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1.  Wの悲劇 《ネタバレ》 
昔々にリアルタイムで観ているのですが、今回BSで放送されていたので懐かしく観ました。当時は世良さんと三田村さんの対決とか、アイドル薬師丸ひろ子にばかり目がいっていましたが、今観ると三田佳子さんが演技がとんでもなく素晴らしかった。蜷川監督が台本を投げていたのが妙にうれしかったです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-10-29 22:46:51)
2.  満月の夜
「二つの妻をもつのものは心をなくし、二つの家をもつのものは分別をなくす」という格言から始まる。そしてくすんだブルーの縁取りのアパートが映し出されるのだが、このアパートがまたまたとても前衛的でおしゃれ。映画の印象はただただもうパスカル・オジェの美しさとモンドリアンの絵につきる。あらすじをいえば、レミ(チェキー・カリョ)と同棲していてものすごく愛されているルイーズ(パスカル・オジェ)が、パリに別に自分の家を持ち、愛情の束縛から逃れようとし、かつあふれんばかりの愛情に飢えるという逆説的な物語。わたしはこの映画を最初みたときあまりすきではなかった。パスカル・オジェの容貌やファッションなどとても奇異に感じた。しかし時間が過ぎるとまた観たくなり、観るたびにすきになる映画。パスカル・オジェは1958年生まれ。この映画を撮った年に25歳の若さで亡くなっている。そのせいか彼女には不思議な儚さ、透明感が漂っていて、惹きつけられる。この映画でヴェネツィア映画祭主演女優賞に輝いています。 
[DVD(字幕)] 9点(2008-07-20 10:22:11)
3.  レネットとミラベル 四つの冒険 《ネタバレ》 
映画とは全く不思議なもので、観たあとすぐは興奮してよかった!と思っても日がたつにつれだんだん評価が落ちていくものと、観たときはそんなでもなかったのに自分のなかでどんどん存在が大きくなっていくものがある。この映画はまさに後者の典型。この映画はレネット(ジョエル・ミケル)という田舎育ちの少女とミラベル(ジェシカ・フォルド)というパリジェンヌの少女という対照的なふたりの物語です。レネットはフランス語で「りんご」、ミラベルは「あんず」という意味で、いってみれば、都会のネズミと田舎のネズミ的な構図。もっとも素晴らしいのは第一話の「青い時間」。まぎれもなくわたしがロメールの虜となった決定的作品。その作品は30分にも満たないのに極上の短編小説のような香りを漂わせている。「夜と朝の間には完全な沈黙が存在するのよ」と言い張るレネットに、それならといっしょに朝を迎えることを約束するミラベル。しかし翌朝、その沈黙が訪れるべき瞬間に車が通り、「沈黙」はかき消されてしまう。激しく泣きじゃくるレネットにミラベルはもう一晩泊まることを約束する。早朝、そっとひとりでベッドを抜け出すミラベル。そしていつの間にか彼女のあとにやってくるレネット。「青い時間」にミラベルがレネットを制して手をのばす場面は、映画史上最高の名場面。このときわたしはなぜかいつも泣いてしまいます。もう何度も観ているにもかかわらず。
[DVD(字幕)] 10点(2006-12-16 23:28:07)(良:2票)
4.  日曜日が待ち遠しい! 《ネタバレ》 
トリュフォーの遺作ということでものすごく構えて観てしまったのが災いしたのか、ちょっと肩透かしをくらいました。犯人はもう出てきたときからバレバレなんですけど、ファニー・アルダンのきりっとした演技にひっぱられてついつい…二人で車で逃走中、川べりでしんみりと語り合う場面がいかにもトリュフォーって感じで、あとはサスペンスコメディ。わたしはラストのカメラのレンズ(キャップ?)を少女たちが蹴りあっているシーンがわけもなくすきですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-09-17 10:11:38)
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