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《ネタバレ》 風に揺れる木々、そこから反射して漏れ落ちる陽の光、それと対照的に不気味にそびえる岩山。寝そべったり座ったりしている少女たちを、ローラーを引くようにじっくりと撮るカット。ボッティチェリの天使という表現が少しも誇張でない、そのまま神の国に消えても何ら不思議でない、ミランダの神々しい美しさ。謎に満ちた失踪事件の舞台を、映像で見事につくりあげてしまっています。何かに吸い寄せられるように上へ上へと登っていく少女たちは、まさに神に導かれたに違いありません。そう信じさせるほどの凄まじい映画としての迫力があります。後半は一転して、暗い屋内でのシーンを中心に、残された者たちの静かなる崩壊を描き、前半の失踪事件のインパクトを倍増してくれます。結局、謎の解決は何も示していないのですが、それが作品の奥行きを深め、台詞の一つ一つやちょっとした描写にまでいろいろと考えさせてくれる内容となっています。それと、音楽も効果的に機能していますね(メロトロンまで使っちゃってます)。
【Olias】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-02-09 00:38:38)
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