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レビュー情報
豪華なセットを並べ立てた超大作ではないし、重厚感溢れているわけでもなく、取り立てて大仕掛けもない。初見の印象は、だから、「何これ」なんだが、気がつくと何回も観ている。何か観たいなぁ。でも、重いのも長いのも暗いのも嫌だなぁ、という時に、気軽に気楽に観られる作品。何気に好きなシーンは、シャオメンに「自分で言ったら? ママなら後5分でステージよ」と言われて、「ま~た要らないこと言っちゃったぁ」と言わんばかりのラスティ=ピットの拗ねたような顰めっ面。こんなハンサム君が女にモテナイ理由がさり気なく演出されていて、何気に好き。でもさ、今後のカジノ強盗の鍵を握る仕事をしてくれた女にさ、「ママによろしく」はねぇだろぉ。口約束でも「近いうちに食事でもしよう」くらい言えよ、野暮天。と、突っ込みを入れたくなるくらい、さり気なくキャラクター付けをしているシーンは、監督の製作姿勢の丹念さを現している。10人以上に上る主要人物のキャラクターを、俳優の持ち味を相殺せずに相乗して活かしている手腕が、気軽に気楽に観ることの出来る作品になったのだろう。大仕掛けも大立ち回りも、無い。が、ハイテクを使っているようでいて、実はハイテクに使われている人間の盲点を突いた強盗劇も、現代風で、いい。ただ、テス=ロバーツは、予告では「オーシャンズ11」の一人だと思っていただけに、ガックシ。これさえ、なきゃなぁ・・・。
【由布】さん 9点(2002-10-17 02:56:00)
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