1. フラッシュダンス
ダンス映画の金字塔としていまだに語り継がれている名作。オーディションシーンは素晴らしい。途中で出てくるブレイカーたちの踊りもマニアには見逃せない要素だ。映像と音楽に関しては文句なし。だがしかしストーリーはこれといって捻りがあるわけでもない。中だるみしている点も否めない。映画やダンスの好きな人が必ず一度は通る作品ではあるが、個人的には満点とは言い難い。後世に残した功績という面においては、満点以上を差し上げたい気持ちはあるのだが。 9点(2004-06-15 22:18:54) |
2. ツイン・ピークス〈TVM〉
平穏な田舎町で起きた殺人事件。犯人がわかるまで、各人物にわざとらしいほど伏線が張られまくり。シュールな映像や美しい音楽も素晴らしい。ブームだった当時はTVシリーズも欠かさず観るほどハマっていたので思い出深い作品。カイル・マクラクランの出世作とも言える。 9点(2004-06-13 21:03:39) |
3. ターミネーター
名作T2の原点をつくったという意味では10点満点。映像が古く感じるのは二十年も前の作品だから致し方ない。しかしひたすらターミネーターが冷酷で迫力がある。近未来系アクションという意味でスターウォーズとはまた違う路線を築き上げたといってもいい。マイナス1点にしたのはT2(ちなみに10点評価をつけている)のほうが個人的に好みであることと低予算が故に半端に安っぽい箇所が気になってしまう為。 9点(2004-02-10 22:40:28) |
4. 風の谷のナウシカ
不朽の名作。しかし子供には少々わかりづらいかもしれない。実際、私がこれを初めて観たときは小学生であり内容を理解しきれていなかった。大人になってから何度か観たが、それでようやくナウシカの深さを知ったわけだ。自然vs文明という永遠のテーマを掲げ宮崎監督を世に知らしめた偉業的作品。二十年の月日が経ってもいまだに胸に響く。 9点(2004-02-10 22:17:12) |
5. チャイルド・プレイ(1988)
シリーズの中ではやはりこれが一番だろう。ホラーとしては観てはいけない。これはサスペンス仕立てのコメディなのだ。チャッキーというキャラクターをこの世に生み出しただけでも充分評価に値する作品である。生意気そうな顔をして人を殺す人形、という設定自体がファンタジック。チャッキーの動きがチープであるほど愛らしく思えてしまうほど、内容云々よりキャラが勝った映画。 8点(2004-02-02 20:54:36) |
6. エイリアン2
エイリアンシリーズはそれぞれが個性を放っているが、個人的には2が一番面白い。ふんだんにエイリアンが登場しても映像がちゃちくないのはさすがこだわりのキャメロン監督。エンターテイメントをよく理解している。シガニーウィーバーがとてもかっこよく撮れているし、彼女の演じる戦う女戦士はターミネーター2のリンダハミルトンを彷彿させる。 8点(2004-02-02 20:07:50) |
7. ドラえもん のび太の海底鬼岩城
小学生時代、映画といえばドラえもんだった。毎年新作を楽しみにしていたものだ。その中で私が最も印象深いのは本作である。魔界大冒険も素晴らしいのだが、神秘的な雰囲気とバミューダ海域がネタに出てくるところが当時は怖くて面白かった。ドラえもんシリーズが一番脂の乗って調子が良かった頃に生み出された傑作である。子供向けアニメといえど侮ってはいけない。ハリウッドの粗末なB級冒険映画よりもずっと面白いのだから。 9点(2004-01-27 19:25:18)(良:1票) |
8. お葬式
葬式をコメディにしてしまうという時点で度肝を抜かれたが、観てみるとこれが非常に面白かった。ブラックユーモアなのだが、そこには葬儀に訪れる者の本音が隠されており、少なからず共感を覚えてしまう私は不謹慎な人間である。でも面白いものは面白いのだから仕方あるまい。 7点(2004-01-27 17:05:53) |
9. スタンド・バイ・ミー
ノスタルジー感満載の青春映画。リバーらの好演と、何より音楽が素晴らしい。良い映画は音楽も良いのだと改めて気付くことができる。歳をとればとるほど好きになる不思議な映画。 10点(2004-01-27 15:28:10) |
10. スケバン刑事(1987)
小学生だった当時、スケバン刑事ブームが確かにあった。自分の周りでは特に女子生徒に人気があり、単なる悲劇を背負った特撮ヒーロー物なのだがそれがシンプルでわかりやすかったのだろう。個人的ノスタルジーという意味では10点だが、映画として観るとどうしようもない出来。テレビシリーズ・映画ともに一貫してただの暗い水戸黄門的勧善懲悪。しかし一世風靡したムーブメントの結晶として捉えると、映画として残されたことに奇跡を覚える。 2点(2004-01-27 13:50:19) |
11. CHECKERS in TANTAN たぬき
チェッカーズファンだった小学生の頃に観た。確か二回観に行った。チェッカーズ初期のヒット曲がふんだんに使われているのはファンにとって嬉しいが、ストーリーは滅茶苦茶。バカバカしくて観ていられない。所詮アイドル映画、と簡単に括れないほど呆れてしまう出来。それでも未だにストーリーやらを覚えているのは忌まわしいのだが、当時はそれぐらいチェッカーズに思い入れがあったのだろう。映画と呼びたくない映画だが、初期チェッカーズの資料の一部としてかろうじて1点献上。 1点(2004-01-27 13:31:12) |
12. ぼくらの七日間戦争(1988)
当時中学生だった私はかなり共感し感動したので、あの頃なら10点満点をつけていただろうと思う。今観ると都合よく流れていくストーリーに「そんなバカな」と思ってしまう自分がいる。観る世代によって捉え方が分かれてしまう作品である。しかしミドルティーンネイジャーに多く支持されたということは彼らの代弁者的映画だったのだろう。万人ウケする映画が面白い映画とは限らない。そういった意味でこの映画が当時のティーンネイジャーにもたらした功績は実は大きいのではないだろうか? 8点(2004-01-27 13:23:29) |
13. シド・アンド・ナンシー
《ネタバレ》 ストーリーはパンク版のロミオ&ジュリエットという印象なのだが、特筆すべきは随所に盛り込まれたパンク魂である。ロールスロイスのエンブレムを蹴飛ばすシーン等々。十年以上前に初めて観た当時、ピストルズファンだった私は大変興味深く観賞した。それから何年か周期的に観たくなる映画。カリスマ化されたシドヴィシャスの弱くて脆い普通の男としての一面を殺伐とした空気間の中でゲイリーが好演している。近年少女漫画の影響で再び脚光を浴びているようだが、表面的な部分だけでなく是非ともシドの生きた短い一生について何かを感じとってほしいと願わずにはいられない。 8点(2004-01-27 12:47:39) |
14. 天空の城ラピュタ
《ネタバレ》 これこそ映画史に残る名作、日本が世界に誇れる傑作であると私は自負する。初めて観たのは小学生の時だったが、その頃はシータとパズーの淡い恋愛、スリルある冒険活劇に胸を弾ませていたものだが、大人になって観返すとこれが痛切に自然破壊に対する警告を隠喩していることが理解できる。権力に目が眩んだ利己的な者たちが滅び、決して仲間を見捨てず自然を愛する者たちだけが最後に生き残る。シータとパズーを最終的に救ったものが木の根だったことがそれを象徴的に表しているのではないだろうか。映像・音楽・脚本すべてが素晴らしい。これは名作映画の必須条件だがこの映画はそれらをらくにクリアしている。二十年近くたってもまったく色褪せていない名作中の名作である。 10点(2004-01-23 15:54:57) |