1961. ナイト ミュージアム2
《ネタバレ》 実を言うと前作はまだ見てなかったので、いきなり色々と動き出すキャラや主人公と仲の良いキャラなど予備知識が若干必要だったかなと思うところもあり、その点は反省。まぁいずれにせよ、ストーリーはあってないようなもので、この作品はストーリーの面白さうんぬんではなく、劇中出てくる様々なキャラクターと主人公との絡みやユーモアさを楽しむためのものであり、そんな彼らを紹介してみせていくためだけのストーリー展開でしかありません。歴史博物館を舞台に、なにも難しく考えることなく、いろいろな歴史上の人物を伝えていくという意味においては、ファミリー映画としてこれ以上ないぐらいの設定だと思います。全体としてゆる~い笑いが続いていき、僕としてもクスクスと楽しめたシーンは多々あります。前半に登場したキャラたちが、後半に悪い奴らを倒すために結集して闘うシーンは愉快そのもの。パイロット役を演じたエイミー・アダムスのキュートさもまた見どころの一つでした。 [地上波(吹替)] 6点(2012-02-05 22:30:44) |
1962. 洋菓子店コアンドル
《ネタバレ》 蒼井優は本当に上手い役者さんになったなと感じましたねぇ。おてんばで、純粋で、感情をそのままストレートに出す女の子の役なんですけど、この主役の女の子のキャラがこの作品の見どころの一つで、彼女の破天荒さが、周りの人たちの凝り固まった状況に風穴を空けていくことになります。逆に言えば、そういう彼女のキャラに頼っているだけで、ストーリーそれ自体にはそれほどぐっとくる要素がないなと感じました。伝説のパティシエも、彼女のごり押しのみで心変わりするというのは理由付けとしてちょっと弱いのではないかと思うし。まぁ、なんにせよ、個人的には僕はお菓子作りするのが趣味でして、そういう自分にとってはパティシエが作り上げるスイーツのヨリの映像はどれも美しく、パティシエさんはやっぱり「職人」さんだな~って。そしてお菓子作りはやっぱり奥が深くて難しいんだな~、ということが感じられて、そういう面も見どころだったなと思います。 [DVD(邦画)] 6点(2012-02-04 22:18:32)(良:2票) |
1963. レア・エクスポーツ ~囚われのサンタクロース~
《ネタバレ》 ホラーとファンタジーとコメディ、3つの要素を掛け合わせた、 すごく独特な作風の作品。 そのシナリオもまたオリジナリティ溢れており、 サンタクロースの母国でしか作れない、唯一無二の内容と言える。 正直、なにをどう評価していいのか判断に困る映画なのだが、 サンタが実は子供をさらう怪物であり、氷付けになったその怪物を掘り起こそうとするその独創性だけは評価したい。 サンタの妖精(見た目は小汚いおじいさん)が全裸で、しかも下半身モザイクという出立ちで、群衆でヘリを追いかけるそのシュールな画には恐れ入った。 [DVD(字幕)] 6点(2012-02-03 19:40:08)(良:1票) |
1964. シャンハイ(2010)
《ネタバレ》 渡辺謙は僕の好きな俳優なので、彼目当てで観てみました。それに、この時代の男の人たちの服装、コートに帽子姿が凄く好きで、こういう時代物の映画を観るとついつい自分も入り込んじゃいます。そんなわけで期待して観たのですが、、、まず不満なのは、映像が少しチープっぽいんですよね。上海の街並みがいかにもセット臭いというか。おそらくだけど、コントラストが弱いんじゃないかと思うんですよ。全体がのっぺりとし過ぎてるというか、光と影をもっとはっきりさせるほうがいいと思うんです。いわゆるフィルムのワールみたいな感じで。それから、恋愛劇としてちょっと中途半端なんですよね。タナカ大佐とスミコの恋愛模様はそもそもほとんど描かれてなかったから仕方ないとしても、ポールがとアンナの愛はもうちょっとなんとかならなかったのかなと。お前さん、いつのまに好きになってたんだよって思っちゃった。そんなわけで不満がいろいろとあったのですが、時代物としての面白さもあったとは思うのでおまけの6点。 [DVD(字幕)] 6点(2012-02-03 19:33:27) |
1965. ムカデ人間
