1901. ツイン・ドラゴン
《ネタバレ》 冒頭の双子が別れるモノクロシーンがよくできていて、ドラマ性の強い脚本を予感させてくれました。実際、アクションのクオリティは相変わらず高いものの、ドラマ、コメディ、アクションで映画が3分割されている印象が強く、いつもと比較するとアクションの相対的な量はやや少なめでしょうか。ばりばりのジャッキーアクションを期待しすぎると肩透かしを食らうかもしれません。 正直なところ、僕自身もタイトルとパッケージの絵から、勝手に、(いや、もうほんと勝手になんですけど・・・)双子が息ぴったりのアクションで圧倒するようなものを想像していたものですから。片方のジャッキーが武術ができないと告白したシーンではもうがっかり。「実はへたれインテリに見せて俺も強いんだぜ。」みたいなのが良かったな。 弱いくせに、ラストでは「俺も行く。きっと役に立つぜ。」っておいおい、よく言えたもんです。いやいや、待てよ、実は頭がすっごい良くてなんか秘策があるのでは・・・?最後の最後でこいつにも見せ場が?と最後の期待を持って観たのに、秘策どころか無策も良いところで、「おまえなんでついてきたんだよ」って感じでした。 と、ゆーわけで、設定、切り口、笑い、どれも良かったのですけど、残念ながら設定を活かしきれずに終わっちゃったね、っていう感じです。 とりあえず、シートベルトはちゃんと締めようという気持ちだけはものすごく伝わってきました。メッセージ性の高い啓発的作品なのかもしれないですね。んなわけないか。 [DVD(字幕)] 5点(2013-05-06 03:22:02) |
1902. ヘルレイザー3
《ネタバレ》 導入~序盤の雰囲気と演出は相変わらず素晴らしく、これから起きるであろう惨劇を予感させるのに十分な効果を発揮しています。正統な続編にも関わらず、1作目、2作目とは違う切り口で始めているため、最初の悲劇はどのような形で訪れるのか、期待せずにはいられません。まさに怖いもの見たさの欲求を満足させてくれる演出になっています。 ですが、前半の雰囲気や丁寧な作りが嘘のように、中盤から後半になるにつれ雑になっていく感じに、正直興ざめです。被害のスケール自体は大きくなったのですが、その分俗っぽさが増し、一番の見所であるはずの終盤がただのモンスターパニック映画と変わらない仕様に。これにはヘルレイザーのファンはがっかりでしょう。 セノバイト(魔導士)達は、ピンヘッドと同列の、神に近いような存在だったからこそ魅力があったわけで、ピンヘッドがお手軽に作り出して子分みたいに従えるのは、前2作への冒涜にすら感じられるわけです。 また、テリーやドクといった魅力的なサブキャラを出しておきながら、二人のラストは見せずに気づいたらピンヘッドの子分にされているってあんまりでしょう。 一番残念だったのは、パズルボックス。パズルボックスで扉を開けた瞬間、壁の隙間から光が差し込むあの緊張感こそ、ヘルレイザーの一番の見所なのに、それを無くしてしまうなんて・・・。 3作目だけを独立した映画として見れば、素直に面白い作品と言えなくもないですが、これはあくまでも1、2作目の続編。だとしたら、ヘルレイザーの魅力となっていた部分は素直に踏襲してほしかったと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2013-05-01 14:34:00)(良:1票) |
1903. ヘルレイザー2
《ネタバレ》 前作に比べると、ずいぶんとSF色が強くなり、ホラー要素が弱くなってしまいました。 ホラー要素を損なってしまった最大の要因は、全体像を見せてしまったことでしょう。この映画の良さは、地獄?への扉が開いても、その地獄の奥行きは決して見せなかったところにあります。地獄の先は見えない、・・・が、目と鼻の先に地獄は確実に存在するということは認識できる状況、ここに恐怖心を煽られるのです。 未知なるものへの恐怖。いったん扉を開けてしまうと、もう抗うすべはないという絶望感。逃げ道はないという閉塞感。この2作目では、そのすべてを取り払ってしまって、もともとあった1作目の良さを損なってしまい、ただのよくあるスプラッター映画になりさがってしまいました。 また、魔導士(セノバイト)達も、1作目では不可侵の存在であったのに、2作目では早くも手の届く存在に。せっかくあった神秘性がなくなってしまい、彼らから発せられる恐怖や圧力というものが随分と色褪せてしまいました。挙句の果てには「よし、ファイトだ。」で戦い始めるし。 ホラー映画として面白い映画ではあると思いますが、ヘルレイザーに求めていたものはあまり見られませんでした。そこがただただ残念です。 [DVD(字幕)] 5点(2013-04-28 22:59:50)(良:1票) |
