1. ザ・タイガーキッド~旅立ちの鉄拳~
《ネタバレ》 インドネシアの伝統武術シラットというのは初めて見ますが、映画として見せる時に特徴的な動きが無いというか、クネクネした手技で乱打戦やってるようにしか見えず、なにやってるのかよく分からない、攻撃を当ててるのか当てられてるのかも分からないシーンが多いです。シラットたらしめている独自の型というのが感じられず、トドメの決め技も、アクロバティックな蹴りもほぼ無いので、ちょっと格闘技覚えたての兄ちゃんが適当にそれっぽく動いても大差ないような、格闘技としての見栄えという点でムエタイに負けてしまってる感があります。/しかしそれを基準にして慣れてしまえば定番の高所での戦いやエレベーター内での1対1、最後の2対1など見せ場に手抜きはなく、しっかり私の好きな"痛いスタント"も用意されており、(特にエレベーターで戦う男とはちょっとした伏線があり見応えがあった)、ありがちな展開の連続ながらも肉体派アクションとしてしっかりと作られていて、見終わった後の満足感はありました。 [DVD(字幕)] 7点(2012-08-24 23:29:26) |
2. チョコレート・ソルジャー
《ネタバレ》 酒とHipHopの力を借りて飲めば飲むほど強くなる(途中から主旨が変わるものの)、タイ版酔拳・・・なんですが、動きがヘンにややこしいことになってて、打撃による痛さがそれほど伝わってこなかったりします。技の出が遅いので、敵がわざと足に当たりに行って自ら吹っ飛んでいるように見えることもしばしば。/ストーリー中盤からはけっこうシリアスな展開になっていくのですが、戦闘シーンにおいて、泥酔しながら敵のアジトに乗り込む序盤のシーンで見せたジャッキー『酔拳』のようなコミカルさ(+ジージャーのキュートさ)が物語が進むにつれ鳴りを潜め、いつものムエタイ風アクションに戻ってしまうのがやや残念。個人的には、最後まで「酔い」を利用したコミカルさを保っていた方が良かったと思います。それでも前田美波里似の女ラスボス戦は激しい打撃戦で大技炸裂です。/ジージャーは今回、上戸彩のようなショートカットになっていて、個人的には見た目なら前作よりこっちの方が好みです(ショート好き必見!) [DVD(字幕)] 6点(2011-10-30 00:18:22) |
3. エグザイル/絆
《ネタバレ》 これまで『ザ・ミッション』と『PTU』を観ていたので、これもそういうノリの作品だろうと思っていたら、あまりに素直で良くも悪くもひねらないストーリー。そこが味なのかもしれませんが、個人的にはこのあまりなストレートさが、琴線に触れるほどではなかったかな・・・。もう少し自分にドンピシャな何かがあれば「男たちの清々しい友情物語!最高!」となってかもしれませんが、正直その高みにまではいかなかったです。/映像美や人の配置で魅せる感じ、独特の構図は感じられました。特に階段を下りながらの銃撃戦のシーンは新鮮。金を輸送していた人で1人だけ"デキそうなヤツ"が意味ありげに仲間になったけど、あれ必要あったんかな? [DVD(吹替)] 6点(2011-10-21 14:43:22)(良:1票) |
4. イップ・マン 序章
この時代を題材にした作品では何度か目にしたことあるようなごくスタンダードなストーリーで、特に派手な展開もないのですが、ただ朴訥に家族や友人を愛し守りながら生きる葉問の姿は好印象。アクション面は、ズドーン!バコーン!ではなくシュバババババ!系でドニー・イェンに相性の良さそうな詠春拳ですが、なんとこの作品まであまり詠春拳に触れたことがないそうです。安定して良いクンフーアクションを見せてくれますが、作品全体としては、お腹いっぱいになるでもなく、かといって食い足りないわけでもなく、腹八分目という感じ。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-20 01:48:22) |
5. バンコック・アドレナリン!!!