《ネタバレ》 ホラー映画ってことになってるけど、個人的には完全にコメディ映画でした。特に、日本人のあんちゃんが関西弁を発するたびに笑いがこみ上げてくる(笑)。ちゃんと聞いてると台詞が面白いし、そのシュールな展開も含めいろいろと笑かしてくれる。もちろん血は出てくるけれども、でもグロさは抑えて描かれている。たとえば「結合」の部分は3人とも純白のおパンツを履かされて直接見えないようになってるし、アレを食わされるシーンだってそれ自体が直接映るわけではない。個人的にはもっと過激なものを期待していたので、むしろ「大人しめだなぁ」と感じたぐらい。前述の関西弁にいちゃんもいい味出してけど、変態医師のキャラが相当ヤバい雰囲気出しててこれはかなりの演技だなと関心しました。ああいぅ、結合して一体化させるみたいなアイデアは小中学校ぐらいの時に自分も考えたことあるけど(笑)、それを映画化しちゃう馬鹿馬鹿しさがいいね。しかもシリーズ化までするそうで、、、(汗) [DVD(字幕)] 6点(2012-02-03 18:48:52) |
1966. ファンタスティック Mr.FOX
《ネタバレ》 これは、どっちかというと大人向けのアニメですねぇ。子供が観て楽しめるかどうかは正直微妙ですが、全体に散りばめられたシニカルな笑いが楽しいです。ストップモーションアニメは作るのが本当に大変だろうけど、この作品は軽くCGも使われているようで、それが違和感なくマッチされているように見えます。声優陣がもの凄く豪華で、中でも主役のジョージ・クルーニーのダンディな声はハマり役です。ただ皆さんおっしゃるように、なにか物足りないなと思ったも事実で、シニカルな笑いに反してストーリーはそれほど毒っぽさがないというか飛び抜けてる感がないので、もっとやんちゃにやっても良かったのではないかなと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2012-02-02 21:40:22) |
1967. 太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-
《ネタバレ》 見る前は、フォックスと呼ばれた天才軍人が米軍を翻弄するような話なのかと思っていたら、全然違ってましたね。タイトルには奇跡とあるけど、別に奇跡みたいなことは起きてないと思うし。ただ、一本の映画としては純粋に面白かった。 日本軍に米軍、そして民間人それぞれ丁寧な描き方がされているし、それぞれの人間模様や心情がどれも共感出来てシナリオの出来映えはグッドです。一番の主題は大場大尉の葛藤でしょう。帝国陸軍たるもの、投降は出来ない。だけど、みんなの命を救いたい。そのもどかしさや揺れ動く気持ち。そして祖国が爆撃を受け、戦争に負けたんだと知った彼の無念さがとてもよく伝わってきます。誇りやプライド、怒りや憤り、皆を指揮する者として、様々な思いを巡らせながら決断をしていくその様が胸を打ちます。ただ、欲を言えばもっと泣ける要素といいますか、情にくるものがもっとあれば良かったかなと。良作ではあるんですけどね。 [DVD(邦画)] 7点(2012-02-02 21:14:00) |
1968. トライアングル(2009)
《ネタバレ》 なんの予備知識もなしに観る事をお勧めします。低予算映画だとは思うのですが、だからといってチープなわけでもなく、むしろヨットが大波に襲われる序盤のシーンはしっかりと作り込んであって、迫力もあります。転覆、遭難した彼らの前に大型客船が運良く現れ、そこに乗り込んでいくわけですが、この客船が、少々古ぼけた外観とか、船室の雰囲気とか、なんともいえない妖しさが漂っていてビジュアル的に惹き込まれます。こういう非現実的なミステリーって凄くワクワクさせられるので、僕の好みです。覆面を退治した後、なんと先ほど遭難していた「自分たち」を発見。この辺りから物語の第2幕で、主人公は悪夢の無限ループから抜け出せるか?ということになります。この、序盤から中盤にかけてのストーリー展開は本当に素晴らしく、満点をつけたいぐらいの気持ちです。ただ、主人公が結局覆面をつけて、あの惨劇を繰り返す展開にどうも違和感を感じるし、ラストも本人はショックのあまり記憶がなくなって?また船に乗り込むようで、どうも主人公の頭がおかしくなったり忘れちゃったことにしたりしてつじつまを合わせようとしているのが感じられ、その点はマイナスかなと思う。考えだすと頭の中がこんがらがってきちゃう話ですが、主演の女優もすごく演技を頑張ってるし、数あるB級ホラー映画の中では特筆すべき良作だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2012-02-02 00:01:53)(良:1票) |