1904. イントルーダー/怒りの翼
《ネタバレ》 トムキャットやイーグルといったいわゆる花形戦闘機ではなく、A6イントルーダーのような地味な攻撃機が好きな方にはきっと楽しめる映画。ずんぐりむっくりの鼻がいかす造形でたまらないです。 地上からの攻撃シーン、まるでゲームのように無数の弾やミサイルが地上から飛んでくる様子はなかなか迫力がありました。かなりきれいな映像で見やすかったのも良かったです。 A6の装備で最も驚いたのはレーダー。今、何から攻撃されているのかまでわかるあのレーダー。すごいです。「ミサイル」とか、「機銃」とか。 A6イントルーダーの魅力がつまったこの映画。ストーリーは確かに今ひとつな部分はありますが、兵器好きな人だったら見て損はないかもです。 [DVD(字幕)] 5点(2013-04-25 17:07:48) |
1905. GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
《ネタバレ》 む、難しくないですか? 映画の難しさにもいろいろあると思うのですが、今作のように「予備知識がなければ難しい」というタイプの難しさはやはり不親切だと思います。 映像がきれいだし、キャラクターも好きだし、車が走っているときのネオンの反射やアクションシーンのなめらかさなんか美しすぎて言葉も出ないくらいなので、ますますもったいないという気持ちが強くなります。これで設定の説明を序盤に5分だけでも良いので入れてくれれば万人に愛される映画になったのにと思います。 原作もテレビも全く知らないのですが、恐らく「ゴースト=魂?自我?」みたいなもので、「我思う故に我有り」といったところでしょうか。すごく興味深かったのは、サイボーグの9課の皆さんや、電子生命体である人形使いのゴーストと、清掃車の作業員のゴースト?との比較。所詮肉体は魂の器にすぎないというのは宗教や哲学でも論じられるテーマかもしれませんが、このような具体例を出してくれるとすごくわかりやすい。 生身の肉体を持つ清掃車の作業員。しかし、彼の記憶の大事な部分は外部から捏造されたもので、本当の記憶ではなかった。それに対してサイボーグや人形使いは明らかに「自分」という意識?自己?自我?をはっきりと持っている。 すなわちこの両者の対比によって、器の存在価値が随分と希薄なものになっちゃってます。 昔マイナーなギャグマンガで、ホットケーキが突然自我を持ち、「我思うゆえに我有り」と言い出したのを思い出しました。それを考えると、ほんと器なんて何でも良いじゃん、と思っちゃいましたが、やっぱりそれでも生身が一番でしょう。 また、本筋とは全く関係ないですが、パソコンを打つサイボーグのみなさんの「手」の造形、最高にいかしてます☆超きもちわるい☆ [DVD(字幕)] 5点(2013-04-23 14:00:13)(良:1票) |
1906. ハード・トゥ・キル
《ネタバレ》 「セガールもの」って、「水戸黄門」を観賞するときの気分に近いものがあります。 いつもお決まりのセガール様の強さを堪能し、すかっとして終わる。これに尽きます。「セガールもの」に求めるものはいつも同じです。 ・・・だからさ、あんまりラブシーンとかは要らないわけですよ。黄門様や助さんがさ、何回もラブシーンやったら、「いや、そういうの求めてるんじゃないんだよねー」という気持ちになるはず。今作は、それさえなければもっと楽しめた気がします。・・・・看護婦のおねーさんはただの協力者にとどめておいてほしかったです。 「実は息子は、警察の友人がかくまってくれていて、生きていた。」とか、ストーリー的にすごく面白くなりそうなところはあったのに、そこの部分にはあまりウェイトを置いてないし、時間も割いてないんですよねー。うーん。おしい。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-04-20 01:00:28) |
1907. カーリー・スー
《ネタバレ》 カーリー・スーは可愛らしい演技を連発するし、ビルとのやりとりも最高に良いです。何より二人を見ているケリーの心情に少しずつ変化が見てとれるのが心地よい。 ただ、それでもなぜケリーがビルに惹かれていったのか、その根拠が正直全然つかめないまま物語だけが先に進んでいく感じです。もし小説であればその都度ケリーの心情が描写され、すんなりついていけるのでしょうが、これは映画。もう少し、ケリーがビルに心を寄せてしまうようなエピソードやビルのわかりやすい魅力が欲しかった。(個人的にはピアノくらいじゃ足りないと思います。) また、カーリー・スーとビルがなぜ放浪を続け乞食同然の生活を強いられているのか、その背景についての説明がまったくないし、ビルの口からもその点に関してはなんの釈明もないので、気になって仕方がなかったです。 ということで、映画自体は面白かったのですが、いろいろ気になり、ひっかかりの部分が多く残ってしまいました。 ラストは大好きです。その後もみてみたいと思わせる余韻がありました。 [DVD(字幕)] 5点(2013-04-15 16:52:14) |
