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とらやさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2100
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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1681.  望郷(1937)
今では世界遺産となっているアルジェのカスバ。その紹介映像のような冒頭のカスバの説明は余計ではありますが、巨大な迷宮のようなカスバ、そんなカスバの雑踏の奥深くで息をひそめて望郷の念を募らせて生きるペペ。そこに現れたパリからやって来たメトロの香りのする女。もうペペは惚れるしかない。最後も危険を承知であの行動に出るしかなかった・・・。そんなカスバとジャン・ギャバンが放つ魅力がたまらない。時に哀愁を漂わせ、時に凄んで見せるその面構え、映画の真ん中にどっかりと居座るその存在感はやはり圧倒的です。余りにも有名なラストシーン。「ギャビー!!」、船の汽笛、甲板上のギャビー、もう一人の女、そして・・・。やはり観る者の記憶に確かに刻まれる名ラストシーンです。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-05 21:15:08)
1682.  男はつらいよ 奮闘篇 《ネタバレ》 
さて、今年は寅年。という訳で本年一発目の寅さんのレビューいきます!寅さんの2度の帰郷シーンがとても楽しい作品。1度目は寅さんのマネをするおいちゃん、2度目はバレバレの変装をしてご帰還の寅さんが大いに笑わせてくれます。まあ、コントみたいなシーンですが森川信さん、渥美清さんの絶品の芸は下手な芸人のコントより断然楽しいですよ。そして皆さんのレビューと同じく、駅での別れのシーンには何度見てもホロリとさせられます。更にその前の「お釣り落とすんじゃないよ」と釣銭を持たせる小さん師匠のラーメン屋のおじさんに月給前の淋しい懐から汽車賃を出してくれた駅前の交番の犬塚弘のお巡りさんといった人の優しさ、温かさがほっとさせてくれます。そんな駅で花子を見送るシーン、とらやで寅と花子が再会し、おいちゃん、おばちゃん、さくらがその様子を少し離れてそっと見つめるシーン、そして「寅ちゃんの嫁っこになるかなあ」のシーンの寅さん。これらのシーンに花子の笑顔、そこに流れる山本直純さんの音楽に心が温まります。出番は少ないですが、お菊さんに福士先生といった登場人物も心に残る作品です。
[ビデオ(邦画)] 7点(2010-01-04 20:33:22)(良:1票)
1683.  ホームボーイ
どこか影がある孤独な流れ者のボクサー。この頃のミッキー・ロークはこんな役を演じると見事なまでにはまる。自ら脚本も手掛け、これはミッキー・ロークの映画ではあるのですが、共演の演技派クリストファー・ウォーケンが場末のクラブで歌う売れない歌手というこれもまた当時の彼のハマリ役でした。そんな2人の友情モノ、ということでかなり期待感が高まる中で公開当時映画館で観ました。ストーリー的には平凡なものではありましたが、クラプトンの音楽が素晴らしく、この二人も期待通りで、タイプは全く違いますが、どこか影があり愁いを帯びた役を演じるとバツグンだった当時の二人。そんな2人の共演ということだけでも僕にとっては貴重な作品なのであります。
[映画館(字幕)] 5点(2010-01-02 01:06:47)
1684.  ラスト・ショー
前半は当時のウキウキするようなヒットナンバーがちりばめられる中、若者の心のときめきや痛みが描かれるというアメリカ映画の青春群像劇の定番の見せ方とは異なった寂れた田舎町の青春群像が続きますが、作品全体を通して見ると決して楽しい映画ではないですが、それだけでは終わらない非常に奥の深さを感じさせてくれる映画でした。楽しみも無く未来もないどうしようもない寂れた田舎町の若者と彼らを取り囲む大人達のドラマとその演技も非常に見応えのある作品でした。鑑賞後は本作でオスカーを獲ることとなるベン・ジョンソン、クロリス・リーチマンをはじめとする、そんな大人達のドラマとその味わい深い演技が印象に残ります。そんな町と、その人間模様とモノクロの映像が実によく合っている作品でした。