1969. 不倫純愛
《ネタバレ》 う~ん、、、不倫が実は小説のためだったというどんでんはまぁ良いんですが、結局そういう終わり方なの? ていう。なんか釈然としないんですよねぇ。まぁそれはともかく、一番の売り?である遊戯シーンが、画面があまりに暗過ぎてなんだかよくわからない。声はエロいけど。 [DVD(邦画)] 5点(2012-02-01 17:49:47) |
1970. プリースト
《ネタバレ》 退廃的でレトロフューチャーな要塞の街や、宗教を信奉する全体主義社会、そしてそこから一人抜け出そうとする主人公と、ビジュアルや設定などなかなかワクワクしそうな感じだったのですが、残念ながら、お世辞にも面白いストーリーとは言いがたかった。尺が短いからなのか、舞台の説明と、悪党との決闘のみ。要は起承転結のうちの起と結だけの映画だったように思います。砂漠を駆け抜けるバイクシーンはカッコよかったんだけどね、、、。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-02-01 17:23:22) |
1971. 復讐捜査線
《ネタバレ》 「サイン」以来の出演作ということで、久々にメル・ギブソンの演技を鑑賞したわけですが、いや~、老けましたねぇ。僕の中では「ブレイブ・ハート」で彼のイメージは止まってたのでちょっとショック。まぁそれはともかく、派手なドンパチが見れるのかな~と思っていたら実際は地味なサスペンス映画でしたね。最初に娘さんがショットガンで殺されるシーンはいきなりで衝撃的だったのですが、その後はスピード感が下がっちゃう。密告した女性がひき殺されるシーンはあまりの勢いでびっくりしちゃったけど(笑)。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-01-31 21:14:46) |
1972. ばかもの
《ネタバレ》 とってもいい映画でしたね。ストーリーの組み立てが、いわゆる「映画的」ではなく、どこにでもいる人たちの人生をリアルに丹念に描いているから、見ているこちらも自然と共感出来る。「あぁ、こういう人いるよなぁ」とか「自分にもこういうところあるなぁ」とか。学生時代に、年上の女性と付き合うも裏切られ、アルコール依存症になってしまい、社会人となってもそのせいでうまくいかず、周りからは白い目で見られ、友人からも愛想付かされ、新しい恋人を不幸にし、家族に大変な迷惑をかけてしまう。そしてかつて自分を裏切った女性と再び出会い、互いの心の傷を慰めあい、依存症から克服するという話。鑑賞していると、凄くもどかしい辛さを体感するけれども、でもこの作品に出てくる人たちは、主人公も吉竹も、宗教にはまった女の子も学校の先生の恋人も、お店の人やもちろん家族も、誰一人悪くないんですよ。みんないい人たち。彼らがこうも苦しい思いをした理由は、人間の罪や悪さじゃなく、弱さと優しさなんですよね。私はこの事実に、大いなる希望を見いだすことが出来るんです。例えば人間は本質的に善だとする「性善説」と、本質的に悪だとする「性悪説」があるけれど、人が人を傷つけたり、悲しませたりするのって、悪さや罪の心というより、弱さや優しさからきてる場合のほうがほとんどなんですよね。それは皮肉な話なんだけど、逆に言えばその事実を認識すると、人は人をもっと労る事が出来る。いろんな人がいるけれど、みんな本当は弱くて、心の中では優しいんだって。ラストの、キラキラと輝く清らかな川の映像は、そんな人間への暖かいまなざしを表現しているようでとても美しかった。隠れた名作といっても過言ではありません。 [DVD(邦画)] 8点(2012-01-31 00:05:33) |
1973. KING GAME キングゲーム