1908. 逃亡者(1990)
《ネタバレ》 B級娯楽サスペンスアクション、というわけでもなく、わりと真面目路線で攻めている割には、ストーリーが粗いです。 裁判を抜け出し、仲間と合流し、車を乗り換え、コーネル一家を待ち合わせの場所として利用する。ここまでの流れは良かったし、「IQ130の天才犯罪者」の前置きも凄く良かった。それからの展開を凄く期待しました。 なのに中盤から後半にかけて、見れば見るほどストーリーは雑になるし、ボズワースの天才キャラは不発もいいとこだし、期待がどんどんしぼんでいきます。 まあそれでも多くのことは目をつむればまだ見られるのですが、2つだけどうしても納得いかないところが・・・! まず不動産屋の死体が見つかるのがいくらなんでも早すぎ!それはないですって! そして終盤、ボズワースたちが車に乗り込もうとして、ウォーリーが撃たれるシーン。 人質のティムが一緒なのに、協力者のナンシーもいるのに、あんな蜂の巣にする勢いで撃たないですって!FBIあほすぎでしょう。 ピンチをつくるためのわざとらしい演出はかえって面白さを損ないます。 最初から最後まで飽きはしなかったですけど、飽きなければ良いという問題でもないということをこの映画で知りました。 [DVD(字幕)] 5点(2013-04-15 16:36:36) |
1909. ロストユニバース 魔宮伝説からの脱出<OV>
タイトルはとてもかっこよく、中身はとってもチープな作品です。 ただ、映画としてのクオリティは高くないのかもしれませんが、個人的には好きなタイプです。 画像の粗さや、わかりやすい安直な展開や、俳優陣の演技すべてが、なんとなく懐かしい雰囲気を感じさせてくれます。 突然仲間になったり、急にバトルが始まったり、とにかく突っ込みどころ満載ではありますが、何も考えずに子供に戻った気持ちで観賞すると意外と楽しめました。 また、1つ1つのシーンがぶつ切りで、それを無理矢理くっつけて一つの映画にしちゃったような感じなんですけど、その1シーン1シーンは意外と面白くて、特に戦いのシーンはスピード感あって良かったです。 「戦闘開始だ!」みたいなノリですね。 戦いのシーンが多かったのも個人的に嬉しかった。 もちろん、映画としての完成度は結構低いと思いますので、そこだけはご注意ください。 [DVD(字幕)] 5点(2012-11-20 10:53:54) |
1910. フェーム
《ネタバレ》 目立っているあの人も。才能があふれるあの人も。実はみーんな、人には見せない悩みや不安を抱えてるのです。 この映画の中で、壁にぶつからない人は出てきません。 一見、パーフェクトに見えたあの先輩でさえ、注文を取りに来たではありませんか。 そのときのドリスの視線は、親しげではありましたが、もはやアイドルに恋する目ではありませんでしたね。 個人的には、そのシーンと、ラルフが思いっきりすべっているシーンが一番いたたまれない気持ちになりした。これが現実なのだと。 ですが誰も「人生」という舞台から降りることはできないということも、痛いほどに伝わってきます。 「もし降りたかったら、そのときは死ぬ時だ。」 というメッセージが、あのシーンから伝わってきます。 個々の事実、エピソードを掘り下げることなく、結論を出すことなく、ただ切り張りしただけのような映画。 でもそこに何故か音には出ていない人の感情が見えてくるから面白い。 でもでもやっぱり、群像劇はそこまで映画に入り込めない・・・。 もう少し統一感があれば、面白かったのですが、そうすると普通の青春ドラマになっちゃうのかぁ・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2012-10-15 20:44:23) |
1911. 星の国から来た仲間
《ネタバレ》 おお!グローブが浮かんだ!超能力者だ! 心の声が聞こえる!未来予知ができる! すごいすごい! よーし、また超能力だー!よーし、また超能力だー! ・・・よーし、また超能力だー。・・・・・よーし、また超能力だー・・・。 んー。なんか飽きてきたー。 そもそもなぜ逃げているんだっけー? ディズニー映画は大好きなんですが、こちらの映画は少々薄味すぎました。 追いかける人達にも、毒がなさすぎましたね。 「ただの超能力者ではなかったな。」 THE END って、それで終わりかーい。 ラストが一番薄い。 [DVD(字幕)] 5点(2012-09-24 12:02:40) |
