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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2641
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 44歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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1.  素晴らしき哉、人生!(1946)
12月はクリスマス映画を観ようキャンペーン第3弾。2024年最後の映画は、世界で最も愛されているクラシック映画を初鑑賞した。 こういう映画に対してあれこれ講釈を垂れるのも無粋だろう。タイトルが表す通り、「素晴らしい映画」この一言に尽きる。  フランク・キャプラ監督の作品を初めて観たが、モノクロームのフィルムの中で繰り広げられる決して色褪せることのない映画表現を心から堪能することが出来た。 冒頭の画面を止めた表現で始まるモノローグシーンや、各シーンのシームレスな場面転換など、古い映画にありがちなテンポの悪さをまったく感じなかった。 また、登場人物たちの言動や台詞回しも、前時代的な違和感がなく、軽妙でフレッシュだった。善人も悪人も含めて、魅力的な人物描写こそが、本作を映画史に残る名作たらしめた最大の要因だろう。  ストーリーテリングの妙技もまた素晴らしい。 “天使たちが自殺しそうな主人公を救う”という物語の結末を敢えて最初から示しつつ、主人公の生い立ちと人生模様を丁寧に描き連ねていく展開が意外だった。 鑑賞前にあらすじを読んだ限りでは、人生に絶望した主人公の前に、彼を救うため天使が現れるところから物語が展開するのかと思いきや、重要キャラである“二級天使”はなんと映画の最終盤まで登場しない。  「自分なんて生まれてこなければ良かった」と絶望する主人公に対して、彼が生まれなかった世界の悲惨さを見せつけることで生きる意味を見出させる、というのがこの物語の“アイデア”だ。 しかし、この映画の作り手は、その“あり得なかった世界”を劇的に見せるのではなく、主人公自身が一つひとつ積み重ねた「普通の人生」こそを丁寧に描き、観客に見せることに重点を置いた。そうすることで、映画のクライマックスに至る頃には、観客は既に主人公の人生が意義深く、光に満ち溢れたものであることを、二級天使と同様に深く理解した状態で、最初から認識していたハッピーエンドを心から納得して迎えられることが出来る。  かつて夢見た将来像を実現できなかったとしても、広い世界に出ることなく小さな街の中で人生を終えたとしても、そこにはその人生にしか成し得なかった意味があり、何にも代え難い価値が存在している――このことを雄弁に物語るストーリー構成に感嘆した。   自分自身、人生はまだ半ばではあるが、ジェームズ・スチュアート演じる主人公同様、「あんなこともできたんじゃないか」「もっと違う人生もあったんじゃないか」と思うことはままある。ただ、それと同時に、もし異なる人生を送っていたとしたら、「今」のささやかな幸福を彩る家族や友人たちは存在していなかったかもしれない――そんな恐怖も明確に感じる。  誰しも生きていれば、嫌なこと、辛いこと、苦しいことは尽きない。それでも、その次の瞬間まで生き続ければ、自分の人生にずっと存在していた光に気づく瞬間が訪れるかもしれない。それは、時代や生活環境、人生観に関わらず、すべての人間にとって普遍的な価値観だろう。  この80年近く前の映画がいくつもの時代を超えて、アメリカ本国はもちろん、世界中で愛されている理由がよく分かる。映画世界の顛末に、純粋に涙が溢れた。
[インターネット(字幕)] 9点(2024-12-29 08:32:56)
2.  市民ケーン 《ネタバレ》 
世界のすべてを手に入れ、そしてそのすべてを失った男の一生。 でも、本当は、“そり”で遊んだあの雪の日から、彼は何も得ていなかった。 時と共に益々深まる喪失感を、ありとあらゆる欲望で埋め尽くそうとする日々を妄信的に過ごした男の悲しい生涯。 主人公が残した「薔薇のつぼみ」という謎めいた一言が持つ真意を、彼の人生を追想するようにこの映画は綴られるが、結局、そんな真意など意味は無いという結論で、物語は締められる(※真意が判明しないという意味ではない)。 その映画の結末も、あまりに冷ややかで、シビアだ。   パンフォーカスの活用方法、ストーリーテリングの“斬新さ”など、映画表現としての発明の数々は、この古い映画を違和感無く観られていることに気づいた時にこそハッとさせられる。 その革新的な映画表現を駆使した絶大なる監督力のみならず、類まれな主人公の生涯を自分自身で演じきってもいる若きオーソン・ウェルズの映画人としての「才気」は、チャールズ・フォスター・ケーンという映画上のキャラクターを超えて溢れ出ているようだった。   人間の普遍的な孤独を描ききった類まれなる映画作品であり、その映画史的な価値の高さを否定する余地は全くない。   ただ、ひたすらに眠かったけどね。
[インターネット(字幕)] 7点(2019-08-31 00:46:26)
3.  失われた週末
