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彦馬さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 450
性別 男性
自己紹介 大阪府出身、岡山県在住、阪神・下柳と同年月日生

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141.  火事だよ!カワイ子ちゃん
フォアマンのチェコ時代の作品ですが、これがまたなんとも愛すべき至極のコメディ。なんだなんだなんだ~~。消防士主催のパーティで起こる大騒動。画面内には大真面目でとぼけた消防士やパーティ参加者が跳梁跋扈したところへ、近所で火事が発生!焼け出された老人と見守る野次馬のシークェンスはシニカルな笑いに包まれる内に、舞台は再びパーティ会場に移り景品抽選会でもまたひと騒動。出ている人間が役者らしくなく、こんなおっさん姉ちゃんじいさんどこでもおるでとフィルムに切り取られていて、その空気が可笑しくてしょうがない。共産体制批判と受け取られチェコでは上映禁止となった作品のようですが、その禁止の不条理を体感する意味でも、是非レンタルで見かけたら「借りだよ!」と言いたいのであります。
[DVD(字幕)] 9点(2005-04-19 23:35:40)
142.  忘れじの面影(1948)
白いバラや二週間の約束や旅行の話などがシンクロしてくる伏線もいいですが、このタイトルもいいし、マトラではないけど流麗なカメラワークは優美だし、さらに忘れじのショットの数々!ステファンが初めて出会うガラス越しのリザ、絨毯が取り払われた時の奥行き、冬の夜の遊園地、レストランのカーテン、リザが見ていた同じ位置から見下ろすアパートの階段のツーショット、リザが去っていく俯瞰ショット・・・。見知らぬ女性からの手紙には気を付けたいものである、などと言えた柄ではございませぬ、う~む。
[DVD(字幕)] 9点(2005-04-19 00:09:11)(良:1票)
143.  ミスタア・ロバーツ
アメリカの良心を具現するミスター・ロバーツことヘンリー・フォンダ。フォンダとロバーツはもはや一体であり、フォンダの演技が絶対であり、フォードと衝突してまでも譲り渡すことのできないロバーツ中尉への帰依を見ると、ロバーツ中尉に最も敬意を表していたのは部下の乗組員ではなくてフォンダ自身ですな。本年はヘンリー・フォンダの生誕百年でもあります。
[DVD(字幕)] 8点(2005-04-18 12:14:32)
144.  心の旅路
記憶喪失をモチーフにしたメロドラマのパイオニア的作品。コールマンが精神病院から抜け出るとそこは深い霧の中で、彼の記憶も霧の中。交通事故後はコールマンばかりが描かれるため、「おい、ガースンはいったいどうなったんだ!」とガースンのことばかりが気になり始めたところへ、何食わぬ顔で「あら、私ならここにいるわよ」とばかりにガースンが登場するもんですから、観客はすっかり二人の関係の行く末を見つめる目撃者としての地位を存分に味わうことができるという仕掛けになっております。ショーガールとして踊り歌うガースンと静かに愛を潜行させるガースン、どちらもいいですね~。煙草屋のおばさんに拍手です。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-04-17 23:53:53)(良:2票)
145.  華岡青洲の妻
奥に若尾、手前に高峰が枕を並べるシーン、パンフォーカスで撮られた二人の表情、その冷ややかさには一瞬フィルムが凍りついたような錯覚を受ける。背を向ける高峰を射抜くほどの若尾の視線、若尾には一切目をやろうとしない高峰の視線、この視線の交わらなさがセンチメンタルを排除し、嫁と姑の底流に流る意地を謳いあげる。白く美しくも毒のあるマンダラゲの花畑を、嫁にとっては美しくあこがれの人であった母になぞらえ、好評や美談の危うい脆さを画面に露呈させながら人間の本質へ迫る増村保造の渇いたタッチはここでも健在である。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-04-14 00:37:21)(良:3票)
146.  フォーン・ブース
低予算、アイデア勝負の脚本勝ち映画。コメディに翻案できそうだな~・・・オフの声を生かしたシチュエーションは陣内智則だな~とふと浮かんでからは、コリン・ファレルがどうしても陣内智則に見えてしまい、恰幅のいい警官はケンドーコバヤシ、妻は友近、浮気相手は・・・などとキャスティングを考えてしまったのでありました。
[DVD(字幕)] 6点(2005-04-13 14:04:28)
