1841. 17歳 ~体験白書~
《ネタバレ》 まさに17歳の若者の体験記。 そこには笑いも無ければ、驚きも感動もありません。とりとめのない、少し脚色されたドラマがあるだけです。 おそらく、イライジャ・ウッドが出てなければ、途中で観るのを止めていたと思います。 映画として、そのストーリーに面白さは感じません。 ただ、アパートの同居人を含め、登場人物が皆個性的なのは、この作品最大の長所でしょう。 個人的には、マンディ・ムーア演じるリサのほうが、ジェーンよりよほどかわいいです。 イライジャ・ウッド演じる主人公のジョーンズが、ジェーンではなくリサに惹かれ、二人の恋が成就するようなストーリーであれば、もっと興味を引かれたかもしれません。 一人の若者が精神的に成長し、自立していくドラマとしては、無理のない自然なプロットで良いと思います。 もちろん、『良いこと』と『面白いこと』は別のものだとして考えなくてはなりませんが。 ラストはジェーンと再会しないほうが良かったように思います。 ほろ苦い恋愛を経験し、今までの自分をアパートに置き、一人バイクを走らせるからこそ、主人公の成長を感じる終わり方としては最高だと言えます。そこでジェーンとのラブストーリーでしめてしまうと、結局主旨は何だったのか、物語の一番大事な部分がブレてしまいます。 [DVD(字幕)] 5点(2016-05-15 19:07:38) |
1842. ブロンド・ライフ
《ネタバレ》 ストーリーが悪いとは思いません。ただ、メインのストーリーがわかりづらい作品だとは思います。 仕事でのサクセスをメインにしたいのか。ラブストーリーか。コメディか。 中盤くらいまで、何が主軸なのかよくわからないのは、そのどれもがインパクトが弱いためだと思われます。 また、スタート時の人物関係の説明が足りていない気がします。群像劇ではないのに、まるで群像劇のようにメインの人がその他大勢の中に埋もれてしまっています。そして人物相関図にまとまりがありません。それなのに、ストーリーだけどんどん先に進んじゃいます。 ですから、人物に思い入れがないままラストまでいかれても、胸には響かないということです。言いたいことはわかりますけどね。 ジャックが重要人物で、彼の予言を中心としたプロットになっていることには途中から気付きます。この作品に限って言うならば、事前にあらすじを知ったうえで鑑賞したほうが、物語を純粋に楽しめそうです。 ジャックの予言が次々と的中する演出は面白いです。ですがそれがストーリーの面白さへと転化しきれていない気がするのです。 それに、レイニーがピートと、ジャックの予言の情報を早くに共有していれば、ピートは初めからレイニーのことを本気で心配してくれたかもしれません。個人的にあら捜しはしない主義なのですが、していないのに粗が気になるのは問題。 これぞ、決定打に欠ける代名詞と言えそうな映画だと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2016-04-29 10:45:56) |
1843. エバーラスティング-時をさまようタック-
《ネタバレ》 かなり童話、童話していて、思っていたより退屈なストーリー。 なにしろ、『不老不死の水を飲んで死ねない体』、この秘密一本で90分のストーリーを作るわけですから、間延びしても仕方ありません。 ラスト15分、そしてウィニーの選択は大変興味深いものでしたが、逆に言えばそれ以外は無くても差し支えの無いエピソードばかりです。 ジョナサン・ジャクソンとアレクシス・ブレデルは大変美しい青年とお嬢さんですが、二人の美しさだけでこのストーリーをひっぱるのはさすがに辛いです。 それに、黄色い服の男の存在価値も想像以上にしょぼくてがっかり。何か重大な秘密を握るキーマンかと思いきや、ただの不老不死狙いで、その辺のこそ泥と変わりません。拍子抜けも良いとこです。 まさにこの作品は、絵本に書かれていそうな内容を、本当にただ映像化しただけのような作品です。 全編通してやや説教臭い感じも、この作品に限っていうと小うるさく感じます。 ただ、説教臭さの一因になっている名言が、ちょっと良かったりもします。 特に、ボートを漕ぎながら父親が言う名言は、ストレートだけど心にぐっとくるものがいくつかあります。 名言好きの私としては、なかなか好きなシーンなんですけど、やっぱちょっと説教臭いですね。 [DVD(字幕)] 5点(2016-04-17 02:50:04) |
