1341. ガーディアンズ 伝説の勇者たち
《ネタバレ》 よく出来たアニメだと思います。 ガーディアンズが住んでる世界の美しさ、 そしてソリに乗って滑空するときの躍動感等、 感心するシーンも多いです。 声優陣も有名どころばかりですが、 それでも日本で未公開だった理由は、 おそらくはキャラがあまり可愛らしくないことと、 なによりこのお話が日本では馴染みが薄くて、 キャラクターたちに思い入れが ないというのがあるのでしょう。 私自身もそれは感じていて、主人公とサンタは まだわかるとして他の奴らは何なん?ていう 印象はずっと感じておりました(笑)。 勧善懲悪でわかりやすく、主人公の自分探しという ストーリーも織り込んでそれなりによく出来ては いるのですが、子供達が見てどれほど 楽しめるのかはなんとも言えないところ。 [DVD(字幕)] 5点(2014-02-22 16:10:19)(良:1票) |
1342. 貞子3D2
《ネタバレ》 明らかに、前作よりもショボくなってまいすね。 勢いとかスピード感とか映像のセンスとか、、、。 たぶん、予算が減ったんじゃないかなぁ? VFXもほとんど見受けられなかったし。 前作の化け物貞子が結構好きだった自分にとっては、 この目に見えるスケールダウンはガッカリでした。 ストーリーも、あるのかないのかよくわからない 意味不明の展開で、特に貞子的なものが出るシーンは どれも脈絡がなく、なんというかシュールすぎじゃないのと。 音の強弱も大きいので、リモコンの音量を 大きくしたり小さくしたりして見なければならず大変でした。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-22 14:29:01) |
1343. ミッドナイト・ガイズ
《ネタバレ》 アル・パチーノのファンを自認する私ですが、いや~、本当におじいちゃんになりましたねぇ。顔もシワシワになっちゃって。でも70超えても男の色気は出てるし、その点はさすがですね。難しいところは全くなく、すんなりと見れるストーリー。かつてギャングだったせいもあり、一日のうちに車泥棒に窃盗、暴行など数々の悪行をやらかす始末。なんちゅうじいさんやねん、、、と半ば呆れながら見ていると、レイプされ監禁された見ず知らずの女の人の為に復讐の手伝いをしたり、仲間のために28年間口を割らずに服役したことを明かしたり、大切な仲間を葬ってあげたり、と好感度がぐんぐん上がっていく。途中、教会で懺悔するシーンありましたが、神様はこのヴァルという人物をどう裁くのでしょうかね?(笑)。いいことと悪いことをたくさんしてきたおじいちゃん。なんにせよ、ラストの銃撃シーンは実にキマっていて格好よかったです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-02-20 23:19:08) |
1344. ウォーム・ボディーズ
《ネタバレ》 もしかすると正統派ゾンビファンがこの映画を見ると、眉をひそめることになるかもしれません。いわゆる、ゾンビというものに対するセオリーを覆してる。一度ゾンビになっても、まだ人間の心やら感情は残っていて、徐々に進んでいって最後は骸骨になるという設定。そしてその人間性を取り戻せば、ゾンビから人間に戻ることが出来るという。だから厳密に言えば、これはゾンビじゃないですよね。本作はゾンビ映画を装ったラブストーリーといえるでしょう。そんで、そのゾンビという設定を借りて、それをパロディ化し笑いも入れつつ、いわゆる「ロミオとジュリエット」的な身分違いの恋の状況を作り上げる。ありそうでなかった、アイデアの勝利だと思います。そしてこの二人の愛が、やがて人間とゾンビの和解、そして社会の平和へと繋がっていくラストも実に爽快で良かったと思いますね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-02-20 20:06:09)(良:1票) |
1345. JUDGE/ジャッジ
《ネタバレ》 最近よくある密室系サスペンスなんですが、 本作はその中でも駄目なほうのタイプです。 本作の特徴としては、登場人物がぬいぐるみを かぶせられている点と、そのぬいぐるみから見る 主観視点、この2つがオリジナリティと捉えて いいと思うのですが、じゃあそれが面白さに繋がって いるかというと全くそうではなく、ストーリー展開にも かかわってこない、全く意味のない要素なのです。 閉ざされた空間に7人が監禁されているところから 始まるのですが、なぜか7人はとても飲み込みが早い。 この非現実空間にすぐさま対応し、例のごとく言い争う始末。 どうすればここから出られるのかとか、犯人の狙いはとか、 そういうのを掘り下げるべきなのに、自分を押すか押さないかで 延々と喧嘩してるだけというショボさ。 そしてなにより駄目なのは、どの人も嫌な奴で 誰も助かってほしいと思えない点。 これじゃ肩入れできませんから、ハラハラも出来ないでしょう。 有村架純さんが嫌な女を演じてたのは意外でしたが、 その彼女の演技もたいしたことなく。 佐藤二朗が出てるとコメディに見えてしまうのも難点。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-19 21:36:18) |
1346. 必死剣 鳥刺し
《ネタバレ》 終始凡庸な話だなと思って観ていたのですが、終盤の殺陣から必死剣披露するところまで実に見応えがあって良かったですね。普通、時代劇のチャンバラというと、1シーン1シーンを長めにじっくり見せるパターンが多いのですが、本作はいろんな角度から撮影してそれを編集でつなぎ合わせているという、なかなか高度な作りになっております。そんで首から出る血しぶきとか、鬼気迫る表情とか、少しずつ切られて弱っていく主人公とか、実に生々しくてぐっとくるものがありましたねぇ。ただ、あんだけ大人数いるわけだから、わっとかかればすぐに倒せるやんとか思っちゃうんですが、そういうツッコミは下衆なのでしょうかね。間違いなくトヨエツの代表作だと思います。 [地上波(邦画)] 6点(2014-02-18 22:51:17) |
1347. スクールガール・コンプレックス~放送部篇~
《ネタバレ》 ガールズ・ラブ系の映画は個人的には好きです。 本作は恋愛を前面に押し出すというよりは 友達関係や甘酸っぱい一瞬一瞬の切り抜き等、 共感できる要素の積み重ねという感じで良かったですね。 映像的にも爽やかでそつがなく、少女達の演技も ナチュラルで巧かったように思います。 チユキのダメダメっぷりは自分にも重なるものがあるし、 「恋ってほんとにうまくいかないね~」という台詞にも 凄く共感が持てます。 朗読会が突然愛の告白になるのは正直失笑しちゃいましたが、 まぁ全体的には悪くなかったと思います。 [DVD(邦画)] 6点(2014-02-18 16:08:16) |
1348. トランス(2013)
《ネタバレ》 全体的な色彩の使い方や鏡を多用した反転など、その映像表現は実にダニー・ボイルらしいものでありますね。特に頭を半分ふっとばされた状態で喋るフランクとか、突如現れる全裸のエリザベスとか、非情に印象深い見せ方になっているわけです。このへんはさすがオスカー監督だなと。音楽担当したアンダーワールドのリック・スミスもやはり見事な仕事していると思うし。ただですね、彼の過去作品と比較すると、本作はちょっと「捻りすぎ感」がハンパない。記憶を復活させるために催眠療法を用いる。その上での三者三様の思惑等、実にミステリアスな舞台設定で惹かれるものがあるのだけれど、中盤は夢か現実か、なにがなんやらという感じになってきて正直辟易してしまった。一体なんなのよ、これは。終盤になってエリザベスの口から真相が明かされる。なるほど、それ自体は理解出来るのだが、しかしそうなるとエリザベスのこれまでの行動がどうにもよくわからないというか、共感がしずらい。とりあえず大まかな流れを先に考えて、細かい部分は映像美でごまかして夢か現実かわかんない世界を楽しんでくれれば、みたいな感じにも思えるのだが、この釈然としない感覚は、はたしてどうなのだろう。間違いなく忘れがたい魅力のある作品だとは思うのだが、同時に間違いなく抗えないほどの欠陥がある作品だとも思う。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-02-18 01:11:58)(良:1票) |
1349. 死霊館
《ネタバレ》 なかなか良かったと思います。ゾクゾクするようなホラー映画に仕上がっていて、その見せ方の妙など、ジェームズ・ワンのお化け屋敷的手法としてはこれ以上ないぐらいのスタイルを確立しているように思います。実話だということで、特典映像では実際にモデルになった人たちがインタビューで出てくるんですが、どうなんでしょう。さすがに実際はここまで派手ではないと思いますが、やっぱり実話っていう重みが、ホラー映画には凄く重要だなという気がします。見せ方もリアリティあって、こういう話しがほんとにあったんだ~って感じさせる、それだけでも十分成功してる。椅子が勝手に揺れるとか、どこかで変な音がするとか、とってもオーソドックスなんだけど、その古典的手法をアイデア溢れる展開で積み重ねて終始飽きさせない作りになってる。目隠し鬼ごっこや回転鏡で一瞬見える幽霊など、一つ一つ見せ方巧くて感心します。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-02-17 20:03:55)(良:1票) |