アルコール依存症の男が、“酒”を求めて彷徨い歩く。詰まるところ、ただそれだけの映画ではある。 がしかし、そこには「依存性」の恐ろしさを初めて映画全編に表し、描ききった映画史的な価値と、男が“酒を飲めるか、飲めないか”という至極シンプルな焦点のみで、サスペンスとして成立させてみせた巨匠ビリー・ワイルダーの手腕が冴え渡っている。  今でこそ、「アルコール依存症」という言葉自体があまりにも一般的な言葉となり、数多の映画の中においても、キャラクター造形のありふれた要素として描かれているが、あらゆる表現が「ヘイズ・コード」によって自主規制されていたこの時代のハリウッドにおいて、「依存性」の本質を描き出すこと自体が非常にチャレンジングだったようだ。 必然的に各方面からの“圧力”も大きかったようだが、それらをかわし、れっきとした娯楽映画として撮り上げ、その年のアカデミー賞の主要部門を総なめしてしまっているのだから、ビリー・ワイルダーという映画人の底知れぬ力量を時代を超えて感じずにはいられない。  物語の序盤は、甲斐甲斐しく気にかけてくれる恋人や兄の監視の目をくぐり抜けてなんとか酒にありつこうとする主人公の様をユーモラスに見ていられる。 だが、時間が経過するにつれ、徐々にアルコール依存症の男が抱える本質的な“心の闇”が、彼の表情や言動に如実に表れてくる。 コメディ要素の強かった作品の空気感が、つまびらかになる主人公の正体と共に、怖いサスペンスに転じていく。  赤ワインを傍らに鑑賞を始め、だんだんと他人事ではない戒めに神妙な面持ちを携えた或る週末の夜だった。
[インターネット(字幕)] 7点(2017-09-04 22:23:12)
4.  深夜の告白(1944)
不倫、殺人、保険金詐欺、今やあまりに使い古されたサスペンスの古典的展開。その先駆けであり、源流となったとも言える70年前の映画。映し出される映画世界は当然古臭い。しかし、退屈感など微塵も感じさせず、フィルム・ノワールの世界に観る者を没頭させる。  ビリー・ワイルダー監督の作品を幾つか観てきているが、驚く程にハズレが無く、みな傑作である。 真っ当な映画ファンからすれば、この映画史上最高の映画監督の作品が傑作揃いであることなど至極当然のことなのだろうけれど、50年以上前の映画の殆どにおいて、今観ても退屈に思う部分が無く、むしろ新しさすら感じてしまうことは、奇跡的なことだと思える。  そのビリー・ワイルダーと、ハードボイルド小説の偉人レイモンド・チャンドラーが組んで脚本が執筆された本作。当人同士の関係性は決して良好では無かったらしく、脚本の執筆は難航したらしい。 それでも書き上げられたこの映画の脚本の質の高さは素晴らしく、これまた奇跡的に思える。  原題は「Double Indemnity」。劇中でもキーポイントとなる「倍額保険」の意。 欲を重ねた人間たちの愚かさと虚しさ、その末路がしなやかに映し出されていた。  良心の呵責、友人に対しての裏切り、情愛のもつれ……描き出されるテーマ性も、今や当然の如く使い古されている。しかし、それらもあたかも初めて触れる人間模様かのように心に染み入ってくる。  脚本の素晴らしさは前述の通り、その世界観を映し出す秀逸なカメラワークと演出、その中で息づく俳優たちの存在感、「映画」を彩るすべての要素が「上質」の一言に尽きる。 いやあ、名作だ。ビリー・ワイルダーの映画を観ると、いつも「名作」という言葉の意味を知ることになる。
[インターネット(字幕)] 9点(2014-05-10 13:59:24)(良:1票)
5.  野良犬(1949)
この映画が50年以上も前に作られた映画だということに唖然とする。時代背景は当然古めかしいが、語られるテーマはまさに普遍。メッセージ性の強い主題を描きつけながら、少しも説教臭くない刑事ドラマへと昇華させているあたりに、もはや「巨匠」という言葉では片付けられない黒澤明の偉大さを感じる。それと同時に、さすがに瑞々しい三船敏郎の眼差しに惚れ惚れする。
8点(2004-04-18 16:17:18)(良:1票)
6.  ジキル博士とハイド氏(1941)
原作も完全には読んでいないし、映画版も観たことがあるのは今作のみだけど、今作は小説の世界観を忠実に表現できていると感じた。もう60年以上も前の作品で、映像的にはかなり古めかしいけど、それがすこしも陳腐ではなく趣向を凝らした映像作りには味わい深いものがある。この物語独特の緊迫感と恐怖感を見事に映像化している。
8点(2003-11-29 02:02:08)
7.  第三の男
個人的には古き名作サスペンス映画には、あまり感動を覚えることがない。今作もその例にもれず、いまひとつインパクトに欠けたまま終わってしまった。感覚的に濃厚さはあるにはあるのだが、ストーリーには淡白さを感じずにはいられない。ただ超有名なラストシーンを見られただけでよしとする。
4点(2003-11-18 01:04:20)
8.  カサブランカ
映画として個人的には面白いとは思わなかったけど、ハンフリー・ボガードの存在感やイングリッド・バーグマンの美しさ、古きアメリカ映画のたたずまいなど、観る価値は非常に高い映画だった。
5点(2003-11-12 15:27:09)
9.  ピノキオ(1940)
子供の頃は何気なく観ていたけど、考えてみればもう60年以上も前の映画で、その時代にこれほどのアニメーションを作り上げたことにまず感慨深さを感じる。古き時代のディズニー映画は、確実に大人が見るということもあるせいか、実に芸術性が高い。技術的には、確かに近年の作品の方が映像が綺麗で見やすいけど、映画作品としての深みを感じるものが少ない。思うに、アニメーションを作る上で重要なことは、より実写に近い滑らかさを出すことではないと思う。アニメーションである以上、アニメらしい動き、滑らかさを出すこと求めるべきではないかと思う。
8点(2003-10-17 00:48:22)
10.  ダンボ(1941)
ディズニー映画の中でも特に子供向けに位置されてそうなこの「ダンボ」だけど、実際は今作ほど大人向けな幅広いディズニー映画はないように思う。ストーリーは幼稚なように見えて「まわりと違うことを負に思わずそれを生かす」という実に現代的なテーマであるし、随所に芸術的にレベルの高い演出が多い。特にダンボが酒に酔ってピンクの像が踊りまわるシーンなどは、非常に独創的でシュールであった。
[ビデオ(吹替)] 10点(2003-10-11 16:12:25)
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