宮本武蔵(1954) の 鱗歌 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ミ行
 > 宮本武蔵(1954)
 > 鱗歌さんのレビュー
宮本武蔵(1954) の 鱗歌 さんのクチコミ・感想
作品情報
レビュー情報
宮本武蔵三部作の第一弾、要するにタケゾー時代の若き日が描かれる訳ですが、本作は関ケ原の戦いのさらに前から描かれているのが特徴。戦のさなかにタケゾーが塹壕(じゃないけど)を掘ってたりするのを見ると、まさに明日をも知れぬ雑草のような存在で、ああこの若者がやがて剣豪になっていくのか、人間の運命とは不思議なものよ、という感慨を深く感じさせる作品となっています。主演は三船敏郎、なので、こういう元気いっぱいの若者を演じても良し(七人の侍と同時期の作品ですね)、次作以降の貫録を漂わせる剣豪・武蔵を演じても良し。又八は本作では三國連太郎が演じていて(次作はバトンタッチ)、まあ、気持ちはわかるのですが、何だか見るからにインテリ学生みたいですな。
本作は第一作ということで、吉岡一門や小次郎との出会いに先立ち、それ以外の武蔵を囲む主要な登場人物が描かれていきますが、まーロクなヤツがいない。擱甲・朱美の母子は手のひらを返し、オババは態度を豹変させ、沢庵和尚もタケゾーのためを思ってかどうか知らんが彼をつるし上げる(この木が、エラく立派な木なのですけどね)。そんな中で決して変わらない一途さを見せるのが、お通さんなのですね。さすがはヅカ八千草。
あと、日本のカラー長編映画初期の作品でもありますが、さて、カラーをうまく生かせているかどうか。できれば道端の彼岸花の赤さなんかがもう少し綺麗に映っていたら、と思わないでもないのですが。
鱗歌さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-09-23 18:10:05)
鱗歌 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-03-24透明人間現わる8レビュー4.33点
2024-03-17宇宙人東京に現わる6レビュー4.70点
2024-03-16復讐の荒野(1950)7レビュー7.00点
2024-03-16クライ・マッチョ8レビュー6.33点
2024-03-09必殺! ブラウン館の怪物たち2レビュー1.33点
2024-02-12プリズナーズ・オブ・ゴーストランド6レビュー4.50点
2024-02-04マッハ無限大6レビュー4.66点
2024-02-04燃えよデブゴン6レビュー5.11点
2024-01-21セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ5レビュー7.03点
2024-01-13クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち7レビュー3.51点
宮本武蔵(1954)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS