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いやこれ、面白かった!・・・ってのはイイのですが、何も書けん。書きたくない。
でも書くとすると(すみません)、およそ現実的ではないこのオハナシ、どうやったって破綻している訳で、それに対してココがおかしいとかアソコが納得いかないとかいう意見もあろうかと思うのですが、一方で「そんな理屈っぽく整合性を取ろうとしなくっても、もっと大胆に破綻してたっていいのに」という意見もあるでしょう。私もそう思います。映画のスピード感であったり、あるいは幻想性であったり、と言うものに対し、理屈っぽさは命取りになりかねない。「伏線回収」なんていう言葉、よくホメ言葉として使われるけれど、うまく回収しないとそれなりに危ういものがあったりもするのです。 だけどこの作品、理屈っぽさでスポイルされることなく、かろうじて踏みとどまることに成功しているように思えます。その危うさが、作品の魅力。 裏に理屈はあれど、理屈が追い付けない速さで、不条理が突っ走る、この不安定さ。不安定こそサスペンス。暴走気味に映画は進み、はたして今、自分はこの映画についていけてるのか、にドキドキしてしまう、こんな作品もめったに無い。 映画が理屈っぽくなっちゃイヤだ、とか言いつつ、これでラストに何らかのオチがつかなけりゃ、そりゃいくらテキトーな私だって怒るのであって、その点、この作品は気持ちよく見終わることができました。 という訳で、この映画、どういう作品かと言いますと、「誰かに無理やりでも見せたくなる映画」、です。同じ気分を誰かに味わわせたいのです。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 8点(2025-03-02 17:16:00)《新規》
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