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にじばぶさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3271
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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141.  霧につつまれたハリネズミ
ストーリーをメインに主張するのではなく、あくまでアニメーションとしての特徴を活かし、幻想的な映像を全面に押し出して表現しているのが素晴らしい!  ハリネズミの表情や声色が、これまた愛嬌とミステリアスな雰囲気を醸していて、味わい深い。  本作で立ち込めるその幻想的な霧たるや、アニメ版『雨月物語』と評したい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-24 01:51:57)
142.  アオサギとツル 《ネタバレ》 
切ないねぇ~。  男女のすれ違いの話。 素直になれない、嫌いになれない。  色恋はタイミングが全ての鍵を握っている。 ラストも、ほろ苦く切ない。  だけど、こんなことを延々とかけ合っている相手が居るだけでマシなのかも! 真の孤独よりはマシなんじゃないかな?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-12 02:17:07)
143.  キツネとウサギ
紙芝居を観るような面白さ! ほんわかとした気持ちになれるラストが良い。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-12 02:12:10)
144.  女獄門帖 引き裂かれた尼僧 《ネタバレ》 
待ちに待って、ラピュタ阿佐ヶ谷にて鑑賞成功。  いきなりネタバレなのだが、「引き裂かれた尼僧」なんて、結局最後まで出てこねーじゃねぇかバカヤロウ!って感じ(笑)。 だって、実際、誰も引き裂かれてないし。  エロ・グロ・ナンセンスを、とことん突き詰めた内容で、グロいシーンなのに、ゲラゲラと笑えてしまうところなんか、まさに石井輝男テイストを感じた。  ここだけの話、あの少女に一番ゾクっときてしまった、、ヤバイヽ( ´ー`)ノ
[映画館(邦画)] 7点(2011-01-30 01:09:34)
145.  毒婦お伝と首斬り浅 《ネタバレ》 
待望の牧口雄二監督特集がラピュタ阿佐ヶ谷で組まれ、感激もひとしお。  期待してのぞんだ本作だが、序盤は何だか石井輝男ワールドをスケールダウンしたような内容で、ガッカリもした。 しかし終盤の展開が凄い!  それまでワイワイガチャガチャやっていたのに、お伝の首斬りシーンになると雰囲気が一変、辺り一面に雪が降り、無音となる。 それまで終始うるさい内容だっただけに、序盤とこのラストシーンの、“喧騒と静寂の対比”に思わず息をのんでしまった。  幕切れもまた素晴らしい。 首を斬られる直前は怖がって暴れていたお伝が、自分の命を救ってくれた男に首を斬られると知った瞬間、覚悟を決めておとなしくなる。 何とも人情深いお話。 ただのうるさい悪ふざけエロ映画かと思いきや、終盤での、この怒濤の盛り返し! 牧口雄二監督が、カルト映画界で一目置かれる所以を、存分に味わうことができた。
[映画館(邦画)] 7点(2011-01-23 00:02:03)
146.  竜馬暗殺
なんか最初は「気取ったモノクロ映像だなぁ・・・」と、げんなりモードで観ていたが、途中から不思議と、このザラついたモノクロ映像の世界に浸っていた。 そして、終わる頃には、むしろ心地よいとさえ感じていた。  モノクロの映像世界に浸っていたら、いつの間にか「完」の文字・・・という不思議なATG作品だった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-01-16 01:25:22)
147.  アメリカの友人 《ネタバレ》 
初期の頃に作られたヴィム・ヴェンダース作品だけあって、自分には十分楽しめた。 死を宣告された男が、目に見えない“時間”というものと闘いながら、それでいて自分では分からないうちに大きな事件へと巻き込まれていくという流れは、独特で面白い。  特に、電車内での殺しの一部始終は、手に汗握る緊張感! サスペンスとしての魅力も存分に発揮しながらも、死に直面した男の生き様を描いた人間ドラマとしての深みも加わり、現在のヴェンダースには作れないであろう、個性のある優れた作品である。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-12-12 00:50:19)
