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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1366
性別 男性
自己紹介 ※他のSNS等に合わせてニックネーム変えました。(2024.2.28)

①製作者の映画愛を信じて0点は付けません。(0点級の作品は鑑賞中止してしまうのでレビューが書けないとも言えますが)
②レビュー作品に「あらすじ」がない場合は率先して書いてます。
③最近時間が出来たのでレビューが長くなりがちですがお許しを。

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1.  ラヴレース 《ネタバレ》 
物語の舞台となっている70年代初頭の空気感が丁寧に描かれていますね。2013年の作品とは思えない出来栄えです。件の作品「ディープ・スロート」をリアルタイムで観た訳ではありませんが、後年になってボカシダラケの同作をつまみ食い的に見た記憶が蘇りました。  同作はアイディア一発のコメディ作品。本国での大ヒットで本邦でもかなり名を馳せたものですが、では名作か?と問われれば、変化球的ポルノ映画の先駆者というところに留まるのではないかと。正直、申し訳ないような気がしますが、主演のリンダ・ラヴ・レースについての記憶は容姿も含め全くありません。  なので、観る前は、ライトなコメディに出演して好き勝手に演じていた(そもそも演じていない?)女優の人生?そりゃ誰にだって波乱万丈の人生はあり得るだろうけれど、あのハチャメチャなコメディ調ポルノに出てたぐらいだから…などと思っていました。  しかし、それだけに観終わった後は重かった。ズシンと来る重みがありました。しかも54歳という私よりもずっと若くして事故死していたとは。正直、全く知りませんでした。  世間知らずのままに男にいい様に利用され、なまじ有名になったことで逃げ出すことも出来ずに消耗しきってしまった彼女。夫を始めとする様々な魔手から逃れた後、持ち前の反骨心を発揮して反ポルノの旗手的な生き方に転じた彼女。夫と子どもとの生活はそれまでの彼女の人生に空いてしまった空洞をどのくらい埋めることが出来たのでしょうか?  考えさせられることの多い佳作でした。もう少し彼女の人柄を知るためのエピソードが描かれても良かったのでは?との思いが残り、8点寄りの7点献上です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-04-23 14:28:36)★《新規》★
2.  ニュー・シネマ・パラダイス 《ネタバレ》 
とある事情でBS放送のインターナショナル版を録画していたものを再見。レビューしていなかったので遅ればせながら書かせていただきます。  感動の名作としてあまりにも有名な本作。イタリア映画らしいコミカルな演出(下ネタ含む)が苦手な方には、決して感動の名作とは映らないかも知れません。かく言う私も、本作を観て無条件に涙を堪えられないほどの感動を得たことはないような気がします。  ただ、それでも涙ぐまずにはいられない本作。それは何よりも、モリコーネという偉大な作曲家の織り成す音楽がもたらす感動であると信じて疑わない私です。  勿論、映像あってこそ、脚本あってこそ、名演あってこそ生きる映画音楽であることは間違いありませんが、本作に限っては全編に自然に染み渡るモリコーネの作品あってこその感動作なのだと思っています。  その上で、コミカルな演出を楽しむも良し、切ない友情や恋愛に感情移入するも良し、登場する古の名作・名優を楽しむも良し、映画鑑賞に伴う様々な楽しさを満喫することが出来るのかなと思って止みません。  不世出の名作として、名作と呼ばれるべき作品のひとつの在り方を魅せてくれた貴重な一本に満点献上します。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2024-04-22 20:46:54)(良:1票) 《新規》
3.  ある男 《ネタバレ》 