《ネタバレ》 「アクション楽しんでください!」な作品に細かいこと言っちゃいけないんだろうけど、主人公4人組が旅行先でマフィアに作ったデカい借金を、現地の金持ちお嬢様を誘拐して身代金で払っちゃえ──という、かなり下衆い計画から端を発して、そのお嬢様のお父様がさらに下衆かったということで、主人公側が結果的には良い側になりますが、なんか納得いきません。/アクション面は『マッハ』並のボコスカ感はありますが、サクサクと進むので特に印象に残るシーンはないかな?コメディ面はアメリカっぽいスカしたジョーク。そんな軽めのタイアクション。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-08 22:52:57) |
6. ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝
似たような作品でも『クリスタル・スカルの王国』はまったく面白いと思えなかったのですが、こちらの作品はそれなりに面白く観られるんですよね~。ご都合主義の嵐なんだけど、それを吹き飛ばす勢いでガーーーッと駆け上がっていくような。”アイデアの袋小路”に陥って、見せ場ばかりをただ繋げていくだけの映画が増えましたが、そんな作品でも面白いもの、意外と観られるものがあるのはやはり詰め込み方がうまいんだと思います。 [地上波(吹替)] 6点(2010-10-10 02:06:59) |
7. ダイアリー・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 自分だったら、背後が気になって撮影どころじゃないですね~。そして、前の方も書かれていますが、私もこれを観ながら「秋葉原通り魔事件」でケータイ構えて即席報道カメラマンと化していた連中を思い浮かべました。/『ランド~』では、やや娯楽に走りすぎてしまった感がありましたが、この作品では従来通りゾンビをフィルターにした社会批判が見られます。この監督には根幹となる"思想"がある。"伝いたいこと"がある。ゾンビを使ってそれを伝える。昨今のゾンビブームでゾンビを狩るだけの軽い作品が多い中、中身のあるゾンビ映画、社会派ホラーを作れるのはこの人だけなのだなぁと改めて思いました。/終わり方は『ナイト~』からの引用が強くてややあざとい反面、ゾンビが流す血の涙が印象的。 [DVD(字幕)] 7点(2010-03-17 00:15:13) |
8. デイ・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 これがなぜ私がゾンビ映画の中で最も好きな『デイ・オブ・ザ・デッド』の名を冠しているのだろう?とかなり疑問ですが、それ抜きに観れば、軽快にストーリーが進んでいく「王道B級アクションホラー」としてまとまってて、けっこう面白い。/ただ、それぞれの舞台がだいたい別作品で見た覚えのあるような感じで、前半、病院でゾンビ大発生!は『プラネット・テラーin グラインドハウス』だし、後半は唐突にピッカピカの研究所が出てきて『バイオ・ハザード』だし、ドーン(リメイク版)ぽいところもあるしで、いろんな作品から良さげな部分を拝借してる感は否めません。 [DVD(吹替)] 7点(2009-12-19 00:14:03) |
9. ウォーロード/男たちの誓い
《ネタバレ》 大義、絆、掟、愛、生活のため、明るい未来のためと信じながら、命の取捨選択、苦渋の選択に迫られ、「産みの苦しみだ」「戦争は騙しあいだ」と自分に言い聞かせながら戦争をし、人を殺す。/包囲した城の城主に、「降伏する代わりに城兵を殺さないこと」を約束するツァオ、自軍の兵士に食べさせるためには数少ない食糧を投降兵に分けるわけにはいかないパンは、城門に投降兵達を閉じ込め、上から一斉に射殺してしまう。(命令するチャンも射手も泣きながら矢を放つ、この映画で最高のシーンだ)。/「殺すな」と泣き叫ぶ"情"のツァオと、「殺せ」と命じる"論理"のパン。純粋ゆえに自軍の"規律"と"3人の絆"を守ろうとするチャン。あらゆる場面で葛藤し、選択する。誰もが間違ってはいないが正しくもなく、苦悩ばかりが募り、信念・立場(と女の存在)によって絆は決裂し、不幸への道を辿ってしまう。良い・悪いでは割り切れないやるせなさが残る重厚な作品。/ただ、戦(いくさ)が終わって「そろそろシメに入るか」と時間を見たらやっと半分、「これだけ濃密でまだ半分なの?後半どうなんの?」と思ったが、3人の関係が崩れていく様子をメインに描いているものの、やはり後半部を丸々もたすには長過ぎ、やや無駄な部分、そぎ落とせるシーンがあるように思えた。 [DVD(字幕)] 9点(2009-11-07 00:27:37) |
