1. アメリカン・ビューティー
皆さんのレビューはすべて読まさせていただきました。そのうえで、ただ一言だけ言わせてください。 アカデミー賞にふさわしいか否かという論点でしかレビューできない方、ただ単に笑ったとか下品だったとしか感じなかった方、何のおもしろみも見出せなかった方、あなた方はとても幸せだと思います。いつまでも何も疑うことなく、既存の「幸せ」のなかで暮らしていってください。でも自分にとっては、そういう方があまりに多かったことにかるい絶望を覚えました。だからと言って、ここでくたばってしまうわけにはいかんのですがね。俺はどう生きるのか。どう戦っていくのか。そんなことを考えるのはしんどさの極みですが、もはやここから逃げることはできません。この作品はアメリカだけの話じゃない。俺の話でもあり、あなたの話でもあるんですよ。 あー、とても一言じゃ終わりませんね。とりあえず、いろんな意味で正月早々に見る映画じゃないことだけは確かです。とまぁキリがないので、これにて失礼させていただきます。 [DVD(字幕)] 9点(2006-01-02 04:53:06)(良:1票) |
2. アメリカン・パイ
高校生がセックスすることにありえないくらい情熱を燃やすのはどの国でも同じなんですね。下ネタ大好きなのでこういうのはおもしろく観れる自信はあったんですが・・・。 描き方が陽気なアメリカーンでおもしろくなかったです。日本の高校生はセックスのことを考えていますが、女の子と合コン同然のパーティーをする文化なんかないですし、そもそも「セックスしたいわー」というのは男だけの共通認識の世界なんですよね。その狭い世界だけをもっと大きく描いてほしかった。女の子との間には常に溝があるべきです。あ、そう思うのは俺だけですか? これはもう、笑いのツボが全然違うんでしょうね。セックスするために見当はずれなことを必死になっていろいろ努力するってのはおもしろいんですけど、最後にセックスできてしまったらもうおもしろくないんですよねぇ。「おまえなんでそんなことやってんの!?しかもセックスできてないやーん!」というちょっと哀愁漂うバカバカしさのほうが好みです。 というわけで、5点です。高校時代にセックスのことばかり考えてた俺みたいな方は、これを観て異文化交流をしてみてください。【追記】レビューサイトに必死になってセックスセックスと書くのはどうかと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2005-12-12 14:46:37)(笑:1票) |
3. アルマゲドン(1998)
《ネタバレ》 エアロスミスが主題歌を歌う、隕石が降ってくる映画です。ま、有名な映画なので紹介はこれくらいで十分じゃないでしょうか。 高校生のときDVDが出てすぐに観たんですが、この映画はマンガだと割り切ってたので不思議と細かいところは気にならなかったです。迫力のあるシーンは映画館で観たかったなぁと思いましたし。ただ、あのころ主人公が死ぬ映画が多かったので、「主人公殺したらええってもんじゃないんじゃー!」と、そのへんに立腹してた覚えがあります。それ以外はとくに。印象はわるくないです。こういう映画があってもいいんじゃないでしょうか。 でも成人になったいまこれを観ると、どういうことになるか分からないので観たくないですね。いま以上評価が上がるとは思えないので・・・。というわけで、6点です。6点もつけると感性を疑われそうで怖いんですが。デティールにこだわらずに映画を観られる娯楽大作好きな方にはオススメです。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-09 06:20:34) |
4. シザーハンズ
ティムバートンの作品はこれが6作目です。そのなかでもいちばん良かったと思います。切ないの好きな人には、たまらんのでは。でもそれでいてなぜこの点数なのか。理由はいかにもティムバートンらしい「詰めの甘さ」にあります。それに尽きる。いくらファンタジーやとしても、ツッコミどころが多すぎます。重箱の隅つつきすぎるのは俺のわるいクセですが、チリも積もれば山となるってね。きっちり仕事してくれんと、感情移入の妨げになる。 あと、これ毎回レビューに書いてることですが。好き嫌いが分かれると言われてるビジュアル的なセンスはわりと合うんですよね。むかし、こういうの好きでしたから。でもどうにも中身がついてこない。いっつもそうです。「ヤマアラシのジレンマ」っていうテーマは良く分かったから、それをもうちょっとうまく料理して、物語として楽しく観れるように深く練り込んでほしいです。どの作品も、もうあと一歩で尻切れトンボやねんなぁ・・・。 というわけで、7点に近い6点です。ティムバートンのなかではいまのところいちばん好きな作品なので、オススメはできます。これがダメなら他のどれを観てもダメなんではないでしょうか。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-02 02:35:24) |
5. 岸和田少年愚連隊
俺は関西出身です。ナイナイ好きです。井筒監督も好きです。と、贔屓できる要素はたくさんあるのですが、良い子ちゃんで育ってきた自分には、何をしたい映画なのかさっぱり分からず何の感慨もありませんでした。これは俺のアイデンさんとティティさんを否定された気がして悔しいので、原作読んでからまた出直してきますわー。でもたぶん、あかんのやろうな。というわけで、3点です。ブルーリボン賞をもらったナイナイのおふたりを観てあげてください。 [DVD(吹替)] 3点(2005-12-01 03:29:03) |
6. マーズ・アタック!