147.  また逢う日まで
軍国ムードの中をストイックに求め合う二人、となると愛の情念のほとばしりが控えめなのが逆に映画にプラスになっている印象です。その分、駅のホームに向かいひた走る杉村春子をカメラを後退させながら撮り続けたシーンは、溜めていたものが一気に爆発したようで親子の情愛が画面に滲んでいました。序盤で語られる「ケイコのケイは蛍のケイよ」が、二人の心に静かに熱く灯る明かりと「蛍の光」を想起させ、その後の二人の運命の儚さが低音に振動しております。伝説のガラス越しキスシーンは、これが伝説の!と映画的感動を得ることができますぞ~。また逢う日が保障されない時代にまた逢う日を信じた二人の物語、です。
[映画館(字幕)] 7点(2005-04-11 20:55:26)(良:2票)
148.  にあんちゃん
こ、これも今村昌平作品か~!涙がジワジワ・・・。貧しい炭鉱をロケーションにキャスティングされた垢抜けない末娘はとりわけ溶け込み、何度も離れ離れになってしまう兄弟姉妹が別れる場ごとに手を振る、けっして大仰にではないその手の振リ方に滲む寂寥感は音楽も控えめでしみじみ。冒頭シーンで北林谷栄ががめつくお金を懐に入れながら、出てきた棺に「アイゴ~」と何度もつぶやく在日朝鮮人の姿、そこへ労働争議の結果がスピーカーから流れることでリードインされた炭鉱町の表情は、その後も労働現場の雑踏や祭の喧騒に彩られ、ラストの手を繋ぎ炭鉱山を登る幼い兄妹の力強い足取りによりリードアウトされるまでピチピチしておりますね~。貧しさの中をけなげに明るく・・・といういかにもな作品を敬遠したくなるのも事実ですが、見ることでちょっぴり元気をもらうこともまた事実なのであります。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-04-08 12:05:04)
149.  てんやわんや
田舎と都会、因習と合理の衝突、その中を会社の社長や四国独立運動を目論む面々に巻き込まれ翻弄される主体性のない佐野周二がおおわらわする可笑しさを楽しむ映画です。切り株の魚を象徴に田舎の因習における局所的な価値の<絶対性>を描き、都会娘=淡島千景、田舎娘=桂木洋子に価値の<相対性>を描き、佐野が大事に抱えていた包みの中身をラストにバラすことで、な~んだと価値の<崩壊>を描き、結局何時の世も価値観にてんやわんや、良くも悪くもそんなこんなで世は回る、といったところです。喜劇としては少しもの足りなさを感じますが、ローカル色豊かな宇和島の闘牛や祭の映像は一見の「価値」ありです。出番は少ないけれど桂木洋子はむちゃ可憐・・・男子は目を奪われますぞ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-04-04 12:32:00)
150.  ダディ・ノスタルジー
青い空に浮かんだ雲がだるそうに流れゆく休日の昼下がり、どうしても見た~くなる映画があります。例えば「八月の鯨」。この映画も監督自身の「田舎の日曜日」と同じくその類で、南仏の海沿い、高台の家を舞台に遠くサッカー場から聞こえる子どもの声やホイッスルの音が穏やかな海の眺望に溶け込み、何もしなくてもそこにいるだけで、生きるっていいな~と思わせるようなフィルム空間が生まれています。父と母と娘、この三人のやや計測の難しい距離感がその空間で切り取られ、それだけといえばそれだけですが、それだけなのがいいんですな。ロージーの「召使」あたりでは、怪と陰を存分にのぞかせていたダーク・ボガードがダディに扮しノスタルジックに演じているのも見ものです。春眠にパンプキンパイとシナモンティーでも用意してどうぞご覧あれ。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-04 12:30:06)
151.  かっぱ六銃士
成瀬巳喜男のみならず、本年は斎藤寅次郎の生誕百年でもあります。評価の高いサイレント時代のフィルム散逸は、あな哀し・・・ですが、喜劇一直線の精神性は日本映画界の大いなる遺産であると思う私は、この節年に一本でも多く斎藤フィルムに戯れたいな~と願うわけです。さてこの映画、かっぱと人間のナンセンスコメディですが、花菱アチャコ、伴淳三郎、堺駿二、益田喜頓などの喜劇人がかっぱに扮したり人間に扮したり、座布団の枚数を競うかのような笑点的競演はほんま楽しいです。その中で私が座布団をあげたいのが堺駿二で、歌い踊りまくるインチキ宗教の神様は、マイツボにハマッてしまいました。うら若き八千草薫がかっぱに扮しラストでレビューを見せてくれるのもさすが宝塚映画ですな。寅さん映画といえば斎藤寅次郎・・・今年はそれでいきましょう!
