1. 晩春
この映画は子供の頃に観た。うっすらと記憶に残っている場面が3つあった。紀子が銀座(?)でおじさんとバッタリのシーン。すっと脇に寄るのが大人って感じでカッコいいと感じたんだろう。あと、ガキが車を揺らすシーン。あと、杉村春子がクルッとするところ。こうしてみると、話と全然関係ないところばっかりじゃん。何を見てたんだか。 9点(2004-03-19 19:07:56) |
2. 失われた週末
この映画に救われたアル中予備軍が、世界中に、いったい何人いることでしょう。ハリウッドの良心に、そしてB・ワイルダーにカンパイ!( ^^) _旦~~(←あ、これ、お茶ですから) 10点(2004-03-11 14:05:31) |
3. 三十四丁目の奇蹟(1947)
例えば、どうだろう。サンタは存在するのか、という問いに、最高裁が「サンタクロースはいるのです。私達の心の中に」と判決を下したとしたら。世間はバカにするだろうか。クリスマスらしい、いい話として扱われるのではないだろうか。それくらいにクリスマスはオールマイティ・カードであり、免罪符になり得ている。ところが映画は、この安全地帯に着地することを拒もうとする。なぜ、人間はファンタジーを必要とするのか。世間が、何となくあいまいな気分で、いることにしているサンタクロースの正体とは何かを徹底的に考えようとしている作品だと思う。 8点(2004-02-29 04:51:28) |
4. 無法松の一生(1943)
この作品がバンツマ初遭遇。まるで太陽のような人。ほとばしるエネルギー。喜怒哀楽のどれもが、奔流となって迫ってくる。強烈な父性。「無私」という言葉を久しぶりに思い出した。 9点(2004-02-24 08:18:07)(良:1票) |
5. 長屋紳士録
小津マジックに完全にやられた。このたった72分の間に、自分の心は激しい化学変化を起こしたようだ。それが何によるものなのかが分からない。一体何が起こったというのだ。未だにキツネにつままれたままである。 10点(2004-02-13 06:07:40) |
6. 三つ数えろ
とにかく「濃い」作品。自分も巻き戻したり、メモを取ったりしながら観ました。ハードボイルドの何たるかを充分に描ききった秀作だと思います。M・ヴィッカーズはこれ1作で消えてしまったのでしょうか。だとしたら非常に残念ですね。このあとに観た何本かの映画が、スカスカに感じられて仕方ありませんでした(笑) 7点(2003-09-23 19:16:18) |
7. 姿三四郎(1943)
巨匠は、デビュー作から、すでに巨匠でした。 8点(2003-08-06 07:11:48) |
8. 上海から来た女
オーソン・ウェルズには才気煥発という言葉がぴったりだ。フィルムから、志の高さがビンビンに伝わってくる。今度からは、スカスカの映画に何本か続けてぶち当たってしまった時には、O・ウェルズの作品を観ることにしよう。ずっと映画を好きでいられる。 10点(2003-08-04 11:17:14) |
9. 虎の尾を踏む男達
この映画がエノケン初体験です。くるくる変わる表情や、ひょうきんな動きに何度か声を出して笑わさせられました。藤田進の表情が絶品でした。クロサワは、源頼朝のような(肉親に対して愛情を持てない)人間が、いちばん嫌いなんでしょうねえ。 7点(2003-08-01 13:06:24) |
10. 一番美しく
戦争高揚映画、にもかかわらず、まぎれも無いクロサワ映画。エッセンスはすべて詰まっている。1944年制作である。この後、日本は敗戦するのだけれど、どういう運命をたどろうと、クロサワはクロサワであり続けただろうと確信させてくれる1本。この映画に出会えたことに感謝。 9点(2003-07-28 23:02:08) |