原作は未読です。おそらく原作では主要な登場人物をもっと掘り下げて描いているのでしょうね。俳優さんの好演で作中では語り尽くされていない部分にまで想像は及ぶのですが、多少尺が伸びてももう少し描き込んで欲しかった、というのが全体的な印象です。「物足りなかった」というご意見の理由の一つはその辺りではないかと。  テーマは本当の幸福?与えられた人生を否定し、全く知らない人生を歩んで来た他人と人生丸ごと交換する。窪田さん演じるところの彼は、人生の上書きを繰り返すことで短いながら幸せでいられたのかも知れません。でも、彼は妻や子に幸せを遺せたのでしょうか?弁護士は調査対象の人生を抱え込み模倣することで自らの人生を見つめ直すことが出来るのでしょうか?  重みも深みも感じられますし集中して楽しめた作品ではありますが、獄中の詐欺師との面談や多少唐突感のあるヘイトスピーチのエピソードなど、作品テーマに沿って必ずしもスッキリ整理されていない部分もあるように思え、残念ながら手放しでは称賛出来かねる作品でした。6点献上に留めます。  ちなみに、柄本さん演じるところの詐欺師は(作中で自らなりすましをほのめかしてもいますが)実は戸籍を交換しているのかも。であれば、初対面の弁護士が在日朝鮮人であることを見抜いたり、不自然な関西弁を話すことについて納得が出来るような気がします。
[インターネット(邦画)] 6点(2024-04-21 11:23:07)《新規》
4.  ディアボリカル 《ネタバレ》 
予備知識なしに鑑賞したので、単なるお化け屋敷モノと思って観ていたら実はSFだったということで結構意外性がありました。ところが、改めてポスターや予告編を見てみたら「SFタイムトリップホラー」とか「邪悪さは時を超えて」とかのキャッチフレーズ。先に知っていたら印象は違っていたかも。  タイムトリップに関わる研究施設から発せられる電磁エネルギー?の延長線上に主人公の家が位置しているがために、未来から送られて来た男が夜となく昼となく現れる。怪人の正体は彼ら。未来の囚人が実験台になっているようで、現れるのは3人。しかもそのうちの一人は主人公の愛息。  息子は幼いながらカッとなると暴力に走るタイプで、友だちを怪我させて学校(児童相談所?)が経過観察中。タイムトリップの実験台になっているのだから、将来は暴力事件でも起こして収監されているのでしょうか?でも、自分の母親を傷付けるほどに狂暴なのかなと思えないでもなく、母親が大怪我しながらも息子に添い寝して未来に飛ぶ理由が今ひとつハッキリしないような。  アイディアとビジュアル的には決して悪くはないし、観ていて面白くないということもないのですが、少しばかり設定に無理があると言うか詰めが甘いと言うか、SF作品を標榜するのであればもっと理詰めの展開が欲しかったところです。なので5点献上に留めます。  ちなみに、原題は「不愉快な」とか「鬱陶しい」とか「極悪非道」という意味だと思うのですが、内容とマッチしていないような?
[インターネット(字幕)] 5点(2024-04-20 00:31:13)《新規》
5.  PLAN 75 《ネタバレ》 
少子高齢化で社会保障制度が破綻した国家が「PLAN75」という窮余の一策によって問題の解決を図る、というシナリオは、斬新とは言わないまでも近未来SFのひとつのアイディアとして「今の時代だからこそ」生きて来る設定と言えないことはないと思います。ただ、(元の短編作品は未観賞ですが)長編作品としての掘り下げ方はもう少し何かあったのではないかと思えてしまいました。  登場人物は老いも若きも日本人も外国人もそれぞれに悩み疲弊し、眼前に迫る課題に対しての何らか答えを見つけようと煩悶する。やや削ぎ落した感のあるエピソードではあるものの、主演の倍賞さんは勿論のこと出演者の好演に支えられ、重過ぎず軽過ぎず観る者に(一人ひとりの今のライフスタイルや年齢に応じて)現実味をもって迫ってくるものを感じました。倍賞さん演じるところの主人公の最期の選択には、単に尊厳死を否定することだけではなく、それでは老いても生きることにおける希望とは何か、ということを考えさせられました。  にも関わらず何か絵空事のようにも感じてしまう。その理由のひとつには、「PLAN75」が(もし現実化するのであれば)今まさに必要な施策であって、いつだか分からない未来将来の話だとすれば実効性の低い施策にしか思えず(放っておいても近未来には人口ピラミッドは推移するので)、同時に対象年齢の者にとっては、仮令漠然としたものであっても「死」を現実のものとして受け止めてでもいない限り、さして喫緊の課題にはならないだろうと思えてしまうということがあります。  端的に言わせていただくのならば、興味深いけれども今ひとつ我が身のこととは思えず感情移入しにくいということかも知れません。年齢的には十分片足突っ込んでいる私ですが。  真面目に現代の社会問題を捉えた作品であることは間違いないとは思いますが、何か釈然としない思いが残り6点献上に留めたいと思います。