1844. オトコのキモチ♂
《ネタバレ》 コメディとしての完成度は高いのに、主人公ポールとストーリーがいまいち好きになれません。 浮気も隠し事も好きではありません。嘘を隠すために嘘をついていくパターンも苦手です。素直に笑えないんですよね。 ポールはカレンとの結婚を土壇場で放棄。結果カレンはポールの兄とくっつく。ですがこれは結果論。 たまたまポールの兄がいたから良いようなもの。もしポールの兄がいなかったらどうなっていたのだろうと考えると、自分勝手すぎるストーリー展開に腹が立ちます。 この映画だけを見れば、確かにポールとカレンより、ポールとベッキーのほうが合うかもしれません。ですがポールとカレンのほうが長い付き合いなんでしょう?そして婚約までしたのであれば、やはり通じる部分があったのでしょう。それに合わない部分があったとしても、そこを少しずつ歩みよってお互いを大切にしていくのが結婚生活の醍醐味でしょう。 少なくともカレンのポールに対する愛情や思いやりが感じられる一方で、ポールは自分のことしか考えていません。ポールに魅力を感じません。 この映画でよかったのは脇役の人たちの『機転』ですね。スーパーのレジ店員や、友人ジムにいきなりかかってくるカレンからの電話。すぐに事情を察し、ポールのために話を合わせてあげる自然な演出。これはちょっと面白かったです。 花嫁の父親でさえ、婿の浮気を知ったときに『聞かなかったことにしてやる。男は皆ハンターだ。』と理解を示す寛容ぶり。 ですが一番良かったのは牧師かな。異議があるものを執拗に促すシーンはさすがに笑っちゃいます。 コメディとしては悪くないんですが、いやむしろなかなかの完成度だと思うのですが、好みに合わないので-3点して、この点数です。 [DVD(字幕)] 5点(2016-04-07 13:32:01) |
1845. 10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス
《ネタバレ》 『結婚は10分で決める』・・・何か深い意味があるのかもしれませんが、真意はつかめず。ただ成り行きを見守るだけです。4点。 『ライフライン』・・・もの凄く有名な監督さんみたいですが、感動や啓発にまでは至りませんでした。赤ちゃんのことはちょっと心配でしたが、無事で良かった。3点。 『失われた一万年』・・・言いたいことは凄くわかりますが、ただのドキュメンタリーになっています。しかもあまり興味を引かれません。3点。 『女優のブレイクタイム』・・・女優の10分間の休み時間、想像できる範囲の情景をただ流しているだけにしか感じません。雰囲気を楽しむ作品?ただその雰囲気が嫌いではないです。5点。 『ゴアVSブッシュ』・・・これもドキュメンタリー。ただ、パワーを感じます。さすがは社会派のスパイク・リー。5点。 『夢幻百花』・・・たった10分間の中に、栄枯盛衰を感じさせるドラマの構築ができています。中国映画らしいユーモアもあります。8点。 『トローナからの12マイル』・・・ショート映画の傑作。見たかったのはこういう作品。たった10分間の中に、死と隣り合わせの緊張感と絶望感、そしてラストに爽やかな感動をもってくる完成度。命を救ってくれた女の子がとても愛らしい。10点。 [DVD(字幕)] 5点(2016-03-24 14:39:19) |
1846. ル・ブレ
