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1941.  ジャッカルの日 《ネタバレ》 
ひたすらターゲットに向けて一歩一歩進んでいく暗殺者と、それを地道にじわじわ追っていく捜査官。その構造だけで、中途半端な盛り上げを入れずに最後まで通した構成は潔いが、それならば知能戦的な部分はもっと見たかった。この描写だと、能力に優れたから対決やバトルが生じたというよりも、互いに相手の抜けている部分に助けられたように見えてしまう。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-10-19 02:57:51)
1942.  劔岳 点の記 《ネタバレ》 
山岳映像の数々は撮影の大いなる苦労を想像させるが、肝心の脚本が説明台詞ばかりのグダグダなので、映像としては良くても、映画としてはほとんど機能していない。また、測量や登山をテーマとしていながら、その技術的ディテールや専門知識の部分にまったくふれていないのも問題です。あと、最後にもっともらしく登場する手旗信号ですけど、手旗は1文字1文字の発信に手間がかかるので、文字数を最小限にするのが常識です。本当にやっている人なら、あんな情緒的でダラダラした文面は送りません(そして、本当に送信しているのであれば、あんな高速の読み上げにはなりません)。何でも事実どおりにやるだけが能ではないとは思いますが、肝心のクライマックスのところでこうして露骨に手を抜かれると、さらに醒めてしまうのです。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2014-10-14 00:18:05)
1943.  シュア・シング 《ネタバレ》 
喧嘩友達的な関係の男女がいろいろトラブルを乗り越える間にうまくいく、という定式の作品はいろいろあるのだが、その中でもこれはあまりよろしくない。大筋の流れは決まっているのだから、脚本の細部やネタの仕込などの小技が大きく差を分けるのだが、この作品はその辺が雑で安直、というか工夫が全然見られないのです。監督がこの人だというのがにわかに信じられない。
[DVD(字幕)] 4点(2014-10-08 02:13:59)
1944.  ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
どこまで見ていってもつまらないのはどうしてなんだろうと考えたのですが、相変わらず全部を書いてしまわないと気が済まないエリック・ロスの脚本と、隠喩や象徴的表現を得意とするダルドリーの控え目な演出が合っていない、というのが根本的な理由なんだろうな、やっぱり。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-10-05 02:31:34)
1945.  ガントレット 《ネタバレ》 
敵方もそしてその黒幕も、肝心なところであまりにもマヌケなので、「ほっといても勝てるのでは?というか、むしろその方が勝率が高まるんじゃないか?」という気になってしまう。車の中の3人の会話シーンだけはえらく脚本が頑張っていたので、点数はそこに対して。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2014-10-01 00:31:06)
1946.  グロリアの青春
人生の年季を経た登場人物が展開するロマンスとなれば、若者の場合とは違った円熟の魅力が発揮されるものと期待してしまうのですが、これは大きく外れでした。何よりも、肝心の主人公の思考や行動が、直情的で反射的で、およそ見識や落ち着きというものが感じられないのが良くない。むしろそれなら、あなたはそれだけ年食ってる間何やってたの、という気分になってしまいます。残念でした。
[DVD(字幕)] 4点(2014-09-24 21:21:20)
1947.  ガメラ3 邪神<イリス>覚醒
ほとんどの登場人物が、状況に対し真剣に本気で危機感を持っているように見えないのです。なので、いくら特撮を頑張っても、まったく意味がありません。焦点が絞られていないだらけた脚本が、それに輪をかけています。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2014-09-21 01:55:23)
1948.  軍用列車 《ネタバレ》 
これだけたくさんの登場人物を、これだけ閉鎖された空間に押し込めるのならば、個々の立ち位置や個性をよほど丁寧にやっておかないと、サスペンスとして成り立たないのだが、どうもその辺ができてないですね。収束はやっぱり、肉弾戦&銃撃戦&爆破戦になってしまったりして。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-09-17 01:39:20)
1949.  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー 《ネタバレ》 
映像や音響に凝っているだけではなくて、何というか、コントの基本をちゃんと分かっていらっしゃるんですよね。脱獄直前のあの一幕とか。加えて、フットルースのケヴィン・ベーコンを、銀河を救うべきヒーローと大真面目に同一次元で語り、しかも台詞だけでなくネタとしても生かす素晴らしさ。
[映画館(字幕)] 6点(2014-09-15 16:19:52)
1950.  ライラの冒険/黄金の羅針盤
筋を追って映像の形にするところまでで手一杯だったらしく、表現とか演出とか創造というものをまったく感じることができませんでした。設定のための設定、危機のための危機に、物語としての面白みはありません。そのくせ、テーマソングにはケイト・ブッシュ(!!!)、声の出演でK・S・トーマスなど、妙なところで異常に贅沢だったりするから、さらに腹が立つ。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2014-09-14 01:32:13)
1951.  華氏451 《ネタバレ》 
作品内の社会の雰囲気はむしろ牧歌的ですらあるんだけど、それがかえって、現実的な生々しさを感じさせるのです。公園内での所持品検査が、当たり前のように行われている。検査側も、特に威嚇したり、力を誇示したりすることはない(必ず言うことを聞くと分かっているから)。文字というのは1つの隠喩であって、そこに見る側が何を当てはめるのか、ということなんですね。だから、「頭の中までは奪えない」という回答はきちんと着地点になっているし、そのテーマは現在でも普遍性を持っています。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-09-07 02:52:43)
1952.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
ランジェラとブルーノ・ガンツの対決シーンに象徴されるように、ところどころやたら出来が良い一方で、相も変わらぬ無意味なカー・チェイスとか、相も変わらぬ無駄な肉弾戦とか、どうみても足を引っ張っている部分も存在する。いろいろ削って100分以内くらいにしていたら、もっとすっきりしたのでは?