10. 硫黄島からの手紙
最後にもうちょっと涙腺ぐわーっと来るような仕掛けがあるのかと思ったら、直球な展開に「あぁ・・・」な感じで終わってしまいました。遠くでボーン!ボーン!と鳴ってるだけで、けっこうまったりムードで危機感や焦燥感が薄いのもマイナス。/皮肉の利かせ方も「プライベート・ライアン」ほど印象に残らず。愚劣な精神主義の塊のような獅童の役も結末はイマイチ。ちゃっかり帰国の船に乗ってるとか、他の日本兵捕虜、元部下と同列に扱われ、元部下の白い目・・・とか、そんな描写があればもっと際立ったのでは?/しかしあんな玉砕上等!な精神主義ばかりはびこる軍隊を指揮するマトモな精神を持った上官はさぞ大変だったろうなぁ・・・と思います。 [地上波(邦画)] 6点(2009-08-16 02:10:12) |
11. スピード・レーサー
小さい甥が「観たい」と言うもんで借りてきて、エッチなシーンが無いか確認のため先に観ちゃったんですが、様々な人物の回想やら、一旦未来に飛んでからまた過去に戻るとか、作りは子供向けなのに構成がやたら複雑。しかも長い。素直に見せれば分かるような内容を、わざとあっちこっち飛ばしてるから整理するのに疲れます。/レースシーンはなんだか分からないけどスゲ~!ピンボールのように跳ね回る車の群れ。最後のレースはサイケトランスのプロモでも観ているかのよう。ゴールした瞬間のえも言われぬ恍惚感。/最初は吹き替えで観ていたのですが、主人公の声がどうもウソ臭いというかキャラになりきれてねぇなぁ・・・と思い確認してみたら、あぁまたタレントか。「あ、私の好きなタレントが声やってるからこれ観よう!」って人が何人いるというのですか?作品としての完成度を下げてでも見返りのあることなんですか?もういい加減にして、マジで。 [DVD(字幕)] 8点(2009-02-14 01:20:29) |
12. ドラゴン・キングダム
《ネタバレ》 公開前ジャッキーもリーも「あんまり期待しないでね」とネガティブ発言、監督は所詮カンフー映画のことなんか分かってなさそうなアメリカ人だし、トレイラーを観れば「ああ、やっぱりCG多用の駄カンフーアクション映画か・・・」だし、観る前はそりゃもうマイナス要素しか頭に入ってこなかったのですが、予想以上に娯楽大作としてまとまっていました。オープニングの途中から雰囲気が変わり、ブルース・リーやラウ・カーリョン、ショウブラ作品のイラストが出てきただけで、ちょっとしたカンフー好きには「お?」と、つかみはOKってとこでしょう。/ジャッキーvsリーは「もうちょっと共演が早ければ・・・」なんて言わせないほどの出来。夢の対決を十分堪能。特にジャッキーがお得意の酔拳の構えを取った場面にシビレました。悟空リーは、最初のバトルの終わり頃になんとかリーだと気付きましたが、じじいジャッキーは救急車に運び込まれるシーンでやっと気付いた次第(笑)/しかしこれ、ストーリー的に主人公の扱いが難しいですね。最後の最後で現代に戻っての主人公の成長ぶりを見せないといけないので、最も盛り上がる敵ボスとの対決のところで主人公をMAXに持っていけないジレンマがあり、その場面でも主人公はまだなんとなくヘタレのままなのです。ここをもう少しうまく料理できたらよかったかなと思います。/主人公が好意を持っていた娘が現代に出てくるところも、よくある手法ながら"あざとさ"を感じさせず、とても後味の爽やかな作品でした。 [DVD(吹替)] 9点(2009-01-18 20:47:02)(良:2票) |
13. アイランド(2005)
《ネタバレ》 うーん、中盤からラストは雑すぎて都合良すぎて・・・。どこから切っても金太郎飴のようにハリウッド映画です!という感じ。この作品の中で唯一の見せ場であるカーアクションシーンはすごかった。しかしそこを過ぎると急速に見せ場に乏しくなってゆく。ストーリーで新鮮な驚きがあるわけでもなく、ラストバトルもこれまた既視感ありありのボスとの取っ組み合い。この監督はこんな映画を大真面目に作ってるんだろうか。 [地上波(吹替)] 4点(2008-11-14 01:08:39) |
