゆータイプの映画ではありません。ですが最後までずっと見ちゃいます。 瑛太と松田龍平。二人が演じる多田と行天のキャラがなんだか凄く魅力があって目が離せません。 便利屋を営む多田のもとに依頼が舞い込みます。その依頼を通して多田は自分とは違う親子関係とそこにある家族の問題に触れていきます。そして行天。彼もまた多田とは違う親子関係に苦しんでいます。自分を虐待した親。だから父親になることを恐れ、精子だけ提供し、子供に会うことさえしようとしない。 コメディだと思って見始めたのですが、ストーリーや登場人物の背景はどれも深刻なものばかりです。これはコメディとは言えないかもしれません。 最近プライベートで辛いことがありました。そんなときにこの映画を見たのはなんか意味があるのかもしれない。 私にとってはこれはコメディというより人間再生ドラマ。 非日常的すぎるきらいはあるものの、基本的には誰にでも起こりうるエピソードばかりだと感じます。 映画としての面白味や旨味は薄いと言わざるをえません。 だから高い点数はつけ難いです。でもこーゆー映画って必要な気がします。 [DVD(邦画)] 6点(2021-11-08 01:42:56) |
1270. クリード 炎の宿敵
《ネタバレ》 親同士の因縁が子供に引き継がれる今作。ロッキーシリーズを見ていない私にとっては感慨とか感じることもできないわけですが、ストーリーはわかりやすいので不便はないです。 前作ではボクシングを始めるところからでしたが、今作はいきなりベルトを賭けた頂上決戦からスタート。しかも勝っちゃうし。あっという間にヘビー級チャンプ。そして彼女にプロポーズして即OK。子供もできて順風満帆。そんな最高のスタートで始まるのですが、そこへ最強の挑戦者現るです。アドニスは挑戦を受けるもコテンパンにやられて大怪我し、自分の殻に閉じこもっちゃいます。そこで再び手を差し伸べるのがロッキー。 スポ根ものはこれくらいわかりやすいほうがぐっときますね。それとも自分が歳を取ったのか、真新しいものを望まなくなってきているのかも。 アドニスとロッキーは雪辱を果たすためトレーニングを始めます。それもなんかボクサーの虎の穴みたいなところで。 前作とは違い、今作では戦う理由に重みがあったのは良かったと思います。自分の父親のことだけでなく、『自分も父親になるから』というアドニスの思いがなんか伝わってきました。 さきほども言いましたが、スポーツや格闘技はこーゆーベタな展開のほうが、奇をてらったストーリーよりかはよほど良いと思います。少なくとも私の好みです。 ただ、肝心の試合のほうが、ヴィクターとの1戦目は良かったのですが2戦目のほうが少々物足りなさを感じてしまいました。イワンがタオルを投げ入れるというオチは良かったのですが、タオルを投げ入れるほどにはイワンが消耗しているように見えないのです。もう少し説得力のある試合展開にしてほしかったですね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-10-24 04:31:48) |
1271. ロビン・フッド(2010)
《ネタバレ》 なんか自分が知っているロビン・フッドとは違うものでした。 どちらかと言えば前日譚。『僕がロビン・フッドになるまで』を描いたストーリーでした。 で、そのボリュームに対して時間が長い長い。どうりでダラダラ進むわけだ。ラッセル・クロウが大好きなので、とりあえず見ている間は楽しいのですが、ラッセル・クロウじゃなければきつかっただろーな。 イギリスは十字軍遠征して成果が上がらず、帰国する羽目に。その帰国の道中他国の城を略奪しながら帰るというクソみたいな国。だからリチャードⅠ世にそもそも共感できないわけで、その王が死んでバカ息子が跡を継いだところでどっちもどっちだろうと思ってしまいます。リチャードⅠ世が立派な王で、その死後息子が国をダメにしていくのを見かねたロビン・フッドが遂に立ち上がるとか、そんなベタなストーリーのほうがよほど盛り上がる気がします。 森の子供たちといつ合流するんだろうと楽しみにしていたので、それがなかったのはとても残念。いや、合流したんですがそこで物語が終わってしまったのでそこから先を見せてほしかったです。 ついでに言うと、森の子供たちがマリアンと村を助けるのはまだ理解できますが、最後のフランス戦に参戦するのは無理があると思います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-09-17 01:48:44) |