1350. パニック・マーケット3D
《ネタバレ》 間違いなくB級映画ではありますが、意外と楽しめました。テンポ良いし、冒頭から次々と色々なことが起こる展開、アホなカップル、犯人と刑事、パパ刑事と娘の関係、そしてジョシュとティナの気持ちの行方等、絡まりながらも進む人間ドラマが楽しくて、最後まで飽きずに見ることが出来ました。本作はサメ映画ではありますが、その肝心のサメは思いっきりCG丸出しの出来。なので、パニック映画としてのヴィジュアル的魅力を期待すると駄目です。そんで悪い奴、いけ好かない奴はサメさんがきっちりと駆除してくれるし、助かってほしい人はみんな助かってくれたので、そういう意味でも安心してみれる。レニー・ハーリンの「ディープ・ブルー」みたいな、誰が生き残るかわからないサメ映画もいいですけど、こういう王道系もまたいいですね。映像のチープさには目をつむり、というかそういうのを笑い飛ばす温かい目で鑑賞すれば、普通に楽しめる作品に仕上がってます。 [DVD(字幕)] 6点(2014-02-16 22:12:18)(良:1票) |
1351. セックス・チェック 第二の性
《ネタバレ》 いや~、このコーチ、無茶苦茶ですな(笑)。表面上はスポ根映画ですが、これはスポーツものというよりはスポ根を装ったシュールコメディではないでしょうか。最初から最後まで、このコーチの無茶苦茶さ、斜め上を行くヤクザっぷりを見て楽しむという、そういう作品なんだと思います。もう、「んなアホな」の連続なんですよ。友人の嫁をレイプしたり、ありえないイチャモンやら脅しをかけたり、身を寄せてきた女をきっぱり追い出したり、半陰陽の彼女を女にするためにセックスしたり見せつけたりと、なんちゅうこっちゃ、と口をあんぐりしながら鑑賞していました。この役柄に緒形拳はまさしくぴったりで、本当に素晴らしい演技をしていたと思うし、ひろ子役の人も難しい役柄を巧いこと演じてらしたと思います。そんであのラストにもまた驚き。結局あかんのかい!ていう。今の映画では考えられないような「完」。でもその潔さが逆に新鮮で、それも含めて面白いなって思っちゃいます。もの凄く変な映画だけど、そのヘンテコさを娯楽に転嫁出来ている希有な作品。 [DVD(邦画)] 6点(2014-02-11 03:32:29) |
1352. ザ・カー
《ネタバレ》 無人の車が人を襲うという内容なので、またくだらないB級ホラーなんだろうなと思って観てみたのですが、いやいや全然くだらなくない、とっても真面目に作り上げられたシリアスホラーだなと感じましたよ。もちろん、車を運転してる悪魔だか悪霊の気持ちを考えると、おかしみを感じるのは事実なんですよ。ちょっと煽られたり馬鹿にされたら徹底してやっつけてやろうというもの凄い短気っぷり。気性荒くキレやすい悪魔さんなんだな~って思いました。いや、悪魔だから当然か、、、、?まぁそれはともかく、ホラー映画としてちゃんと怖さは出ていたと思うんですよね。おどろおどろしい音楽も良いですし、どこにいても、家の中にいても即殺されるという悪魔カーの無敵さが恐ろしい。そんでインディアンの警察官の人が「あの女性が言うには、運転手がいなかったそうです」って伝えたときの、なんとも言えない不気味さも好き。そしてなにより、一人、また一人と自分たちにとって大切な仲間や街の人、友人などが次々と死んでいき、絶望に打ち拉がれる警察官に凄く心撃たれる。アメリカ映画って、そういうのをさらっと流すのが普通だと思うんだけど、本作はそれが主軸になってるんですよね。それがなんだか、この作品の特異性といいますか、魅力だなって思うんです。悪魔だか悪霊がなぜ突然現れて人を襲うことになったのか、なぜ車なのか、そういうのは全く語られないんですけど、本作はむしろ語らなくていい、これでいいような気がします。基本的に、スピルバーグの激突とかジョーズと同じだと思うので、つまらんバックグラウンドを語られるよりは人間対車の対峙に絞って潔く見せてくれるほうがいい。その意味で成功している内容だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2014-02-09 22:15:20) |
1353. 危いことなら銭になる
