1501. 恋するトマト
日本とフィリピンの農家の実態をリアルに描いたドラマだ。農家の嫁探しや労働力不足、あるいは怪しげなフィリピン人ダンサー勧誘、結婚詐欺に至るまで、深刻な問題がたくさん潜んでいる社会派ドラマでもある。この映画を作った人々の情熱に驚くとともに感謝。 [DVD(邦画)] 9点(2012-01-28 13:58:33) |
1502. Love Letter(1995)
藤井樹が二人いて、中山美穂も二人いて、最初のうちは非常に紛らわしかったけど、とてもよかった。幻想的で大変ロマンティックで、そしてちょっぴりコメディっぽくもあって、好きだなあ。藤井樹ハート藤井樹の中学生も良かったし、ラストシーンも文句なし。「失われた時を求めて」はプルーストの長大な小説だけど、タイトル名がとてもいい感じ。 [DVD(邦画)] 9点(2012-01-27 22:18:42) |
1503. あの胸にもういちど
ただひたすら走るオートバイかと思いきや、回想シーンや幻想、モノローグと飽かせない構成になっている。穏健で節度のある夫と自由で常識にとらわれない情熱的な恋人の対比がよい。オートバイもまた快感と危険の隣り合わせだし、・・・ カメラワークが大変すばらしいのは、元々が撮影監督だということか。歌手マリアンヌ・フェイスフルが主演女優を演じ一躍有名になった。 [映画館(字幕)] 6点(2012-01-26 21:17:36) |
1504. 三匹の侍
農民側対役人側というように最初は敵味方に分かれていた3人が、最後は一緒に正義のために尽くすお決まりパターンのテレビの三匹の侍は、長門勇の泥臭さとユーモアもあり結構おもしろかったが、これはまったくおもしろくない。むやみやたらに人が斬り殺され残酷で血生臭い。茶の間と劇場公開でこうも違うものか。ちなみに映画の後のテレビシリーズでは、丹波哲郎に変わって加藤剛が出て人情味が増していた。 [映画館(邦画)] 3点(2012-01-25 22:12:35) |
1505. ラビット・ホール
ピュリツァー賞に輝くデヴィッド・リンゼイ=アベアーの戯曲を、ハリウッドを代表するニコール・キッドマンが製作と主演を兼ね、心血を注いで映画化したものである。物語は静かに始まって静かに終わるが、決して平坦ではない。子どもを亡くした夫婦の心情を悲しむでもなく、励ますでもなく、リアルなままに描き出す。だから何かが起こったり変わったりする映画ではなく、感じ取る映画なのだろうと思う。 [映画館(字幕)] 7点(2012-01-25 15:16:33) |
1506. 王将(1962)
阪東妻三郎の「王将」がずいぶん有名(私が生まれた頃の映画だから見たことがない)のようだけど、私が見た「王将」はこれである。比較はできないが、三国連太郎の阪田三吉も鬼気迫る凄い演技だと思っている。 何度も舞台に映画にリメイクされた王将、阪田三吉の実話とはいえ元はといえば舞台劇(戯曲)すなわちフィクションである。話は誇張され浪花節調になっているのは致し方ないが、だからと言って、阪田三吉の骨太な生き方が過小評価されるものではない。 女房の小春、娘の玉江も、淡島千景と三田佳子の好演が光る。ただ宿敵関根名人は平幹二朗を配したにも関わらず、少しかすんでいる。 この頃は村田英雄の歌が大ヒットし、フランク永井の「大阪ぐらし」という歌もあった。映画の中でも村田英雄が少しだけ登場するが・・・。 [映画館(邦画)] 7点(2012-01-25 14:38:59) |
1507. ゼロの焦点(2009)
《ネタバレ》 映画の前半は、オリジナル(野村芳太郎監督映画)の省略された部分や不十分だったことを丁寧に扱って好感が持たれたが、後半から終盤の作り替えられた部分は何だろう。原作小説の内容とは近くなっても、雰囲気は遠くかけ離れたまた別の映画になってしまった。これが良いか悪いかは見る側の判断だろうが、私には暴走のように思える。 また映画の主人公を広末涼子が演じているが、これがまったく原作のイメージではないように感じられる。 [DVD(邦画)] 5点(2012-01-24 20:55:53) |
1508. ゼロの焦点(1961)
《ネタバレ》 前半は物語が淡々と進み、1時間で犯人にたどり着くほど展開が非常に早い。私は原作を読んでおおよそ覚えているのでついて行けるが、初めて見る人には厳しいと思うくらいだ。しかしそれが凄い緊迫感になっている。 そして能登金剛の断崖に立ってから、推理と告白によって真実が解明されていくが、それが鮮やかでもあり、暗い過去を持つ女性の悲しみがよく表されている。それに冬の日本海と白黒の映像が実に見事だ。 [DVD(邦画)] 8点(2012-01-23 23:52:12) |
1509. ALWAYS 三丁目の夕日‘64
《ネタバレ》 前作、前々作を上回っているとは言わないが、決して劣ってはいない。東京タワーが建設とともに始まった物語が、1964年東京五輪の年になる。小学生だった一平君や淳之介君も高校生になった。(ちょうど私と同世代、私も当時高校生) いろいろなエピソードに情感が漂うのも前と同じで、当時の流行も巧みに取り入れられている。鈴木オートのカラーテレビは画期的、さぞ高かっただろう。 物語は若い世代へと移り継がれる形で終わるが、ほほえましくもあり、良いと思う。 [映画館(邦画)] 8点(2012-01-23 17:46:46)(良:1票) |
