161. デジャヴ(2006)
《ネタバレ》 僕はこの作品をSFとサスペンスとアクションを盛り込んだラヴ・ストーリーだと思っている。ダグは初めて死体であるクレアに会ったときに既視感を感じるがそれは一目惚れと似たようなものだったのではないか。だからこそモニター越しの彼女に惹かれ、彼女がタイム・ウィンドウの向こう側で”生きている”ことを知ったときにあそこまで感情的になり最終的には命がけで向こう側に飛び込んだのではないか。爆発を止めるのではなく、クレアを助け出すことが事件を未然に防ぐことになるという発想がダグという人間を表している。脚本だけではわからない部分のキャラクターの肉付けをエモーショナルに繊細に表現したデンゼルの演技は本当に素晴らしい。ヴァル・キルマー、エルデン・ヘンソン、アダム・ゴールドバーグも好演しておりこのような娯楽作の中でも演技が確実に活きている。またこの作品の見所であるタイムリミットのある緊迫感に満ちたアクションも迫力十分。盛り上げ方、見せ方が非常にうまい。中でも過去と現在のカーチェイスは秀逸だ。ロマンス面で流れるとてもムーディな曲をはじめ音楽も非常に良かった。 [映画館(字幕)] 8点(2008-03-22 21:22:47)(良:1票) |
162. マイ・ブルーベリー・ナイツ
《ネタバレ》 あまり詳しくないのだがノラ・ジョーンズはこの映画を観た限りでは主演女優としての魅力が希薄な気がした。演技の方もまったく巧いとは思わなかった。またこの監督についてもあまり知らないのだがそれほど演出に技巧を感じられなかった。ロマンチックな展開の狙いすぎで、観ていてシラけるような幼稚でひねりのない演出をしている。脚本もけっこう強引で大まかに分けられた各エピソードの中でのドラマは内容があるようでまったく無く中途半端な仕上がりになっている。エリザベスはこの旅を経て成長しましたよってことをナレーションで説明するラストも安易すぎるのではないか。演技に定評のある豪華な共演俳優たちは良かったものの脚本や演出の面が弱すぎた。 [映画館(字幕)] 3点(2008-03-22 20:36:12) |
163. メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
《ネタバレ》 かなり特異なシチュエーションのロードムービー。個人的には楽しめたがどうもキャラクターの描き方が甘い気がする。まずマイクは極悪人ではない事が疑問。メルを殺してそれを隠した事に変わりないがあれは事故であり、彼の意思ではない。マイクが国境を越えた女性の鼻を折るというシーンがあるがあまり機能してない。自分の意思で鼻は折るが自分の意思で殺しはしないだろう。またピートに関してもメルとの友情の描写が唐突で彼の動機に疑問が残った。前半の時間軸の複雑な構成も、斬新ではあるが理解しがたい。中盤、終盤は普通に話しが進むので必要なかったのかもしれない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-03-21 12:56:22) |
164. ウェディング・クラッシャーズ
《ネタバレ》 まだコンパクトにまとめる事もできると思ったけどおもしろかった。けっこう笑った。オーウェンはセクシーだしレイチェル・マクアダムスはキュート。このカップルのデートのシーンとかよかったと思う。ウォーケン一家もクレイジーでよかった。こういうアメリカのうざいファミリーは好きです。 [DVD(吹替)] 6点(2008-03-21 12:36:21) |
165. スニーカーズ
《ネタバレ》 娯楽作としてはそこそこの出来。しかしスニーカーズの面々に個性が足りなかったのではないか。みんな「この分野は俺に任せろ!」という感じがなかったと思う。ロバート・レッドフォードとデヴィッド・ストラザーンがいたら後は普通の人でも大丈夫そうだった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-03-21 12:23:20) |
166. オーシャンズ12
《ネタバレ》 確かにテスはジュリア・ロバーツに似てるね。でもライナスはドイツのミヒャエル・バラックに似てるよ。 [DVD(字幕)] 5点(2008-03-21 12:12:56)(笑:1票) |
167. キスキス,バンバン
