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すっかり破れた運動靴でも新しいものを買ってもらうのでなく、縫ってでも履きつづけるほど貧しい家族がごく自然に描かれていることや、年端もいかない頃から「お国のために云々」という教育をされていることや、兄と妹では通学の時間帯が異なること等々カルチャーショックを色々受けてまいましたが、そんな中でもやはり(当たり前だが)子供はいつでも可愛いながら、それなりに悩みを持ち、それなりに精一杯生きている、ということに「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」以来久々に痛感させられました。後半のマラソンのシーン以降はとくにその辺が良く表現されており、何ともホロ苦い気分になってしまいますが、それゆえにラストの足元にやさしく寄り添う金魚たちの美しさが際立ちます。あと、好きなシーンは妹役の子供が、自分がかつて履いていた靴を同じ学校の生徒が履いているのを発見してしまうシーン。普通だったら「それ、私の靴!」となってしまいそうなところ、その言葉をぐっとこらえて悪気が無いその子とは親しくすらなってしまうところなど本当に上手いな、と思いました。
【ダイ】さん 9点(2001-07-27 23:05:43)(良:1票)
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