[インターネット(邦画)] 6点(2024-04-18 10:12:34)(良:1票) 《更新》
6.  一分間タイムマシン(2014)
あまりに短い尺なのでネタバレなしにします。アイディア一発(誉め言葉です)のウィットに富んだ小粋な小品。たった5分余りの短な尺とは思えない濃さを味わえました。作り手のセンスの良さが光る佳作。ピンポイントで好みの作品に9点献上します。
[インターネット(字幕)] 9点(2024-04-17 14:06:11)
7.  カミングスーン(2008) 《ネタバレ》 
冒頭から中盤過ぎまで、言葉は悪いのですが「ありきたりな」幽霊話と思えてしまい、主人公にも全く魅力が感じられず(役柄的にクズ男ですし俳優さんの演技も一本調子な感じだし)鑑賞完了断念かなと諦めかけました。  しかし、何とかヒロインの可愛らしさを救いに観続けていたら、なんと終盤にドンデン返し。「驚愕の」というほどではないにせよ、この展開は意外でした。と言うか、この展開がなければあまりにベタな幽霊話、都市伝説。アイディア一発で逆転と言った感じでしょうか。  タイ・ホラーらしいグロ描写もありますし、万人にお勧めは出来ない作品ではありますが、観終わってみれば決して後味の悪くないホラーでした。
[インターネット(字幕)] 4点(2024-04-16 13:49:17)
8.  ニューオーダー 《ネタバレ》 
メキシコ人の監督が自国の現状と未来将来を憂いて作り出した作品とのことですが、近未来SF的と言うよりも寧ろモキュメンタリ―的な出来栄えといった印象を受けました。世界中のどこかで今まさに起きている凄惨な出来事を淡々と描いているように。  軍事クーデターであれ、侵略戦争であれ、民族紛争であれ、宗教上の対立であれ、平和な我が国で平和な日々を過ごしていれば全く現実味のない話に受け取れてしまうかも知れません。と言うより、こんなことが現実にあってはいけない、仮令現実であっても見たくない、目を背けたい、そんな物語なのかも知れません。兎に角後味が悪い。それは心のどこかで現実味をひしひしと感じている証拠かもしれません。  人の命はこんなにも軽いのだろうか。認めたくはありませんが、時と場所によってはそうなのでしょう。ここに描かれている大富豪や政界や軍部の上層部たち。彼らの命も同じく軽い。次の瞬間には後ろから撃ち抜かれるのかも知れない。いいように利用されては殺されて行くデモ隊や下っ端兵士、そして市民のように。  ある意味、優れた作品だと思います。しかしながら、何とも嫌な作品を観てしまったというのが正直な感想です。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-04-16 12:26:34)
9.  スーパーヒーロームービー!! 最'笑'超人列伝 《ネタバレ》 
ホントっにくだらない!コッテコテに下品!道徳観も倫理観もあったもんじゃない!なのに最高に面白い!ひさびさにこの手のアメリカンコメディを鑑賞しました。  パロディとしてもかなりのハイレベルだと思います。勿論下品にハイレベルですが。でも、これ自体面白いのに元ネタを思い浮かべると重ねて面白いという二重の楽しさ。  そして御大レスリー・ニールセン様の存在感。本作出演の2年ほど後に他界されてしまいましたが、まだまだ楽しませていただきたかったという思いが10年以上を経た今でも湧いて来ます。この人が出て来るだけで、下品でも不道徳でも何だか許せてしまったりもします。  人の命を軽く扱い過ぎることとか、実在の有名人物を揶揄したり死なせたりとか、諸手を挙げて称賛は出来かねますし、アメリカはこれって許されるの?訴訟社会じゃないの?とか心配になったり恐くなったりもしますが、何せこの手の下ネタ&ブラックユーモアが大好物なので思い切って8点献上です。あぁ面白かった。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-04-09 22:30:22)
10.  search #サーチ2
前作を観た時、確かに面白いけれど柳の下に二匹目は居ないだろうなと思ってしまった私。撤回します。甘かった。これは前作を凌ぐと言っても決して過言ではない面白さ。と言うか前作以上にスリリングで意外性に富んだ素晴らしい脚本ですね。数々の伏線も漏らさずキッチリ回収。脱帽ものでした。  前作を観た時、喋ってる分の字幕とPCのディスプレイに表示されている英語の訳文が横書き縦書き乱れ飛び、目が疲れて大変だったので今回は吹替え版で観てみたのですが、私のような英語不得手な方には吹替え版をお勧めします。それでも理解力が衰えつつあるお年頃の私、リプレイしないと追い付けない場面もあったりして。なので、個人的には毎回入れ替えの昨今の映画館では鑑賞不適な作品とも言えそうです。  次作があるかどうかの情報を知らないのですが、前作と今作ではスタッフが巧みにローテーションしてこの出来栄え。是非是非再度の チャレンジを望むところです。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-04-06 19:24:51)
11.  ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結 《ネタバレ》 
遅れ馳せながら鑑賞。前作と比べて少なめのレビューながら、良い点もそうじゃない点も概ね皆さんに語り尽くされた感がありますね。私は肯定派、支持派です。思いっきり楽しませていただきました。  いきなりでまさかの精鋭部隊?捨て駒作戦、キッチリ始末したと思ったら実は味方だったというブラックジョーク、サメやらネズミやらイタチやら動物たちの大活躍(サメはハイブリッドだしイタチは活躍の予感だけですがw)、レトロでサイケなラスボスの大暴れ、前作同様ハーレイ・クインの魅力爆発等々、やや長尺にも関わらず中だるみ皆無でラストまで惹き付けられっぱなしの上にエンドロールにはオマケが2個。良い意味でおなか一杯になりました。まさに「ゴチソウ」でした。  強いて言わせていただければ、トリ馬鹿のワタクシ的には冒頭の小鳥ちゃん受難(後で仇討ちしてもらえるけど)と少し後の鳥カゴ放火シーンがNGですが、人の命を思いっ切り軽視している本作では全く聞いてもらえない意見ですね。  次回作やスピンオフに期待せずにはいられない快作に9点献上します。
[インターネット(字幕)] 9点(2024-04-05 11:32:06)(良:2票)
12.  シェイプ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 
公開から早6年余り。気になっていながら何故か縁がなく、遅れ馳せながらアマプラにて鑑賞しました。そして、そのタイムラグがあってこそ、尚更に現代的な愛が語られる大人のファンタジーとして受け止めました。  全編を通じてフィルターの如くヒロインを覆う緑色。そこに落とし込まれる血の赤、映画館のドアの赤、終盤になって変化するヒロインのカチューシャ(ヘアバンド?)の赤、ラストシーンのヒロインのオーバーコートの赤。更には異形の生物の発する青い光。それぞれに象徴的な色使いの妙ですね。  そして、これもまた全編を通じて細密に描かれる60年代。それは背景であったり大道具小道具であったり映像であったり音楽であったり家族の風景であったり。作り手の拘りの極みと言ったところでしょうか。勿論そこにも象徴的な意味合いがそれぞれに込められている。  異形の生物(個人的には塩水の矛盾はあるものの「半魚人」というより「半両生類」と感じましたが)の造形も素晴らしく、異形でありながら深い人間性が込められ、所作も含め表情豊かに演じられているところには感動すら覚えました。  最初から最後まで大人のファンタジー、大人版「美女と野獣」或いは「人魚姫」として世相を反映しつつ語られる純愛の物語。傑作と称して間違いない作品に9点献上します。  1点マイナスの理由?ラスボス的存在の権力の象徴たる元帥閣下が、無傷のままに物語が終わったことがあまりに現実的でやるせなかったというところでしょうか。
[インターネット(字幕)] 9点(2024-04-03 16:25:38)(良:1票)
13.  ドント・ウォーリー・ダーリン 《ネタバレ》 