映画観てるこっちもアホじゃないんやから、いろいろ考えながら観てるわけですよ。「ハトはあかんのか?」とか「言うてることが逆さまになってんのか?」とか、ね。ずっと、なにがどうなってこうなってんのか、というのを探しながら観てます。で、ラストで「実はこうでしたー!」と明かされて、「あーなるほどー!それがあったかー!」ってなりたいんですよ。せやのに、ここまで「ただ単純に火星人が攻めてくるだけ」の映画にしてもらうと、そら「時間と金返せ!」ってなりますよね。そんなん俺でも作れるやん、っていう。 とにかく、うわっつらのアイデアとセンスだけを意識してたくさん盛り込んでいったぺらぺらな映画です。内から沸き上がってくるものは何もない。ティムバートンらしいビジュアル的なセンスはまぁいいと思いますが、ちょっとでも思考を働かせるとそれをぜんぶ裏切られることになります。なので、完全に思考停止ができる快楽主義的な方にはオススメできますが、そうではなく作品に何らかの意味を見出そうとするタイプの方にはまったくオススメできません。ここまで票が割れているのを見ると、映画の見方ってほんまに人それぞれなんやなぁと痛感いたします。 というわけで、ごめんなさい、俺は4点です。やっぱりティムバートンの映画は、いつもオープニングだけが素敵ですなー。 [DVD(字幕)] 4点(2005-12-01 03:07:28) |
7. マルコヴィッチの穴
全体を通してなかなかおもろかったですが、ややアイデア倒れしてしまった感が否めないです。社長さんがハナシに絡んできたあたりから急に失速しはじめたのと、途中でオチが読めてしまったのが痛恨の一撃、二撃。収まるところに収まってしまったなぁ、でも散漫な作りになってしまったなぁという印象です。それだけでマイナス2点とか3点とかいっちゃいますね。ああ、もったいない。これだけのアイデアがあれば、もうちょっとおもろくできると思うんですが。 でも個人的には、この映画に対して賛否両論がある理由がいまいちよく分からないです。いや、ふつうにおもろいやろう、と。たしかにアラはありますが、おもろくないということはないやろう、と。あ、ここまで言えちゃうということは、もしかすると俺もマルコヴィッチの穴にハマっちゃってるのかもしれないですねっ。というわけで、かなり7点に近い6点。こういう変態的なハナシは嫌いではないです。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-30 03:18:57) |
8. 親指スター・ウォーズ
よくわからないノリでDVDを購入して、二度観ただけでオークションで売ってしまいました。一度目はひとりでじっくり観て、二度目はBGVとして流したような気がします。オークションで買い手がついたことが奇跡とも思えるくらいの、くだらなさです。「深爪にするぞ!」は笑いましたが。 スタッフの頑張りと作品のおもしろさがまったく比例していないところがシュールでおもしろいですが、それとこれとは別。というわけで、親指に目と唇を貼り付けたアイデアに1点。技術に1点。合わせて2点。以上。 [DVD(字幕)] 2点(2005-11-03 15:41:04) |
9. ストーリー・オブ・ラブ
倦怠期のカップルが観るといいんじゃないでしょうか。ラストのセリフや演技はものすごくよくて少し涙ぐんでしまいましたが、それ以外は壮大なる前フリでしかないのが、もう逆にすごい。ためて引っぱってためて引っぱって、さいごにドーン!という感じです。もし倦怠期のカップルが観るなら、上映中に「なんでこんな映画借りてきたの!」とかいってケンカしないようにね。ラストまで我慢すれば、いいことあると思うから。というわけで、6点です。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-02 06:01:12) |
10. ハムナプトラ/失われた砂漠の都
デートで初めて観た映画がこれでした。人食い虫と砂の顔のCGがウリなんやなぁという感想と、あとボスキャラが生物の先生にそっくりだったという印象しか残っていません。でもこれを観ると、青春していたあの頃のことを思い出します。ああ若かったなぁ。ハムナプトラで青春を思い出す人って珍しいと思います。って、ぜんぜん映画のレビューになってへんな、これ。というわけで、5点です。化もなく不可もなく。べつに観る必要は、ないかと。 [映画館(字幕)] 5点(2005-11-02 05:28:06) |
11. 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生
むかしハマった懐かしい「エヴァンゲリオン」を久々に観てみたいなぁ、とふと思ったときに、ざっくり振り返るにはちょうどいい総集編ではないでしょうか。きっと「ああこんなシーンあったなぁ」と、とても懐かしむことができると思います。ただ、それ以上でもそれ以下でもないのが難点ですが。 自分はテレビ版を観てからこの作品を観ているので、公平な判断ができないです。観てない人が観れば、まったくもってわけのわからない総集編かもしれないですね。個人的には「お手軽総集編」として好きなんですが、あくまで総集編でしかない(ちょっとくどいですね)ので、映画としてはどうかと。というわけで、5点です。 [DVD(吹替)] 5点(2005-10-31 04:55:03) |
12. ビヨンド・ザ・マット
アメリカのショービジネスの裏側、ってものに興味があったので、なかなかおもしろく観ることができました。 「プロレス?ヤオやろ?」と頭ごなしに否定してしまうけれども、でもちょっとだけ「なんでプロレス好きはヤオと分かりながらプロレスを愛するのだろう」と気になってる人は、ぜひ観てください。 テリーファンクの話と、ラストのスタンドバイミーがとても印象的でした。「人を楽しませるために自分を傷つける」というある意味で自虐的な行為が、自分の感性にぴったり当てはまって、たまりませんでした。光あるところには陰があるんです。何に対しても言えることだと思いますが、プロの根性って尋常じゃないですね。プロレスじゃなくても画になると思います。 というわけで、7点?プロレスに興味がなければ6点か5点くらいでしょう。 [地上波(字幕)] 7点(2005-10-31 04:31:41) |