[DVD(字幕)] 6点(2009-12-29 15:25:05)
1685.  雨に唄えば 《ネタバレ》 
今までに何度も何度も楽しませてもらった映画です。レインコートと傘で3人が歌うオープニングから楽しさいっぱいです。序盤の歌とバイオリンとタップダンスの2人に、楽しい首なし人形との共演「笑わせろ!」に「グ~ッモーニン!」に土砂降りの雨に、他にも作品を楽しく鮮やかに彩る素晴らしい至芸を心から堪能できます。サイレントからトーキーへの映画という文化の一大過渡期における、映画に声という新たな要素が加わったことがもたらす残酷な一面や吹き替えの誕生、撮影現場や舞台裏の試行錯誤を最高の至芸に乗せて華麗に、そして楽しく見せる映画の話術が見事です。(ただ後半に若干長く感じられる所もありますが)そしてきつい役を見事に演じきったジーン・ヘイゲンに拍手です。憂鬱な雨の朝なんかは家を出る前に本作の一番の見せ場を思い出してグ~~ッモーニング♪とセットで口ずさんでみたりすればちょっとイイ気分になれるかもしれませんね。
[DVD(字幕)] 9点(2009-12-27 20:10:08)
1686.  嘆きのテレーズ 《ネタバレ》 
登場人物の誰にも感情移入できず、魅力も感じない。しかし映画としては原作の知識は全く無いですが、その登場人物の設定がよく練られていて、特に旅行から戻ってきてからの展開にはぐいぐいと引き込まれました。サスペンスを無理に盛り上げようと過剰な音楽や演出は抑えられた落ち着いた雰囲気ながらも緊張感を持続しつつラストに向かって盛り上がっていくサスペンスドラマとしての構成が素晴らしい。ラストでトラックが突っ込んでくるところはちょっと強引だったものの水兵の男の死に際の台詞、そして恐らくは結局誰も得をせず幸せにもなれないであろう、あのいかにもフランス映画らしい余韻を残す幕切れも見事でした。
[DVD(字幕)] 8点(2009-12-25 23:41:37)
1687.  男はつらいよ 望郷篇 《ネタバレ》 
まずは冒頭、おいちゃんの葬儀騒動で笑わせてくれますが、それ以降は北海道に再び旅に出るまでの間に裏の工場の職工をバカにしたり、さくらに本気で説教されたり、それでも懲りずに「上手くいったぞ!」と登と旅に出ていく寅さんの地道な暮らしとは程遠い情けなさをこれでもかと描き、北海道では寅さんのルーツであるヤクザなテキヤ稼業の一面を見せながら地道な暮らしの大切さに気付くことになる出来事を見せる。ここまでには、いつになく笑いの要素が少なくシリアスな描写が印象的です。再び帰郷後、地道な暮らしを目指して額に汗して油まみれになって働こうと奮闘する寅さんとその中に寅さんの恋が描かれ、いつも通りフラれるとあっさり旅に出てしまう。ラストは登と再会して何も変わって無い寅さんの姿で終わり、やはり寅さんに地道な暮らしは無理だったんだなあ…。という事になるのですが、そんな寅さんの平凡で地道な暮らしへの憧れと、その心の移り変わりを辿っていく話の流れが実に素晴らしい作品だと思います。
[ビデオ(邦画)] 8点(2009-12-24 14:19:47)(良:2票)
1688.  ミスタア・ロバーツ
部下の事を親身に思うミスタア・ロバーツ。そんな上官を誇りに思う部下達。ロバーツが部下達から次々に「お休みなさい」と声をかけられるシーンと、その後のロバーツが船を離れる際の「ヤシの木勲章」にはジ~ンときましたね。そんなヘンリー・フォンダのミスタア・ロバーツがカッコ良すぎるとともに、見事にその引き立て役に回りつつもしっかりオイシイところを持って行ったジャック・レモンのいつものコミカルな演技も流石です。艦長以下、分かりやす過ぎるほどの典型的な登場人物のキャラクター設定とストーリーではあるのですが笑えて、ホロリとさせられて、いい映画でした。
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-23 21:12:14)
1689.  スウィングガールズ
ありがちな女子高生奮闘ものではあるしツッコミ所もありますが、バイトでも何でも友達が集まれば何でも楽しいコトにしてしまえる。元々は嫌々始めた事でも友達と一緒にいつしかそれに興味が芽生え、気がつけば友達と一緒にそれに夢中になってやがて目標ができる。僕も高校時代に音楽の趣味が同じ仲間に最初は結構無理やり誘われてバンドやってましたが、練習していくうちにいつの間にかそいつらと一緒に夢中になっていました。きっかけはちっぽけなもの。でも仲間と一緒に気がつけば熱くなっている。それが音楽だったり、スポーツだったり。様々な趣味だったり。高校時代ってそんな頃ですよね。本作はそんな様子がオジサンには何だかとてもまぶしく見えてしまう映画なのです。
[DVD(邦画)] 7点(2009-12-23 14:35:09)
1690.  バックマン家の人々
昔一度観て以来随分久しぶりの再見。当時は誰が誰かも分からない人もいましたが今観直すとバックマン家の皆さん、何とも豪華な顔ぶれですね。スティーブ・マーティンはいつもよりかなり抑えた演技だったものの、この人がお父さんを演じると本当にハズレ無しですね。子供たちの前でカウボーイに扮するシーンなんて最高です。そんな彼と並んでメアリー・スティーンバージェン、ダイアン・ウィーストの女性陣も流石の一言。こんな大家族の群像劇で全ての主要登場人物のキャラを立たせるのは難しいと思いますが、一人一人を見事に魅力的に描いて見せたロン・ハワード監督の確かな手腕を感じる作品です。当時はそれ程いいとは思わなかったのですが、今観るといい映画だなあ、と思える楽しくて心温まる作品です。10年、20年ぶりに観直すとこんなことがあるから映画って面白いものですね。
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-21 21:46:45)
1691.  僕のピアノコンチェルト 《ネタバレ》 
この作品は主人公の少年の何をやっても完璧の天才ぶりをどう思うかで楽しめるかどうかも変わってくるのかもしれません。そんな天才少年の苦悩と普通でいいという思い。一見生意気で子供らしさを感じさせない少年ですが、唯一本音で何でも話ができる祖父にだけは素顔の少年らしい一面を見せる。そんな彼が愛したおじいちゃんを演じたのはブルーノ・ガンツ。本作を観る前に僕が見たブルーノ・ガンツの主演作では彼は独裁者ヒトラーになりきっていた。田舎のほのぼのおじいちゃんと独裁者。あまりにもかけ離れたキャラクターですがどちらも素晴らしい演技で見事なまでにはまっていました。名優ガンツ、流石です。
[DVD(字幕)] 6点(2009-12-20 18:27:02)
1692.  男はつらいよ 寅次郎と殿様
シリーズ全作の中で寅さんの恋が印象に残らない作品が何作かありますが、本作もその内の一本です。しかしその代わりと言っては何ですが男優陣が実に魅力的な顔ぶれが揃った作品です。まず、アラカンこと嵐寛寿郎演じる伊予の大洲のお殿様。時代錯誤も甚だしいこのキャラクターがほのぼのとしていて、特に寅さんと出会って、寅さんからラムネとアンパンを奢ってもらうシーンが実にいい。更にその藤堂家の執事の吉田という男を演じる三木のり平も見事な存在感。寅さん、藤堂のお殿様、吉田の3人の魅力が生み出す可笑しさ、そのシーンの楽しさが印象に残る一本。しかし、やっぱり寅さんシリーズは寅さんとマドンナの恋の行方が最大の見所の一つな訳でして、寅さんには相当高い平均点を付けている私ですが、本作は6点ということでお許しいただきたい作品です。
[ビデオ(邦画)] 6点(2009-12-18 22:25:06)
1693.  ジュリー&ジュリア 《ネタバレ》 
ジュリアが活躍した過去、そのジュリアのレシピを再現する今を生きるジュリーという二人の実在する女性の物語。メリルがとびっきり明るくて大らかなジュリアおばさんを本当に楽しそうに魅力いっぱいに演じていましたね。今を生きるジュリーを演じたのはエイミー・アダムス。派手さは無いですが最近の僕のお気に入りの女優さんなのであります。エイミー、そして脇を固める二人の女性のご主人もなかなかの好演ではありましたが、やはりメリルのその圧倒的な演技、作品に占める存在感は群を抜いていました。作品の方は程よいコメディタッチで笑いドコロもテンポ良く配置されていましたが、やはりメリルの場面が圧倒的に見応えがあったし楽しかったですね。メリル主演で全編ジュリア・チャイルドの伝記モノになってもよかったかなあ・・・。なんて思えるくらいメリルが本当に素晴らしかったです。