1272. マチェーテ・キルズ
《ネタバレ》 悪くはないですが前作のほうが好きです。 ジェシカ・アルバが好きなのに、彼女が早々と退場しちゃってテンション下がります。 ストーリーは話が飛びまくり。前作はまだ良かったのですが、今作のお話は支離滅裂です。 こちらが1作目であれば、おバカ映画と割り切って楽しむこともできたでしょう。1作目をなまじ真面目なストーリーにしちゃったことで、あの世界観を壊してほしくないという心理が働いたのかもしれません。 あと前作では感じなかったのですが、今作は登場人物がやけに多く感じてしまいました。数が多いわりに本筋と絡まない人物も結構いるので、せっかくの豪華キャストがなんだかもったいないです。前作に比べると随分捨てキャラや一発キャラが多い気がして、映画そのものが散らかりすぎている感じがします。 宇宙とか大統領とか、あまりにスケールがでかくなりすぎたのも良くなかったのかもしれません。 マイナスなことばかり言っちゃいましたが、決して駄作というわけではありません。映画の出来はともかく、目を見張るほどの豪華キャストがこんなおばかなB級映画で共演するシチュエーションがまずお目にかかれない。そういった意味では貴重な作品と言えそうです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-09-05 19:07:46) |
1273. 世界にひとつのロマンティック
《ネタバレ》 こんなに適当なタイトルにはなかなかお目にかかれないっていうくらい邦題が適当。原題の「アクシデンタル・ラブ」はひねりはないが単刀直入でずっと良いです。こーゆー作品があると、毎回原題もチェックせにゃいかんかなと少々うんざりした気分になります。 主人公のアリスはスコット、ハワードという二人の恋人候補がいます。こーゆー場合たいてい一人がダメ人間で本命を引き立てるものですが、今作ではなぜか二人ともダメ人間。スコットもハワードも自分の事しか考えていません。似たり寄ったり。なぜスコットがダメでハワードがOKなのか、説得力のある展開がほしい。こーなってくるとアリス自身も男を見る目がないダメ女に見えてしまって、魅力半減です。ですので、ラブコメとしては正直いまいち。 で、もうひとつのサブストーリー。月面基地計画法案の代わりに医療保険法案を通すというラブコメとは全然関係のないこっちのストーリーがちょっと面白いです。一般市民のアリスが演説を通して人々の心をわしづかみにしていく様子が楽しいです。 ただこちらも最終的には医療保険法案は否決され月面基地計画の法案が通っちゃう。終始クソ女でクソ議員のパムが殺人を犯しているのに野放しのまま。どーにもすっきりしないもやもや展開。ハワードの裏技で結局医療保険法案も通って、最後は無理やりみんなをハッピーエンドにしちゃいましたが、なんか残尿感の残る感じ。 つまらないとは思いませんが、納得いかない展開や無駄なエピソードがあるのは間違いない映画。 ハワードの森の儀式のエピソードなんてまじで不必要でしょ。 [DVD(字幕)] 6点(2021-08-30 13:31:30) |
1274. トロール・ハンター
《ネタバレ》 結構バカにされている作品のようですが、個人的には面白かったです。 で、これも個人的な感想ですが、ちょっと怖かったです。私的には『ホラー』のジャンルに入ります。 最初のトロール出現シーンに始まり、トロールの怖さがしっかり描かれた力作です。 これは『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』をトロールに変えただけですね。 『ブレア~』や『REC』や『クローバーフィールド』といった類の手持ちカメラホラーが大好きなので、この映画も例にもれずはまりました。この臨場感がクセになります。もしかすると、映画というよりアトラクション的面白さを感じているのかもしれません。 思っていたよりトロールが次から次に出てくるのも楽しい。 