《ネタバレ》 『マフィアのモルテスが捕まる。看守と友達になる。友達の看守に購入を頼んでいた宝くじが当たってしまう。それを看守が盗んだと勘違い。もうすぐ刑期が終わるのに、脱獄。友人看守と共に宝くじを求めてアフリカへ。』 ⇒プロットは凄く面白いのに、何故こんな中途半端な作品になってしまうのでしょう。 もともと度を越えた悪ふざけ映画にはついていけないタチなので、個人的な好みの問題もあるのかもしれません。 モルテス以外は出てくる人物が変人ばかりで、変人ノリにもついていけません。 ブラックユーモアのつもりなのか知りませんが、簡単に人を殺してしまうのも良くありません。 気楽に見られるタイプのコメディ仕様なのに、結構エグイ演出もあったりして、バランスが良くない。 ラストのオチも好きになれません。『悪銭身につかず。』というくらいですから、モルテスが犯罪によって得たお金ならこのオチもありですが、宝くじで当たった正当なお金を、こんな形で失うなんて見てていたたまれません。笑えないです。 何にせよ、この作品はフランシス・レジオを『面白い』と感じるか、『ウザイ』と感じるかで好みが真っ二つに分かれそうな気がします。 レジオを終始『ウザイ』としか思えなかった自分にとって、レジオはまさに『ル・ブレ(厄介者)』であり、かなりイライラさせられました。 それでも序盤から中盤くらいまでは楽しかったんですけどね。 終盤も、『モルテスVSトルコVS宝くじを狙う商人VS黒人兄弟』の四つ巴戦に、レジオの妻ポーリーヌが意外な活躍を見せたりと、バトルが盛り上がる展開は好きなんですが、その後もダラダラ続けちゃったのがイタイ。 続けるとしても、レジオがキャンピングカーで迎えに来て終わりくらいにしてくれれば、『厄介者が最後に活躍』という締めで終われたのに、最後の最後まで、最悪の厄介者で終わっても不快感が残るだけです。 純粋にドタバタ劇を楽しむだけであれば、それなりに楽しめる作品だと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2016-01-13 12:12:04) |
1847. ドラキュリアIII 鮮血の十字架
《ネタバレ》 雰囲気やヴィジュアル、舞台設定は好きなんですが、この内容だったら前2作のほうが面白いです。 まずドラキュリアがただのジジイになってしまった。魅力も威厳もほとんど無くなっちゃって、悪のカリスマのごとき面影はもはや皆無。これが一番イタイです。 次に、フィールドが広すぎます。状況説明が大雑把すぎます。ここまで雑だと、どんなストーリーであれ全然物語に気持ちが入っていきません。 ちなみに、思わせぶりな伏線の7割くらいは全部ほったらかしです。このあたりは『Ⅱ』のほうがかなり丁寧です。B級ホラーだからって、ストーリーや人物描写、編集をおざなりにするとこうなっちゃうんですね。やはり最低限の丁寧さや前後のつながりってのは大事にしてほしいものです。 ミイラ取りがミイラになるオチは良いけど、『前準備が適当だと、オチだけいくら頑張っても上手いことオチない。』ということがよくわかります。 好きなジャンルなので、さんざん文句言っときながら、普通に最後まで見れちゃったんですが、ほとんどの人は途中で寝るか、途中下車すること間違いないですね。映画だけなら2~3点くらいでしょう。好きなジャンルだからこの点数です。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-22 13:56:38) |
1848. 助太刀屋助六
《ネタバレ》 痛快なコメディ時代劇かと思いきや、意外とブラックで殺伐としたストーリー。 よく考えたら『仇討ちの助太刀』だったら無理もないです。ただプロローグではなんか楽しそうに助太刀をしているシークエンスを見せてくれたので、そのノリでいくんかなと思ったわけです。 要は、『助太刀屋』なんだから、助太刀で最後までいってほしかったんですよね。 父親を殺されて、その仇討ちを自分でやるのであれば、それはもう助太刀ではありませんから。 『位牌に頼まれて助太刀を引き受けた。』とかわけのわからん屁理屈を言ってはいましたが、そーゆーことじゃないんですよね。 それから歴史に疎い私には、今作で使われている言葉がよくわからないことが多かったです。 ですので、仲代達矢が追われる原因になった事件の真相や、風間トオルがいきなり殺されちゃう理由(真相に気付いたから?)なんかがよくわからないまま、エンディングを迎えてしまったのは残念。もう少しアホな自分にもわかるような説明が欲しいです。 ラストのバトルはなかなか面白い。石をぶつけたり、あっちこっちに隠れたり、死体のフリしたり、助六ならではの戦い方が粋ですね。 見所はその辺と、ラストのオチくらいです。 ラストのオチも予想通りでなかなか良かったです。 [DVD(邦画)] 5点(2015-12-11 12:07:41)(良:1票) |
