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多分にヒッチコックを意識したであろう演出方法は例えばデ・パルマのような余剰感は無いぶん上品かつオーソドックスであるが、恐怖の基本である暗所と閉所に登場人物を限定させる状況設定の上手さや、静寂とノイズが交互に織り成すことにより生じる緊張感等でラストまで退屈することは無い。話題のオチについてだけど、ご多分に漏れず語りたいが、語ってしまえばいかにも無粋ということは分かってんだけど・・・少しだけネタバレあるけど勘弁してね。主人公が例の状態となってるせいで某ヒット作と比較されがち、というかどうしたって思い出してしまうのはしょうがないんだけど、厳格なカソリック教徒であるがゆえに確信を持っていた世界観及び実存が根底から覆るというダイナミックさはそのまま冒頭で語られる例の神が7日間で世界を創造したという「創世記」に直結し、ラスト5分で創造されてしまった異世界(アザーズ?)を突きつけられる観客の「ヤラレタ感」は他に類はない、と言って良いと思うし、某監督は本作を見て先駆者の余裕を浮かべるどころか、大いに嫉妬するに違いない。N・キッドマンも素晴らしい。
【ダイ】さん 8点(2002-05-07 20:53:44)(良:1票)
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