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立松和平原作、根岸吉太郎監督で、この年の邦画ベスト1にもなったはずの作品。今思い出すと、ちょっと「ギルバート・グレイプ」の味わいにも似てる、と言ったらほめすぎか。でも生き方に悩む若者の、ありふれた日常と、ふってわいたようなドラマチックなある日、でも人生は続いていく・・何か似ている気がしないでもない。主演の永嶋敏行、石田えりは、デビュー当時だったと思います。永嶋のデビュー作は「サード」だったかな、あっちもよかったけど。2人ともそれまでにいなかったタイプの骨太な俳優で、新鮮さがありました。ほかのキャスティングも、今は見かけなくなってしまった横山エリという色っぽい女優さんとか、元キャロルのジョニー大倉とか、なかなかいい配役だったです。それまでの日本の小説や邦画のインテリくささを否定したような、勢いや熱気、こういうものがとても斬新で興奮したことを覚えています。今見たらそりゃ確実に古いでしょうけど(当たり前?)、こういうタイプの邦画はなかなかないなあ、ということになるんじゃないかと思うんですけど・・。「青春の殺人者」などと同様、埋もれさせたくない邦画の1つです。
【おばちゃん】さん 8点(2003-12-03 20:28:48)
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