1849. VERSUS/ヴァーサス
《ネタバレ》 撃たれたヤクザ?がよみがえる。 最初のつかみはいいけれど、それだけを2時間近くもやられると、そりゃ飽きます。 ただの巻き込まれ型理不尽ホラーアクションにしてしまえば良かったのに、なまじ因縁みたいなストーリー性を持たせるから余計につまらなくなっています。 ラストのオチも意味不明。『あなたのほうがマシだったわ。』って。2時間近くも付き合わせておいてそりゃないっす。 刑事二人も要らないでしょう。 とにかく、内容に対して上映時間が長すぎます。前半だけ見れば十分な作品。 こーゆー作品は、観ている側が慣れてしまう前に映画を終わらせてしまえば、きっと高い評価を受けるに違いない。 [DVD(邦画)] 5点(2015-11-12 04:13:40)(良:1票) |
1850. ファイト・クラブ
《ネタバレ》 すべてが精神世界での一幕とするのであれば、確かにすべての説明がついてしまいます。ですがそれでは何でもアリの世界になってしまいます。まさに夢オチ。一番嫌いなパターン。ですが今作の場合、一概に精神世界のみとは、断定できないかもしれません。 そうすると、ストーリーがぶっとびすぎていて、正直中盤以降は粗と矛盾しか目につきません。 前半から中盤までのストーリー展開、雰囲気、人物造形が凄い良かっただけに、後半の荒唐無稽なもはやファンタジーな世界観が残念でなりません。 最も違和感を感じるのは、主人公の周りに集まる人間達です。主人公のようなわけのわからない人間に心酔していることに物凄い違和感、作り物感を感じてしまいます。 もちろん精神世界の話であれば、OKです。ですが個人的に『夢オチ』が嫌いなので、精神世界のストーリーとは思いたくないわけです。すると、この違和感についていけないのです。無理がありすぎて、現実感がわかんのです。 せめて、ラスト、ノートンも死んでくれたらなあ。あれで生きているってことはやっぱり・・・ ただ後半はともかく、前半~中盤は素晴らしかったと思います。 『ラストの映像が実はブラピの・・・』とかいう驚愕のサプライズがあれば、ストーリーなんかそっちのけで満点です。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-10-13 14:46:10)(良:2票) |
1851. クルーエル・インテンションズ
《ネタバレ》 サラ・ミシェル・ゲラーの美しさといったら、他の女優さんが霞んでしまいますね。セルマ・ブレアは頭の悪い役がぴったり。リース・ウィザー・スプーンもはまり役。ってゆーか、いつもこーゆー優等生タイプしかやっていないイメージがあるんですが気のせいですかね? とゆーわけで、配役が大変良いという印象なんですけど、個人的にはサラとリースが逆だったらもっと良かったかも。 ちなみに、セバスチャン(ライアン)とキャスリン(サラ)がグラサンかけて並んで立っているところはマジでかっこいいっす。 さて、肝心のストーリーは、性格の捻じ曲がった義姉弟が、どちらがより性格が捻じ曲がっているかを競い合う物語。あれ?違ったっけ? 残念なのは、どれだけ素晴らしいナンパテクを見せてくれるのかと思いきや、あまりに普通すぎたということ。 どちらかと言えば、技は技でも『力技』。しかも結構なりふり構わない感じが多いです。本当にプレイボーイなんでしょうか? 前半に、その華麗な技をこれでもかってくらい見せてくれたら、きっと後半の純愛モードでより感情移入しやすかったとはおもうんでうけどね。 娯楽作品を見る気持ちでしたので、中身なんかなくても全然良かったのです。ただそのぶん、前半はもっと痛快極悪おしゃれ映画でかっこよくいってほしかったですね。 [DVD(字幕)] 5点(2015-07-11 05:33:46) |
1852. 人狼 JIN-ROH
《ネタバレ》 暗いしわかりにくい。アニメならではの良さが感じられない。でも世界観や雰囲気は好きです。アニメーションもなめらかで良い感じだし、戦闘シーンは特に良い。適度に過激で程よい匙加減です。 ラストの戦闘はどうかと思いましたけどね。強化服に身を包み、どれだけ撃たれても『カキーン。カキーン。』じゃ、緊迫感も高揚感もあったもんじゃないです。味気なさすぎます。 まあですが本作の最大の問題点はやはりストーリーのわかりづらさでしょう。 はっきり言って、状況、ストーリーを理解するのにかなり頭を使わなければならないので、アニメを純粋に楽しむことができません。 それに、『難解』なのと、『不親切』なのは、また違うと思うんですよね。ついでに言うと、『暗い』作品は嫌いではありませんが、『暗いだけ』の作品は嫌いです。 ラストシーンだって、主人公が撃ったのか、狙撃手が撃ったのか、よくわからなかったのですが、レビューを見てみると、どうやら撃ったのは主人公のほうのようですね。確かにテーマ、ストーリーともそのほうが合致しますし。 だとしても、これじゃあ、この作品中のいろんな箇所でいろんな人の誤解や曲解を招いきかねないです。それは観ている側の責任ではなく、製作者側の責任ですので、世に出す以上は『難解でもわかりやすい』っていうプロの技を見せて欲しいものですね。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-07-03 05:26:01) |
1853. ジェネックス・コップ
《ネタバレ》 行き当たりばったりの出たとこ勝負的な展開ばかりなので、ストーリー重視、プロットを大切にする人には絶対向かない作品。 一人一人のキャラは個性があって良かったのですが、全員が個性がありすぎると、逆に無個性になるもんですね。 アクションは結構良かったのですが、ジャッキーやリー・リンチェイを見慣れていると、物足りないと思います。 最初から最後まで退屈はしませんが、裏を返せばただそれだけの映画です。 チェン刑事の死に様については最早ギャグ。 もうちょっとだけ丁寧に作りこんでくれたら、娯楽大作になったかもしれないのに。ちょっと残念な出来ですね。 吹き替えで見ることをオススメします。 [DVD(吹替)] 5点(2015-06-12 15:11:24) |
1854. 星ノくん・夢ノくん
《ネタバレ》 星ノくんと夢ノくんが、他の星から地球に修学旅行にやってきて、帰りの汽車に乗り遅れてしまうお話。 ある意味SFながら、二人の年齢をはじめとした様々なディテールがすべて省略されている潔さはなんか良い(笑) まあ、ファンタジーの様相を呈してはいますが、どちらかと言えば第三者的視点から、人類を弁護するようなテーマ性のあるストーリに仕上がっています。 キャラづけや雰囲気は悪くないんですけど、人によっては好みが別れそうな作品です。なにせ、まったりだらだら進むうえに、大して大きなイベントもありません。ちょっと変な人が途中参加するくらいです。 個人的にはシュールすぎて苦手な部類に入るんですけど、何となくへんな魅力で最後まで見れてしまう不思議な映画。はっきり言って面白いとは思いませんけどね。 [DVD(邦画)] 5点(2015-06-06 04:41:02) |
1855. チャーリーズ・エンジェル(2000)
《ネタバレ》 こーゆー大衆向けの娯楽作品って相性良いはずなんですけど、そんなに面白いと思えなかったです。何故でしょう?ストーリーやアクションの既視感が強いのかもしれません。いかにも作りものっぽいキャラ設定に、わざとらしさを感じてしまったのかもしれません。普段はそーゆーの、あまり気にならないのですが、今作はなんとなく目に付きましたね。 スローを多用するのもあまり好きじゃないんですよね。『はい、ここを見て!』って強制されている感じがしちゃって・・。映画に全力で感情移入しようとする私にとって、スローモーションって鑑賞の邪魔にしかなりません。必然性がある場合は別ですが。例えば弾丸のシーンはOKです。 ついでに言うと、脚本が雑なのか、演出がまずいのかわかりませんが、単純明快なストーリーのくせに展開がわかりづらい部分があります。