1. ミラクルファイター
所々感じるスケールの小ささは否めませんが、クンフー、法術がポンポン飛び出し、コミカルに小気味よく展開するストーリー。CGなど無かった時代の手作り感、たまに吹き出してしまうような笑いもあり、香港らしいバカバカしさがイイ。 [ビデオ(吹替)] 7点(2009-07-04 16:01:47) |
2. 新ポリス・ストーリー(1984)
当時でもかなりまぎらわしいのに、今となってはさらにまぎらわしいタイトルですが、徹頭徹尾内容の無い(笑)福星シリーズのコメディ部分だけ抜き出したような、輝いていた80年代香港映画が好きなら安心して観られる展開。ベタベタなギャグをアハハと笑って許せる人や、今でもドリフで笑える人向け。 [ビデオ(字幕)] 5点(2009-05-28 02:08:18) |
3. 狼の墓場
《ネタバレ》 家族にも職業を秘密にして潜入捜査に協力する刑事が、そのうち便利屋になって最後に上司に消される――というストーリー。どうしても笑いが欲しい香港映画らしく一貫した雰囲気作りがヘタで、冒頭はジョン・シャムによるコメディちっくな逮捕劇から始まるが、この作品全体から考えるとはっきりいって不要。つーか、ジョン・シャム=出オチみたいな風貌により、シリアス劇になりきれないことが運命付けられてるようなもんで、日本でいえばアホの坂田を共演者にシリアス刑事モノを撮ってるようなもん――と言ったら言い過ぎでしょうか。/俳優がメインのフォン・ハックオンが今作では監督をしてますが、こういう監督にありがちなショボさや破綻は無く、(冒頭を除き)手堅くきちんと観られるレベルにはまとまっています。悪くはないが良くもない刑事モノの小品。 [ビデオ(字幕)] 5点(2008-08-20 16:30:02) |
4. プレデター
『タワーリング・インフェルノ』と並んで"テレビでやっているとつい観てしまう"作品。プレデターにも狩人としての流儀・美学があり、怪我をすれば簡易医療器具を取り出して応急措置など、滑稽でありながらもカッコイイのです。/シュワが追い詰められながらも最後に罠に誘い込むところなんかジョジョの戦闘パターンっぽく、まさに「その位置がいい」というセリフが似合う形勢逆転。好きです。/唯一残念なのはインディオっぽい人がハッタリだけかまして、叫び声で終わってしまうとこ。 [地上波(吹替)] 8点(2007-10-15 01:16:56) |
5. 五福星
ストーリーにはほとんど絡んではきませんが、見せ場だけはやたら派手で国際級なジャッキー。サモ・ハンのパートはやはりコメディにアクションを絡めた"身近な世界"でのドタバタ劇――という、この2人の作風というのが実によく表れてます。/この作品以降もどんどん派手なスタントアクションに挑戦し、世界を広げていったジャッキーに対し、サモ・ハンはあくまで身近なドタバタ劇に徹します。ジャッキーとサモ・ハンは仲が良い方ではないと言われますが、そもそもこの作品から顕著なように、お互いに相容れない作風である――というのも一因なのかなと考えたりします。/ラストのオチがやや尻すぼみ気味。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-10-02 13:33:23) |
6. セブンス・カース
《ネタバレ》 『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』をベースに、『死霊のはらわた』などのスプラッターブームも取り入れ、香港らしい"けれん味"と残虐性をトッピング、派手な血しぶきが乱れ飛ぶ怪作。/ツッコミ所を満載しながら突っ走り、忙しかった時期ゆえに重要な時だけ出てくるチョウ・ユンファの扱いなど、大人の事情も垣間見えるなかなか楽しい作品となっており、特にクリーチャー等のSFXは、86年製作ということを考えても香港映画の中ではかなりレベルが高い方じゃないでしょうか。/復活寸前のラスボスにせっせと村人の血を与えるシーンでは、なんと子供が石臼の中へ放り込まれます。そして素手では手も足も出ない凶悪ラスボスを、ユンファが「待たせたな」とばかりに現れバズーカであっさりと片付けちゃう辺りの適当さに腰砕け。敵集団の中に車で突っ込むシーンで、ほんとにはねられて飛んでる人がいました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-08-31 00:18:19) |