[映画館(字幕)] 7点(2009-12-16 23:13:06)
1694.  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花
寅さんが全国各地を旅してその地方の懐かしさを感じさせる風景を楽しむ事も本シリーズの楽しみの一つなのですが、本作は沖縄に着いてまず寅さんが乗り込んだバスの窓の外には米軍基地が広がり米軍機が騒音をあげて飛び交う様子をこれでもかと見せる。この様子はそんないつもの寅さんの旅の風景と比較すると殊更異様に感じられます。これも実際に山田監督が感じられた沖縄の風景の一部だったのでしょう。  本作のマドンナは3度目となるリリー。他の作品でも見られますが、リリーが寅さんに甘える様子はいつも本当にいい絵になりますね。そして喧嘩するシーンは切ないですがこれもまたいい絵になります。やっぱりこの二人の間には他のマドンナと寅さんの間には無い特別な味わいがあります。(ラストの二人のやりとりなんて本当にいい味があります)  本作は第25作。第20作あたりから寅さんは時として若者の恋愛相談役に回る事が増えてきてこの頃はマドンナとの心の触れ合いにも物足りなさが見られるようになってきます。このタイミングでのリリーの再登板はシリーズのピンチヒッター的役割でもあったのでしょうか。
[ビデオ(邦画)] 6点(2009-12-14 20:53:03)
1695.  大いなる幻影(1937) 《ネタバレ》 
国家も国境も(「自然の中には国境なんて存在しない。所詮人間が作ったものだ」という二人の台詞に語られるラストシーンでの国境の見せ方が見事です)階級も戦争も、戦争の真っ只中に敵国の女を愛し戦争が終わったら戻ってくるというマレシャルの最後の台詞に象徴される平和を尊ぶ精神も「大いなる幻影」とは観る者に様々な解釈を促す非常に奥が深い見事なタイトルだと思います。敵味方を越えた友情や収容所の温かな人間描写、そこに起こる悲劇、脱走後に匿ってくれた女性との交流などを通してこの作品が発する反戦の精神、そんな重いテーマながらも随所に見られるその喜劇精神も素晴らしい戦争と人間を描いた大傑作です。
[DVD(字幕)] 10点(2009-12-12 16:06:12)
1696.  幸せはシャンソニア劇場から 《ネタバレ》 
いい映画でしたねえ・・・。1930年代、時代の暗い影、不況にもめげず何度挫折してもシャンソニア劇場を愛し、劇場の復活と成功を夢見て集まる人々。歌手として成功を掴み、劇場を去ったヒロインが愛する劇場のために戻ってきて、支配人も歌手も芸人もノーギャラで劇場の復活のため仲間と共に奮闘するというとても温かな人情噺です。不況、そして混沌とした現代の我々に対する応援歌でもあるように感じました。見事に再現されたパリの下町の石畳の街並、劇場の舞台裏の壁やカーテンの汚れ具合、夢に結集する歌手や芸人達、そして生き生きとした表情で舞台を見つめる観客達。そんな活気にあふれるパリの下町、そこに力強く生きる庶民、劇場の全てが愛おしく、そんな昔のパリの下町や劇場の描写にフランスが世界映画史に誇る名作「天井桟敷の人々」をちょっと思い出させられました。音楽や当時の雰囲気を醸し出す美しい映像も素晴らしかった。しかし、ハッピーエンド大好き人間の私としましては特にこんな映画には終盤の血生臭い展開は似合わないと思うのです。やっぱりこんな映画には大団円のハッピーエンドが似合います。また、恋に落ちた二人のその後も分からないまま終わりましたが、ちょっとこの二人のその後も観たかったなあ・・・。という不満が無いわけではないのですが、それでもそれを補って余りあるいい映画でした。
[映画館(字幕)] 8点(2009-12-08 20:51:34)(良:1票)
1697.  ああ結婚 《ネタバレ》 
