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1.  ミツバチのささやき
自然光だけ撮られたらしい、くっきりと陰影がつき少しざらついた画質に、ナチュラルにくすんだ色の大地、建物、人々…カスティーリャ地方の荒涼とした風景とあいまって、日本人がスペインとか南欧という地名に、勝手に抱いてしまう「快活で陽気な」イメージを裏切ってゆきます。僕はそれだけで、このフィルムに信頼を寄せてしまいます。どこか内乱後の人々の心象風景とも思える「色」を喪失してしまった世界に、唯一暖色を添えるのは、ハチミツの色。ハニーゴールドというのでしょうか。そのやさしい光は、アナとイザベルの寝室に差し込んでいます。そこだけ陽だまりが出来たように、まるで外の荒れ果てた現実世界と寝室を遮断して、幼い彼女らを守っているかのよう。僕は自分の幼少期と重ねあわせ始めてしまいます。当時を過ごした家、庭、周囲の風景、学校…そうなんだ、確かに僕にもやさしさに守られていた少年期があったのだなぁと。でも、僕もそうであったように、あのハニーゴールドの窓を自ら開け放って、そこから抜け出る日が近いようです。アナは自分自身と自分のいる世界を見つめるかのように、その大きな黒い瞳をさらに広げる。その覚醒前夜の最後の光を宿した黒い瞳に、はかない美しさを見出します。その一瞬をフィルムにしっかり留めている。ハニーゴールドは消え去り、夜明けの青白い光の配色をともなって、アナに幼少期の終わりを暗示し始める。アナは外の世界、現実の世界へと飛び出してゆくのですね。田園風景の中を地平線に向けて一本の汽車の鉄路が続く…アナはいつの日か、汽車に乗って村を出てゆくのでしょうか、まるでミツバチのように、自由に国中を飛び回る日が来るのでしょうか。内戦も喪失感も知らない、新しい純粋な子供たちが新しいスペイン中ですくすく育っている。すくすく育てよ、穢れなき若い命よ…静かな作風の中に、監督の激しいまでの自国への愛と願いが込められているように思います。ああ、アナたち、この国の明るい未来を予見させるに余りある。
10点(2004-03-15 00:10:49)(良:3票)
2.  天国から来たチャンピオン
このフィルムは僕にとって“学校”なんだと思います、もちろん今でも!生まれて初めて、ちょこっとだけ“人生”ってものを、教わった気がします。主人公ジョーはわずかのうちに、波乱な人生を経験しながらも、でも受難とも幸運とも言える運命を素直に受け入れ、たんたんと生きるてゆくんですね。その姿勢は少なからず僕に影響を与えました。確かにあの頃を境に、ずっと前向きなれたような気がします。ジョーが飄々と歩くシーン、そう決してカッコイイ歩き方ではありませんが、僕に「ああ人生って、こんな一歩一歩の積み重ねなんだ…」と、日々生きる大切さを垣間見させてくれたんです。そんなジョーの歩に合わせるかのように、また背中を後押しするかのように、D・グルーシンのあの曲が重なってゆくんです、もう涙が出ますね。今でも毎朝、仕事場までの道のり、歩いているとあの曲が頭の中で自動演奏される。ホントこの一本に今だ、救われてます(笑)。
10点(2004-01-11 04:14:23)
3.  犬神家の一族(1976)
市川監督の描き方にね、やさしい眼差しを感じるんですよ、この時代、そして当時の人々への。終始漂うノスタルジックに、当時を知らない僕も和んでしまうのです。そして“親子の愛情”が描かれますね、というかコレこそ、この作品も含めた市川・石坂金田一シリーズ5作を括る、おっきなテーマであり…そう魂なんだ。だから僕は5作品とも大好き。価値観が激しく変化せざるを得なかった時代だったけど、この絆だけは絶対に変わらないんだよ…市川監督の叫びとも思える声が聞こえてきそうなんです。横溝先生と、同じこの激動の時代を生きてきた監督ならではの到達点だと思う。全作品に、ほんと悲しく、温かい親子の愛があふれている。親は子供のためなら、時に鬼に身を落としてしまうのでしょう、凄惨な描写が激しければ激しいほど、愛情が切なく美しく際立つんですね…。終盤、「佐清に、佐清に会わせてください…」水面がキレイな湖面を背景に、高峰・松子夫人の声がこだましますね、この瞬間、いつも決まって涙してしまうんです。