148.  赤軍派-PFLP 世界戦争宣言
行動こそ全てであり、「武装闘争」としつこく主張しておきながら、やたらに理屈をこねくりまわす。 これは一種の矛盾ではないだろうか。
[DVD(邦画)] 3点(2010-11-30 01:10:40)
149.  ブラック・ムーン 《ネタバレ》 
今まで観てきたルイ・マル作品のイメージとは毛色の異なる作品で、ファンタジー色が全開。 そこにチラリズム的エロスが散りばめられていて、大人のいたずら心が感じられる内容。  胸の開いた白いシャツに淡いピンク色のカーディガン。 そして赤いスカートを身に纏った“少女っぽい”大人の女性が主人公で、すごく美人というわけではないのに、妙にそそられる不思議な魅力を感じた。 26歳とは思えない雰囲気だが、よ~く見るとやっぱりそれなりの年齢も感じたりで、作品の内容と同様、幻惑させられた。  暖炉の前の椅子に寝そべり、スカートから脚が伸びている。 そこに男が近寄り、脚をなでまわす。 このシーンはこれ以上なくエロく、その後に出てくるパイオツ丸出しのシーンなんかより、ずっと興奮した。 それを見て怒り出す醜い老婆がまた余計で、とてもウザく、美と醜の対比を感じさせる。  舞台になっている世界全体が不条理な空気で包まれており、次に何が起こるか分からない面白さもありながら、一方で、ああだこうだ言いながら、そこに居続ける少女にイライラしたりもする。 あんな屋敷なんか抜け出せばいいのにとか、老婆の居る部屋に自ら何度も入るのがおかしいとか、その設定そのものが不条理だったりする。  結局、少女はその不条理で狭い世界にはまり込んでしまうわけだが、夢オチの方が良かったのではないかとも思う。 いや、むしろ夢オチにしてほしかった。 夢オチを嫌いな私が、初めて夢オチにしてもらいたいと思った、貴重な作品。  美しい世界でありながら、同時に不愉快な世界でもあり、何度も観たくなる不思議な魅力に満ち溢れた作品である。  (P.S.) むむ、そういえば肝心なことを書き忘れていた! 前半に登場した、巨大な節足動物。 ムカデのハサミがないヤツというか、なんというか。 あんな虫が本当に存在している(撮影したわけだから)こと自体が、マジでおぞましい。 あのムカデもどきはマジで怖い。 おそろしい。 ヘビなんかよりずっとキモい。 他にもキモい小動物が盛りだくさん。 これこそが、本作の隠れた見所!!
[DVD(字幕)] 7点(2010-11-19 00:05:50)
150.  好奇心
ルイ・マル作品らしく、無難に楽しめる内容。 扱っているテーマ自体は過激なものではあるが、それがいたって普通に淡々と流れる辺り、いかにもフランス映画、いかにもルイ・マル作品である。  我々、日本人が持つ欧州の国に対する開放的なイメージ。 そして、性にも開放的だというイメージ。 そういったイメージがあるので、際どい内容でも、日本映画みたいにジメジメした感じにならない。  過激な内容を、洒脱な音楽と共に軽くみせてくれる感じが、なんとも重くならず心地よい。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-28 23:45:17)
151.  カッコーの巣の上で 《ネタバレ》 
ジャック・ニコルソンの演技が実に素晴らしい。 話としても、非常に面白い。  精神病院という閉鎖空間での出来事を、ヒューマン色豊かに、そして精神的に残酷なシーンを織り交ぜながら描き、観る者を虜にするゾクゾクワクワク感。  ジャック・ニコルソンが看護師長に襲いかかり首をしめ、看護師長が白目を剥いている時、私は残酷なシーンと思いながらも、「いや、ひと思いに絞め殺してしまえ」と思ってしまった。  ラストには、あれだけ人間味と野性味あふれたキャラだったジャック・ニコルソン演じる主人公が、ロボトミー手術(開頭手術)を施され、その人間性を永遠に封じ込められてしまうというショッキングなシーンが出てくる。 人間味と野性味あふれたキャラだっただけに、余計にショッキングなシーンである。 チーフという大男が自分の殻を破り、病院の外へ走り去っていくラストも味わい深い。  ヒューマンドラマとして、アメリカ映画史に残る傑作である。 
[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-10-13 00:32:03)
152.  華麗なる一族 《ネタバレ》 
