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昨今流行のサイコ・ホラーをテーマにしたフランス製のサスペンス・アクションだが、まず本来衝撃的であるはずの猟奇的シーン等は意外なほどインパクトが無く、むしろ或る種のわざとらしさすら感じられ、ハリウッドの模倣の域を一歩も出ていない。もはや殺伐とした現実社会に映画が追い越されてしまっているのである。さらにラスト、唐突に登場する犯人に「セブン」のK・スペイシーのような悪魔的な魅力がなく、犯行そのものや動機にまったくの説得力が感じられない。若手刑事のヴァンサン・カッセルに比べて、J・レノの老刑事のキャラは一本調子であまりにもパターン化され過ぎていると思う(のは僕だけだろうか?)。警察仲間を振り切ってまで二人が雪山へ向かったまではカッコ良かったのだが、そのあと雪崩に遭遇して、結局みんなに助け出されるというなんともシマラないエンディングだ。(期待していた作品だけに罪は重いゾ!)唯一この作品の救いは名手ティエリー・アルボガストの見事なキャメラにある。
【ドラえもん】さん 6点(2001-02-15 16:11:52)
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