身勝手な男とずっとそんな男に振り回されながらも力強く生きる女。そんな二人の出会い、別れ、そして・・・。という男と女の数十年。前年の「昨日・今日・明日」に続いてのデ・シーカ監督、マルチェロ・マストロヤンニ、ソフィア・ローレンによる、もう一つの男と女の「昨日・今日・明日」の物語ですね。昨日まで本当に色々あった二人ですが、ようやく幸せが訪れた今日。明日への確かな希望を感じさせるラストシーンが実にいい。3人の“息子”から声をかけられたマルチェロの表情、感極まるソフィア。そんな様子を大袈裟にせずごく短時間でそっと見せるのがいい。結末は予想のつく物語ではあるのですが、その予想通りが本当に嬉しい作品です。3話のオムニバスである「昨日・今日・明日」も好きな映画なのですが、本作は出会った頃からの長い年月の2人の物語をじっくりとデ・シーカ監督が描き、2人の素晴らしい演技もじっくりと堪能できる映画になっています。
[DVD(字幕)] 8点(2009-12-08 20:40:37)(良:2票)
1698.  昨日・今日・明日
デ・シーカ監督、マルチェロ・マストロヤンニ、ソフィア・ローレン。この後も度々映画を撮ることになる名チームによる3話のオムニバス形式のコメディ。特にマストロヤンニ、ローレンのまさに名コンビの話を3つも味わえるというお得なコメディ・パックといった作品。男と女が織りなすコメディ、というよりはこれはソフィア・ローレン演じる女の物語ですね。そんな彼女の魅力が堪能できます。ソフィア・ローレン。女として人間としての力強く生きる姿やたくましさを感じる役が実によく似合う。一方マストロヤンニ。男として人間として憎めないけど何か頼りない。こんな役が実によく似合う。女の強さと男の弱さ。この名コンビはそれがどんなドラマでも実にいい味になっていますね。本作はソフィア・ローレンに怒られてマストロヤンニが大げさに嘆いてみせる。そんな様子がとても楽しい。そんな二人の息もぴったり合った極めて上質の掛け合いがたっぷりと楽しめる作品になっています。
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-06 17:45:39)(良:1票)
1699.  恋するトマト 《ネタバレ》 
日本の農家の厳しい事情、そしてフィリピン。そこで日本人は…。非常に重いテーマを描きながらも生きる希望や、家族愛とか、人間の真心とか、日頃忘れがちな沢山の大切なものを実に泥臭く美しく見せてくれた映画でした。フィリピンでの稲刈りのシーンでの生き生きとした大地康雄さんの笑顔に心に染みます。さらにラストシーンの大地さんの満開の笑顔にも観ていて心から嬉しくなりました。俳優の演技を観ていて「上手い」と思う事は多いけれど、本作の大地さんの人間臭さが滲み出る姿、その表情は上手いとかいう次元を超えてしまっていたかのように感じました。大地さん自らが手がけた温みのある脚本も素晴らしいものでした。こんないい映画こそ、もっと多くの人に知ってもらえて、もっと多くの人に観てもらえるようにしてほしいと思います。僕がまだ6人目のレビューであるのが実に惜しい素晴らしい映画でした。
[DVD(邦画)] 10点(2009-12-05 19:52:28)(良:3票)
1700.  明日への遺言
少し前に「戦士の遺書」という本を読む機会があった。戦争で亡くなられた多くの軍人の最期の言葉が集められた本です。その中で最も心を揺さぶられた人が岡田資元陸軍中将で、そしてこの映画の事を思い出しました。岡田中将を裁く横浜法廷に関わった、特に終盤には岡田中将本人は勿論のこと家族、部下、そして戦勝国側の裁判官、検事、弁護士、全ての人が判決に対する覚悟が出来ていたかのような法廷の様と関わった人々の心を思うと言葉が無い。しかしその覚悟の法廷からは立場の垣根を越えた人間同士の、立場上誰も口に出して言葉にする事ができない人の様々な思い、人の心が確かに伝わってくる作品です。いい映画でした。
[DVD(邦画)] 8点(2009-12-04 19:03:24)(良:1票)
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