《ネタバレ》 山﨑忠明さんという脚本家は、たしかにアニメの脚本をたくさん手がけている方のようですね。言われてみれば、「ガラスを擦る音」でギャー!と逃げ回るとか、まさしくアニメっぽいですものね。宍戸錠と浅丘ルリ子のキャラは、ルパン三世のルパンと峰不二子のキャラそのものだという気がします。コメディ映画ということなんですが、正直それほど笑えはしませんでした。それよりも敵のアホっぷりが気になっちゃって(笑)。ガスで殺そうとするとかまどろっこしすぎだし、エレベーターでの銃撃も弱すぎ。まぁだからこそのコメディ映画なのかもですけど。台詞の言い回しがみんなもの凄く早くて、快活なテンポで全編飛ばそうというのが見て取れます。舞うお札に始まり騙しお札に終わる、マネーに踊る人間喜劇です。 [DVD(邦画)] 6点(2014-02-09 13:01:13) |
1354. ランズエンド -闇の孤島
《ネタバレ》 刑事である主人公は、父親から 「犯人を釈放してしまったがために 殺されてしまった女性」の話を1000回も 聞かされているという前置き。 そう、警察としてのそういう不手際が、 被害者を生んでしまったんだという、その 気持ちはよくわかる。だからこそ、 疑いをかけたあの男性に、なんとしても 自白させたかったという気持ちもわかる。 皮肉なのは、その父親が「自分がやった」と 警察に出頭してきて、息子が「自分がやったんだ」 と自白するラストでしょうか。 過去の不手際を二度と起こしたくない、 罪人に裁きをくわえさせなきゃいけない、という 正義心故の犯罪というのが悩ましい。 [DVD(字幕)] 7点(2014-02-08 23:34:12) |
1355. 忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段
《ネタバレ》 前作からは、全体的なノリや 映画の形式を茶化したユーモアセンスなどを そのまま引き継いではいるのですが、 個人的には前作のほうが良かったです。 監督が交代したことによるものなのかな。 元々がアニメですから、前作はそこを意識して 室内も外も「非現実感」のある画作りをしていたと 思うのですが、本作は室内がセットの雰囲気まるだし、 外はそのまま外で現実そのもので、アニメ的な 映像感がなかったように思います。 子供が見るにも、少しわかりにくい台詞や 言い回しがあって、その点も気になりましたね。 [DVD(邦画)] 5点(2014-02-08 22:50:22) |
1356. エリジウム
《ネタバレ》 数十年前の宇宙開発計画においては、スペースコロニーも真剣に語られていましたよね。このエリジウムってのはまさにスペースコロニーそのものなんですが、漆黒の宇宙に緑の大地が円形に広がるその風景、スーパーハイテクとネイチャーの融合、そして地球をバックにした宇宙に浮かぶコロニーの画など、SF好きにとってはそういうヴィジュアルを最新のCGで見せてくれるだけでも凄く満足しちゃうものがあるわけです。ただ、設定に無理矢理感を感じるのもまた事実で、要はもの凄い格差社会の比喩なわけだけど、この思いついた設定をリアルに考えるとどうしても粗を感じざるを得ない、という。エリジウムに船が近づいたら、地球上から手持ちミサイルみたいなのを撃って狙撃しようとするとか、それでいて不審船もまたやすやすとコロニー内に着陸出来ちゃうし、エリジウムの防衛システムってちゃんと機能してるの?て凄く疑問に思うわけです。どんな病気も一瞬で治すあのカプセルも地上に一台置いとけば、ああやって非居住者が次々やってきてエリジウムが脅かされることもないのでは?それから社長のおっさんの脳内から盗んだデータで全ての人をエリジウム市民に出来るとか、凄く大味な設定だなぁなんて思いながら見てたのですが、まぁとにかく埃っぽい地球の映像は前作の「第9地区」によく似ているのですが、内容的に大味薄味な感じがして、前作ほどの面白さはなかったかなと。作り込まれたヴィジュアルに6点献上。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-02-07 01:05:26) |
1357. 飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲
《ネタバレ》 悪魔のいけにえは昔見たと思うのですが、正直あんまり覚えてないです。そんな状態での鑑賞ですが、ほぼ知識無しでも何の問題もなく見れる内容になってました。何一つ難しいところなどない、実に平易なストーリー。グロシーンも、まぁ最近のスプラッター映画はどれも過激なもの多いですから、比較して特段凄かったというわけでもありません。でも3Dで鑑賞するのはちょっと嫌かも、、、(笑)。本作が他のスプラッターと違うのは、途中で敵と味方が入れ替わる展開ですね。レザーフェイスなんて勧善懲悪だと思ってたのに、むしろ彼は被害者。そしてより酷く残忍なのは街の人間というね。この転換はなかなか新鮮で良かったと思います。主役のヘザーちゃん。スタイル良くてヘソ出しファッションなんて見せてくれるし、可愛らしい顔してるな~と思っていたら、その中盤の反転からガラッと顔つきが変わるわけですね。ひでぇ奴らに復讐する人の顔になる。彼女の熱演もまた見どころの一つでありました。 [DVD(字幕)] 6点(2014-02-06 21:29:56)(良:1票) |
1358. 人生、いろどり
《ネタバレ》 恥ずかしながら、「はっぱビジネス」というこの実話を本作で初めて知りました。誰も見向きもしなかった、ゴミと罵られたただの葉っぱを年商2億円の商品にまで成長させた、そのサクセスストーリーに素直に関心。そんであのお父さんは、最初葉っぱビジネスを馬鹿にして、自分はウナギで成功させるって息巻いていたのが、まったく逆の立場になっちゃうわけですね、それがなんだかウサギと亀みたいな感じでこれまた面白い。お父さんも、それから中尾ミエが演じてた役も、最初は変なプライドがあって、それで周囲と亀裂が生じてたけど、そのプライドがなくなって打ち解けることでみんなに幸せが訪れてる。そういう人間成長が凄く共感出来る。高齢化の時代だからこそ、その高齢者の力がどんどん必要になってくる。そういう中で、本作は素晴らしい道しるべを示してくれていると思う。とてもいい映画です。 [DVD(邦画)] 7点(2014-02-06 00:51:28) |
1359. アップサイドダウン 重力の恋人
《ネタバレ》 確かに、シチュエーション自体はラブストーリーの定番ではあるんですよね。いわゆる「ロミオとジュリエット」と同じで、住む世界が違う二人が、その垣根を愛の力で乗り越えようとする話。ただ本作は、上の世界と下の世界という、これまでにない状況設定を作り上げていて、それが目に楽しく面白いです。この二人の前には、それぞれ上下に住んでいて下の物質は上に長くいられないという、物質的な壁があり、そしてまた下の人と上の人は互いにかかわってはいけないという人的な壁があり。そういう分け隔てを、愛の力でなんとかしてやろうという、そういう展開なわけです。さかさまの人同士で話し合ったり、ドアが上下違うところを追っかけっこしたり、なんだかエッシャーの騙し絵を見ているような不思議な感覚になります。どうやって撮影したんだろうと気になりますね。上の世界の海に飛び込んで靴を脱いで、そのまま下の海に落下するシーンとか凄く好きですけど、特に素晴らしかったのは空中に浮かびながら二人で抱擁しあうシーンですかね。素晴らしく美しかったですねえ。愛の映像化ってな感じで。なんだかぐっときちゃいました。アダムは笑顔がチャーミングで、まさにはまり役だな~と思ったんですが、対してキルステン・ダンストはちょっとおばちゃんかなという気もしました。 [DVD(字幕)] 7点(2014-02-04 18:51:54)(良:1票) |
1360. マニアック(2012)
《ネタバレ》 映像的にそれほど派手さはないのですが、とても計算されて緻密に作られているんだろうなというのがわかるわけです。終始、一人称視点で展開される映像。時折、イライジャ・ウッド自身が鏡に映ることでこの視点が主人公本人であることを強く印象づけるわけですが、そういうシーンはたぶん別撮りしたイライジャの映像をはめ込んだりしているんだと思います。そんである点はぼかしてみたりして、巧い具合に一体化させている。なかなかの苦労がみられるわけですが、それだけの苦労をもってして本作の主人公の気持ちに観客がアイデンティフィケーション出来るかというと微妙なところ。幼少期のトラウマのせいでマネキンしか愛せなくなった。そこまではまぁわからんでもないのですが、なぜ彼は頭皮を剥がしてマネキンにかぶせるのだろう。髪は女の命と言いますが、やっぱりその髪の毛だけはどうしても生身の女性からもってこないと興奮出来ないのでしょうか?謎であります。ジャンル的にはホラーに分類されてますが、別に怖くはありません。映像的にグロさが売りみたいになってますが、頭皮シーンもたいがいぼかされてるし、ラストのシーンも暗くてはっきり見えてないのでこれもたいしたことはありません。映像の地味な作り込みとイライジャの怪演、病んじゃった主人公の美しくも悲しい内面世界を堪能してあげましょう、というそういう作品。 [DVD(字幕)] 6点(2014-02-04 01:49:19) |