7. 続・少林寺三十六房
映像で見ても明らかにソレと分かるパーティーグッズにあるような出っ歯の入れ歯をハメたおとぼけ役に「やっぱ昔の香港映画っていいよな~、このディテールへのこだわりの無さがいいよな~」などと和みながら観てたのも束の間、修行中の主人公と少林寺全体をやや上から映すシーンで、背景がこれまた明らかにソレと分かる絵丸出しの"かきわり"だったのは萎えた。そこで絵と分からないようになるべく誤魔化すのがふつーだと思いますが、さらに主人公をバストアップで映すもんだからバックの"雑に描かれた家"がモロ見えとなっております。/偽者であることがバレ、主人公が仲間から責められて家を飛び出したシーンも、悲壮なBGMは流れるが泣かせ所としてはかなり無理矢理で、視聴者のほとんどは付いていってないと思う。/前作から2年も後の作品で急がされたわけでもないのになんだろう、このやっつけ仕事のような仕上がりは。格闘シーンは劉家良の名に恥じない出来ですが、そこ以外があまりにおそまつ。粗に目をつぶれば楽しめなくもないレベルではありますが、前作があるだけにどうしても辛口に。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-07-25 19:08:19) |
8. バイオレンス・ポリス/九龍の獅子
《ネタバレ》 香港低予算量産型刑事アクション物よりちょい金かかってるかな?くらいで、特筆すべきところ無し。/ホントンがタイタイに友情の証に渡したジッポーが敵の手に渡って、主人公達がスパイとして潜り込んだ時に、そのジッポーから素性がバレてしまいそうになるシーンでも、「ここからスパイ計画に穴が開いていくのかな?」と思ったら、直後に何気なくつけたテレビのニュースで一気にスパイであることがバレるなど、せっかく伏線張っといてまったくの無駄にしてしまう、わけの分からない作品。 [DVD(字幕)] 5点(2007-06-16 23:53:47) |
9. 燃えよデブゴン 正義への招待拳
量産型クンフー時代劇の流れながらも、アクションよりコメディに特化した作品。サモ・ハンとディーン・セキのコンビが終始おふざけやってる割には、笑いの爆発力に乏しいためか、腹抱えて笑えるシーンは非常に少ない。時代劇なのにコンクリート敷きの場所や、池のつもりだろうけどよく見るとコンクリートで整備された貯水池だったりとロケーション選びも雑。ラストバトルもかなりおちゃらけ。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-05-23 01:31:52) |
10. オン・ザ・ラン/非情の罠
《ネタバレ》 香港特有のストーリーテリングの拙さを感じさせず、一貫した重苦しさと緊張感がいい。主人公のユン・ピョウより、一緒に逃げる女殺し屋の方が落ち着いてて戦力的にも頼りになってます。個人的にはこの2人を恋愛感情的にくっつける必要はないかなぁと思いますが(だってその女殺し屋に妻を殺されて1~2日の物語だし)、下の方も書いておられる通り、密航船で女の故郷に逃亡する2人を見送りながら医者が言うセリフで「あぁこの2人はくっついて慎ましくも幸せな家庭でも築くのか」と思わせておいて、「この後2人は警察に捕まった」のテロップ!このラストの台無しさ加減に香港映画らしさ炸裂!ある種の破壊願望でも潜んでいるのでしょうか、香港人には。脚本書いた人に、このラストにどんな意図があるのか訊いてみたいわ。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-05-22 01:23:36) |
11. 皇家戦士
