ヒッチャー(1985) の 鱗歌 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ヒ行
 > ヒッチャー(1985)
 > 鱗歌さんのレビュー
ヒッチャー(1985) の 鱗歌 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ヒッチャー(1985)
製作国
上映時間98分
劇場公開日 1986-05-03
ジャンルアクション,ホラー,サスペンス,シリーズもの,バイオレンス
レビュー情報
好きな映画、というのとはちょっと違うかも知れない。好きだから何度でも繰り返し見ます、というんじゃなくって、ごく、たまーに見ては、作品の不気味さに震え上がり、堪能したい。今回見たのも、果たしていつ以来だったっけか。やっぱり面白い。怖い。不気味。痺れます。
『激突!』の後で、どういう映画があり得るか。どこまでトンガレるか。トンガリまくった挙句、こういう映画が生まれちゃう。そのこと自体が、面白いじゃないですか。
雨の中、現れたヒッチハイカー。『激突!』における、顔の見えない敵、というのとは違って(もっとも、『激突!』ではタンクローリー自体が“顔”な訳ですが)、こちらはいきなり顔を見せちゃう。おいおい、顔、見えちゃってるよ、とワケのわからない心配をしてしまうのですが、ちゃんと不気味さを持続させ、恐怖を持続させるルトガー・ハウアー。本当に得難い俳優をこの作品は得ることができ、この時点で99%は成功が保証されたもんでしょう。などと言うと、C・トーマス・ハウエルが気の毒か。いや、その凡庸さもしっかり、この映画では活きてます。
とにかくルトガー・ハウアー。やっぱりこの人、品がある。そして、何を考えているかわからない(アタマ空っぽ、という意味ではなく)。その独特の持ち味を、徹底的に邪悪さへと振り切って見せると、こんなコワいことになってしまう。作品と俳優の、一期一会、絶妙の組み合わせ。などと『ブレードランナー』のことも同じようにホメてしまいたくなる誘惑を抑えつつ。
この作品、実に不条理なサスペンスですが、不条理ゆえに散漫になるようなこと無く、緩急つけて緊張感を高めていきます。
切り詰められたセリフの、恐るべき切れ味。
一方、劇中のところどころで展開される派手なアクションシーンが、サスペンスに不釣り合いで、ちょっと浮いた感じがあるのも事実なのですが、この不条理世界にそういう場違いなものが放り込まれると、さらに不条理感が倍増し、さらに不気味さが膨れ上がってきます。これ、計算されたものなのかどうか、わからないけれど、結果として異様な効果をあげていて、やっぱりこの作品、フツーじゃない。
さて、次は、何年後に見ますかね。。。
鱗歌さん [インターネット(字幕)] 10点(2023-10-14 09:01:07)
鱗歌 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-27沈黙のテロリスト7レビュー2.40点
回路8レビュー4.96点
2024-04-21新・座頭市物語7レビュー7.15点
2024-04-21ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録7レビュー7.27点
2024-04-14片腕必殺剣7レビュー6.33点
2024-04-07ゴーストバスターズ/フローズン・サマー7レビュー5.25点
2024-04-07わが青春のアルカディア7レビュー3.90点
2024-03-31ソニック・ザ・ムービー6レビュー6.44点
2024-03-31ジョン・ウィック:パラベラム8レビュー6.55点
2024-03-30ウホッホ探険隊5レビュー6.07点
ヒッチャー(1985)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS