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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1321.  ある用務員 《ネタバレ》 
これまでの監督の他作品と比べると全体的に少し雰囲気が違うとゆーか、終い方なんて特に「ワリとマジメに」つくってる感じが強いのですよね(音楽とかも)。前半だって結構チャンとドラマしてる感じですし、だから結局要所で(他作品では出て来ない様な)フツーに名前を聞いたコトある役者さんが出て来たりもして、その辺も雰囲気の差には確実に繋がっては居ますよね。ただ一方、ごく「いつもの」感じの面子の方もままゴツ盛りではあるのでして、だから部分的には(当然)監督らしさとゆーのもそこそこタップリ感じられる…とも言えるのです。  で個人的には正直、ソコまで悪い作品だとは思わなかったのですが、ソレでもやっぱり「違和感」を強く感じた部分が何箇所か在って、結局ソレは(監督の個性たる)「チープさ」が(今作では何故か)好くないモノの方に見えてしまった…というコトではねーかな、と。おそらくソレは前述したある種の「ツギハギ」が原因ではねーかと思うのです。つまり、山路和弘の思いがけない熱演にアレッ?と引き込まれた直後に、その手下の組長のポンコツな長台詞を聞かされたり…だとか、平時だったらとても可愛らしく&面白く観てゆける髙石あかりちゃん&伊澤彩織ちゃんとて、一方でごくシリアス&シビアな芋生悠ちゃんの演技と並べちゃうとバランス悪く見えちゃったり…とか。映画ってやっぱり「全体の統一感」って結構大事なのかな~と思ったりしましたですね。  結論、ソレでもやっぱ別に『黄龍の村』とそんなに面白さに差が在った…とは思っていないのですケドも、迷いに迷ってこの点数としておきます。
[インターネット(邦画)] 4点(2023-02-16 20:25:56)
1322.  HOKUSAI 《ネタバレ》 
日本が世界に誇る人類史上最高峰の画家・葛飾北斎の生涯を描いた映画。だが、北斎の実際の経歴&人物像とゆーのは細部までが詳らかになっている訳ではないのだろうし(⇒殊にその絵画製作の動機とかいった部分に関しては)その意味では本作はその「ストーリーの軸」として、江戸幕府の芸術・出版に対する弾圧(=北斎が関わった人々が実際にその被害にあったコト)を用いて個々のエピソードを繋ぎ合わせてゆく、という手法を採っている様に見える。調べると確かに、本作に登場する蔦屋重三郎・喜多川歌麿・柳亭種彦らがその犠牲となったのは事実である様だ、がそもそも肝心の北斎自身が公儀の咎めを受けたという事実は無い様なのであるし、何よりも彼がその方面において何らか「成果・業績」を成し遂げたとゆーのも(当然)真実とは異なるのだ。  なので、コレばかりはどー描かれたトコロで(どーしたって)我々の知る歴史そのものと本作のストーリーがリンクしてゆくコトは無いのであり、だから個人的には正直ナニがしたかったのか=ナニが描きたかったのか分からない…という類の映画にも感じられてしまう。特に、北斎の実際の作品(富嶽三十六景とか)とそのストーリーが全く繋がってゆかないのはモ~致命的だ…とも思いましたよね(⇒生首の図の話はまだしも…と思うものの)。根本的に、もし「事実」を並べて「真実」を(説得力を持って)描くことが出来ない=「事実」と「架空」を綯交ぜにして描くしかない、のであるなら、全体の質感は「架空」の方に寄せるしかない、のではないか…な~んて思ったりもしましたよね(⇒そーじゃないと正直「観方」が分からなくなって、で結果としてメッチャ心地悪いのですよね)。映画自体としては(物理的には)諸々と結構好くつくり込まれた方の時代劇だとも思ったので、この脚本のイマイチさは実に残念です。  もう一点、実質60年近くの長い年月を描いてゆく映画として、登場人物の実年齢と役者の感じが所ドコロかな~りミスマッチなのも興を削ぎましたよね。冒頭、師匠に破門された(柳楽優弥演じる)北斎とゆーのは実際には34歳の様なのですケド、柳楽くんの若々しい感じ+ごく傍若無人な振舞い(⇒からの自暴自棄になって却って一皮剥ける青臭い様子とか)を見るに正直20代前半にしか見えてこず、第二章ではまたごくそのままの若い感じで(今度は)実際には50手前の北斎を演じていたり、他にも(当時30代後半の永山瑛太演じる)柳亭種彦だって死んだのは60間近のハズ…なのですからね。もう一つ言うなら、第三章から柳楽優弥がいきなり田中泯に変わるのだって流石にコレには無理とゆーのを感じてしまいますですよ。そんな意味でも、具体的には例えば第二章とかゆーのは率直に(ナンなら)丸々要らなかったのではねーか…とすら思いますよね(で、大した内容が在った様にも全く思われないので…)。
[DVD(邦画)] 4点(2023-02-15 00:00:04)(良:1票)
1323.  セーラー服と機関銃 《ネタバレ》 
鑑賞後にWikiとか見てもズバリそー書いてあったのですケド、私も全っ然「思てたんと違う」映画だとは感じてしまいましたよね。言い尽くされたコトでしょーが気になったのは二点、まずはとにかくカメラが遠い=顔が見えない=今観るとキャスト豪華なんだケド正直誰が誰だかわかんない、というコト。もう一点は(コレもとにかく)ま~長回しばっか=実にテンポ悪い、というコトですわね。  まあ、終盤に向かうに連れてその緩いテンポと(展開自体の)シュールさには流石に多少慣れていって、何となくソレは一味違う「オツ」な感じの方にも近づいていったかな…とは思うのです。が、ソレでもやはりカメラの遠さには最後まで私も慣れるコトが出来なかったのですね。2021年の『シュシュシュの娘』という映画もそんな感じの演出方針でその時も全く同じコトを考えたのですが、やっぱどーしたってシンプルに「物語に入り込めない」という感じがしてしまうのですよね(個人的に)。逆に、現実感がナンだか薄れる…という感じもあるのでシュール系の映画をやりたいのならシンプルにワリと効果的なのかもな…とは思いますケドも(=今作も『シュシュシュ』もある面ではシュール系…だと思いますし)。結論、コレだけカワイイ薬師丸ひろ子の「活かし方」という観点からは、どーしたって最善とは言えなかったかな…と思います(女子高生使って撮る映画じゃねーかな、と)。
[インターネット(邦画)] 4点(2023-02-03 23:13:02)
1324.  恋する寄生虫 《ネタバレ》 
「寄生」とゆーのは、つまり「一緒に生きているケド、片方だけがソコから利益を得て、もう片方は害を被る」という生物同士の関係性のコトである。似た様な形態として「片利共生」とゆーのがあって、コレは「一緒に生きているケド、片方はソコで利益を得るも、もう片方には利も害も無い」というヤツである。昨今、そーいった寄生(或いは共生)生物とゆーのが、その宿主の行動様式(=つまり、もし宿主側に思考と呼べるモノが在るとするならその思考そのもの)を自分の利益の為に操作している…とゆーのは、比較的広く知られる様になってきた事実なのではなかろーか。しかし、そーいった寄生とゆーのはまた、宿主となる生物種に依っては決して物珍しい現象というワケではなく、寧ろその種の個体の大半がその手の寄生生物に冒されており、だからソレがもたらす(操作された)行動様式とゆーのがそのまま宿主の種としての特性となっている…というコトすら在り得るとゆーのは、こちらはあまり知られていない事実かも知れない。そしてそーなってくると最早、その類いの「共生」とゆーのが果たして「片利」なのか「片利片害=寄生」なのか、或いはも~「相利」と言うべきモノなのかとゆーのは、一概には容易に判断できないのだ、と(=例えその行動が寄生生物自身の利益の為に操作・誘導されたモノであっても、その特性を特性として宿主がイチ生物種として成立して存在している以上、そのコト自体を否定するのは難しい or 「意味が無い」から)。  誠に勝手ながら、ごくマジメで実際的で(ナンなら)少なからず社会的な方のテーマを擁する人間ドラマだろーな…と思い込んでいたのです。が、観てみると今作ってフツーにSFの類い、しかもSF恋愛映画…という方のヤツだったのですよね。つまり、人間を種々の「社会不適合者(※劇中の表現そのまま)」に変えてしまう一方で、同じ虫を体内に抱える者同士を強力な恋愛感情で結びつける…という寄生虫が存在する、と。かつ、その状況設定を通して今作が観客に問うてくるのは「自分以外のモノに植え付けられた(恋愛)感情は、ズバリ是か非か」というテーマなのですよ。前段で長々と語らせて頂いた様にコレ、寄生生物というモノの現実の在り方との関連を含めて、まずは実にごく興味深い・面白いテーマだな…と思ったのが(個人的には)正直なトコロなのですよね。  ただ、結論から先に言うとコレも、個人的には今作には結局あまり嵌れなかった・共感に至れなかった…とゆーのがまた正直なトコロなのですね。とにかくまず根本的に、人間が自分のその思考・感情を何者にも干渉されずに自分だけのモノに保つ、とゆーのは、個人的にはワリと絶対的な価値観として在るコトなのです。もう一点、私が特に『惑星ソラリス』とか大好きだから…というワケでもねーのですが、例えSF的で「特殊」な状況設定を用いたとしても、その中に描くべきヒトのヒトたる人間性とゆーの自体はしっかり「リアル」なソレであるべきだ、とも思っているのですよね。今作って「架空」の状況設定の中に描かれるのも「つくりもの」の感情…という、その点でシンプルに「真なるモノ」が見当たらない作品だ…とも思われて、そーするとどーしたって(私としては)ラストのあの二人に共感してゆくのが非常に難しかった…としか言い様が無くて、ですね。  もう一点、ちょっと理屈っぽい話になりますケド、この寄生虫が宿主を(重度の潔癖症とかの)「社会不適合者」に変えるのは、ソレによって寄生されていない一般人との関係性の構築を著しく困難にし、却って寄生されている個体同士を結びつけるのを容易にする為…だと思うのですね。しかし、その症状が今作の二人の様なごく重篤(ナンならごく「極端」)なレベルになって来ると、そもそも彼らがイチ社会人として生活・生存していくコトすら困難になり兼ねず、結果として宿主の環境への「適応」自体が下がってしまう様にも思われるのですよね(=そーなれば畢竟、寄生生物の適応だって下がるだろ、と)。そこら辺、少~しSFとして設定のつくり込みが雑かなあ…とも。更に言うなら、重ねてココまで「極端な」症状とゆーのが実際に在るにせよ無きにせよ、潔癖症も視線恐怖症もやはり実在する疾患なのは明らかであって、ソレを「寄生虫の所為なのです!」と言い切ってしまうのは(例え架空のSFの中だとしても)キョウビちょっと「危うい」かもな…と(少なくともやや安直かな…と)。もう一つの結論、また残念ながら今作はそーいうツッコミどころ(=詰めの甘さ)てのも単純に少なくない作品だったかな…と(=ソレってやっぱ特にSFとしては宜しいコトだとは言えないよな…と)。
[DVD(邦画)] 4点(2023-01-29 23:01:44)
1325.  戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-02 震える幽霊<OV> 《ネタバレ》 
うーん…コレも好みの問題かとは思うのですが、このシリーズって一見、一話完結系のシリーズものに見えてるのですが、実はその裏に全編を貫く隠し本ストーリーが一本在るというXファイル的なヤツらしいのですね(まだ第1~4作しか観てないのでソッチの方の詳細は知らんのですケド)。で、この第2作は思いっ切りその本ストーリーの伏線となっているエピソードで、だからコレだけ観てもサッパリ訳分かんない…というヤツだ、とのコトでして。。結論を言ってしまえば、個人的には正直そーいうの要らないかな…という感じでもあり、だから…としか言い様の無いこの評価となりますです。個々の描写としても、特にあの「花」は流石にちょっと意味不明だし繋がってないしチープだし…で正直効果的ではなかったかな、と。
[DVD(邦画)] 4点(2023-01-15 23:55:15)
1326.  サイキックビジョン 邪願霊 ~狙われた美人キャスター~<OV> 《ネタバレ》 
白石晃士監督の著書『フェイクドキュメンタリーの教科書』で紹介されていた為、鑑賞したものになります。モキュメンタリ(フェイクドキュメンタリ)・ホラーとしてはひとつの嚆矢とでも言うべき作品で、確かにのちの『ノロイ』とかにはかなり似通った質感ですよね(+私もギリギリこーいう雰囲気のTV番組に親しんだ世代なので、コレもギリギリこーいうのもリアルみを持って受入れられる…という感じではあります)。で、ホラーとして怖いか怖くないかで言えば、率直に多少怖かった・不気味だったという箇所は在ったと思うのですね(⇒ズバリ、あっちゃこっちゃに映り込んでる白い服の女の辺り)。全体の流れ自体もシンプルで分かり易く、かつそれなりに興味を持って観てゆけるので、結論的にはそんなに悪い作品ではねーかな…とも思うのです(今なお)。  ただ、やはり時代的なコトもあってかホラー的テクニックの部分は(今観ると)随所でかなり稚拙だと言わざるを得ません。特にモキュメンタリ・ホラー的にはどーしても終盤の大騒ぎのカメラワークとゆーか、全体的にモ~何処から誰が撮ってんのか?て(完全にカット割った)映像をコレも矢鱈と細かく編集・継ぎ接ぎしてるってのは端的に極度に頂けないですよね。あとは細かい点として、たぶん一番の主役的なレポーター役の女優さんの演技がごく劇映画的(=Nonドキュメンタリ的)だったのが気になったのと、オーラスで盛大に血ィ吹き出してブッ倒れちゃったアイドルちゃんがその後どーなったのか定かにならない…とかも気になってますよね。その辺、好い意味ではこの30年のホラー映画の大いなる進歩が感じられる(⇒一方…)とも思ったりします。  とは言え、重ねてそんなに悪くはない作品だしホラー映画史的な意味もあるし…(一点足そうかな…)とも思ったのですが、ソコでエンドロール後にどー見ても要らないモンがゴテゴテとくっつけられて嵩増しされていたコトの激・イライラを重く見て(⇒ワタシ、映画は「絶対に」最後まで観る人なので)評点は据え置きとさせて頂きます。無念。。
[DVD(邦画)] 4点(2022-11-03 21:07:03)
1327.  ジグソウ:ソウ・レガシー 《ネタバレ》 
今作は何故か観ておらず、先に次回作の『スパイラル』を観てしまったのですが、根本的な私の認識としての「3以降はあまり変わり映えがしない」てのは今作を経てもまた確かだったのでして、かつこの『ジグソウ』と『スパイラル』は諸々の描写・中身自体もまたかなり似通ってましたかね(ただ、グロ描写の物理的なクオリティや仕掛けの質はシリーズ中でも揃ってあまり高くはなかったかな、とも)。で、比較して今作側の好くない点としてはテンポがかなり悪いコト(やや謎解き=真犯人は誰か?という部分の描写に重心が寄っているので、肝心のデスゲームの進み方がミョ~にゆったりで)。一方で好かった点としてはソレこそトビン・ベルが「ジグソウ」としてズバリ登場するコトでしょう(彼が登場するこの部分の「仕掛け」とゆーのは、中でまたそこそこマシな出来だったか…とも)。結論的には8作目と9作目は甲乙付け難い…と個人的には感じましたかね(⇒こーいう場合に使う言葉なのかは少々疑問ですが)。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-10-19 23:05:22)
1328.  ありふれた事件 《ネタバレ》 
妙な感覚でしたね。モキュメンタリなので確かに映像は高度にリアルで、肝心のブノワのキャラにしてもも~完全にガンギマリで(=コレもリアルで)、でも「ありふれた」なんてコトも微塵も無いトンデモないお話でその面ではも~ファンタジーかSFかなんか、みたいな感じだったりもして、んで結局全編とても不快極まる…という感覚だけが際立って、と言いましょーかね。やっぱり、その意味では非常にチグハグな映画だ、とまずは思ってしまうのですよ。重ねて、諸々と間違い無く「リアル」ではあるのですケド、肝心の「中身」がどーにもリアルじゃない…というコトそのものが(シンプルに)実に心地好くなかったのだ、と思うのですね。ヴァイオレンス描写のキレ味・虚ろで乾いた質感なんかは中々に独特で(ソコは)ワリかし以上に興味深かった、とも思うのですケドね。
[DVD(字幕)] 4点(2022-10-15 09:43:33)
1329.  恐怖と戦慄の美女<TVM> 《ネタバレ》 
この頃売れていたカレン・ブラックを前面に押し出してのテレビ映画(3作品のホラー・オムニバス)であるが、時代&フォーマットを考えてもかなりシンプルな(≒陳腐な)話が雁首揃えている印象。コレで肝心なそのカレン・ブラックが絶世の美女!だとか言うなら現代でもま~だ観る価値が在るのかも知れないが、そーとも言い切れない正直微妙なルックスの方でして…ただ、ソレもあってかホラーとの相性はそもそも好さそうな女優さんだとも思いますし、どの話も結局彼女が黒幕…てヤツなので(3話めも結果的には最後の彼女の顔が一番ブキミなワケで)キャスティングの意図自体は間違ってないとも思いますケドね。  1.ジュリー(26分) 意外性重視(なダケ)のオチが全てという作品で、不可解ではあるが筋は全く通らない…というある種古風なホラーかも知れない(キョウビあまりこーいうのも観なくなったな…と)。物理的描写にも全くホラーっぽいのが皆無なので、実に薄味…とゆーか無味無臭だよねコレ。まあ、結論から先に言ってしまうとこの3作だと『アメリア』をトリにするしかなくて、じゃあこの『ジュリー』を1話にするか2話にするか…だったらまァ1話かな、と思ったりも。  2.ミリセントとテレーズ(21分) ホラーとゆーか根本的にはミステリーだし、だから『ジュリー』よりも更に波風が立たない(静まり返った)お話。そして、流石に現代に至っては(否、おそらく当時でさえも)最初のシーンでミリセントがあーだこーだ愚痴ってるのを聞いてるダケでもオチの予想はなんとなく付いてしまうのだし、で次のシーンでテレーズが出て来た瞬間ソレは確信に変わるのである。悩ましいが、コレを効果的にやりたいなら少なくともテレーズは顔を終始隠しとかないといけなかったのではねーか…と。まあ、カレン・ブラックに色々やらせるってコンセプトからもずれちゃうのでやっぱ微妙(無理)なアイデアだな…とも思うのですケドも。  3.アメリア(24分) 3作目は比較的しっかりホラーしてくれてるものの、本当に本当の意味でワンシチュエーションでしかないので、現代の一般的なホラー映画だったらコレで引っ張れるのは精々10分である、が今作ではソレを20分位繰り返し繰り返しやったってるので、ま~冗長なコト!(何部屋あんだよ、と)ただ前述どおり、オチのカレン・ブラックの顔自体はまあまあ気持ち悪かったので、3作の中では一番印象に残る作品なのは間違いないか、とも。とゆーか、コレも1・2作目みたいなのだったら正直ヤバかったと思いますね(ナニが『TRILOGY OF TERROR』や!と)。
[DVD(字幕)] 4点(2022-10-08 21:23:02)
1330.  哀愁しんでれら 《ネタバレ》 
正直、私がここ数年のうちに観た中でもトップクラスで観るのが苦痛な映画でしたね。理由は三つ、第一は端的に旦那と子役のキャラにおける「振り切った」不愉快さ。第二は、その二人+主役の土屋太鳳のキャラの「裏付け」たる部分、あるいは話の進み方自体においても余りにも合理性を欠く(=不条理である)モノが目立つコト。そして第三、そーいうかなり「尖った」物語を展開しておきながら、作品全体として結局ナニが言いたいのか(やりたいのか)がサッパリ分からなかったコト。  そもそも今作、カテゴライズすべき適切なジャンルからして私にはモ~好く分からないのですよね。子役の(コレもモ~人外チックな)アンモラルぶりは重ねてその裏付けが希薄なコトを含めて確実にホラーモンスターの方に近い⇒だからコレはホラーかな?とまず思ったりもしたのですケド、一方で他にも諸々と極めて筋が通らない感じ+終盤のブッ飛び展開なんかを観るってーともはやブラック・コメディ位にしか見えないな…なんて思ったりもして、他方、重ね重ねキャラにリアリティが無さ過ぎるので人間ドラマには最初から成り様が無いとも思いますし(何しろ結局「人間」が出て来ないので)、でこーいう類における「最後の砦」たる風刺的な意図とかだって(あくまで個人的には)汲み取れませんでした。煽りではなくマジで、どーいうコンセプトの作品だったのか誰か教えて欲しいのですよね。  ただ正直、ソレを説明されれば諸々と繋がってくる…という作品にも(やはり個人的には)決して見えていませんし、そこら辺をコジツケる為にこの後もあーだこーだ今作に関わってゆこう…という意欲も率直に皆無なのですよね。なので手前勝手で恐縮ですが結論、好く分かんないケドたぶんインパクト重視の(ポンコツ)ビックリ箱映画だったんちゃうケ?と思うコトにして、こんくらいの評価とさせて頂きますです。はい。
[インターネット(邦画)] 4点(2022-10-01 23:48:36)
1331.  クライモリ(2021) 《ネタバレ》 
うーん…往年の良作シリーズ待望!のリブートなのですが、結論的にはシンプルにかな~り違うお話になってしまってまして、正直コレだったら別作品としてやった方が…てのは私も大いにそー思うトコですね。何つーか、森に潜む「奇形」の殺人一家…てのが結局、20年前ならイザ知らずキョウビはも~コンプラ的に若干アレな…というコトかな、なんて思ったりもね(結局その部分=敵集団の属性の変化ってのが本リブートのいちばん大きなポイントだったかな、とも)。  ただ、この「変化(変更)」てのがまた結局、自ら意図したポジティブな・前向きなモノだったよーには到底見えないとでもゆーか、やっぱり随所で効果的には働いてない(むしろ逆効果だ)とも思えてしまってますのよね。重ねて、敵がやや大袈裟な集団になったコトで(コレも随所で)粗が出てリアリティを欠く場面が目立っている様にまずは思いますし、お話の方とて畢竟大袈裟にならざるを得なかったケド⇒かと言って大した捻りも無い⇒ので無駄に冗長・ローテンポになってしまってる様にも思いますし、んでナニより全編通しても(物理的にも設定的にも)「凄み・過激さ」とゆーのが増せているなんてコトもなく比較的マイルドな質感にチンマリと纏まっちゃってるとも思いますし………あとは個人的なハナシですが、私が期待していたのはコンセプト不変でも時代相応の映像的アップデートが成されてる…というごくシンプルなコトだったのですケド、ソレも正直微妙でして………結果的には過去作の安直な「名義借り」にしか見えなかった…とゆーコトでも~一点引いちゃおうかと思います。無念。。  主演のシャルロッテ・ベガちゃんは(名前の通りに)メッチャ可愛いのでワリと今作も期待していたのですが、残念ながら作中の役柄的にただ可愛い…という女のコではなかったのでして、なのでか正直あまりルックスにも際立つモノは感じられずソレも残念でしたかね。個人的にはむしろもう一人の方のエマ・デュモンちゃんが(見た目的には)可愛かった様な気もします。まあ、結構序盤でアッサリ惨たらしく死んじゃうのでソレも若干残念ではあったのですケド…
[DVD(字幕)] 4点(2022-09-29 22:19:45)
1332.  カルト 《ネタバレ》 
またまた監督作のモキュメンタリ…なのですが、今作はソレでもいちおう疑似ドキュメンタリ(テレビ番組)のテイをとってはいるものの、実質はごくチープなB級ホラーの劇映画として仕上げられてますよね(=むしろ高度に「つくりもの」感プンプンなヤツ)。特に霊能者連中のキャラはかなり漫画チックに非リアルでしたが、そーいったキャラや雰囲気(+低予算で可能となる画づくりのレベル、他諸々)とかを一切合切「調和」させてナンとか成立させる為の「ドキュメンタリ風」というコトに(個人的には)思えましたですね(=多少カメラワーク・特撮なんかの質が雑でもナンとかなるから…とゆーか)。その意味では、ホラーとしてまずまず纏まってはいるかとも思うのですが、重ねて所詮チープなB級ではありますし、前作・前々作に比べると明らかにコンセプトが違うのでソコは肩を透かされた…と感じる人も居るのではねーか、とも。  あとは正直、主演の3人娘のファンだとか、或いは肝心の「NEO」君のキャラが私ハマってもーた…とかいう人ならフツーに楽しめるでしょーね。私は率直にイマイチでしたケド…
[DVD(邦画)] 4点(2022-09-19 18:39:54)
1333.  バイオレンスアクション 《ネタバレ》 
ぐぐぐぐ…期待値を(激しく)落として観に行ったので、最初は思いのほか楽しめてた…様な気もしなくもないのですが、この終盤は流石に……  橋本環奈ちゃんが思い切り前面に出てるから、というワケではありませんが、正直キャラもの映画でしかない…とは思うのですね。結果的には大いにヤクザ・ヴァイオレンス風なアクション・コメディなのですが、お話にも大して内容はねーしアクションもごくチャッチい(特に環奈ちゃんは正直キレもねーし)のでございますから。とて、その肝心のキャラにしたって、まずは滅多矢鱈と出て来る数だけ多いし、でどいつもこいつも(⇒主役の環奈ちゃんでさえも)全くその中身=どーいう境遇の如何なる人間なのかが非常に雑にしか描かれない…ので、実に表面的な滑稽さとかしか感じ取るコトが出来ないのですよね。率直に、ナンとも薄っぺらい映画だな~と思って白けて観てましたよね。そして終盤は、コレもまずはシンプルにかな~り間延びしてますし、で結末の付け方もまた極めて雑ですし、そもそもこの辺は編集・場面の繋げ方自体とかだって(このレベルの娯楽映画としてもちょっとあまり観たコトねーくらいに)相っ当にいい加減だったよーにも感じました(⇒アレ、途中でやる気無くなっちゃった?とすら思われるレベル)。  なんか大コケしてるらしーですケド、正に然も在りなん…てな感じすね。キャストの感じ的に決してB級って雰囲気でもねーので、重ねてこのクオリティはもはや少しヤバいとすら思います。ピンク髪のハシカンちゃん自体は(少なくとも)そこそこには可愛かった…とも思うのですケドね。
[映画館(邦画)] 4点(2022-09-03 10:10:55)(良:1票)
1334.  地獄の謝肉祭 《ネタバレ》 
まあ年代的にも内容的にも、コレも数年遡るコト1978年の『ゾンビ』の亜種だと言っても(最早)好い作品でしょう。アレンジのアイデアとしては今ではもう凡そ出て来ない様な感じでもあるか、とは思いますが、ただソコで「人を喰う」という属性が「伝染」していくというエッセンスを抽出し、コレにベトナム戦争(帰還兵)の要素をミックスする…というメインの部分自体は、個人的には決して悪いモンでもないかな、とは思うのですよ。特にロメロ・ゾンビの設定が非常に高度に一般化した現在では、むしろ却って「一風変わった」というオツな感覚も味わえる様になったかとすら思いますし、実際にも今作ではその感染状況が爆発的なコトにはなってゆかず、どーにか局所的な対応で押さえ込めそう…というトコロからの裏をかいたオチの感じとかを見ても、やはり多分にゾンビ映画的ではありつつも一方で少なからず異な質感でもあるのは大いに確かで、その面に関しては個人的にはまずまず楽しめたかな…とも思ったのですよね。  しかし、全体的にホラー・スリラーとしては単純にどーにも上出来とは言い難い作品なのもまた確かだと思うのですよね。その人喰い属性の実際の「症状+発現形式」とゆーのがどーにもご都合主義だったり、その「起源」といった部分の整合性が考慮されていなかったり、といったウィークポイントも確かにそーだとは思うのですが、そもそももう少し単純な側面としてまず感染者たちの見た目・振舞いがさも通常の人間と変わらない、とゆーのがホラーとして(ゾンビ映画と比較すると)大いにマイナスな点だと思ったりします。ジョン・サクソンなんて終始ごくシブいイケメン面をキメているダケですし、もうチョイ狂気や恐ろしさ・おぞましさを目に見える形で表現してくれないと単なるならず者集団にも見えてまうぜ…とでも言いましょーかね(そーなるともうジャンルが違う、と)。  あとはコレも単純に、アクション系のホラーとしては今作は実に致命的にテンポが悪いっすね。特に中盤のホームセンターでの発砲騒ぎのシーン&オーラスの下水道でのくだりがシンプルに尺的にも長すぎるかな、と。言いたかないすケド正直、コレは(コレも単純に)監督・脚本の力量不足でしかないかな、と思いますですね(同一人物なのは分かった上でゆーてますケドも)。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-08-31 21:04:13)
1335.  ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を 《ネタバレ》 
地味にキャストが結構豪華なのだよな…が正直………  台詞が無いコトだけが原因ではないでしょーが、まず相当に薄味な映画なのは確かですね。とは言え確実にコメディではあるのでして、特に肝心のブラジャー絡みの個々のシーンは総じて面白みがまるで無いというよーなモノでは決して全然ないのです。が、じゃあソレが声を出して笑えるよーなモノであったかと言われると……ブラック或いはシニカルってのともまた違って、全編実にペーソスみの溢れるコミカルとでも言いますかね。仮にココに笑い声を当てるなら、消え入るよーな「かはっ」という声が一番合っている…てな感じかなと。私は正直、あまりピンと来ませんでした。  