《ネタバレ》 スタイリッシュで軽いノリのストーリーやその構成が面白い。キャラクターも個性的で笑えるし配役も上手くはまっている。特にミシェル・モナハンがとても魅力的に演じている。ハリーの指がとれるのは唐突すぎてあせったけど。 [DVD(字幕)] 6点(2008-03-16 15:43:08) |
168. PLANET OF THE APES/猿の惑星
《ネタバレ》 なるほど、奴隷解放を宣言したリンカーンの下に降り立つのね、って猿じゃん!猿リンカーンや!猿コップや!!さすがに猿市警には耐えられなかった。すごくつまらなかったんだけどその中でも最高なの何と言ってもはティム・ロスだね!まんま猿じゃん!マイケル・クラーク・ダンカンとかポール・ジアマッティとかヘレナ・ボナム=カーターは猿でも何となく人間っぽさが出てて判別できたのに彼だけは無理だったね。「ティム・ロスはいつ出てくるのかな~?」とか思いながら観てた。っていうかセード将軍は僕の中で本物のお猿さん説が囁かれはじめていたからメチャクチャ驚いた、「お前かよっ!」って。思うにティム・バートンが仕掛けた衝撃のエンディングは猿リンカーンではなくてスタッフロールでセード=ティム・ロスという衝撃の事実を告げる事だったんじゃないかな。ところで僕の大好きなマーク・ウォールバーグが出てるらしいけどいったい彼はどのお猿を演じていたのかな、主役格の薄毛の猿がいたが。 [DVD(字幕)] 3点(2008-03-16 15:33:14) |
169. ディセンバー・ボーイズ
《ネタバレ》 最後まで飽きることなく鑑賞したけどあまり印象には残らなかった。過去に観た英国映画の真似事みたいでこの作品オリジナルという点がみうけられなかったのが残念。お話がダラダラ進んでいくのにキャラクターの性格や感情が捉えにくいのもよくない。ダンとしたたかチビ眼鏡くんは可としても後の二人のディセンバー・ボーイズはやはり造形が甘すぎたと思う。でも雰囲気はよかったしダンはハリー・ポッターからのイメチェンには成功したと思う。 [映画館(字幕)] 4点(2008-03-16 15:02:50) |
170. バンテージ・ポイント
《ネタバレ》 異なる視点から大統領暗殺を見直していき序々に真相が明らかになっていくという群像劇とサスペンスを合わせたような構成は斬新で素直に面白かった。見直しが重なるためテンポを損ねるが一つ一つの視点からみたストーリーのテンポはよいのであまり気にならないだろう。派手な爆発、カーチェイスも楽しめるが謎解きに関して大味な部分もある。シガニー・ウィーバーの配役にも疑問が。それでもまさかマシュー・フォックスが裏切る(彼本人がいい人そうだからという勝手な理由)とは思わなかったので騙された感じで楽しめた。それにしてもエドガー・ラミレスはドミノとブラックブライアー作戦で鍛えられてるだけあって巧いね。 [映画館(字幕)] 6点(2008-03-11 09:59:27) |
171. アニマトリックス
《ネタバレ》 下らん。ストーリーは皆無、世界観を説明しただけ。まだ面白くできたのだろうが個々の(製作者が別々の)ストーリーに対して上映時間が短いためどの製作者もインパクトを与えようと「画」ばかり強調している。短い作品なのに「画」にかかるウェイトが多すぎる。話は陳腐(観たことあるようなもの)で内容はゼロ。ただみせられるだけのエロスと残虐描写にはウンザリだ。これはもはや自分達が持ってる最新のアニメ技術をひけらかしただけに過ぎない。気が滅入る。 [DVD(吹替)] 1点(2008-03-11 09:36:52) |
172. アメリ
《ネタバレ》 思い切って飛び込んでみれば人生はきっと楽しくなる、もし失敗してもやり直すことはできる。独特の世界観と映像、音楽に彩られた「アメリ」は人生の素晴らしさを教えてくれて同時に心を幸福感で満たしてくれる。誰が何と言おうと胸を張って「大好き。」といえる映画。大好き。 [ビデオ(字幕)] 10点(2008-03-11 09:19:32) |
173. SPIRIT スピリット(2006)
《ネタバレ》 原田眞人は最低最悪、FAGでサノバビッチな糞野郎を演じたら巧いね。ほんとに。ラストサムライでもそんな感じだったし今回は獅童から直々に「お前は日本人の恥だ!!」とか言われてて恐れ入りました。 [映画館(字幕)] 6点(2008-03-11 09:08:17) |
174. M:i:III