山崎豊子原作、山本薩夫監督コンビ作品として、『不毛地帯』に続き鑑賞。 『不毛地帯』とはまた違った意味で、見応えのある内容だった。  佐分利信の独壇場的様相を呈してはいるが、仲代達矢も相変わらずの熱演。 香川京子と中村伸郎と志村喬などは、異常なほどにチョイ役でびっくり。 京マチ子は、二重アゴでこれまた異常なほどに気色が悪い。 酒井和歌子の美しさを発見し、目黒祐樹のニヒルさにも驚いた。 田宮二郎のリアル猟銃自殺を誘引したかのような自殺シーンにゾっとする。  こうした登場人物たちのインパクトも見所の一つだが、やはり山崎豊子の情報収集力に裏打ちされたリアルで重厚なストーリーが、なんと言っても最大の魅力だろう。  結局、言いたいことはシンプルで、日本の資本主義社会の構造は、政官癒着、資本家が労働者を搾取し、結果として、一番の犠牲者は末端の労働者であること。 そして、官僚が権力を欲しいままにし、大企業の資本家すら利用される。 つまりは、弱肉強食の世界。 そして、権力闘争に肉親も恋人もないということ。  佐分利信が、仲代達矢を実の子と知った後でも、その死に対して「企業家である限り、企業存続の危機に直面したら、肉親も何もない」という言葉をはくシーン。 これは実にショッキング。 老いてなお権力に執着することの怖さ。 企業家であろうとも、それ以前に人間なわけで、企業存続のためなら息子も犠牲になるのは仕方ないという論理は到底間違ってはいるが、3時間半も濃厚に財界の内幕を見せられると、そう考えてしまう可能性も十分あり得ると感じてしまったから恐ろしい。  現代日本経済は、不景気から脱出できず低迷が続いているが、その反面、こうした「仕事が全て」といった考え方そのものが薄れてきているのも事実。 そういう意味では、現代の不況極まる日本も、いい面はあるんだと思いこみたい。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-09-13 01:53:00)
153.  不毛地帯 《ネタバレ》 
山崎豊子原作の映画化だが、この人の作品ってのは、とにかく社会的腐敗をこれでもかとばかりにえぐり出し、人間の私利私欲にまみれた裏社会を容赦なく描くので、観ていてほんと気分が暗くなる。  その一方、その洞察は凄まじく鋭く、否応なしに引き込まれる。 目を覆いたくなるほどに汚く、腐りきった権力社会に対する辛辣な切込み。 これは凄いという他ない。  仲代達矢の演技の素晴らしさにも感嘆した。 シベリア抑留のダメージを負ったうつろな目、しぼりだすような声。 会社が自分を必要としたことから、当初の意に反して仕事にどっぷりはまり、追い詰められている時の力漲る演技。 ほんとに素晴らしく、そして偉大な俳優だ。  日本映画史の中で、尊敬する俳優を五人挙げるとすれば、私は迷いなく仲代達矢をその一人に挙げるだろう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-09-09 01:41:33)(良:1票)
154.  県警対組織暴力 《ネタバレ》 
東映ヤクザ映画を見飽きていたのに、それでも楽しめた。 『仁義なき戦い』よりもむしろ良かった気さえする。 100分の尺の中に、様々な人間模様が凝縮された感じ。  菅原文太や松方弘樹は相変わらずだったが、梅宮辰夫のおとぼけぶりと真面目ぶりには笑った。 特にラストシーンの衝撃。 サラリーマンに転職し、課長っぽいポストに就き、「ラジオ体操しよう」の一言。 深作監督は何たるユーモアと皮肉のきいた監督なんだろう。  成田三樹夫がサングラスかけっぱなしだったのは残念無念。 声だけ楽しみました。
[DVD(邦画)] 6点(2010-08-16 00:03:39)
155.  少林寺木人拳
これ、子供の頃にテレビでやっていて、ちょうど木人が出てくるシーンのところで、親から「夜更かししてないで早く寝なさい!」と言われ、最後まで観られず、次の日学校でこの映画の話題で盛り上がり、その話題についていけない哀しさを、今でもはっきりと記憶している。  そんなこんなで、大人になった今、満を持しての鑑賞! うーん、それほど面白くはなかったかな(笑)。 やっぱり、子供の時分に観たかった・・・  だけど、ジャッキーのオーソドックスなカンフーはかなりの迫力があった。 椅子などを使わずに、ひたすら素手でやりあうのが良い。
[DVD(字幕)] 5点(2010-08-15 15:51:27)
156.  新幹線大爆破 《ネタバレ》 
不作な日本映画の1970年代にあっては、おそらく屈指の出来栄え。 長いのに飽きさせないスピーディな展開は素晴らしい。 ただし、スピーディさを優先するあまり、都合よすぎる展開があるのはご愛嬌。  それより何より、一番気になったのはラスト。 新幹線は無事停車し、高倉健をはじめとする犯人たちは全員死亡というハッピーエンドに違和感が。 最後に流れた、意味なく平和な感じのするショボイ音楽も違和感ありまくり。 これだけ犯人たちの背景を丁寧に描き、犯人側の人間性も描きながら、表向きはすっきりハッピーエンドというのは、どうもいただけない。  高倉健だけ独り海外へ逃亡し、飛行機に乗り込む高倉健の寂しい後ろ姿をとらえ、それを切ない音楽で包むという終り方が良かったんじゃないだろうか。 大金と引き換えに、かけがえのない仲間を失った寂しい高倉健を、盛り立てるような感じで終わらせてほしかった。
