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その昔、ウチの姉の2人の息子(つまり我が甥)の、兄の方がまだ小さくて、弟の方がさらに小さかった頃。この映画のビデオをつけると、兄の方は怖がって「消して!消して!」と逃げ回ってたのですが、弟の方は、普段は寝つきが極めて悪かったのに、このビデオを見ながらだと必ずすぅ~っと眠りについた時期がございました。その効果は実にテキメンでした。この映画にはアルファ波を誘発するような「何か」があるんでしょうかねえ。とてもそうは見えませんけどねえ。さて、原作はご存知ハインラインの『宇宙の戦士』、ま~正直、理屈っぽく退屈な小説なんですけども、その分、骨のある小説でもあるわけで、スタジオぬえの「パワードスーツ」挿絵のカッチョよさとも相まって、それなりに人気のある作品であります(わたしゃチト苦手、読みづらかった~)。ところがいざ映画化されてみると、がーん、パワードスーツが出てこない!そりゃまあそうで、バーホーベンがやりたいのはあくまで“人体損壊”、生身の兵士が(あらゆる軍事的常識を無視して)昆虫軍団と白兵戦を繰り広げることに意味がある!というわけで、だいぶ中身が乏しい映画にはなりましたが、これはこれで原作よりも面白かったりするのだから(恋のかけひきみたいなのも一応あったりして、カワユイではないの)、世の中不思議に満ちてます。ところで、バグが襲撃してくるシーン、普通は、カメラが兵士と同じ側に立ち、バグが「向こうからこちらへと」襲ってくる形でCG描写されるのが、このテの映画の常道だと思うのですが、そして実際この映画でもそのようなシーンは多いワケですが、その一方ナゼか、「向こうにいる」人間に、バグが「観客側から」襲い掛かる、ちょっとミョーなシーンもいくつかあり、これが意外にも意外な味があります(実は撮影上の都合だけだったりして)。この雰囲気、ハリーハウゼン風の味わいを少し思い起こさせますね。
【鱗歌】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-28 23:02:39)
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