色鮮やかな映像、レトロで垂涎モノのクルマ、そしてキュートなヒロイン。幻想部分も含め、視覚的には申し分のない出来栄えですね。  その中で繰り広げられる華やかさの中に不穏な空気が常に漂う物語。中盤から何となく仕掛けが見えてしまう些か使い古された感のある物語ではありますが、大きく破綻することもなく練り上げられていて、個人的には好物分野(サイコサスペンスとか不条理系スリラー)に近い味わいのある作品とも受け取ることが出来、大いに魅力を感じました。  ただ、それならばかなりの高評価?と自らに問いかけてみるものの何か釈然としない。女性に係る社会問題的要素が見え隠れするもののメインテーマとして明確に主張されていないからなのか。ヒロインの行動や言動が尺が長い割には拙速だったり唐突だったりしているからなのか。理路整然と纏め上げるのではなく、もっと不条理な世界観に向かって欲しいと期待してしまったからなのか…。  確かに魅力的、惹き付けられる作品でしたが、総じてみればある意味古典的と言えないこともないSF作品(ジャンルに足したいところですが足すとネタバレになっちゃいますね)なのかなとも思え、個人的にはあと一歩驚愕の展開が欲しかった非常に惜しい作品でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-04-01 12:08:47)
14.  ビッグフットVSメガロドン 《ネタバレ》 
全編通じての(少し前の)ビデオゲームレベルのCGと時折り挿し込まれる実写映像によって構成されるSF作品。と言っても、恐らくはかなりの低予算作品と思われ、CG部分は台詞だけ変えた繰り返しが目立ちますし(てかシツコイ)、僅かな実写部分もフリー素材っぽい感じです。ただ、見れないレベルかと言えばそうでもなく、案外普通に鑑賞してしまいました。  台詞が矢鱈に多いですね。もっともらしく難しい理屈を並べているような部分も多いのですが、よくよく考えれば大したことないものを小難しく理屈っぽく言ってるだけのような気がしないでもありません。否、多分そうです。  また、そんなへ理屈台詞の合間合間、カリ王女とヘルシングとの子作り談義に始まり、何かと下ネタを挿し込むあたりは、作り手としては遊び心とかコメディ的演出なのかも知れませんが要らない気がしてなりません。  何より邦題も原題そのままというタイトル。確かにビッグフット(小柄過ぎるし単なるゴリラのようでもあるし)とメガロドン(メガロドンじゃないし)が出ますが、両者が正面から戦うこともなく看板倒れのような。本サイトのカテゴリに「サメ映画」があったとしても、本作は該当しないような気がしないでもありません。  特に加点要素も見出せず、1点献上に留めたいと思います。
[インターネット(字幕)] 1点(2024-03-31 12:23:36)
15.  オンマ/呪縛 《ネタバレ》 
確かにホラーとしての要素を備えた作品ですが、個人的には殆ど恐さを感じませんでした。  主演のサンドラ・オーさんの熱演、主人公の電気アレルギーによる電気のない生活がもたらす終始暗い画面、ウンマの亡霊が現れる場面で用いられるジャンプスケアと、恐さの演出には事欠かない作品でありながら恐くないのです。  郊外の一軒家がオドロオドロしくなく寧ろ牧歌的な雰囲気であったり、娘クリス役のファイヴェル・スチュワートさんの素朴な可愛らしさ、母娘の唯一の友人であるダニー役のダーモット・マローニーさんの柔和で包容力十分な雰囲気等々が、恐さを打ち消しているようにも思えますが、何より作品全体がホラーと言うよりも主人公が過去の呪縛から脱して娘と前向きに生きて行くことを決意するまでに至るヒューマンストーリーだからなのかも知れません。  確かにウンマの亡霊は登場し、いくつかの霊障ももたらす訳ですが、それらの存在感よりも主人公の胸に刻まれた苦しさや悲しみの方が常に前面に押し出されている感じです。ただし、十分に表現されているかといえば多少なりとも物足りなさを感じてしまいますが。  結果、ホラー作品として観るならば極めて平均的な出来栄えだと思いますし、ヒューマンドラマとしてはホラー要素が盛り込まれた分弱くなっていることと、主人公の過去や韓国のお国柄についての説明不足を感じてしまいました。  サンドラさんの熱演の分を加点しても5点献上が妥当かなと思う次第です。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-03-31 11:49:35)
16.  マスターズ・オブ・ホラー(2018) 《ネタバレ》 
