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1.  ドラゴンへの道/最後のブルース・リー
ブルース・リーの中では数少ないコメディタッチの作品で、リーの笑顔や照れた表情が印象的。ノラ・ミャオの美貌とプロポーションは完璧で20歳そこそことは思えない。自分は英語版で見たため、リーが言葉がわからない様子や異文化ギャップなどは楽しめなかった。やはり原語版で見るべきだろう。
[DVD(字幕)] 7点(2023-08-19 22:35:15)
2.  化石 《ネタバレ》 
たまたま劇場の環境でみる機会に恵まれたが、もともとはテレビドラマの再編集らしく、長い、長い、とにかく長い。主人公の佐分利信のペースがそう感じさせるのかもしれない。内容は渡航先の欧州(といっても昭和の重役旅行ですが)で死生観を見つめ直すのが主軸。死神役の岸恵子などベルイマン風で楽しめたが、これはいい意味で全編、佐分利信の加齢臭にどっぷりつかる映画です。しわがれ声や、おそらく熱をもってるであろう妙に厚ぼったい手のひら、そして髭剃り跡から匂ってきそうなきついオーデコロン。いえ、私は爺フェチの女性ではなく、単なる中年の男ですが、本郷のお屋敷風の主人公の家からも硯のような匂いが漂ってきそうだった。ただ、残念なのは、結末が夢オチ風で終わったこと。苦悶の最期と、主人公がみたであろう幻影を描写してほしかった。
[映画館(邦画)] 6点(2018-08-01 22:00:16)
3.  時計じかけのオレンジ
やはり生理的に受け付けられなかった。エロ・グロ・ナンセンスこそアナキズムの昇華と考えてるのか、さらにそこをシニカルにみてるのか。どっちにしてもキューブリック作品の負の部分、エグいくせにひ弱な感じはやはり合わないですね。そこまで嫌な思いをして映画の背景を探る努力を観客にもとめてもね。学生とかならともかく嫌な現実をみながら生活している社会人にはね。
[DVD(字幕)] 1点(2018-06-03 19:02:26)(良:1票)
4.  砂の器 《ネタバレ》 
 左派の先生が強い高校に通っていた関係もあり、学校で映画館を貸し切り、すでに名画の域に入っていたこの映画を30年ほど前に鑑賞。反抗期の男子高校生として最初は「たるい映画だな」という感じでしたが、中盤以降のめり込み、クライマックスには不覚にも涙が止まりませんでした。以来、松竹がネタに窮してリバイバル上映するたびに見に行き、もう10回近く映画館でみています。  確かに何人かの方のレビューにあるように、筋は粗く穴は多いです。映画館売店前の記念写真とか、新聞コラムの紙片とか。しかし、松本清張の小説にはそういうのが多く、初期の短編などは数行で事件があれよあれよと解決するものもあり、仕方がないでしょう。  やはり、最後の1時間の捜査会議、放浪回想、コンサートの同時進行の演出の巧みさ。丹波先生の思い入れたっぷりの演説、主題曲の放浪シーンにぴったりあった旋律、加藤剛の思いつめた表情、本当に患者としか思えない加藤嘉の演技など、何度見返しても飽きません。昔は丹波演説を暗記までしていました。同じくこの映画のフアンの竹中直人さんが昔よくやっていた丹波・加藤嘉の掛け合いものまねも好きで、それをさらに真似していました。昔は森田健作刑事の目線でみていましたが、自分自身も年をとり、当時の丹波刑事の心境に近いものになってきていて、あらゆる世代が楽しめると思います。(しかし、丹波・森田コンビってその後のお2人の生き様をみるとすごい組み合わせですね)  
[映画館(邦画)] 10点(2018-06-02 22:59:15)(良:2票)
5.  白昼の死角
 高木彬光の原作は金融ピカレスク小説としては出色の作品。文庫本だとかなり分厚いのですが、一気に読めました。手形のパクリ、株の信用売買などなど、現在にもつながるような内容で、実に巧妙に詳細に手口が表現され、夢中になった記憶があります。  封切り当時はまだ子供でダウンタウンブギウギバンドの主題歌は耳に残っているのですが未見で、中年になってやっとDVDで視聴。しかし、、、大筋は原作は追ってるものの、醍醐味である金融犯罪部分は薄っぺらく、Vシネマばりのアクションが続くのみ。せっかくの俳優陣を揃えたのにがっかりでした。例えるなら「白い巨塔」を手術の血しぶき部分のみ映画化したような感じ。村川監督は好きなのですが、この人はおそらく会社組織や金融の知識や興味がほとんどないのではと。「蘇る金狼」なども、アクションは面白くいい映画なのですが、会社組織の描き方があまりに荒唐無稽でした。  映画公開時にテレビシリーズでやった渡瀬恒彦、山本圭出演のドラマの方がよかったなあ。
[DVD(邦画)] 6点(2018-06-02 22:21:51)
6.  ダメおやじ 《ネタバレ》 
原作やアニメは結構好きなんですけど、これは似て非なるものです。特にノイローゼになった主人公の妄想?での妻からの虐待ぶりがすさまじく、なんというか名匠野村芳太郎監督の心の闇を見たような思いです。ラストで家族は北海道の最果てに転勤にでかけて行くのですが、「向こうでがんばろう」的なハッピーエンドにもかかわらず、現地での陰惨な末路が想像できるようでした。
[DVD(邦画)] 5点(2018-04-15 21:06:15)
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