[CS・衛星(字幕)] 10点(2005-04-02 11:56:19)(良:1票)
152.  シミキンのオオ!市民諸君
清水金一、シミキンの映画をようやく見ることができました。戦後の世相を吹き飛ばすような喜劇性に対する評価は目にしていたのでシミキンというフレーズだけが一人歩きしていた私は、フィルムで実像を見ることができ心はニコチャンマークです。この映画はさらに監督が川島雄三で、ナマズ島の未開人と開発を目論む都会人の対立を歌や踊りにのせバカバカしくナンセンスに描きながらも人間風刺を散りばめ、ややコッテリとするところをシミキンのカラッとしたコメディ性で引き締めるといった豊かな映画になっております。シミキンの映画をもっと手軽に見ることができるようになればね~・・・ねぇ市民諸君。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-02 11:55:35)
153.  知りすぎていた男
シンバルの緊迫感や、部屋を間違えたふりをする男や、謎の夫婦などなどヒッチのサスペンスタッチを堪能できる映画ですが、私にとってはこの映画はドリス・デイの「ケ・セラ・セラ」、この大使館の終盤シーンは何度も見たくなります。デイが歌うシーンから部屋外へカットが移り、階段のワンカットごとに徐々に上階に近付いていきながら、聞こえる歌声も少しずつ小さくなっていく。そして上階の部屋に入ると微かに聞こえる♪ケセラセラ~。カーテンを少し開けると、デイの声も少し大きく聞こえるのもいい。口笛に気付いたデイが、やや視線を上に向けながら歌うところなんぞ、お涙もんでい。冒頭で我が子とダンスをするシーンなんかも好きで、う~むドリス・デイと踊ってみたいな~と感じる映画なのです。
[DVD(字幕)] 9点(2005-03-29 23:36:01)(良:1票)
154.  くたばれ!ヤンキース
センバツが始まりパ・リーグは本日開幕、野球好きにとっては口笛を吹きながらスキップ、軽やかに心はダンシングといった季節ですね。さてこの映画、ワシントン・セネタース狂のおとっつぁんが悪魔に魂を売って若返り自ら選手となって打倒ヤンキースに大活躍するというファンタジー。ジョーという名からシューレスジョーとあだ名され、最後はちゃんとレフトを守っているのも嬉しいところ。実際の野球シーンはあまりないのですが、木製バットのカ~ンという乾いた音はたまりませんね~。あ~たまんない。フォッシーも自ら登場しグウェン・ヴァードンと軽快なステップを踏み、ヴァードンは妖艶にソロでも魅せますが、やはり楽しいのは野球場での選手達の群舞で、滑り込んだりベンチの上に乗ったり、グローブ、バットで大はしゃぎ。少し冗長に流れ、「パジャマゲーム」に比すると小粒ですが、家族を棄てて魂まで売ってしまうおとっつぁんのセネタース愛、野球愛にはシンパシーを感じまくりです。そろそろわたくしも六甲颪に魂をゆだねる時期となりました。たのんまっせ!タイガース。
7点(2005-03-26 08:56:24)
155.  しとやかな獣
このタイトルいいですね~。ある団地の一家で繰り広げられる舞台劇のような空間を会話とカメラが所狭しと行き交い交錯し、ただでさえ熱気の充満する冷房装置のない夏時間を、登場人物のギラギラした生きる欲求がムンムンと湿度を上げているにもかかわらず不快指数は高くない。出てくる人間を傍から見れば、なんちゅう連中なんや~、と顔をしかめてしまうような無味無臭の良識をあざ笑うかのように、あっけらかんと悪意なき彼ら彼女らの言動は涼しげに。高級洋酒、キャビアに託される<生きていることそれだけで素晴らしい>といった虚妄の突貫は軽やかに。踊り狂う姉弟から聞こえてくる肉体の声の生々しさは高らかに。乱れぬ足並で行進する彼ら彼女らが奏でるマーチが痛烈痛快な映画であります。ラストシーンに合掌。
10点(2005-03-25 13:01:02)(良:1票)
156.  不思議惑星キン・ザ・ザ
