1. アモーレス・ペロス
カーチェイスや闘犬、監禁などのリアルな描写のインパクトが強烈でした。いい。いろいろ考え出すとたくさん意味が拾えそうな映画。あのじいさんはあれからどうなるのだろう。私はもう一度観ないと考えても物語やシーンの意味が拾えそうもない。色んな話が同時に進行して完結しているように見えるけどどれ一つとして完結しておらず、何となくフラストレーションの溜まる映画。やっぱりもう一度観ないと自分の心に深く入ってこないのか。。 8点(2003-06-01 03:06:58) |
2. フォーエバー・フィーバー
この映画、ちゃんと元ネタ観てからの方が面白かったかも。観てなくても偽トラボルタがかなりいい味出してることはわかりました。妹弟も個性的で、兄貴はブルース・リー。前半は乗れませんでしたがだんだんとその乗りに慣れてきたころハッピーエンドで終わりました。しかし弟はその後どうなったんでしょうか…医者の免許取ってからすればよかったのにと。 7点(2003-05-30 12:05:40) |
3. パッチ・アダムス
パッチはいつどのように勉強してあんな成績だったのかなぁ。彼の行動を偽善という人もいるが、きっと並外れた努力がその裏にある。それがわかる人はこの映画に素直に感動できるのではと。強い信念を持った人間が何かを達成していく一つの例だけど、その根拠に決して偽善ではない普遍的なものを感じて、とても共感できるいい話だと私は思った。パッチは人のためにあんなことをしていたのではない。最初の精神病棟で人の助けになることに目覚めたように、自分のためにやったんだってことをこの作品はしっかり描いている。それが一番評価できる部分です。日本映画には無い何かストレートでさわやかな感動でした。 8点(2003-05-30 11:49:03) |
4. 生きる
戦後7年目に、すでにこのような平和が訪れていた日本。その内側にある一国民の人生を相当の皮肉を込めて描ききっている。しかしその皮肉の意図が強すぎるのか、登場人物の振る舞いやせりふがかなりデフォルメされ、明らかに素直にうなずけない、リアルさからは程遠いものとなっていると思う。主人公の息子夫婦にしても同僚にしても、主人公の奇行に何かを察することを作者の意図で抑えられている感がある。当時の人間がそんなに鈍感であったとは思えない。「七人の侍」では十分に人間のリアルを描ききっていたと思えただけに、リアルな当時の日本を誇張した人間ドラマでうまく表現したと捉えればいいのだろうか。世界の黒沢がやったことなので綿密な計算の上でのことと。。しかし人間ドラマのリアリティーとして評価するなら小津作品のほうが格段にいいな、と感じます。時代を超えて共感できる人間の普遍があると思います。「七人の侍」があまりに凄まじい出来だったためか、私には少し物足りなさが感じられた映画でした。 7点(2003-05-30 10:56:05) |
5. シュウシュウの季節
ジャケットのみとか全く先入観なしで観ると大変なショックを受けます。文革下の中国の理不尽さが露骨な体験として意外と客観的に語られています。純粋に心が痛む映画でした。心がうずく。生々しい状態の傷口を見ている様でした。文革を批判する為にあのようなストレートな表現を使う安易さに無力感すら感じた。文革下の農村ではあれも現実で、きっと戦争の時にはもっとひどいことが世界の至る所で行われていると思うと権力が人の欲望を顕在化させる一例にすぎないと思います。でも心だけは痛む。 4点(2003-05-19 20:50:59) |
6. 知らなすぎた男
おバカ・スパイムービーズと題されてクリスマスイブにあのオースティンと二本立てになってました。最高にバカなシチュエーションで観たためか、思っていたよりとても笑える良い映画でした。マトリョーシカの投げ合いはハラハラ痛いなんとも言えない楽しさでした。またみたいです。 8点(2003-05-19 20:27:46) |
7. シックス・デイ
相変わらずシュワちゃん無敵のヒーローで、銃弾の雨の中かすりもしませんでした。ノリは80年代アクションで、トピックだけ現代の問題を扱った超駄作。でもその騒々しさ、大袈裟な作りが娯楽としての映画の一つの役割を担っていると感じさせてくれたのも事実です。元巨人の江○さんが夫婦でガラガラの映画館の指定席ド真ん中で御覧になられていたのが印象的で、大物スターのでる映画の意義を実感しました。 3点(2003-05-19 20:07:59) |
8. 七人の侍
引き込まれる、釘付けになる、その程度ではすまされない程のおもしろさでした。現代の、割と難解な映画を観ている人間には信じ難い程の“リアル”な描写、配役、設定。数百年前のすさまじい現実を映画に感じました。明快なストーリーの奥に込められた深い様々なメッセージはまさに無知な自分には衝撃の連続でした。ヨロヨロの婆さんがクワを持って捉えられた野武士に近づく描写。あれは一生忘れられないと思います。現在の映画ではこのような史実の裏にある現実を、ストレートにそして何よりリアルに表現するには時代が豊かになりすぎているのかもしれません。もう誰も越えることのできない傑作であると感じました。 10点(2003-05-15 23:20:05) |
9. ナイト・オン・ザ・プラネット