《ネタバレ》 またも監督が交代した事がよかったのではないか。1のサスペンスと2のアクションを調和させバランスの良い仕上がりになっている。背信者の存在、爆弾のタイムリミットなど緊迫間のある展開にド派手なアクションが加わり娯楽作品としては非常に満足ができる。P・S・ホフマンが演じた敵役も存在感があってよかった。それにしてもトムは最高にかっこいいね。 [映画館(字幕)] 7点(2008-03-11 08:57:14) |
175. M:I-2
《ネタバレ》 監督が交代してスケールがかなり大きくなった。そしてジャンルがスパイ映画からトムのアクション映画に変わった。トムは最高にかっこいい。サングラスを投げるトム、バイクに乗るトム、タンディ・ニュートンと絡むトム、ダグレイ・スコットやリチャード・ロクスバーグが変装したトム、格闘するトム、砂浜から銃をヒョイってやるトム・・・。トムは最高にクールだ!それだけ!!ちなみに僕も偉大なトム先生のサドルに乗らないバイク走行の真似事をレッツ4パレットというスクーターでやってみたが彼の偉業を真似した先輩達同様に玉砕された。 [DVD(字幕)] 5点(2008-03-11 08:46:00)(笑:1票) |
176. 魔法にかけられて
《ネタバレ》 夢いっぱいの御伽話を通して真実の愛という魔法を信じさせてくれてとても幸せな気分になった。これこそ正にディズニー・マジック!楽しかった! [映画館(字幕)] 9点(2008-03-11 08:20:29) |
177. トルク
《ネタバレ》 真剣に作られているのにこれほど笑わせてくれる映画はそうはない。ラストなんかハジけすぎだ。この感覚「バトルフィールド・アース」以来、いや凌駕している!「オレの人生ゼロヨンだぜ!」という台詞がすでにキテる。IQが27もあればこんな台詞吐けない。小学生みたいにバイク派閥争いや縄張り争いする走り屋達、そのこじれで人が殺され、キレたFBIが登場する世界観。ヤバイ!眼前で繰り広げられるアリエナイ展開、それでいてバイクのチョイスに妙にこだわっているあたりに終始半笑い状態だ!電車にバイクで乗車して「できるもんだな。」ってバカすぎてカッコよすぎるじゃないか。終盤はもう手がつけられない程暴走してる。まず女同士で闘うシーンは「バイクでやるのかよ!!」と誰もが思うんじゃないか。極めつけはヘリのエンジンを搭載したバイク!発進から桁外れ、人吹っ飛んでるし!アメリカンの追跡時は視覚限界速度を軽々と越え「背景もろCGじゃん!!」状態。追いつかれたアメリカンの人もゴシャゴシャグチャグチャの強制顔面ドライブですりおろされた後、バイクもろとも爆死!!こんな死様見たことないよ!カッコよく着地する主人公に爆笑。「トルク」はおバカアクションの重鎮だ! [DVD(字幕)] 7点(2008-03-05 13:43:10) |
178. エイリアンVS. プレデター
《ネタバレ》 プレデターとエイリアンが肉弾戦を展開する衝撃度はなかなか。プレデターは体格がよくなったのかな、色々な武器を駆使して戦う姿がかっこよかった。しかし敵の敵は味方理論でプレデターが味方になっちゃうトコロ(しかも武器防具まで作っちゃう)とか「おい、そいつはシュワちゃんを殺そうとしたヤツだぜ!!」と思って笑えた。まさかプレデターが友情の大切さを説いてくるとは。 [DVD(字幕)] 5点(2008-03-05 13:06:55) |
179. ブラック・ダリア
《ネタバレ》 デ・パルマは欲望と密接したサスペンスを描くのが巧い。ブラック・ダリア事件当時のハリウッドの陰鬱な雰囲気が感じられるしデ・パルマらしい演出も素晴らしい。しかしストーリーとキャラクターが難解すぎではないか。僕は一度目の鑑賞ではよく理解できず数回鑑賞した。相当集中しないと置いてかれるだろう。このようにわかる人だけわかってください的なデ・パルマ突っ走りました感はある。そこはどうかと思うが理解できれば彼独自の世界を楽しめるのではないか。 [映画館(字幕)] 7点(2008-03-05 12:41:37) |
180. 潜水服は蝶の夢を見る
《ネタバレ》 序盤はほとんどが一人称視点で思いを伝える事ができない潜水服の中で生きる事の辛さが強く感じられた。それでも記憶と想像力で潜水服を脱ぎ捨てられることに気付き本の執筆にとりかかる場面からは彼の思い出や自由な想像が画面を彩りインパクトがある。「ミュンヘン」で初めて知った俳優のマチュー・アマルリックの演技は素晴らしい。突然の悲劇に見舞われた男の人生を豊かなイマジネーションと独特のユーモアで綴り「生きる」という事の素晴らしさを謳った秀作。 [映画館(字幕)] 7点(2008-03-01 21:48:41)(良:1票) |