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堤カントクの映画を「もーしゃーないなー」と暖かい気持ちで見守るようなことは、私のようにケツの穴の小さい人間にはできないもんで、もう彼の作品は観ないことにしようと思ってたのですが・・・その決心が簡単に揺らいでしまうあたり、さらにケツの穴を狭めてしまっているのですが。うーん、確かに各シーン、一生懸命撮っているとは思うんですけどねえ。気を使いながら撮っているし、しばしば茶目っ気出してヘンな撮り方、「普通じゃイヤだ」的な個性も発揮しているんだけど・・・しかしやっぱりこの妙なテンションにはついていけない。作品をユニークでヘンテコなものにしようという「遊び」が、何でもないようなシーンに偏っていて、要するに遊びやすい場面で遊んでいるだけでは? 例えば最後の巨大ロボットの登場、誰か、このシーンでワクワクしましたか? 某映画における“マシュマロマン登場”の半分でも、いや10分の1でも、ワクワクしましたか? どうもこの映画、途中のどうでもいいようなシーンでどうでもいいようなオフザケをする割に、クライマックスに向けて盛り上がるべきところでだんだん、段取り臭くなっていって、盛り上がりません。また、映画全体がいささか安直に回想シーンに頼り過ぎていて、かえってノスタルジー的な気分にも欠けてしまっている気がするし。「こんな大人になっちゃうなんて、子供の頃には思わなかった」みたいな忸怩たる思いが、もう少し作品に色濃く表現されていてもいいような気がするんだけど。と言う訳で、やっぱり、このカントクさん、苦手だなあ・・・と、思いきや!
【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2010-11-29 22:27:07)
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