[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-09-02 01:30:35)
1953.  マイ・ドッグ・スキップ
犬を通じて主人公が何を学び、どう成長したのかが大事なはずなのに、肝心の主人公にほとんど変化がない。しかも演技もそんなに上手くないので、周りが何をやってもどうにもなりません。ダイアン・レインの登場シーンくらいですかね、安心して見られるのは。
[DVD(字幕)] 3点(2014-09-01 02:58:40)
1954.  背徳の囁き
それっぽいシーンを積み重ねてはいるが、話は少しも前に進まない。序盤と中盤と終盤で、状況がほとんど変わっていない。なので、何をやりたくてシナリオが書かれたのかが分からないし、とても長く感じてしまいます。
[DVD(字幕)] 4点(2014-08-31 03:24:25)
1955.  ガメラ 大怪獣空中決戦
主人公は緊急時でも化粧濃すぎ(それを消すほどの表情や演技もない)な上に、危機に立ち向かう立場としての有能さも見当たらない。政府関係者はただ狼狽してうるさく騒いでいるだけ。これでは怪獣がいくら頑張っても、格好良く見えないんですよ。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2014-08-30 15:08:40)
1956.  南から来た用心棒 《ネタバレ》 
前半はえらく視点がぶれているような気がするが、全面対決が始まったあたりからはそれなりに盛り上がる。悪役のボスはなかなか頑張ってウエスタンにはあまりないほどの冷血非道極悪っぷりを見せてくれるが、作品全体が平和でのほほんとした空気で作られているので、実は意外に作品には適合してないかも。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-08-27 02:25:36)
1957.  ゲットバック 《ネタバレ》 
何とも手垢のついたような設定で、ひねりも何もなくそのまんまな進行で。よくぞこれを本当に映画化しようと思ったものです。しかし、盗んだお金は何か裏があるのかと思ったらそのまんまだったとか、途中でもっともらしく黒人少年が目撃していたのも何も使われなかったりとか、やっとこさ持ってきた金塊は誰がどうしたのか何の説明もなかったりとか、突然警官が味方になったりとか、まあいい加減極まりない脚本にもびっくり。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2014-08-25 02:36:36)
1958.  グライド・イン・ブルー 《ネタバレ》 
反権力側にとってだけでなく、権力側にとっても虚しい時代。そんな空気を的確に切り取った、まさに裏「イージー・ライダー」。繰り返されるアリゾナの不毛な大平原の風景も、このテーマに合致している。それと、ボブ・ゼムコを演じていたのがあのシカゴのピーター・セテラというのは、もう、どびっくり。
[DVD(字幕)] 6点(2014-08-24 20:23:33)
1959.  のぼうの城
2分に1回くらいの割合で、明らかな現代語的言い回しが台詞にほいほい混じっている。この脚本は考証に出さないまま使ってしまったのでしょう。したがって、作品の根本軸が存在しないので、それに基づいて誰が何をやっても意味がありません。もっとも、言葉の問題を抜きにしても、このグダグダの脚本とダラダラの演出では、役者も技術陣も相当辛かったと思いますが。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2014-08-24 00:04:39)
1960.  親鸞 白い道
誰が何をしたいのかということはさっぱり分からないのに、全編を通じて制作者の気合だけは異様に感じられるという、謎の怪作。これだけのキャストを埋没させ、シーン同士の相関関係などほぼ無視してでも、とにかく撮りたい絵で撮りたいシーンを撮るという執念の徹底ぶりは、逆に凄い。
[DVD(邦画)] 5点(2014-08-21 03:04:37)
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