テンポが速くスピード感のある映画は好きなのですが、その速さに技術が追いついていない気がします。娯楽作品だからこそ、丁寧に作ってほしいものです。 ただストーリーとしては、こうゆう『とにかくガンガンいこうぜ』って感じのノリノリなアクションは嫌いじゃないです。コメディとしてはパワー不足かもしれませんが、アクションもの、カンフーもの、スパイものとしてはまあまあじゃないでしょうか。途中からスパイものじゃなくなっちゃうけど。 冒頭の飛行機から飛び降りるシーン、ドリューが撃たれるシーン、ルーシーとキャメロンが襲われるシーンなど、部分的に見れば目をみはるシーンも多いだけにちょっと残念な出来。何でもバランスが大事とゆーことかもしれないですね。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-04-22 14:49:31)(良:2票) |
1856. サイコ(1998)
《ネタバレ》 オリジナル版は見たことがないので、何の予備知識もないまま鑑賞。 正直、前半はだらだらと始まって、淡々と進むストーリーに退屈さを感じます。ミスリードを誘うちょっと不気味な警官の存在は、サスペンス・ホラーならではの古典的な雰囲気を演出してくれて良かったのです。それからです。モーテルに立ち寄ってから事件が起きるまでです。ここで中だるみします。強いて言うなら、マリオンとベイツのやりとりが、無駄に長くて眠気を誘われます。 もう一つ付け足すと、マリオンが40万ドルの持ち逃げで、何をしようとしていたのかが気になっていたので、『サイコ野郎に人が殺される』という本題に、自分の気持ちが乗り遅れてしまったのが問題です。 ただ、マリオンが殺されてから、探偵とノーマン・ベイツとのやりとりが面白くて、中盤ちょっと引き込まれます。『おお、どーなるんだ?』と、ストーリー展開に興味がわきます。ですがそれも長続きせず。探偵が殺されちゃってからは、ラストまでなんとなくオチも読めてしまい、後は消化試合を見ている気分です。 最後まで見てみると、ラストの精神科医のネタ晴らしトークが一番面白かった気がするのは気のせいでしょーか? [DVD(字幕)] 5点(2015-04-11 03:28:46) |
1857. マーキュリー・ライジング
《ネタバレ》 アイデア、切り口は面白いのですが、中盤以降は関係者が次々と消されるというよくあるパターンで、少々盛り上がりに欠けます。 『ある分野においては天才的な知能を持つ自閉症の子供とブルース・ウィリスの関係性』 『9歳の子供が国家機密の暗号を解いてしまう。⇒子供を他国に利用されれば自国の諜報員達が危ない!』 どう料理しても、面白くなりそうなんですが。メインディッシュになればなるほど、尻すぼみ感が半端ないです。まるで、極上の材料が揃いすぎてしまったために、シェフが油断して料理を失敗して、せっかくの高級食材を台無しにしてしまった感じです。 また、よくあることですが、サスペンスを演出するためのストーリー展開になってしまっているので、必然性に欠ける行動がたびたび見られます。 まあそれでも、娯楽作品、エンターテイメント重視ということであればそれも笑ってスルーできるのですが、娯楽作品にしては少年の境遇がシビアで不憫なんですよね。少年の両親が良い人すぎたため、どう頑張っても少年にとってのハッピーエンドは絶対に来ない事実が、見ていて辛かったです。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-04-09 12:29:39) |
1858. タイタス