そして(ここ以降は完全に偏見の類でしかねーのですケド⇒)そもそもこーいう「他人から見るとワケの分からない」コト・趣味だとかに矢鱈とのめり込んでいる人ってのは、例えば某老舗深夜番組とかでもしばしば拝見するのですが、その趣味・嗜好自体が悪いコトだなんて(私も)決して全く思わないのですが、それでも少~し「ソコに辿り着いた(真の)経緯」を想像してしまうとなんとな~く陽よりは陰な雰囲気を感じ取れもする…とでもまた言いましょーか、本作も完全にそーいう方向性の映画だとは思うのですよね(マノイロヴィッチからしてまた完全にそーいう初老男性の役なワケですし)。だから、本当の意味である意味「笑えない」という側面を孕む映画なのかもな、とも思いましたかね(まあ、そうゆーて正直私自身とて、ほぼ似たよーな端くれの輩の類では在るとも思いますけれども)。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-08-25 21:57:15)
1336.  サマー・インフェルノ 《ネタバレ》 
舞台が田舎のキャンプ施設なコトも含めて見た目は典型的なゾンビ・アウトブレイク系ですが(ただ本質的には本作に出て来るのはゾンビでは無く、発狂・凶暴化したダケな人間というトコロではあるのですケド)ひとつ明確なアイデアとしてその状態異常が発現と消失(回復)を繰り返す…というコトで主客が転倒してゆくのが展開上のポイントとなっています。冒頭から20分程度で主人公たちの人間関係+施設周辺の状況(=ソコに孕む若干の不穏さ)を説明しておいて、残り一時間は突っ走る…という構成もシンプルなアイデアには合致していたか、とも。ただ観終わっての率直な感想は、ソレ以上のモノとゆーのが正直見当たらなかったな…という痛恨の一点に留まりました(=正直、アイデアがあんまし「効いて」ない)。特に終盤30分位がやや説明じみた内容に寄り過ぎて失速してもーた気がするな、と。ヴァイオレンス描写のクオリティがそこそこ止まりだったのもやや痛いですかね。結論、アイデアは無くはないケド単純にパンチ不足…てな感じかな、と。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-08-24 20:31:21)
1337.  監獄ロック 《ネタバレ》 
うーん…お世辞にも面白いとは……  まあ、Wikiのエルヴィス本人の項でもズバリ「プレスリーの映画は駄作・凡作が多いことで知られている」とかって(十把一絡げに)ミもフタも無いコトが書かれてたりして、でも本作だって観てみればまァしゃーねーかな…って出来だという感じすね。映画『エルヴィス』を観た後だと更に尚更にそー感じますが、本作もエルヴィスがエルヴィスっぽい人を演じてるという(ダケの)ごく極めて在り来りな物語なのでして、そしてそのストーリー構成の在り方がこれまた超・古臭いとゆーか、やはり今どき「起承転結」なんていうフレームワークは(少なくともこんな在り来りな中身じゃあ)も~成立しない…というコトにも思えます。『エルヴィス』でもやった様に最初に一発「転」な魅せ場を持ってきて、その後で「起承」は後付けする、という構成の方が現代では圧倒的に多いとゆーのを逆に実感しましたね(コレも少なくとも、あまり中身の無いジャンルの作品なら尚のコトと)。とにかく、序盤三分の一はおろか半分以上も過ぎる迄まるで盛り上がりドコロがねーのですよね。楽曲はチョロチョロ入ってゆくのですがソレも(ソコまでは)カントリー・ブルース的なまろやかなヤツばっかなんで超・眠いですし、お目当ての”Jailhouse Rock”まではナンと実に1時間かかりますし、そしてそもそもロック調の曲は3か所くらいしか入らないのですよ(”Jailhouse Rock”も信じられないコトにかかるのは一回ダケだし)。コレなら映画チケット代でEPを買った方が確実に好い(好かった)と言えるでしょーね。  更にはまた、エルヴィス自身の演技力とても…その表面的な出来自体はともかく、終始ごくボンヤリした(キレの無い)演技しかしていない(できない?)ので、重ねて全体としても緊迫感の在る場面がマジで皆無なのですよ(助演の面々も多分エルヴィスに合わせてローテンションで演っちゃってるので)。結論、コレは如何に確実なる世紀の名曲を抱いている(音楽)映画だとは言え、これ以上の評価は嘘になりますね。サントラの方を大いにお勧め致しますです。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-08-16 23:13:47)
1338.  タランチュラのキス 《ネタバレ》 