『山トロール』とか『森トロール』とか、マウンテンキングとかなんとかかんとか、種類が豊富なのも良い。 トロールハンターの詳細なトロール蘊蓄が、どれももっともらしい説明ばかり。設定を作りこみ、真実の物語感が増します。『成長するたびに頭が増える。増えた頭はただの飾りで、相手を威嚇するために使う。』なんていかにもって感じで、よく思いつくなと感心します。キリスト教が狙われるっていうのは胡散臭いですが・・・ で、途中までは思いもかけない掘り出しものを見つけたものだと8点をつけようかと思ったのですが、ラストがいただけません。 まるで某類似作品みたいな終わらせ方ですが、この作品には合いません。こんなあやふやで終わらされて消化不良感がすごかったのでマイナス2点です。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-08-29 18:57:03)(良:1票) |
1275. ピラニア リターンズ
《ネタバレ》 前作のほうが良かったようには思いますが、これはこれで嫌いじゃありません。 まあ映画というよりは、作成者たちの悪趣味の詰め合わせのような作品ではありますが。 モテ男のアソコがピラニアに食いちぎられるのもそう。 うるさい子供が最後に悲惨な末路を辿るのもそう。 最後に子供が頭食べられちゃって、容赦なくその変わり果てた姿をさらしたときに、その子供に向かってみんなが携帯を向けているのが今の時代を象徴しているようで寒気がしました。 もしかすると、バカ映画なふりをして、何かの警鐘を鳴らしているつもりなのか。 もしくは、ただ個人的に嫌いな人種を映画という媒体でめちゃくちゃにしてやりたかっただけなのか。 でもこーゆーバカまっしぐらの映画が結構好きです。悪趣味上等。人間体に良いもんばっかり食べていると、時には体に悪いものも食べたくなります。これはそーゆー映画。必要悪みたいなもんです。 でもまあやっぱりホラー色やパニック要素を強めにしてもらってもう少しスリルを味わいたかったのが本音。 主人公と女友達が桟橋で襲われるシーンがありましたが、あーゆー真っ当なサスペンス路線が特に後半もっとあれば評価はずっと高くなったかもしれません。 前半から中盤にかけて真面目にホラーをやって、後半からラストにかけてギャグテイストが強くなっていますが、逆のほうが良かったんじゃないでしょうかね。 [DVD(字幕)] 6点(2021-08-18 03:43:58) |
1276. プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂
《ネタバレ》 こーゆーアイテムが出てきた時点で覚悟はしていたのですが、やっぱり今までのことを無かったことにされちゃいました。 もともとこーゆー『タイム・リープ』&『リセット』のコンビはそれまで見てきた時間を無駄にされちゃったような気分になるので好きではないです。ただこの作品ではあのタイミングで序盤に戻るのはもはや必然だし、結果ハッピーエンドなので、気にはなっても気分を害するほどではなかったです。善良な兄弟や父王、黒人ハンターの死もなかったことになるので、それはそれで良かったかと思います。 それにしてもなかなか都合の良いところまで巻き戻りましたね。 タミーナ王女も当然すべての記憶が失われているわけですが、タミーナ王女だけはなぜかすべて覚えているという設定でも面白かったかもしれません。 映像的な面白さも2010年の作品だけあってなかなか良かったです。特に時間が巻き戻るときの映像は結構好きです。 それにしてもやたら叔父のニザム(ベン・キングズレー)をダスタンは信頼していたようですが、どう見ても悪人にしか見えないです。こんな顔した人間が良いやつなわけないじゃん。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-08-15 02:47:24) |
1277. ピラニア 3D