《ネタバレ》 映像・美術先行のような作品ですね。普通の中世の政治がらみの物語を見たかったので、クセが強くてとっつきづらかったです。 舞台は中世くらいなのに、車にバイク、冷蔵庫、マイク、ウォークマン、タバコ、現代を象徴するものが次々登場。シェイクスピアの『タイタス』のストーリーを追う一方で、独特なアートな世界に巻き込まれます。現実感がなく、くだらない御伽噺につきあわされているような気分になります。 それに、舞台劇のような科白の言い回しが少々うっとおしく感じられます。割と何度も似たようなことばかり言っているんですよね。上映時間が長すぎるのもそのせいのような気がします。 ただ長尺にも関わらず、最後まで目が離せなかったのは事実です。だとしたら、好みに関わらず見る人をひきつけるだけの力をもった映像作品ってことですね。ですから好きな人にはたまらない映画だと思います。 あまりに理不尽なエピソードが続くので、タイタス一家の復讐劇に最後はある種のカタルシスを得られます。ですが冷静になって振り返ってみると、タイタスの身から出た錆だと言えなくも無いストーリー。息子の一人は自分で刺し殺しちゃってるし、ラヴィニアをサターナイアスに献上しようとしていたし、よく娘や息子の幸せを願っているなんて言えたもんです。こーゆー作品って、そういうとこつっこんだらだめなんですかね?なんかもうよくわかんないです。これだから文学作品は肌に合わない・・・ [DVD(字幕)] 5点(2015-04-05 23:14:07) |
1859. シーズ・オール・ザット
《ネタバレ》 目的のないラブコメってのれません。もしくは恋愛そのものが目的になっているラブコメは普通すぎて楽しめないのでしょうか。『花より男子』のあるエピソードにストーリーが似ていて、既視感を感じてしまったのも原因のひとつかも。なんにせよ、やや退屈だったのは間違いありません。 特に後半が今いち。ザックの優柔不断っぷりにイライラ。『迎えに行ったらいーやん。』『謝って、今の正直な気持ちを伝えたらいいやん。』ってずっと思っていました。 いつの間にかレイニーと生徒会長が両思いっぽくなっています。『何で?いつ、どこでときめいた?』ってついていけない感じだったのに、ディーンが突然レイニーを口説き落とそうとするから、もうわけがわかりません。話の展開が急すぎですよ。 それに、ライバルに魅力が無さ過ぎです。テイラーはあの性格、あの容姿で何故クイーンに選ばれちゃうのか理解に苦しみます。説得力が足りません。どっからどう見てもみんなに嫌われている印象も受けます。でもクイーンに選ばれる・・・。そもそもプロムっていったい何? とまあいろいろ悪く書いちゃいましたが、レイチェル・リー・クックは魅力があるし、レイニーの幼馴染やザックの妹、父親など協力的な脇役達が何気に活躍する演出は結構好きです。 ただ一番拍子抜けだったのは、『変身してきれいになってみんなびっくり!』っていうはずのシーンで、全然そうならなかったことです。むしろパワーダウンしちゃったような。はっきり言って、レイチェル・リー・クックはドレス姿より、つなぎにめがねで作業をしているほうが、輝いて見えます。 [DVD(字幕)] 5点(2015-02-15 02:47:40) |
1860. ニュートン・ボーイズ
《ネタバレ》 はっきり言って微妙です。エンターテイメント作品としては盛り上がりに欠けるし、パンチも弱い。テンポが悪いわけではないのに、なんか退屈です。爽快感だってないし、感動したり考えさせられたりっていうドラマもないです。 そもそも主人公たちが『思いつき+成り行き任せ』で行動しているように見えてしまって、全然魅力がないんです。たとえ犯罪者であっても、犯罪者には犯罪者の美学や、ポリシーや、崇高なる目的が欲しいです。 『油田の採掘に失敗した。酒と遊びに使い切った。だから今度は列車強盗をやろう。』いやいや。それではただの犯罪記録を見せられているだけじゃないですか。しかもトロントでも、列車強盗でも、なんか終始ぐだぐだ。せめてプロっぽい、美しい犯罪の手口を見せてほしいものです。『見事な手口?』全然伝わってこないです。警察関係者の言葉ではなく、映像・演出・脚本でその見事さを伝えてほしいです。言葉だけで伝えるのであれば小説でもできます。ノンフィクションに多少のフィクションを盛っちゃってもいいから、『映画でしか表現できないもの』を見せてほしいです。 題材そのものは大変興味深いものでした。ラストのジョー・ニュートンと、ウィリス・ニュートン本人のインタビューも面白かったです。 [DVD(字幕)] 5点(2015-02-09 04:03:47) |