如何にもホラーぽい見た目諸々ですし、少なくとも製作当時はそーいうつもりでつくられたヤツなのは確実かと思うのですが、恐怖描写てのはほぼ全部単なるクモ(生のタランチュラ)なのでして、まァ正直別に怖くはねーのですよね(ゆーて、タランチュラって見ように依っては結構可愛くないですか?)。そもそも主人公が(殺意はしっかりと抱いた上で)タランチュラを放つ⇒標的は皆一様に驚愕と恐怖のあまりポックリ死んでしまう…という「そーはならんやろ」な展開の繰り返しなので、ホラー或いはサスペンスとしては正直「ゾクッと」とか「スカッと」とゆーよりは「モヤッと」の方がより強く感じられる…とゆーのは(ワリと終始)そーかも知れないのですよね。  ただ、ホラーではないにせよあくまでサスペンスとして観てゆくと、まずは殆ど罪悪感も無くしこたまどんどん殺してゆく主人公の小娘のサイコパスな風情と、でもゆーてクモを置いてるダケだからなあ…というある種のキレの無さ(=ゆーてなんかソコまで悪辣に見えてこないというもどかしさ)、加えて彼女の標的となる連中の方とてこれまた皆少なからずアクドイ感情移入不能な輩どもであるコト、この辺りのボンヤリとした感じが何となくまろやかに調和して、サスペンスとしてそれなりにイイ感じにハラハラと観てゆけるかな…という気もするのですよね(ある種謂わば「針」がフラフラしっ放しで、どちらかに振り切れるというコトが無いとゆーか)。ギリ暇潰しにはならんコトもねーかな…位の感じではあります。
[DVD(字幕)] 4点(2022-07-22 02:16:12)
1339.  ホムンクルス 《ネタバレ》 
うーん…率直にシナリオがイマイチですね。何から何までよー分かりませんです。。  トレパネーションを題材に、ソレに依って超常の力を身に付ける…というアイデアを用い、かつ実際に作中で主人公が「とある」特殊能力を得るというその実際の設定を含めてもそれなりにユニークなアイデアだとは思うのですね。ただ、一方で本作は如何にもSF系のサスペンス・スリラー、またはホラーの様な見た目をしていながら、本質的には人間ドラマ(のオムニバス)であって、登場するキャラクター各々が抱える心の闇を見い出し、そして解決してゆく…という然程テンションの高くならない話でもあるのですね。ソコでしかも、その「見い出す」はともかく「解決する」の方が正直ナニがどーなってそーなるのかがどれもしっくり来ないのですよ(何で綾野剛がソレを見える様になったダケでさも解決してやったぜ!てな感じになんの?と)。最初の内野聖陽の話はまだ何となく分かった気もするのですが、そっから先の3人は正直サッパリ訳分からんかったですね(むしろ段々訳分からない度がヒドくなってくよーな気もする⇒だから終盤に向かうにつれてどんどんつまらなくなってゆくとゆーか)。  もう一つ、設定的な部分のある種の雑さとでもゆーか、総じて成田凌の行動にしっかりとした動機の裏付けが無いので、全体の流れもまたなんかよく分からないのですね。まずは何故、綾野剛に目を付けたのか。そして終盤、岸井ゆきのにもまた目を付けた理由と、彼女にもトレパネーションを施した後の経緯・顛末(+その他諸々どこにどーいう意図があったのか)とかもサッパリ分からないのですね。原作未読でこの辺の事情をチャンと理解しているワケではねーのですが、仮にこの尺で描くのが難しかった…というコトなら、原作のエピソードに拘らずにオリジナルストーリーのオムニバスに改変した方が好かったのではないでしょーか(重ねて、設定自体はそこそこ秀逸だと思ったのでして)。
[DVD(邦画)] 4点(2022-07-20 21:59:35)
1340.  ノー・シャーク 《ネタバレ》 
実際にはサメ映画ではなくて、言うならば奇人系のコメディですね。かつ、劇映画と言うよりは紙芝居の方に近くて、映像に合わせて抑揚の無い一人称の語り(朗読)がひたすら絶え間無く続いてゆくという相当にシュールな構造でもあります。主人公はサメを崇拝し、そして「サメに喰われて死ぬ」為にニューヨーク近郊各所のビーチを巡ってゆく…という徹頭徹尾「???」な物語でもあり、また彼女自身とてもはや自己愛性パーソナリティ障害に近いと言って好い様な強烈な自惚れ&自己中心的性向を如何無く発揮し続ける怪人物で、ある面ではも~サイコパスな…と言って好い行動までを執ってゆくという有様でもあるのですよね(オチもごく唐突なソッチ系?でして)。  しかし一方で意外にも、純粋にコメディとして笑えるか笑えないかで言えばソコは「笑える箇所も少なからず在った」とゆーのが正直なトコロなのですね。ただ他方、笑えるワケではないという箇所にも何か別の面白みが在ったかと言うとコレは決してそーでもないかな…てのがまた然りなのですよ。つまり、語り込まれるソレが文学的に何らかクオリティを帯びているというワケでもないし、その中に垣間見える種々の独善的な「理論」とゆーのにも決して何らか説得力が備わっているというワケでもない=単なる「キ○ガイの繰り言」でしかない、という状況こそが結局の落着的なトコロではあるのですよね。加えてまた決して尺が(シュール系としては不適切な迄に)短くはないコトも含め、やはり手放しで高評価!とは全くいかない作品ではあるのですが、珍品をお探しの方にならもしかしてハマるカモ…と。そーいう自覚の有る方でしたら、まずはお試し頂ければ。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-07-17 00:02:25)
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