1510. パッチ・アダムス
医療は技術のみでは成り立たない。愛に基づく医療を実践したパッチ・アダムス、その人物を幅広く紹介した映画だ。またその医師を演ずる役者はロビン以外には考えられない。気になるのはどこまでが実話なのかだが・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2012-01-22 22:27:31) |
1511. 女の一生(1967)
長編小説の映画化だけに、前半のシーンが細切れになるのはやむをえないだろう。よくぞ120分にまとめ上げたという感じだし、日本への置き換えも悪くない。ただ増村保造の「女の一生」は未見なので、比較は出来ないが・・・。 この映画では左幸子・時枝の、年の離れた姉妹が共演する。二人が相対する場面もあって、印象深かった。 [映画館(邦画)] 7点(2012-01-22 15:48:31) |
1512. 上と下
ミレーヌ・ドモンジョがメイドに挑戦、デビュー間もないC・カルディナーレも出演ということで、大いに期待したが・・・。カルディナーレは初めの方だけで姿を消してしまうし、ドモンジョは中盤になってもなかなか現れない。コメディとしては悪くないのだが、ちと軽すぎる映画。中盤までは家政婦さんに泣かされっぱなし、ラストはお巡りさんが・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2012-01-21 14:20:03) |
1513. 風の谷のナウシカ
登場人物が多く物語も複雑で難解、アクションシーンも好きでない。久石譲の音楽は良いのだけど・・・。 [DVD(邦画)] 5点(2012-01-21 11:10:51) |
1514. もののけ姫
アニメながらすごくメッセージ性の高い映画。これをどう受け取るかによって評価が分かれると思う。事実私も最初は物語がよく理解できず、それまでのジブリ映画より低く見ていたが、今日再びDVDで見てそれは誤りだと思った。今ではジブリ映画の中では間違いなく最高峰の映画だと思う。 [DVD(邦画)] 8点(2012-01-20 22:51:25) |
1515. インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
前作「魔宮の伝説」はドタバタが過ぎてたが、こっちの方は比較的落ち着いて見ることができる。父親が出てくることも前作の登場人物より良く、脚本も練られていると思う。 [DVD(字幕)] 6点(2012-01-19 21:43:57) |
1516. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
昔映画館で見たときはずいぶん興奮した記憶があるが、DVDで再度見てみるとこんなものだったのかと拍子抜け。それに気持ち悪いものも結構出てくるし・・・。若い人の冒険ものとしては良いかもしれない。 [映画館(字幕)] 5点(2012-01-19 21:24:59) |
1517. バッファロー'66
《ネタバレ》 初めの方は突っ込みどころ満載だし、主人公の性格も嫌で見る映画を間違えたかなと思うほどだった。しかしどういう訳か、嫌でたまらない映画なのに何か引きつけるものがあった。こういう素直になれない人物は私の身近にもいるし、私自身も昔はこういういじけた性格だったからかもしれない。レイラと出会ってともに行動していくうち、少しずつだが彼の心が変わっていくのを感じた。最後まで辛抱して見て本当に良かったと思う。 レイラはビリーにとっては天使だったのかもしれない。映画は途中はどうであれ、最後が一番大切だと思う。それを感じさせてくれる映画だった。 [DVD(字幕)] 8点(2012-01-18 22:21:18)(良:1票) |
1518. ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~
《ネタバレ》 有名なゲーテの「若きウェルテルの悩み」、想像はつけど実際には読んだことがない。べたなストーリー展開を予想し、まったく期待していなかったが、なかなかどうしての出来。ゲーテが詩人・劇作家のみならず、自然科学者、哲学者、法律家でもあったという。いうならば天才文豪ゲーテなのだが、若き日の情熱的な青春時代を垣間見ることができた。けっこうドラマ性もあり感動を呼ぶ。 [映画館(字幕)] 8点(2012-01-18 14:36:19) |
1519. オリバー・ツイスト(2005)
《ネタバレ》 映像はきれいだし、作りも丁寧。ミュージカルや少年少女向けにもならず、ディケンズの原作に近い雰囲気を与えてくれる。特にラストに絞首刑の恐ろしさを持ってくるとは生々しい。しかし果たしてこういうエンディングはどうなのか。 ベン・キングズレーのフェイギンはずいぶん年寄りで悪者でありながら寂しささえも感じさせる。 [DVD(字幕)] 6点(2012-01-17 22:10:02) |
1520. オリヴァ・ツイスト(1948)
デヴィッド・リーンが監督だし、ヴェネチア映画祭の美術賞を得た映画だが、先にマーク・レスターのミュージカルを見ているので、どうも好きになれない。古くモノクロのせいもあるが、どうもイメージが暗い。アレック・ギネスの目つきと独特の鼻も不気味。 [DVD(字幕)] 5点(2012-01-17 20:05:01) |