1. 愛と殺意
愛だなんだという自発的な感情で動いているようで、結局事のなりゆきを決めるのは人間ではないように思う。運命にあやつられる、そういう感覚をシニカルに描いている。女の下賤さがリアルにはっきりと浮かび上がる。 [地上波(字幕)] 6点(2007-06-03 17:18:51) |
2. 雨に唄えば
ショーの演出があんまり好みじゃないが、やっぱ踊りはめちゃうまやね。すごい。けどストーリーが微妙。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-30 00:47:31) |
3. サンセット大通り
この映画を観て初めて、燕尾服がかっこいいと思った。着る人が着れば、だが。いちおうサイコサスペンスになるのかもしれないけど、恋愛映画にも思える。 [DVD(字幕)] 4点(2005-06-23 20:59:04) |
4. ショウほど素敵な商売はない
ミュージカルは歌に偏るものが多いような気がするが、これは踊りもすごい。当時のブロードウェイとはこんな世界だったのだろうか。とにかく煌びやかで楽しくて、夢の世界という言葉がふさわしいと思う。主演の皆々、そしてバックダンサーを含め、すべてのショーがおそろしくハイレベルだ。さすがのマリリンモンローもこの中では存在感が薄くなっていた。ショーを極めしものたちですな。 [DVD(字幕)] 8点(2005-06-23 19:07:33) |
5. 大人は判ってくれない
蛋白な終り方のおかげでより内容を濃く感じさせられる。大人は判ってくれないのではなく子供は判っていないわけで、大事なことはその判るべきものは何であるかと認識することではなかろうか。つまり結局は大人もあまり判っていない。この映画で判るひとつのことは、信頼のおける友人は大事だということ。あの友人が社会人としていいわけはないが、バルザックの盗写疑惑での一連の行動は男らしかった。 5点(2004-11-01 11:59:11) |
6. 悪魔のような女(1955)
ホラーやスリラーが好きな人には「恐怖を楽しむ」という人が多いんじゃないかと思う。この作品はそんな映画の原点を感じさせてくれた。遊園地のお化け屋敷でキャアキャア言うような、そんな楽しさ。名作だと断言します。 8点(2004-10-27 15:10:15) |
7. 第十七捕虜収容所
妙に明るい収容所だな。こんな収容所なら入ってもいいな。なんてことは無い。しかしずっとウィリアムホールデンが犯人だと思ってた。見終わった後も…。すなわち俳優を間違えてたわけで…。なんとなくだが、暴力脱獄のハッピーエンド版のように感じた。 6点(2004-05-17 07:56:57) |
8. 七人の侍
刀が刺さってないのが今となると気になる。まぁしかし志村喬と三船敏郎の二人は群を抜いたオーラがあるね。特に三船敏郎はおいしいところをごっそりかっさらっていってる。すごいアクセントだ。 6点(2004-05-12 00:55:50) |
9. めまい(1958)
いきなり何がどうなってるのかさっぱり分からず物語にひきこまれた。そして最後まで息もつけず、ただただ面白かった。ミステリーとロマンス。堂々と王道を突き進みながら、そして王たる貫禄。さすが。しかし、キムノヴァクの眉毛が気になる。 9点(2004-04-16 15:09:47) |
10. 道(1954)
《ネタバレ》 全篇通してかったるいし、誰一人として共感できるようなキャラもいないし、唯一応援してた鉄の肺男もラストでイメージぶち壊し。主人公の女の子に魅力を感じることもなく、名作を素直に楽しめない自分が残念。 3点(2004-04-14 14:47:04) |
11. 見知らぬ乗客
《ネタバレ》 この時代に既にストーカーがテーマになっていたというのが驚き。また、オープニングをはじめテニスの試合のシーンや広場のシーンなど、カメラワークにセンスを感じた。ストーカーの恐怖というものをしっかり描いていると思う。細かい演出も巧いので最後まで緊張が持続した。ストーリーをシンプルした演出勝負の作品。結構楽しめた。 6点(2004-04-14 14:42:57) |