けったい~な映画でござんすな。しかししかしであります、人、物、風景、音楽、・・・たれパンダのようなこのフィルム空間に身を委ねた時の心地よさ。こんな映画は話のつじつまを合わせずただ不思議惑星の不思議を浴びていればいいのでしょう。森林浴ならずフィルム浴とでも言いましょうかね~。♪ぐっとかみしめてごらん・・・私はこのフィルムから照射されるイオンをパルナスイオンと名付けました。数多登場する乗り物の造形はお口の中にしみとおります。こんな映画にはもうドン・キホーテに突進してもらうしかないですな。マカロニを買ってきてちょうだいな。
8点(2005-03-23 12:17:41)
157.  ハイ・シエラ
余韻を拒むようなサクサクしたテンポが心地よく刻まれるボギーの犯罪映画。雪に覆われたシェラの山々、出所したボギーが公園を歩く時の澄んだ空と風に揺れる木々のざわめきに彩られる画面は<フィルム・ノワール>に対し<フィルム・ブランカ>と呼びたくなるような白さを感じさせます。そして足の悪い少女、ボスの病死などを描きながら、男女関係、上下関係に全くべとつきを感じさせない乾いた人間関係の爽快感が全体を覆い、最も存在感を漂わせる犬・・・その犬にまつわるエピソードが序盤に語られることで、そのしぐさが愛くるしいほど相対的に「不吉」さがじゃれるように始終フィルムにまとわりつき、ラストでバスケットから左目だけをのぞかせるその犬のショット、牧歌的なこの弛緩したショットが不吉性の飽和状態を突き破り、必然なる結末を予感させる鮮やかさはお見事。これは“いぬのえいが”です。
9点(2005-03-22 17:10:50)(良:2票)
158.  怪談(1964)
とにかくため息の連続・・・、なんだこの美術セットは、なんだこの色彩美は!!幻想の小舟に揺られるように3時間うっとりと画面を眺めていました。「黒髪」の黒は「雪女」の白に反転し、白に混じる赤は「耳無芳一の話」の平家の情念燃ゆる赤に引き継がれ、「茶碗の中」の無色が全てを鎮めるように見る者を手招きする。必要最小限にして最大効果なる音響が夢幻なる画を作り上げる。は~、とにかくため息です。
10点(2005-03-10 22:55:49)(良:1票)
159.  エノケンの頑張り戦術
怪談映画のイメージが強い中川信夫の初期のエノケンものです。エノケンと如月寛多はお互い意地と見得を張り合う会社のライバルでしかも家が隣同士、ということから頑張り戦術となるわけです。オープニングからその二人が揃って家を出る線対称な画面は、その後も列車の中、会社の食堂、温泉・・・と引き継がれ、その対称ぶりは、テニスの試合を見る観客のように右へ左へ慌しくカメラがパンすることにより二人のライバル関係の滑稽ぶりをこれでもかと増幅していきます。小国英雄さんのオリジナル脚本は「弥次喜多道中記」で笠の取り違えを生かしたようにここでも、防弾チョッキと浮き袋チョッキの取り違えが生かされ、按摩に扮したエノケンのナンセンスなアクションがこれでもかと炸裂し、怒涛のコメディ作品に昇華しております。妻の宏川光子の背中で赤ちゃんに扮するエノケンは、宏川の表情が真面目なだけに大笑いしました。最後の最後まで強情っ張りな二人のオチも決まって、エノケンワールドは幕を閉じていくのでありました。めでたしめでたし~。
8点(2005-03-08 23:05:10)
160.  恋人(1951)
市川崑監督の初期コメディ作品群に漂う渇いたタッチは、地中海性気候のような過ごしやすさで、どこかルビッチに通じるような雰囲気もあって私の好みなんです。本作は結婚前夜の女性とその友人なる男性のランデブーを、映画(『哀愁』)、スケート、寿司屋、クラブと場所を移しながら二人の心理を映します。トボトボと深夜の道を腕を組み歩く物言わぬ二人のショット、靄の中を行く二人のショットは感傷的になりそうなのですがけっしてそうはならない。シーンを引っ張らない場面転換の切れ味、そして池部と久慈の台詞がかっていない台詞まわしがその原因でしょうか。ラストの千田是也の台詞が戦前への訣別を決意するかのように鮮やかで、若き北林谷栄と森繁久彌の姿に映画を見る・・・もうすぐ春です。
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