最初のウィノナの話があんなかわいいタクシーの運チャンという設定に惹かれなかったけれど、二話目のNYからテンポが良くなり一気に話に引き込まれました。ベニーニの演技もいつも通り最高でダウン・バイ・ローで見せたキレた演技してました。一話目以外では二話目が好きです。 7点(2003-05-03 23:33:03) |
10. プロポーズ
テレビをつけたら、自由に広野を駆ける馬に縄が掛けられる、結婚観。そのマンガチックな表現についつい見始めてしまいました。それ以来、時々主人公によぎる馬のシーンにハマり最後まで見てしまいました。メチャメチャなラストが超強引にハッピーエンドになるのは良いけど、最後にもう一度馬がよぎって欲しかった。捕まりにいって引っ張り回しちゃうやつとか。陳腐だけど。 5点(2003-04-22 01:40:08) |
11. 幼なじみ
二人の無垢な愛をはぐくんだマルセイユの町にとても憧れた。内容とは直接関係無いんだけど見終わって、旅に出たい自分を変えたい人生を変えたいそんな気持ちになる映画でした。作品は当人たちの父親の気持ちが印象的で家族の映画であると感じた。みずみずしい愛にこころが透き通っていった。 9点(2003-04-17 13:20:42) |
12. ヴァージン・スーサイズ
芝生がきれいで、ああいう映画観るとアメリカに住みたいと感じる。でもこれはアメリカのつくられたイメージなのでしょうか。美少女も。それはさておき作品はソフィアのセンスが十分に活きている。白っぽいふわふわした映像が音楽と相まって心地よい印象を醸している。決して悲劇ではないフラットでニュートラルな物語も新鮮。 8点(2003-04-17 13:00:54) |
13. バグダッド・カフェ
ある街の日常を描いた非日常映画。すごい不思議な感覚になります。音楽と映像が完全に自分を現実から解き放てくれます。初夏の夕方に窓を開けた部屋で見たいです。 8点(2003-04-17 12:49:25) |
14. バタフライ・キス
映画のフライヤーがとても好きで、映像もきれいで内容もいい作品だと思います。女同士って切ないね。 7点(2003-04-17 12:42:58) |
15. 初恋のきた道
率直に言ってチャン・ツィイーのプロモーションビデオとしか思えない。国民性の違いなのか、なんか大げさで誇張した感情表現は共感できません。泣き所もわからない。この映画を見たとき、満員の劇場で中国からわざわざ来たと称する方に理不尽にも席を譲ってくれと言われ断ったところ、不快を露にされた。神経の使い方の違いに驚かされた出来事だった。その影響もあったのか、中国映画の余韻の少なさ、せっかちなストーリー展開、繰り返し使われる感動狙いのテーマ曲、よくわからないスローモーションにうんざりした。ずいぶん前に観たのでこれは私の記憶にかすかに残る程度ですが。 2点(2003-04-17 12:28:59) |
16. 四月物語
ガンガンに桜の散る中、松さんが走りぬける。次の日も桜は満開。フライの練習とか何気ないカットがとても自然でこの雰囲気は春から初夏好きのみなさんには堪えられない映画となるでしょう。田辺君もはまり役。あれ見て、古本屋に勤めた人を知っています。 7点(2003-04-17 12:10:08) |
17. 蝶の舌
アテーオ!等の汚い言葉はわかったのですが重要な一言を聞き逃しました。私の中でモンチョくんがとても卑劣な少年になってしまったのですが。それが人間の弱さ。終わって開口一番あれが現実だと思ってしまった自分が少し寂しかった。一緒に見た方にすぐにあの一言の存在を指摘されましたが、それが無くてもきっと心の中の苦い思いや辛さの本質は変わらないのだと思います。あんな言葉が見つからないのが多くの現実であったと思うからです。 7点(2003-04-17 12:00:38) |
18. エイリアン2
小学生のころ洋画劇場を録画し何度も見ました。ショッキングな映像の連続。光と闇、平穏とパニック、意外と知的なエイリアンの不気味さに強烈な印象が。この映画は母の強さのような主題があるんだと思うけど、純粋にアクションホラーとしての面白さが完成されすぎていてそれだけでも楽しめる。劇場で見てみたい。ラストのビショップでちょうどうどん食べてた家族がかなり不快感を露にしてました。 8点(2003-04-17 11:33:03) |
19. ロッキー2
小学生の時、完全にせりふと動きを暗記するほど繰り返し見ました。それ以来見ていませんがシリーズの中では最も良い作品だという印象があります。「勝って!」から始まる練習とその音楽に幼い心が武者震えたのを覚えています。真にハングリーなロッキーは本当にかっこよかった。批判も多いようだがロッキーはアメリカが誇るべき英雄だと思う。 9点(2003-04-17 04:40:27) |
20. クリクリのいた夏
心の温まる映画。人生の価値観が揺らぐのを感じました。いろいろな人生に自分を重ねて楽しむことができる映画のよさを実感した。実はだれもが憧れる生活。沼地の人々の暖かく豊かな生活が自分にも見せつけられたような、それでいてその生活を体験したような、そんな気持ちになる映画でした。 8点(2003-04-17 04:22:12) |