《ネタバレ》 真田広之演じる元刑事がテロリストに妻と子供を殺され、ミシェル・ヨーと共に犯人に復讐するというお話ですが、とりあえず真田広之カッコよすぎ。高度なアクション性を要求される香港映画、名だたるアクション俳優のいる中でまったく遜色なく素晴らしいアクションを披露。船の上での密売人達との格闘、バーでのぼろぼろになりながらのしばき合いを見てると、倉田さんのように香港をメインに活動してた方が良かったんじゃないかと思いますね。邦画でこれだけの高い身体能力を見せる機会なんて無いに等しいし。ラスボスを前にリタイアしてしまうのが残念。/字幕だと日本人が日本語でしゃべる場面には、お馴染みの"中国人による爆笑もんの日本語吹き替え"が付いていて、真田さんがイントネーションのおかしい日本語で会話する姿に腹がよじれ気味に・・・。子供の役の2歳くらいの女の子が、マッシュルームカットで天使のように愛くるしい笑顔をふりまいてくるのがとてもかわいかったりします。 [DVD(字幕)] 7点(2007-02-10 02:58:24) |
12. 黄河大侠
リー・リンチェイ『少林寺』で独特の剣術を駆使する将軍役を演じたユエ・チェンウェイ主演の武侠物。椿三十郎のように小汚くも腕っぷしの強そうな姿がハマっています。/冒頭から大迫力の戦(いくさ)シーンが展開する気合の入った出来。残虐な将軍の居る城の外壁にたくさんの死体がぶらさがってたりする細かいところへの気配り(笑)、この死体があると無いとでは受ける印象は大違い。黄河の大瀑布を横に差しの勝負のラストバトルなど、スケール感のある武侠映画の傑作です。/欠点を言えば、ユエ・チェンウェイのくねくね剣術が独特すぎて、たまに戦ってるんだか逃げ回ってるんだか分からなくなるとこか・・・。 [ビデオ(字幕)] 9点(2006-09-25 22:42:07) |
13. 極道香港/復讐の狼
ブックオフ在庫処分品DVD新品300円、まっったくこれっっっぽっちも期待しないで観ましたが、この作品を一言で表すなら「意外に最後まで観れちゃう」ということでしょうか。/前髪の後退とともに映画出演も後退していったディック・ウェイさんが主人公ですが、とにかくしゃべらなすぎで、ほとんどアクション要員と化しており、アクション第一、演技力は二の次なこのような作品で無口な男を演じてもあまり得をしていない印象。/銃撃オンリーのノワールものだと思っていたらチラホラとクンフーシーンもあり。最後の方でお約束の白作業着+黄ヘルの手下どもまで出てきたので、これはもしやわしの好きな集団バトルか?と思ったら銃撃戦へ移行しちゃったのが残念でした。集団バトルなら+1点だったのに。 [DVD(字幕)] 6点(2006-09-05 03:51:51) |
14. マジック・クリスタル
《ネタバレ》 サモ・ハンとエリック・ツァンを足して3か4くらいで割った風貌に、その仕事っぷりは"香港の秋元康"ともいえるバリー・ウォンが監督、出演しているアホアホ映画。/しゃべる石と少年の交流という一見しょーもない話がメインですが、テンポ良く話が進み、クンフーシーンも惜しげなく挿入されていて退屈せずに観られました。途中、オバQとガッちゃんのシールが映る法的にあぶないシーンが(笑)/ラストはシンシア・ロスロックが蟷螂拳を披露したり、リチャード・ノートンのサイ捌きもスゴイです。オチの干からびた宇宙人登場で軽く脱力。 [DVD(字幕)] 7点(2006-06-22 02:19:27) |
15. ペディキャブ・ドライバー
《ネタバレ》 サモ・ハンらしい陰惨さで、いま思えばおよそNHK教育で放映するには問題アリアリな内容だと思うのですが、私も初見はそのNHK教育でした。あとで恋人が売春婦だったと分かってもナタで八つ裂きにされようとも愛を貫きなさい…ということを子供たちに教えたかったのでしょうか。/悪役を演じるジョン・シャムが、役だと分かってても「そのモジャモジャの髪むしってやろうか!」と憎らしく思うくらい好演しています。/クンフーシーンは、テクニック重視の劉家良とのバトル、重量級ガチンコ勝負のビリー・チョウ、と相手を上手く引き立てています。 [地上波(字幕)] 7点(2006-05-16 14:47:50) |
