1. 雨月物語
二度見て、ようやくこの作品の真価が分かってきた。 隅々まで計算しつくされた構図と宮川一夫の流麗なカメラワークが生み出す崇高な画面にもう脱帽。 幻想。死。欲望。妖気。が溢れ出てくる。 溝口健二が巨匠中の巨匠だということを改めて理解しました。 [DVD(字幕)] 8点(2011-01-16 13:52:27) |
2. 軽蔑(1963)
ゴダール自身がカリーナとの家庭生活を投影したという本作。 若くても渋いミシェル・ピッコリ。相変わらず美しい画面を作るクタール。 でもそれ以上に、とにかくバルドー演じる妻・カミーユの美しさに脱帽… バルドーのPVでも見ているような。 ただ、もっとラストが強くてもいいかな…という印象。 [DVD(字幕)] 7点(2011-01-16 13:46:07) |
3. 地球に落ちて来た男
あーもう。カルト。カルト。カルト。 古臭い映像。妙に長いラブシーン。意味不明。 「赤い影」然り。「ニコラス・ローグ=古い。ラブシーン長い。」というマイナスな印象をどうしても持ってしまうのでございます… [DVD(字幕)] 1点(2011-01-16 13:38:35) |
4. ストレンジャー・ザン・パラダイス
いいなあ。ジャームッシュ。 いいなあ。エスター・バリント。 一見退屈そうに見える映画ですが、あっという間に終わってしまいました。 とにかくこのいつまでも味わっていたい絶妙な「間」が生み出すテンポと空気感に魅かれます。 [DVD(字幕)] 8点(2011-01-16 13:30:55) |
5. 地下鉄のザジ
いかにもヌーベル・バーグな斬新な手法はとても面白いが、後半の間延び感はどうしても否めない。 [DVD(字幕)] 5点(2010-12-12 11:25:42) |
6. しんぼる
いらない一人ツッコミと、並行する必要のないサブストーリー。 だんだんと笑えなくなっていくギャグ。 松本人志はギャグ映画以外の映画も撮ってみたらどうかと思う。 未だに映画の中で「芸人・松本人志」の存在を捨てきれずにいるような気がした。 妙に美しいカメラワークに+1点 [DVD(邦画)] 3点(2010-12-12 11:24:02) |
7. トウキョウソナタ
《ネタバレ》 とても静かに、家族崩壊していく様はパゾリーニの「テオレマ」を思わせる。 しかし、本作において「テオレマ」と決定的に異なっているところは、また何事もなかったかのように「家族」として再構築されてしまうこと。 つくづく家族というのはわからん媒体だと思う。 美しい光の使い方に+1点 [DVD(邦画)] 7点(2010-12-12 11:20:02) |
8. みんな~やってるか!
この映画に0点をつけなくてどうする [DVD(邦画)] 0点(2010-12-12 11:15:59) |
9. 3-4X10月
わずか2作目でその後のたけし作品すべてに通じるものが構築されている。 夏、沖縄、空、海、遊び、ギャグ、冷めた目線、そしてキタノ・ブルー。 キタノ映画の原点。いちキタニストとしてはたまらん作品です。 [DVD(字幕)] 9点(2010-12-12 11:12:36) |
10. ダンサー・イン・ザ・ダーク
トリアー監督。「流石」と言ったらよいのか「クズが」と言ったらよいのか… とにかく救いのない物語。 ミュージカル(妄想)パートと現実パートの分け方が非常に上手く、感心した。 そしてD・モースが良かった。 [DVD(字幕)] 6点(2010-12-12 11:05:46) |
11. 髪結いの亭主
仏蘭西製人情ドラマ。 が、見終わった後とても鬱になる。 [DVD(字幕)] 6点(2010-12-12 11:02:48) |
12. コックと泥棒、その妻と愛人
「悪趣味」とかそういうものではなく、ただただ悪い意味で「馬鹿馬鹿しく」感じました。 ブラックジョークはブラックジョークでも、私にはわからないジョークです。これは。 妙に美しい映像は良かったのですが… [DVD(字幕)] 3点(2010-12-12 10:59:56) |
13. パリ、テキサス
もうこれはいかにも「アメリカ」な雰囲気と、ナスターシャ・キンスキーの美しさを楽しむためだけにある映画。といっても過言ではない。 でもこれはドイツ映画。よくヴェンダースはここまで撮ったもんだなー。と感心。 そして何故あの怪物キンスキーの娘がこんな美人なのか不思議。 [DVD(字幕)] 8点(2010-12-12 10:56:43) |
14. 鉄男 TETSUO
デヴィッド・リンチの「イレイザーヘッド」を彷彿とさせる映像と、ぶっとんだ馬鹿馬鹿しさ。 「映画」の中のエンターテインメントとしての部分を残しつつ、自由にイマジネーションの羽を伸ばしていく手法には感心しました。 [DVD(邦画)] 6点(2010-12-12 10:52:28) |
15. 家族ゲーム
ホーム・ドラマの皮をかぶったとんでもシュールなサクセスストーリー。 とにかく松田優作がいい味出してる。あんな家庭教師がいたらそりゃ勉強しますよ。 今でこそあんなですが、若かりし頃の森田芳光の「熱」を感じさせる映画でした。 [DVD(邦画)] 7点(2010-12-12 10:46:29) |
16. ピストルオペラ
鈴木清順は大好きな監督だし、本作でもその年齢を感じさせないB級臭さを残した圧倒的な色彩感覚に驚愕した。 しかし、個人的に主演女優が気に食わぬ。江角マキコ。というか、受け付けませんでした。 [DVD(邦画)] 4点(2010-12-12 10:41:24) |
17. タクシードライバー(1976)
ニュー・シネマの中で一番好きかもしれない。 デニーロ演じるキチガイ帰還兵がとにかくカッコイイ。 そして奇妙。世界も、人間も。誰がヒーローで誰が悪なのか。 トラビスはヒーローのようで、アンチヒーローでもある。不思議な矛盾。 それらの答えはラストのシビル・シェパードの視線に集約されているような気がした。 [DVD(字幕)] 8点(2010-12-12 10:34:44) |
18. ルートヴィヒ(1972)
ヘルムート・バーガーの名演と、きらびやか・重厚な画面、美しい音楽。 4時間という長尺を全く感じさせない非常に贅沢・絵画のような映画。 「地獄に堕ちた勇者ども」と本作は、ヴィスコンティのデカダン美術の極地を見せつけられているような気分だった。 [DVD(字幕)] 9点(2010-12-12 10:25:04) |
19. 気狂いピエロ
何度も繰り返し見て、やっと先日この映画を好きになっていることに気がついた。 果てしなく続く深い青空。 なんだろうこの観終わったあとの虚無感は。この感覚にハマる。 [DVD(字幕)] 9点(2010-12-12 10:20:04) |
20. オルフェの遺言-私に何故と問い給うな-
いかにもいかにもコクトーらしい映画。 次から次へと現れる詩的なイマジネーションの数々。 詩人らしい台詞とセット。 B級映画のようで一級映画のような不思議。 コクトー自身、「これが最後」と言ってこの作品を撮ったようですが、本当にこの偉大な芸術家の遺作に相応しいものだと感じました。 [DVD(字幕)] 9点(2010-12-11 22:34:26) |