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《ネタバレ》 主人公のロック・ハドソン、映画始まって早々、乗っていた駅馬車が悪党どもの襲撃を受け、許嫁を拉致される。彼本人も射殺され。って、それじゃあ映画の先が続かないので、とりあえず何故か、彼は死んでませんでした、ハイ。死んでなかったのでとりあえず彼は、悪党どもの追跡を始めます。というこの時点でもう、だいぶ理不尽な作品ですね。そこがスゴイところ。悪党のリーダー・スレイトンは、これはもうかなりのワルといった感じで(フィル・ケイリーという俳優さんですが、ちょっとチャールトン・ヘストンに似ていなくもなく)、お坊っちゃん顔のロック・ハドソンでは到底かなわないだろう、と思うのですが、さにあらず。主人公の方には(スレイトンを恐れて簡単には協力者が得られないにも関わらず)気がついたら妙な仲間が増えてきて、一方のスレイトンの方は仲間割れやら何やらでだんだん分が悪くなってくる。よせばいいのに、人質交換的に、主人公の許嫁を解放してしまい、逆に一度は殺そうとした元仲間を呼び戻すも、あっというまに射殺(この場面、許嫁と再会した主人公を画面が映しつつ、画面外からの銃声で表現される。これがなかなかのインパクト)。こうなりゃもう、悪党には滅びの道しか残っていない。主人公にタコ殴りにされた挙句、銃を拾い上げ一発逆転!と思いきや、卑怯にも後ろからの投げナイフ攻撃で、あわれ昇天。あの不敵な表情の悪党が、だんだんダメダメになっていって、ダメダメな斃され方で終わっちゃう、という感じ。もちろん主人公の執念の追跡劇が見どころの映画ではありますが、一方なーんかものすごく皮肉も効いている、不思議な味わいのある作品でした。
【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-09-30 23:26:19)
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