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《ネタバレ》 これが監督デビュー作とは思えないくらい、堂々とした安定感ある撮り方。画面も色合いも、そして進行も落ち着きに満ちている。母親ジーナ・ローランズを美しく撮ろうという愛情すら感じられるし(実際、他のジーナ出演作よりも綺麗に映っていると思う)、またジーナの側も、作中で子供に接するのと同様、作品そのものも暖かく包み込んでいる。●しかし、そのような作品外の親子関係に依存することなく、ドラマはじわじわと展開していく。突飛な事件も起こらない。その中で徐々に、しかし着実に変化していく関係性。それは必然的に、余韻にあふれたラストにつながっていきます。また、オスカー受賞済とはいえまだ若手だったマリサ・トメイが、ジーナすら食いかねないほどの存在感を発しており、作品にもう一本の芯を確保しています。●一方で、ドパルデューの役については、せっかくこの人まで起用に成功したんだったら、もう少し何とかならなかったかな、という気はします。あれなら単に「バーで出会ってちょっと口説きかけただけ」に近いんですよね。まあ、それはそれで慎みがあって良いともいえますけど。
【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2024-08-13 02:16:13)
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