161. わが恋は燃えぬ
偉大なる溝口健二監督作品の一つに、第1号のレビューを書けることをまず幸せに思います。 溝口作品群の中では凡作の部類に入ると思いますが、ラストは意外に良いです。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-09-16 23:12:33) |
162. 青い山脈(1949)
原節子が劇中においてはヒロインを演じている。 しかし私は木暮実千代が大好きである。 そういったことから、「私なら色っぽい芸者に扮する木暮実千代の方を選ぶけどな~」みたいな感じでみてしまい、主人公の男性に共感できなかった。 全編に渡りとても爽やかな風が吹いており、戦後から数年経ったその当時の開放感が画面いっぱいに現れていて素晴らしかった。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-09-16 23:05:17) |
163. 宮本武蔵(1944)
河原崎長十郎と中村翫右衛門の主演二人は相変わらずいいコンビですね。 二人とも大好きです。 しかし作品自体は凡作といった印象です。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-09-13 10:57:12) |
164. 女優須磨子の恋
これは田中絹代に執着し、特別な感情を持つ溝口健二監督が、自己の感情と映画というものを混同した結果生まれた作品なのではないでしょうか。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-09-13 10:52:06) |
165. 海外特派員
飛行機内のシーンがチープすぎてどうも・・・ [ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-11 05:36:20) |
166. スミス夫妻
いかにも小品といった感じの作品で、それほど満足できず。 [ビデオ(字幕)] 4点(2007-09-11 05:35:40) |
167. 白い恐怖(1945)
評判ほど良いとは思えなかった。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-11 05:32:46) |
168. 女性の勝利(1946)
レビュー第一号ですか・・・ 溝口作品のレビュー第一号を飾れるなんて光栄ですね。 さて、溝口作品は最近、一挙にDVD発売されました。 しかし本作はそのDVD化からあぶれた作品です。 他のDVD化されていない溝口作品に駄作が多かったので、本作もさぞかしつまらないだろうと予想していました。 しかしかし、意外にもなかなかの出来でした。 法廷ものとしてみてもそれなりに楽しめるし、女性を中心に据えた人情ものとして見ても、しっかりと出来ています。 DVD化されていないことが、とても勿体無く思えました。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-09-05 01:42:34) |
169. 自転車泥棒
《ネタバレ》 最後のシーンはちょっと切ないが、さすが名作だけあって良い映画でした。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-03 16:17:47) |
170. 無防備都市
最後の射殺シーンだけは印象的。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-03 16:17:22) |
171. 元禄忠臣蔵 後編
《ネタバレ》 前篇は、かたぐるしい公の場での出来事が中心であったが、後篇はうって代わって人情劇に。 これが功を奏したのだ。 比較的、分かり易いセリフが増えたせいか、物語に入っていくことができた。 特に討ち入り後の切腹前のシーンは素晴らしかった。 一同は切腹を前にして落ち込むどころか宴会を始める。 死を前にしていくら覚悟を決めたお侍とはいえ、心中穏やかではないはず。 それとも、あだ討ちをしてあとは切腹という制裁を待つだけだから、立派なお侍として気は晴れやかなのか? どちらかは分からないが、とにかくこの宴会シーンの表面的な騒がしさとその裏に潜む哀しさの対比がとても良い。 死を覚悟した男達の、鬼気迫る宴会シーン。 これは見応えアリの必見シーンだ。 大石内蔵助を演じた河原崎長十郎と、富森助右衛門を演じた中村翫右衛門の二人。 これが何とも素晴らしかった。 『人情紙風船』(山中貞雄)でも共演したこの二人。 本作でも、あの時と負けず劣らずの素晴らしい演技。 特に河原崎長十郎の理屈くさいセリフの数々が、妙に説得力を発揮していて、十二分に引き込まれた。 ところで、本作は最近いっせい発売された溝口健二のDVDをレンタルして観たもの。 それらのDVDには、付録として新藤兼人のインタビューが収録されている。 新藤兼人は本作『元禄忠臣蔵』で“建築監督”を担当していたせいか、他作品に比べ、本作へのインタビューの受け応えはかなりの熱の入れよう。 そして、その話の内容も非常に興味ひかれるものであった。 本編もそうだが、この新藤兼人のインタビューも必見である。 特に驚いたのは、本作の予算。 なんと、当時の映画5本分の予算が本作の江戸城松の廊下のみに使われたというのだから驚き。 国家予算から出ていたとのこと。 これは膨大な数字だが、本作であのセットを見れば間違いなく納得するはず。 はっきりいってズッコケます。 あれを映画のためだけに作ったとは・・・ いくら国家予算とはいえ、溝口健二やりすぎです。 [DVD(邦画)] 7点(2007-09-02 23:24:30)(良:1票) |
172. 元禄忠臣蔵 前篇
《ネタバレ》 誰もが知っている『忠臣蔵』を、溝口健二が撮った。 それが『元禄忠臣蔵(前篇・後篇)』だ。 前篇と後篇合わせて、怒濤の224分! しかも私、恥ずかしながら『忠臣蔵』そのものが初体験。 そんな私に果たして本作の224分が耐えられるのか?! まずはオープニングから。 溝口作品を観るに当たっての楽しみの一つに「オープニング」がある。 特に溝口作品の中でも、時代劇系の作品はオープニングがカッコイイことが多い。 本作は超大作ということもあり、予想通りのかっこよさ。 大体この時代のオープニング・ロールって短くてアッサリ気味のものが多いのだが、本作は違った。 長い長い。 しかも重厚でかっこよすぎ。 しょっぱなから大満足である。 そして本編のはじまりはじまり・・・ しかしいきなり問題発生。 『忠臣蔵』のストーリーを私はほとんど知らなかった。 しかも本作はフィルムの保存状態が悪くセリフが聞き取り不能な部分が多数あったのだから致命傷。 そしてかたぐるしい文語調の昔言葉。 さっぱり分からないのだ。 しかも冒頭から浅野内匠頭が吉良上野介を切りつけてしまうというシーンから始まり、『忠臣蔵』のストーリーを知っている人なら難なく理解できたであろう場面が、その時の私には全く理解できなかったのだ。 結局、前篇が終わるまでストーリーを把握しきれず終了。 このまま後半も終わってしまったらどうしよう・・・という不安に襲われつつ、後篇へ。 [DVD(邦画)] 7点(2007-09-02 23:22:45)(良:1票) |
173. 必勝歌
溝口健二が戦時下に発表した“駄作”。 しかも、敗戦直前に作られたものだから悲壮感が漂っている。 溝口作品の中で駄作と感じたものはいくつかあるが、本作に勝る駄作なし。 それだけ勢いのある(勢いのない?)駄作。 とはいっても、本作は4人の監督による共同作品である。 溝口が担当したパートは、全体のほんの一部分にすぎない。 なので、本作の全体イメージでもって、溝口作品の評価とするのは誤りだろう。 しかし、退屈な80分であった・・・ [ビデオ(邦画)] 1点(2007-09-01 00:21:55) |