1. どこまでもいこう
子どもたちが駆けていくシーンがとても印象に残った。子どもたちの自然な演技に加え、樹木が風に吹かれてざわめき立つシーンや、画面の外を意識させるような演出が、少し技巧的な感じはするものの、映画を魅力的なものにしているのだろうと思う。 [DVD(邦画)] 8点(2009-01-06 18:27:16) |
2. マザー、サン
あまりにもゆったりとしたテンポの作品だったため、DVDを再生してから10分くらいのところで挫折、仮眠をとってから再挑戦。病床に伏した母を抱えながら、息子が外を歩くというだけで、特に劇的な展開はない。けれども、曲がりくねった道、山の稜線、森に生えた樹木や、本来は直線で構成されているはずなのにカメラのレンズによってねじ曲げられた建造物が、死に瀕した母のイメージと重なり、強烈なインパクトを作品全体に与えている。ひたすらに美しい映画。 [DVD(字幕)] 9点(2008-08-24 16:33:52) |
3. この窓は君のもの
《ネタバレ》 唐突に始まり、唐突に終わる。少年少女が追いかけたり追いかけられたりというのが延々と続く。でも、時間が来たらあっさりと別れを告げる。これも青春の真実なのかもしれないが、個人的にはちょっともの足りなかった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-08-03 11:01:48) |
4. 二十才の微熱
いつも他人と距離をとりながら生きてるけど、思わず救いの手を差し伸べようとしたら、相手にそれを拒まれ自分が傷つくことになる。それでも他人と関わりながら生きていかなければならない人間の切なさがひしひしと伝わってくる。繊細だけど力強い映画だった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-08-03 10:53:58) |
5. 裸足のピクニック
それなりに期待して観たが、テンポの悪さにがっかりさせられた。予算や時間に制限がある中での撮影だったとしても、ちょっとこれはないだろう。リアルタイムで観ていたら、もう少し好感を持てたかもしれない。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2008-07-31 21:27:50) |
6. 奇跡の海
《ネタバレ》 ラストにはどうも違和感を感じてしまう。べスにとって一番の救いであるはずのヤンの回復は全くと言っていいほど強調されず、あるはずのない鐘の音が鳴り響くという、それまでとは打って変わって作為的な演出。これはヒューマンドラマとしての体裁を保とうとしているだけで、トリアーが本当に描きたかったのは、その危険なまでの純粋さによって傷ついていくべスの姿にあることをほのめかしているようにさえ思えてしまう。個人がどんなに自分の信念を貫こうとしても、それを阻もうとする社会の重圧には耐えられないのではないか。それを肯定的にとるか否定的にとるかは観客次第だが、そう問いかけること自体に意味があるような気がする。 [DVD(字幕)] 8点(2007-08-31 23:16:20) |
7. ミミック
《ネタバレ》 擬態という発想は面白いが、あまり効果的な使い方をしていなかったような。ユダとあの不気味な風貌をした人間が同一のもので、それが擬態によるものだと分かってもあまり衝撃がない。前半でユダのことを意識させず、もっとユダが擬態した姿を人間らしく見せればいいのにと思った。映画の作り自体は悪くないが、ぐっとくるような場面はない。 [DVD(字幕)] 6点(2007-08-21 23:28:37) |