16. ツーフィンガー鷹 -Two Finger Fist-
《ネタバレ》 オニクマという殺人鬼が、出てくるたびにハァハァしてるただのアブないおっさんです。獅子舞やら黄飛鴻の火を使った治療やら殺人鬼との追い駆けっこやら、軟弱なユン・ピョウが強くなりたいために黄飛鴻に弟子入りするものの、結局修行する間もなくそのままラストバトルへなだれ込み、友達を殺されて最後の最後にやっと本領発揮、洗濯で覚えた自前の拳法でオニクマを倒す─という盛り沢山な内容ですが、その分いったいメインはなんなんじゃ、という感じです。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-03-25 21:58:35)(良:1票) |
17. 九龍の眼/クーロンズ・アイ
前作は「不正はゆるさーん!」という熱い思いがジャッキーを動かしていたのに、この作品ではバトルに至る理由が薄弱で、私情でレストランめちゃくちゃにしたり、挑発されて公園で乱闘したり、犯人グループに動かされたりするジャッキーなんですよね。だから見ていて気持ちのいいもんでもないし、爽快さもあまり感じない。/ラストの舞台も味気ない工場だし、敵とはいえアパアパにパーム弾を投げつけて優位に立つジャッキー。 やりようによっては名勝負になりえたのに、アパアパの強さとジャッキーの反則勝ちみたいな印象だけが残って終わってしまう。前作の派手さ、ストーリーの良さに比べたらあらゆる点で劣っていることは否めません。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-23 16:59:39) |
18. サイクロンZ
ジャッキーがベニー・ユキーデと対峙した時、体中に漲る気迫がビリビリ伝わってくる。細い足場に難なく側宙決めてしまうユン・ピョウの高所アクロバットやスタントマンの高所からの二段落ち、ガラス激突落ちも見事。/タイトルの「サイクロンZ」とは、倒れ際のユキーデに決まるジャッキー(じゃなくてチン・カーロッ)の旋風脚の技名なんだ!と無理矢理解釈。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-02-23 14:51:16) |
19. 天使行動
香港映画は、日本の当時のトップスター・西城秀樹にも容赦しない! 「インターポールの優秀なエージェント」という、一見楽そうな役に飛びついた自分自身をさぞや恨んだことでしょう。代わりにムーン・リーと長いことネチっこいキスできたんだからよかったじゃないか、うらやましいぞ。いや「ムーン・リーとキス」が契約に入ってたから飛びついたのか?うん、分かるよ、秀樹の気持ち。/内容は、よくできた、よくある香港アクションもの。ラストバトルでムーン・リーが大島をぶん回して鉄板にドガン!と打ちつけるシーンがすごすぎ。脳裏に焼き付きます。黄正利vs西城という、二度と見られない夢の対決(短いけど)もあります。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-02-20 16:36:03) |
20. ハード・ブラッド
91年のワンチャイで復活を遂げたリンチェイにあやかって、89年の作品を「黄飛鴻92之龍行天下」とした、黄飛鴻とは何の関係もない作品。/リンチェイがアメリカで働いている師匠(ユン・ワー)の元を訪れ騒動が起こるというお話ですが、西洋人が東洋武術の構えをとるとどうしてもこけおどし臭がただよってきます。構えをとる前にいかつい顔して無意味に蹴りなどを披露するから、さらにぷんぷんしてきます。そしてそんな筋肉バカ共がリンチェイにスピードで追いつけるはずもなく、なんともちぐはぐで間抜けな格闘シーンを展開。/褒めるべきところのない低予算映画ですが、DVDには黄飛鴻とその弟子達の足跡を、実際近くにいた人のインタビューをもとにたどる―という特典がついていて、こっちの方が数倍面白かったです。これも本作品とは何の関係もないけどね…。 [DVD(字幕)] 2点(2006-02-17 14:19:56) |