《ネタバレ》 これはひどい。ひどすぎる。 ここ数年見てきた映画の中でも1.2位を争うほどの駄作。 出演してる人たちも、よくもまぁこんな内容の映画に 出る事をOKしたもんだなと関心しちゃう。 漫画家の江川達也が監督したそうだけど、 シナリオ的にも映像的にも、褒められるべきところが一つもない。 起きたら、知らない部屋に知らない人たちが集められ、 そこで強制的にゲームが始まるという展開は最近よくあるタイプの 内容だけど、じゃあそういうサスペンス的な展開が楽しめるのかと 思ったら全くそんなことはなく、予告編だけ見てこの映画を 見に行った人たちはまさしく「被害者」となって劇場を後にした だろうことは想像に難くない。 後半になると、いきなりSMプレイとかが始まるわけだが、 おそらく江川監督自身は、すごく楽しみながら作ったんだろうと思う。 でも、そういう自身の性癖をまるで娯楽大作のように 装って世に出すのは大間違いである。 [DVD(邦画)] 1点(2012-01-30 21:51:40) |
1974. レイン・オブ・アサシン
《ネタバレ》 久々のジョン・ウー監督作品。 だいたい予想していた通りの内容で、個人的には シナリオに少し不満が残るものの、なんといっても その素早いアクションシーンが見ものです。 元々、ワイヤーアクションは香港映画の一つの特徴として 発展してきましたが、最新の映像技術と相まって 中国独自のアクションを見事に進化発展させている印象。 こういうのを撮らせると、やはりジョン・ウーは 凄いなと思わせられる。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2012-01-30 16:02:14) |
1975. スピーク(2010)
《ネタバレ》 これは、映画館で見るとけっこう怖かったかもしれないね。 手法的には、いわゆるモキュメンタリーというやつで、 廃墟ホテルに映画製作チームが突入し、様々な恐怖体験に襲われるという内容。 まず思ったのは、ずっとノーカットで回し続けてると言う点。 これは制作者達の純粋な挑戦と言うか、心意気のようなものを感じるし、演じてる本人たちも長々と台詞を覚えたんだろうな~、大変だな~なんて思いをはせながら鑑賞していました。 ただ、ドキュメント風に見せているが故に、それが逆に不自然さを表に出しちゃってる。例えば、カメラを床に置いても、常に登場人物がいい具合に入りこんできたり、カメラにノイズが入る(たぶん霊が来た事を表現してるんだろうけど)その映像が嘘くさすぎたり。そしてまた、霊の出方もかなり堂々としたりして、このへんはアメリカ映画らしいかなと思う。まぁ、完全なお化け屋敷ムービーなので、みんなでキャーキャー言いながら鑑賞するのが一番ふさわしい見方なんだろう。 [DVD(字幕)] 5点(2012-01-30 00:43:11) |
1976. アイ・アム・ナンバー4
《ネタバレ》 ありゃ。結構評価低いんだなぁ。どういうわけか、僕は楽しく観る事が出来ました。少なくとも、「トワイライト」シリーズなんかよりはよっぽどこちらのほうが好みでしたねぇ。続編も匂わす終わり方だったけど、ぜひ続きも観てみたいです。確かに、最近よくある学園ドラマとSFを掛け合わせたような内容で、ものすごいパワーを持つ主人公と、いじめっこといじめられっことガールフレンドという構成はあまりに王道すぎるのですが、まずなによりもそのガールフレンドがけっこう可愛い。これ重要なのよね。お家にも招待してくれて、家族と食事して馬鹿話したり、その後に部屋に入れてもらって手づくりのフォトブックなんか見せてくれて、しかもちょっと恥ずかしがるみたいなね、そういうシチュエーションもってこられると、喪男の自分としてはもうキュンキュンしちゃうわけですよ(笑)。それからもう一点、僕が大の犬好きだからというのもあるね。あのワンコ、とっても賢くて可愛い。主人公の後をひたひたとついてく後ろ姿なんか、これまたキュンとしちゃう(笑)。途中で怪物になったのは驚いたけど、ご主人様を必死で守るためなのよね。その忠犬っぷりにこれまたキュン。そしてナンバー6のカッコよさ&可愛らしさと言ったらない。ラストのド派手なドラゴンボール風アクションもなかなかの見応えで、個人的には凄く楽しめた作品なのです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-01-30 00:10:51)(良:1票) |
1977. 100,000年後の安全