1912. ウォリアーズ(1979)
《ネタバレ》 寄り道すんなー。 よ・り・み・ち・を・す・る・な。 ナンパもすんなー。 あんだけチームがいたのに、追っかけてくるグループ少ない! テンポがだらだらで、疾走感が足りない。 面白くないとは言わないけど、期待通りとまでは言えない出来です。 同じストーリーで漫画にしてくれたほうが楽しめそうです。 ウォリアーズに意思統一が欠けていたことと、 ウォリアーズのリーダーがまっさきに戦線離脱しちゃったこともちょっとマイナスでした。 もっともっと面白くできただろうに、何となくもったいない感じの残る映画でした。 [DVD(字幕)] 5点(2012-07-20 15:34:20) |
1913. 合衆国最後の日
《ネタバレ》 一つ一つの行動に少し時間をかけ過ぎていたためか、いまひとつ緊迫感と盛り上がりに欠けてしまいました。 また、重要なミサイル基地にも関わらず、警備に割いている人員が手薄なのも気になります。これもいまひとつ盛り上がりに欠けてしまった要因のひとつかと。 ただ、やはりラストは驚きましたね。まさか本当に使い捨てにするとは。 しかも大統領の最後の願いに返事をしないところに、政府の闇を感じます。これでは大統領は傀儡だし生贄ではないですか。 デルにしろ大統領にしろ、本気で国を案じている人達だけが犠牲になるのは後味悪いです。 [DVD(字幕)] 5点(2012-07-18 14:41:54) |
1914. 悪魔の毒々プラトーン
《ネタバレ》 映画としては0点なのかもしれないんですけど、暇つぶしとしては満点でした。 いやー、もうテロリストの弾が当たらない当たらない。 しかも出てくる出てくる。次から次に。「えぇ?そんなにいたの?」っていうくらい出てきます。 そしてやられる。やられる。次から次に。 「えぇ?そんなに弱いの?」っていうくらいやられます。 そんでストーリーが無いもんだから、無駄なシーンが出てくる出てくる。 「えぇ?今のシーンは何?なんか意味あんの?」 っていうシーンばかり。 そんで最後は。 「見て!コニーよ!」 「ジェニファー!」 ・・・・なんか、良いはなしで終わらそうとしている。 こんな映画もあるんですねぇ。 映画の世界は自由で良いなぁ。 [DVD(字幕)] 5点(2012-07-15 14:29:45) |
1915. 飛べないアヒル
《ネタバレ》 「シューーートーーー!」 「よける!よける!よける!キーパーも・・・よけたー!」 「ネ、ネットを突き破ったぁ~!!!」 「またまたシューーートーーー!」 「よける!よける!よける!キーパー正面から受け止めたぁー・・・」 「!!・・キ、キーパーごとネットに押し込んだぁ~!!!」 こ、これは、「キャプ翼」だぁー! ・・・まあ、それはそうと、リーグ規約とはいえ、それを利用してバンクスを無理やり引き抜くことはないでしょう。この映画のテーマから逸れているのではないでしょうか。 それから、弁護士クビもやりすぎですね。 個人的にはどうしてもその部分がひっかかってしまいます。 それでは、最後に。 「まわる、まわる、まわる、すごいスピードでまわっています!そして、シューーートーーー!決まったぁー!ゴォールゥー!」 映画って何でもありにできるから楽しいです☆ [DVD(字幕)] 5点(2012-06-29 20:01:35)(良:1票) |
1916. インディアン・ランナー
《ネタバレ》 「現代に生きるインディアンランナー」を象徴するフランク。 彼自身がメッセージであり、そのメッセージを運ぶのも彼自身。 兄ジョーがそのメッセージを掴み取った瞬間、そのメッセージはいつも間一髪で手からすり抜けます。 ジョーがフランクを刑務所に迎えに行ったとき。 フランクに仕事を紹介し、結婚式をあげたとき。 バーで喧嘩をしたフランクを、わざと相手に殴らせて救ったとき。 ・・・車の中での二人の会話で、ジョーも私たちもフランクがもはやランナーではなくなったと錯覚したはずです。もうフランクは大丈夫だと。 ですが、ジョーと一緒に私たちも忘れていたのです。子供が生まれることを。 フランクにとっての最後の試練。 そして、ここを救ったのもジョーの存在でした。ジョーは畑を耕しているときに見つけた、おそらくは「インディアンの矢じり」で手のひらを切り裂きます。そして言います。「これがすべてだ!」と。正直何のことやらわかりません。しかし、フランクには伝わりました!ここ大事です!フランクは結婚指輪を再びはめ、バーを出ようとします。