[DVD(邦画)] 7点(2010-08-11 23:54:16)
157.  八甲田山 《ネタバレ》 
豪華キャストに超大作。 内容は、ただひたすら雪原を進むだけのもので、3時間、我慢を強いられた。 まるで雪原の中を根性で進む映画の内容と同様に、観ているこちらも、その単調さに根性が必要とされる。 「雪の中で眠ってはいけない!死んでしまう!」 まさしく、私も眠ってはいけない、眠ってはいけない、と自分に言い聞かせながら3時間を辛抱し、やっとエンドに辿りついた。  主演の高倉健の出番はかなり少ない上に、名優の三國連太郎はその演技力を発揮する機会さえ与えられていない。  豪華キャストだが、吹雪の中で彼らの表情がよく汲み取れず、せっかくの豪華キャストが活かされていない。  木村大作の撮影も、別に特筆すべきこともなく、「大変な環境の中でよく頑張って撮りました」という程度。  豪華キャストの意味もなく、そして意味もなく長く、内容は雪原を進むだけ、というまさに超大作駄作。 
[CS・衛星(邦画)] 2点(2010-07-25 15:38:46)
158.  竹山ひとり旅
全国津々浦々を巡る物語にしては、どうも起伏がない。 そしてキャスティングにも魅力がない。 監督の新藤兼人の妻、乙羽信子は個人的に苦手な女優で、新藤兼人作品にはしょっちゅう出てくるだけに、新藤兼人作品は苦手というイメージがある。 本作でもそのマイナスイメージは払拭できず。  東北の寒々しい雰囲気はよく出ていたとは思うが。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2010-07-23 23:27:15)
159.  軍旗はためく下に
ニューギニア戦線について描かれたドキュメンタリータッチの作品。 ニューギニア戦線で人食いがあったことは知っている事実だし、ワンパターンの日本戦争映画の域も出てはいないのだが、徹底的にニューギニア戦線について掘り下げた内容構成はなかなか見応えがあった。 左幸子は相変わらず演技が巧い。 やっぱり、日本女優史上最も演技が巧い女優だと思う。  それにしてもニューギニア戦線での人食いって、物凄くセンセーショナルに語られることが多いけど、死ぬか生きるかの戦場でそれくらいのことは普通に起きうる気がしてならない。 だって、何も食い物がなくて、餓死寸前だったら、生きるために何でもするでしょうに。 まして、戦場なんて、人間の感覚を失わせる人と人との殺し合いの場なわけだから、人が人を食したところで、さして衝撃は覚えないのだが。  そして、中村翫右衛門! あの爺さんが中村翫右衛門だったとは、後から気付いた! むぅ、見直してみると確かに中村翫右衛門なのだが、若かりし頃の面影とかっこよさがほとんどない。 この事実の方が、ニューギニア戦線の人食いより、よっぽど私には衝撃的だった。
[ビデオ(邦画)] 6点(2010-06-04 00:33:01)
160.  クレイマー、クレイマー 《ネタバレ》 
ダスティン・ホフマンの演技が素晴らしい。 実にいい味を出している。 フレンチトーストのくだりも良い。  しかしなんと言っても、最も味わい深かったのはラスト。 感動的な3人同居へと戻るハッピーエンドパターンか?!と半ばガッカリしながらラストシーンを見守っていたら、あらびっくり、元夫は元妻と一緒にエレベーターに乗らない。 つまりは、子供と3人の生活へ戻ることの拒否、という象徴的なラストシーンで締めくくった。 これは見事だった。  ここでヘタに3人一緒になってハッピーエンドじゃなくて、ほんと良かった。 それじゃあ、ただのクソ米国映画になってしまう。 今後、この3人のそれぞれの行く末はどうなるんだろう、と考える余韻が残る素晴らしく巧い締めくくり方であった。   ただし、、ただしだ。 ダスティン・ホフマンを中心に描き、まるで悪役扱いのメリル・ストリープという構図。 そして、その全編疎かにされるメリル・ストリープが、最後は泣いておしまいというラスト。 これらには、やっぱり米国映画の、自分(本作ではダスティン・ホフマン)が正しく、相手が悪いみたいな発想というか考え方が垣間見えてしまう。 まさにアメリカという国の持つ「自分が中心、あとは悪者」みたいな発想が背後に感じられて、少しがっかりもした。  夫妻をもっと公平に客観的に描写し、それであの終り方なら、更に素晴らしかったはず。 かといって、アメリカ映画に悪モンの存在しない映画を創れと言っても、どだい無理だろうけど。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-06-01 23:21:21)
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