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この映画のポスター写真の美しさにずっと惹かれていていつか見たいと思っていました。もし私がこの映画を2年以上前に見ていたらきっと3点で終わっていただろうと思います。ここ数年映画にどっぷりハマり、色々なものを見てきて自分の好みというのがだいぶ変わってきました。後味の悪い映画を毛嫌いしていた頃が懐かしく感じます。今は後味の悪い映画でも見た後の余韻を楽しむようになりました。まるで酒の味を覚えたようです。感覚がほんの少し肥えてきたのでしょう。彼女達とさほど年が変わらない私からの感想としては、こんなのあり得ないだろと思う反面、彼女達に共感できる部分も多くあり、なんとも言い難いところです。私の周りには当たり前の時間が当たり前のように流れていて、それらが一変して消えてしまうことなどないと私は勝手に思い込んでいます。しかし、もし彼女達のように私の周りにある当たり前の時間が消えてしまったら、私も同じく死を選ぶでしょうか。私はそんなことを考えたことすらないので、はっきりしたことは言えませんが、なにも死ぬことないじゃんと今の段階では思います。でも「あくまでも映画の世界だから」という言葉で片付けたくはありません。これは実際に起こっても不思議ではないのかもしれません。私自身、10代の女の子というのはいかに繊細で壊れやすいものなのかと考えてしまうほど強烈に衝撃的でした。5人の箱入り娘達が自ら選んだ運命。その結末に関してみなさんの意見はさまざまですが、私はこの映画を嫌いになれません。今はソフィア・コッポラの世界をもっと覗いてみたいという好奇心が芽生えています。木漏れ日が差し込み、言葉に表せないほどの映像の美しさと少女達の自然な美しさが大きな波長を描いて見事に調和しています。ため息が出るほど美しい映画でした。何だかよくわからないけど、惹きこまれるんです。
【未歩】さん 7点(2004-02-09 00:12:15)
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