12. 間違えられた男
いきなりオープニングで監督自身の仰々しい語りが入っているが、これは単に自分が警察恐怖症なだけじゃないのかと…。まぁ警察は嫌いだけど、おらなしゃあないと思う。しかし、いかに現代人が他人に興味がないとはいえ、人間の顔というものがこうも簡単に間違われるものなんだろうか。まぁ監督の気持ちはよーく伝わってきた。 5点(2004-04-12 12:33:01) |
13. 北北西に進路を取れ
次々とやってくる災難を、頭を使って切りぬけて行く主人公がかっこいい。どんなピンチでもうまいこといくようになっていて笑える。この映画の一番の見所は主人公のさばさばしたクールな言動ではないだろうか。すべて予定の内みたいな…。まぁ大作だけどヒッチコックの中ではあまり好きな部類に入らない。 5点(2004-04-10 09:51:44) |
14. ハリーの災難
突っ込みどころ満載で楽しめた。ナイスな題名だと思う。●ハリーさんも大変だけど、生きてる人も大変だね。特に船長さん、お疲れ様。全て杞憂だったけど。まったくもってハリーの災難ですな。ほのぼのしているなかでも、ハラハラさせてくれる演出はさすが。まったく馬鹿馬鹿しくて可笑しくてちょっと怖くて楽しい映画。 6点(2004-03-28 14:55:34) |
15. 泥棒成金
これはちょっと今見るとネタが古すぎる。色んな意見があるだろうけど、個人的にはダイヤルMを廻せのグレースケリーが一番。 4点(2004-03-24 11:14:45) |
16. 東京物語
別にどうでもいいような普通の話を淡々と描いていて普通に終わる。誰にでもあるようなことだからこそ、考えさせられるし、多くの人の心を捉えるのかもしれない。 映画では長男と長女は冷たくて、次男の嫁はいい人みたいになっているが、むしろ長男と長女のほうが普通だと思う。本人も言っていたが、原節子はずるいだけ。「いい人も悪い人もいないんです。みんな自分の生活があるんです」。その通りだと思う。それでも、やはり、自分のことより他人の事を思える人がどれだけいるのかと考えてしまう。人間の汚さ、冷たさ、そしてわずかな優しさを温かく包み込むような視線で描いた名作だと思う。けっして面白くないが・・・。 6点(2004-03-19 06:47:46) |
17. ダイヤルMを廻せ!
装飾的な要素はほとんどなく、ストレートなサスペンス。それだけにヒッチコック好きとしては若干物足りなさを感じないわけでもないが、核となるスジがなかなか面白かったので楽しめた。超大作といった感じでもなく、名作!というほどでもなく、いわば佳作。ところで、この映画の見所の一つである(と思われる)グレース・ケリーが超かわいかった。自分だったら多少浮気されたとしても傍にさえいてくれれば何一つ文句はいいません。 5点(2004-03-12 19:34:52) |
18. 知りすぎていた男
《ネタバレ》 コンサートシーンやドリスデイの歌は確かに特筆すべきだと思うが、個人的には親子愛の美しさに心打たれた。ドリスデイ名演。ただ少しテンポが悪くて疲れた。 5点(2004-02-12 16:26:01) |
19. 情婦
うーん。うまい。言う事無しに面白い。しかしマレーネデートリッヒはこれで54歳っていうんだから化け物。 10点(2004-02-12 15:56:15) |
20. 死刑台のエレベーター(1958)
実際サスペンスとしての要素はそんなにたいしたこと無い。この映画を魅力的にしているのは、ストーリーよりもむしろ登場人物のキャラクターや、音楽や、演出の力が大きい。冒頭の電話から、すでに強烈なおフランスモードに突入。軽く(?)愛を語った後、マイルス・デイビスのトランペットが鳴り響く。こんなシーンにあまり違和感を感じないのはフランスぐらいだろう。日本人がこんなセリフ言ってもギャグにしかならない。ジャンヌ・モローの気だるい語りが良い。 6点(2004-02-12 14:49:32) |