《ネタバレ》 『ジョーズ』や『オルカ』や『ピラニア』といった海洋パニックを見てきた世代。 小さい頃からこーゆーの好きだったのですが、大人になるとさすがに『怖い』とは感じなくなるものですね。 そういえば、『13金シリーズ』や『バタリアン』を大人になって見た時も同じ感覚に陥りました。 当時あれだけ怖かった映画が、今見るとそのチープさにため息が出てしまう、みたいな。 ところが今現在製作されているホラー映画やパニック映画はちゃんと怖い。だとしたら今の子供達は、今現在制作されているホラー映画の類は見ないほうが良いかも。刺激が強すぎます。絶対トラウマになりそうです。 話が横道に逸れましたが、グロ描写が好きな私としては、本作なかなか楽しめました。ビーチでのパニックも良かったと思います。 他の人を助けようとする人もいれば、自分だけボートに乗って逃げようとする人もいる。それも人を撥ね飛ばしながら。なんかそーゆーところだけ変にリアルで面白い。この終盤のパニックはB級映画とバカにできないくらいのクオリティです。 主人公や登場人物たちはバカにしていいほどバカな行動しかしませんが。 とりあえず今キスしてる場合じゃねえだろうと、一番イライラさせてくれたのは他でもない主人公でした。 [DVD(字幕)] 6点(2021-07-31 03:55:58)(良:1票) |
1278. ホット・ゾーン
《ネタバレ》 愛すべきザ・B級映画。低予算。田舎町。見たことのない出演者たち。でもそれが良いんです。 ストーリーも演出も、どれも使い古されたものばかり。でもそれが良いんです。 チャチな演出ばかりですが、パニックものとしてはきれいにまとまっているほうじゃないでしょうか。住民の不満をきちんと描く丁寧さは大事。脱出しようとして軍に始末される住人のエピソードも大事。蛇も怖いが暴走した権力も怖い。 あ、それからこの映画では蛇がそれなりに怖く描けている気がします。蛇がたくさんいるときの気持ち悪さは言わずもがなですが、どこに潜んでいるかわからない恐怖、そこから生み出されるドキドキ感はなかなか良かったとおもいます。 予算をかければもっと壮大なスケールで派手な演出盛り沢山のスペクタクルなパニックムービーとなっていたかもしれません。 でもこのこじんまりとした感じ。これに何とも言えぬ味わいを感じてしまいます。 [DVD(字幕)] 6点(2021-07-08 05:24:17) |
1279. インシテミル 7日間のデス・ゲーム
《ネタバレ》 こちらでの低評価に全く期待はしていなかったのですが、思っていたほど悪くありません。 謎解きはしょぼいですが、ミステリーな雰囲気が好奇心をずっと刺激してくれるのが良い感じです。 犯人を捜す面白さ、ではなく『次は何が起る?』といったワクワク感を楽しむ映画のようです。 最初の犠牲者西野を殺したのはガード。 片平なぎさを殺したのは石原さとみ。 大迫を吊り天井で殺したのはまさかの岩井(武田真治)。 殺す人と殺される人がバラバラで、犯人をすぐに教えてくれたり、秘密にしたり。その辺の匙加減はなかなか良かったように思います。 殺人の動画配信。平山あやの死に方雑すぎ。報酬の放棄。などなど、気に入らない点は多々あります。 ですが結果はともかく、そのプロセスが楽しめるので、エンターテイメント作品としては成功していると思います。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2021-07-02 14:18:32) |
1280. エクスペンダブルズ
《ネタバレ》 豪華キャストにちょっと期待しながらの鑑賞。 率直に言って期待していたほどの出来ではなかったです。 中盤、島からの脱出、機銃掃射、粉塵爆発(ガソリン?)のシークエンスはかなり盛り上がります。とゆーかこの映画のピークはここでしょう。 終盤の大乱戦が、とにかく画面が暗くて見づらい。更にアップの多用で何がなんやら。せっかくのスターたちのアクションがもったいない。やたら破壊力抜群の銃は面白かったけど。 気になる女を助けにいくだけのストーリー。物語的面白さは皆無と言っていいでしょう。ガンナーの裏切りも、映画の面白さに貢献しているとは言い難い。 スタローンの見せ場が無さ過ぎるのも不満です。 ジェイソン・ステイサムとジェット・リーが頑張っていたので、そこそこ面白くは仕上がっています。 でもやっぱこれだけの面子を揃えてこの出来じゃねー。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-06-22 03:40:55) |