10点(2004-01-02 19:59:50)(良:1票)
4.  未知との遭遇
“人類が史上初めて“宇宙デビュー”を果たす、まさに「異文化コミュニケーション」の瞬間を描かれているわけですね。と、同時に人類の意識が、精神世界で語られるところの「宇宙意識」という、より純粋な心のレベルへと昇華する瞬間を描いている、とも言えるでしょう。このあたり「2001年宇宙の旅」にも通じるテーマではないでしょうか。本来なら難しい話になりがちな意識のありかたを、分かりやすく物語で表現してみせた!しかも、よくぞ発想したものと、今だに関心させられるのは、コンタクトの方法に、いかにもスペクタクル映画らしく、キレイな五音階と美しい光をシンクロして見せた!という点。やっぱりスピルバーグはスゴイ人。「宇宙意識」への扉は、光輝くUFOを素直に、アイスクリームだ!と言えるバリー坊やの様な心を持つこと。そう、この「子供のような純粋な心」がこの映画の魂。実にスピルバーグらしいです。映画の中の人々は皆、“宇宙デビュー”を経験し、心穏やかな、子供のような恍惚の表情を浮かべているでしょ(僕は彼らの表情を見るだけで、幸せになります)。それと同じように、観客にもこのコンタクトシーンを体験させ、恍惚感を共有しようとした…。秘密基地は礼拝堂、五音階を奏でるシンセサイザーはパイプオルガン、母船から溢れ出る逆光はステンドグラスか“ジェイコブスラダー”を意味する舞台装置なのでしょう。ラストシーンを観終わる頃、あなたは素直な心と穏やかな表情になれましたか?なれなかった人は、絶対マザーシップには乗せてもらえません(笑)。スピルバーグは、この映画で人々が子供の心を取り戻し、地球全体な平和になると、本当は目論んでいたかもしれませんね。
10点(2003-11-16 13:38:10)
5.  サイレント・ランニング 《ネタバレ》 
人間のエゴというものを、考えさせられます。自然環境の破壊が人類のエゴが原因ならば、自然を愛する一見イイ奴っぽいニューエイジ系の主人公も、物語が進むにつれ酷いエゴイストっぷりを見せ始めますし。そのエゴの果て“緑”を抱えて宇宙を放浪する孤独感が、ひしひしと伝わってきます。深読みすれば、これはナパームやら枯葉剤で、地球を痛めつけた70年代初頭のアメリカ人のエゴと心象の投影なのでは、とすら思えてきます。あ、そうそう、チミノが脚本を書いているのですね、“強いアメリカ”または“偉大なるアングロサクソン”と自らへの批判が、自嘲気味に出ているようにも感じられませんか?そうアメリカンニュー“SF”シネマ。宇宙空間にぽつんと浮いた植物栽培ドームで、ロボット君が地球最後の緑へ、ジョウロで水をあげてますね…心に痛いシーン。痛すぎて、たいがい僕は涙します。
10点(2003-11-12 18:14:24)(良:1票)
6.  カプリコン・1
コレ見たの小学6年生の冬休み、テアトル東京のシネラマで。この映画がボクに与えた影響、すっごく大きいのね。エリオット演じるコールフィールドに憧れて、結局ボクも新聞記者になっちゃったし。もう12年前に廃車にしちゃったけど、彼が乗ってたのと同じ赤のフェアレディZに一時期だけ乗ってたし。最近DVDで見直してみたんだ。なんか嬉しくて、涙が出たんですね。
10点(2001-06-24 21:23:02)(良:1票)
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