現実なのか異世界なのかハッキリとしない謎めいた映画館。無人の客席。突如映し出される自らの姿と将来。設定と仕掛けは斬新とまでは言えないまでも大いに魅力的です。  五人五様の作風はそれぞれに特徴的で魅力的。テーマを異にしたショートストーリーは、深みこそ感じないものの楽しめました。特にどれが気に入ったということもなければ特にどれがダメということもなく、上手い具合にセレクト出来たな、という感じです。  強いて言えば、謎の映写技師としてミッキー・ロークさんが登場しますが、ストーリーテラーでもなければ死神や悪魔的存在と言う訳でもない。何人かは殺してしまっているようにも見えますが、少しばかり存在感強過ぎの感が無きにしも非ず。もっと不気味で得体の知れない存在として登場した方が良かったのでは?ガタイが良過ぎる人を選んでしまったような。  とは言え、映画でも小説でもこの種のアンソロジーは好物なので甘めの7点献上です。  ちなみに、邦題は監督への賛辞的な意味でしょうか?原題の方が良いかと。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-31 10:27:50)
17.  パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女 《ネタバレ》 
凄腕のドライバーが活躍するカーアクションもの、ワケありの荷物を届ける運び屋もの、いずれも既に相当数の作品があり、超大作や超人気俳優出演作もある中、韓国ならではのヒロイン設定にオリジナリティは感じるものの、正直言って決して目新しさを感じるような作品ではないように思えます。  けれども惹き付けられる。主演のパク・ソダムさんがいいですね。童顔で小柄で決して華やかな雰囲気とも言えない彼女(誉め言葉です)が繰り広げるアクション。とっても魅力的です。彼女が連れて逃げる依頼人の愛息役のチョン・ヒョンジュン君は、ソダムさんと「パラサイト」で共演していた社長の息子役の子ですね。子役然とした演技の中にも何か飄々とした雰囲気があってこちらも魅力的。  まさかの、と言うかある程度予想はしていましたが、ハッピーエンド的な締め方も良かったと思います。あのまま終わったら如何にもクライム系韓国作品といった感じの悲壮感が残ってしまうところです。種明かしのないところもスッキリしていて好感。  という訳で総じて好感持って観終えることの出来た定番的運び屋作品に8点献上します。  ちなみに、邦題は少々仰々しいかな?特に副題にはクドさを感じました。原題直訳でも十分ではないかと。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-03-29 11:24:16)
18.  The Son/息子 《ネタバレ》 
両親の離婚が一つの引き金になっているのかも知れませんが、現状に失望し将来に何一つ希望を持てなくなってしまった17歳の息子。自らの経験もあって旧態依然とした親子関係、父親のあるべき姿、息子のあるべき姿に捉われ続けることしか出来ない父親。只管に息子を溺愛することこそが母の愛と信じる母親…。  キャラクター設定はとことんベタです。ですから、その登場人物たちが織りなす親子のそして夫婦の愛憎劇もベタです。大いに既視感があり、特に斬新なドラマとは言い難い作品です。  なので、俳優陣の熱演が楽しめる良作(いろいろ言いつつも2時間超集中して鑑賞していました)とは思いつつも、殆ど感情移入出来ずに(反論する意味で逆に感情移入していたのかも知れませんが)終わってしまいました。ラスト近くの出来事も、その後父親の見る幻影も想定内、と言うかある意味予定調和的に受け止めてしまい、物語の落としどころ的にそれで良いのか?という疑問が残りました。ラストシーンも然りです。  前妻から主人公を奪い取った?今の妻の視点がもう少し欲しかったかなと思います。登場人物中(したたかささえ感じるぐらいに)最も冷静に3人の関係を観察していた人物。ラストシーンではすっかり傷付いているであろう前妻は姿を見せず、今の妻だけがクローズアップされます。その彼女の姿が、仕草が、言葉が意味するものは、果たしてこの物語を締めくくれるものなのでしょうか?ただただ疑問でした。  監督の前作が素晴らしかっただけに残念でした。「家族三部作」の残る一作の映画化に期待したいと思います。  ちなみに、私もドラム式洗濯機が一度ならず登場したことに若干の恐ろしさを感じていました。ホラーじゃないんだから大丈夫、と思いつつも杞憂で良かった。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-03-25 13:24:18)
