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《ネタバレ》 全体的に、山間の温泉街のねっとりした雰囲気の撮り方は丁寧だし、また脇役にも配慮がなされている。名取裕子って、主役よりもこういうちょっと尖った脇役の方が絶対に光ってるよね、ということも考えてしまう。樹木希林もそう。しかし、一番凄いのは何といっても小川真由美で、男装の舞台剣劇という貴重なものも見られれば、さらには窓の外をさっと横切る北大路の姿に一瞬ですべてを察知し、知らん顔でその場を乗り切る醒めた迫力など、くらくらします。あと、「若い姉ちゃんのヌード画を描く夫の横で平然と無表情に茶を点てている妻」などという演技を当然のように展開する荒木道子も忘れてはいけません。こういう芝居ができるのはこの人だけです。●しかし、終盤で隠岐に行ってからは突然情緒的で凡庸になってしまい、作品のテンションも下がってしまいました。元に戻ってみんなが勢揃いしたところで持ち直しはしましたけどね。やっぱりこの作品は、脇役あっての作品です。
【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2024-04-10 00:23:58)
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