最後の試練を乗り越え、ランナーではなく父親として生きていくことを決意した瞬間・・・ ところが、バーのマスターが、無造作にジョーが流した血を拭き取ってしまいます。 これさえなければ・・・ ハッピーエンドで終われたのに・・・ 椅子で殴打するシーンに、交互に挿入されるインディアンランナーは、他の全てをシャットアウトしたフランクの純粋な感情の爆発をイメージしているのでしょう。 今回の点数は、映画のクオリティに対するものではなく、どうしても終わり方に納得がいかないという意味での採点です。 ちなみにこの映画は娯楽作品ではありませんので、観賞する際に注意力、理解力、想像力、記憶力が要求されます。ですので疲れます。 [DVD(字幕)] 5点(2012-05-28 03:25:16) |
1917. リベンジ(1990)
《ネタバレ》 コクラン、それは駄目でしょう。本当に自業自得ですよ。 と、いうことでコクランに感情移入はしづらいものの、後半はわだかまりを残しつつ、多少応援はしてしまいます。いや、でもねぇ・・・ クライマックスは、個人的に中盤だと思っています。「リベンジ」決行前日。 メンデスは、二人に最後のチャンスを与えます。 とくにコクランに。 「パイロットをしてくれないか。」 「私の頼みでも駄目か。」 すでにコクランは不倫済みでありましたが、メンデスはここではまだコクランを許す準備がありました。ここで手をひくなら、それまでの過ちは無かったことにするかのように。しかし、ここまでメンデスが広い心を見せても、コクランはその申し出を断ってしまいます。 あーあ。あーーーーあ。 ですので、後半はあまり楽しめませんでした。 もちろんメンデスのしたことは許されることではありませんが、かと言ってコクランとミリアを手放しで支持することもできません。なのにさも悲劇的かつ感動的なラブストーリーを演出されてもねえ。共感しづらい・・・難しい映画です。 [DVD(字幕)] 5点(2012-05-11 11:27:11) |
1918. ミラグロ/奇跡の地
飄々とした村人たちの、目には見えない絆が温かく感じられるよい映画です。 大きな奇跡が起こるような映画ではありません。小さな奇跡が積み重なり、それがやがて大きな奇跡へとつながっていくような感じです。 もちろん、奇跡といってもファンタジーのような不思議なものではなく、日常生活で起こりうる、しかしとらえようによっては偶然とも奇跡とも思えるような些細な出来事が起こるだけです。 仕事で雇ってもらえなかったホセが、腹いせに小川の水をせきとめる板を蹴っちゃって、豆畑に水が流れ込む。今思えばここがすべての始まり。最初の小さな偶然。 説明不足が否めない展開や、鑑賞者の想像力にゆだねすぎている部分がすこしもったいない、本当にもったいないな~と思える映画です。 あと、内容に対してちょっと長いです。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-22 12:58:25) |
1919. XYZマーダーズ
《ネタバレ》 ヴィックとナンシー、主役の二人が、事件に全くの無関係のまま巻き込まれていき、成り行きで最後までいきます。まるで昔からの因縁のライバルかのように戦うので、最後の「あの二人は誰なの?」のセリフが最高に効いてます。 正直中盤くらいまでは脈絡のないどたばたが延々と続いて、何がギャグなのか全然わからなくて、これはとんだ駄作を借りてしまったもんだと思いましたが、我慢して見続けていると、カーチェイス辺りから随分映画にはまりこんでいました。どたばたも成り行き任せも、貫き通せば面白い映画になるんですね。 全然何一つ役に立たないヴィックが、役に立たないなりにずっとナンシーのために頑張り続けていたら、なんか少しずつ良い仕事しはじめたのが、見ていてちょっぴり爽快でした。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-08 03:31:42) |
1920. エクスプロラーズ
《ネタバレ》 遠足や旅行に行く前日。わくわくして眠れない経験が誰にでもあると思います。この映画はまさにその感覚です。 夢を見て、不思議な球体を見つけ、その球体を利用して、宇宙船を3人で作り始めます。このときの高揚感は、まさに子供のときに秘密基地を作る感覚に似ています。作っている時期は、翌日が待ちきれないくらい楽しみなんですが、いざ作り終わってみると、わりと基地にすぐ飽きちゃったりするんですよね。 宇宙船が飛び上がったのを見たおじさんが、「たいしたもんだ。」と言った瞬間がこの映画のクライマックスでした。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-07 01:41:56) |