《ネタバレ》 フィンランドのオルキルオトに世界で初めて建設されているという放射性廃棄物の処分場。その存在自体全く知らなかったので、とても興味深かったです。地下を採掘して、巨大な街ぐらいのスケールの空間を数キロに渡って構築、完成は2100年頃で、廃棄物の保持期間はなんと10万年という、とてつもなく壮大なプロジェクト。個人的には、放射性廃棄物の危険性うんぬんよりも、インタビューに答えてる人たちが皆、未来の人類に対してすごくペシミスティックに考えてるところが気になりました。このプロジェクトにたずさわる会社の人たちや、放射能の専門家の人とか、そういう人たちがインタビューに答えてるんだけど、皆さん共通してるのは、今の世界や人類は、未来にそのままの形では持続しないという点。フィンランドは数万年後に氷河期になるという話から始まり、未来の人類は今とは使う言葉が違うだろうから看板は絵を描いて伝えるべきだという話から、仮に処分場に未来人が訪れても、我々がピラミッドの建設理由を未だわからないのと同じように理解出来ないだろうと言う話、この100年で2度の世界大戦が起こったのに、10万年も平穏でいられるのかという話等々。そこには明らかに、技術的、文化的に、あるいは人類そのものに対して、持続性を疑問視している様子がうかがえる。おそらくだけど、もし日本でこういう処分場が建設されるとしたら、ああいう「未来の人類」に対しての議論は一切なさそうな気がする。僕個人として、科学技術がそのまま永続的に進歩していくという楽観的見方があるから、インタビューを受ける皆さんの考え方には色々な意味で興味深かった。 [DVD(字幕)] 7点(2012-01-29 22:10:36) |
1978. マイ・バック・ページ
《ネタバレ》 これはなかなかいい映画だったと思います。1960年代後半から70年代前半の世界が、衣装や小道具、そしてフィルムの古めかしい質感などによって見事なまでに再現されている。その当時の空気感や匂いまで伝わってきそうなリアルさに思わず惹き込まれました。学生運動にいては、知識としては知っていても、私が生まれる前の出来事なので、実態としていまいちピンとこないというか、理解出来ないところがあったのですが、そんな自分にとってはとても興味深く、面白く鑑賞出来ました。結局のところ、「若かった」の一言に尽きますね。全共闘世代は人数も多く高度成長の時代であったし、当時の世界情勢と相まってあの運動が繰り広げられていたのでしょう。梅山の行動の一つ一つが、大いなる理想以前に、ただ単に幼いだけでしかなかったことを端的に表現している。熱中の対象として、音楽の後にたまたま転がっていた学生運動に乗っかっただけ、みたいな。そんな彼の軽いノリと、実際に自衛隊員を生々しく殺してしまうその落差が恐ろしい。共産主義は結局のところ、現実より観念を優先したが故に崩壊したわけだが、この自称活動家もやはり現実をしかと捉えるにはまだ若過ぎたのだろうか。そしてまた記者の沢田も若さ故の過ちを犯してしまう。ジャーナリストは事実を伝えるのが仕事だが、彼は梅山を「信じたかった」。その心自体に罪はなく、ピュアであるが故に尚の事ラストの涙は切ないのである。 [DVD(邦画)] 8点(2012-01-29 19:28:17)(良:1票) |
1979. ヒラリー・スワンク ストーカー
《ネタバレ》 レニー・ハーリンが製作してるということで借りてみました。タイトルの通り、ストーカー行為される内容の映画でそれ以上でも以下でもありません。ただ、ヒラリー・スワンクも最初のほうであのおっさんを誘っちゃってるわけですよね。突然キスなんかしちゃって、それはどうなのよって思っちゃった。彼氏さんが襲われるシーンはわりとよく出来てたと思うけど、ラストの肉弾戦はもっと工夫が必要。 [DVD(字幕)] 5点(2012-01-28 19:21:47) |
1980. デビル(2010)
《ネタバレ》 う~ん、、、最初の逆さまに映し出される街並みの映像から 「お、これはちょっと期待出来そうだな」とは思ったものの、 見終わった感想は自分にはそりの合わない作品だなと思っちゃいました。 誰が犯人なのかという、サスペンス的な要素と悪魔というオカルトを融合したような内容で、低予算なりには頑張ってるしオリジナリティもあるかなとは思うのですが、結局のところ、ああやって悪魔の仕業なんだと言ってしまえばどんな設定も許してしまうようなね、それだったらなんでもアリじゃないの。話の巧みさがなくなっちゃうじゃないの、て思うわけです。 まぁ、この映画の悪魔は、悪い奴っていうよりも人を悔い改める為の使いみたいな感じで、ラストも救いのある終わり方でその点には好感は持ちましたけどね。 [DVD(字幕)] 4点(2012-01-28 19:18:35) |