19.  ブラック・フォン 《ネタバレ》 
サイコホラーとしては随分とライトな作品。誘拐され監禁されているとは言え、陽の光が入る広々とした地下室、緊縛されていることもなく出入口は施錠されてもいない。犯人が時折り訪れて暴力を振るうということもない。つまり、差し迫る恐怖という状況は演出されていません。なので恐さは殆ど感じられません。  そしてオカルト或いは超常現象的なことが大上段から振り下ろされています。具体的には、ひとつには妹の持つ母譲りの予知能力。父親は否定(と言うより嫌悪?または恐れている?)しているし先生も刑事も最初は全否定しているものの、結局は素直に受け入れている。事件の解決に向けた決定打ですね。  もうひとつは、よりいっそう重要な要素である黒電話から聴こえる亡霊の声。これはフィニーの特殊能力とも受け取れますが、フィニーの脱出劇はこれなしには実現しなかった訳で、妹の予知夢に基づく警察の急襲によって恐らくは救出出来たのでしょうけれど、犯人が死んでいなければスムーズだったとは限らない訳で、ふたつの超常現象・特殊能力があって初めて無事一件落着と言って良いのでしょう。  超常現象や超能力ありきの物語はある意味何でもありの世界ですから、そういう意味でも結構ライトな安心して鑑賞出来るサイコホラーと言えるでしょう。と同時に、そのあたりの変化球がお嫌いという方には「んな訳ねーだろ!」的な受け入れ難い展開とも言えるでしょう。私は肯定派なので評価は高めです。  ただ、ちょっとだけ気になったのはエンディング。フィニー兄妹の成長物語、そして父親も含めた家族の物語としてのハッピーエンドと素直に受け取れば良いのかも知れませんが、何と言ってもフィニーは殺人を犯した訳ですし、果たして正しい成長を遂げたのか?周囲から恐れられる存在となってしまった彼の将来に闇はないのか?全く触れられなかった犯人像と絡め、必ずしも清々しい余韻だけを残した作品ではないのでは?特に未読ですが原作はジョー・ヒルさんということもあるし…と思ってしまった次第です。  もしも続編を作ったならば、その中でフィニーは仮面を被り…?! なんてのは妄想かな?
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-24 12:19:11)
20.  エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 《ネタバレ》 
マルチバースを股にかけた戦いを基本設定として、順風満帆だったはずの人生からギリギリまで追い詰められてしまった一人の女性が、苦難の末に新たな人生に踏み出すまでの物語、といった感じでしょうか?かなりスピーディな転換とコテコテの下ネタ入りコメディ性は、観る人を相当に選ぶ作品なのではないかと。  個人的には馬鹿馬鹿しさを大いに楽しむことが出来ましたし、出演者たちの確かな演技と緻密で色鮮やかな演出は流石アカデミー受賞作と思いました。  ただ、それでは本作が歴史に名を刻む名作として語り継がれるだろうかということになると相当疑問。SF作品としての目新しさは特にありませんし、マルチバースと言いつつも中心となる世界が一つあって同じ人格が異なる世界を行き来するというあたりはどっちかって言うとパラレルワールド的な解釈とも感じますし、見方を変えれば物理学的な世界観というよりもスピリチュアルな雰囲気を感じます。  ヒロインの心の解放と言うかヒューマンストーリーとして受け止めたとしても特に新鮮とも思えず、本作だからこその感動にも出逢えないような。そう考えると下ネタ絡みのコメディ性を楽しむだけの軽めの作品にも思えてしまうところです。  とは言え、総じて言えばこのオリジナリティ、斬新さは滅多に出逢えるものでもなく、監督さんの次作には期待が高まります。そこまで含んでの7点献上です。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-24 11:13:43)
000.00%
1332.42%
2503.66%
3896.52%
41148.35%
516011.71%
625518.67%
734425.18%
822816.69%
9765.56%
10171.24%

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