14. ポセイドン(2006)
この作品を見ると、「タワーリング・インフェルノ」だけはリメイクなんてことになってほしくないと切に思う。 [地上波(吹替)] 4点(2008-10-07 15:27:14) |
15. プラネット・テラー in グラインドハウス
《ネタバレ》 前情報も無しに「ゾンビ映画」だということで借りましたが、なんでいきなりちょっと昔のテレ東でやってたような映画のCMが始まるのか、なんで画面中ノイズが走りまくってんのか、なんで色調が不安定なのか、まったく分かりません。観てるうちに薄々は意図が分かってきますが、観終わってここのレビュー読んで初めてコレがどういう意図で作られた作品かが分かった――という次第。グラインドハウス映画なんて知らねー。/どんな偶然か、『28週後』で見たヘリのプロペラでゾンビ一掃するシーンが、この作品にもあった。 [DVD(字幕)] 5点(2008-08-06 11:01:49) |
16. ウルトラヴァイオレット(2006)
『リベリオン』が小ヒットしてお金が入り、『リベリオン』でできなかったことをやろうとしたけど、『リベリオン』を超えることはできなかった──という感じ。見せ方に凝りすぎて、アクションとしての爽快感も無ければ面白みもありません。それとこの監督、悪役選ぶのがヘタなんかなぁ。今作もなんだかラスボスが貫禄のない顔してんですよねぇ。 [DVD(吹替)] 5点(2008-07-10 23:28:03) |
17. 修羅雪姫(2001)
個人的にB級戦争アクションでのマッチョなアメリカ野郎同士の殴り合いの次に興奮度の低いソードアクション。ドニーが演出ということで借りてみましたが、やっぱりダメだぁ、このテのソードアクションは・・・。個人的好みは除いても、そんなにすごいとも思えないアクションでしたし、中盤も眠くなりそうな長さ。伊藤の演技のヘタさと久作の声の聞きづらさが苦痛。 [DVD(邦画)] 4点(2008-07-09 23:34:09) |
18. 28週後...
《ネタバレ》 ハッとするような生活感のない街並みのカットは前作から継承しつつ、少なくとも前作よりは格段に"映画らしく"なっている。/密室に押し込められたところに感染者が乱入して大パニック、そこから雪崩となって繰り広げられていく地獄絵図への持って行き方がうまかった。ヘリのプロペラって、あんな使い方があったのか~(笑) 真っ暗闇の中を暗視スコープから見た映像で進んでいくシーンもドキドキもんでした。/しかし相変わらず感染者が出てくるたびに、バカみたいにカメラをグラグラさせる。コレだけは本当に嫌だ。その上、軍施設でパパが感染した場面での蛍光灯の点滅。部屋の電気を消して観賞していたのでぶっ倒れるかと思った。この作品観て、グロとは別に気分が悪くなった人がきっといる。 [DVD(吹替)] 6点(2008-07-05 12:52:32)(良:1票) |
19. ローグ アサシン
《ネタバレ》 あのどんでん返しありきだったのでしょうか。せっかくの2大アクションスターの対決があの程度とは・・・。なるほど、CMでリーとステイサムの対決シーンが流れないわけだ。ステイサムの「俺も奴とは手を切ろうと思ってたんだよぉぉ」という言い訳も女々しい。/最近のアクション映画に目立つ激しいカット割でスピード感を出す手法も個人的には大嫌い。画面がとっちらかって状況が分かりづらく、それが格闘シーンともなると爽快感半減です。/日本料亭での乱闘中に背後に映る「下手の横好き」とか「掃き溜めに・・・」と書かれた掛け軸がおもろかった。 [DVD(吹替)] 4点(2008-06-12 23:05:06) |
20. 大日本人
松っちゃんのコントのテンポは分かってるんで、インタビュー部分でイライラするようなこともなく、まぁ普通に楽しめた。板尾との掛け合いのところで「こういう掛け合い好きねぇ」と思いつつ、一番笑えた。/ラストは現在のアメリカと日本の関係を皮肉ってるようだけど、「え?そんな展開…?」と少々おいてけぼりを食ってしまいますかね。自分はここでちょっとトーンダウンしてしまった。/まぁ肩肘張らずに観たらいいんじゃない? [DVD(邦画)] 6点(2008-06-10 12:00:11) |