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破壊に次ぐ破壊、とにかくモノを壊し過ぎる映画で、ここまでくると、ビョーキではないかと。そんで、街を舞台にひたすらバトルを繰り広げ、破壊の限りを尽くすにも関わらず、パニック描写はわずかなもの、市民の犠牲に至ってはまるで描かれない…ってのは、これまでのシリーズと大差ないので、まあ、言ってもしょうがないのでしょう。そういう面を省略するのは、ウルトラマンも同様ですし、怪獣型ロボットが登場するに至っては(ゴジラ型だけならまだしも、キングギドラ型まで登場)、もうヤケクソのお祭り騒ぎ。にしても、巨大宇宙船があんなに当たり前のように現れてよいもんなんだろうか? 多少は演出上の工夫があるにしても、もう少しイロイロと見せ方を工夫したくなりそうなもんなんですがねぇ。。。という、例によって例のごとく大味な作品なんですけれども、しかし本作、これまでとはキャスティングを変え、マーク・ウォールバーグを主人公に持ってきたのが、大正解。やたらムキムキでとても発明家には見えない役どころですが、彼を主人公に据えて彼自身にも戦いを繰り広げさせることにより、ロボットの演じる戦いと人間の演じる戦いとが、互いに呼応するように描かれ、これがなかなかの見せ場になってます。人間は巨大アパートの壁面で敵と戦い重力と戦う一方で、ロボットたちは文字通り超人的な戦いを繰り広げ、しまいにゃ物理法則なんぞ知ったことかとばかり、車が飛び跳ね、船が空から降ってくる。あまりにぶっとんだ豪快な映像を観てると、驚きを超えて、もう笑うしかないです。とまあ、ひたすら「スゴイ」のですが、内容的にはお世辞にもまとまっているとは言えず、はっきり言えば散漫。2、3本の作品に分けてもよさそうなものを、無理に(明らかに無理に)一本の映画に押し込んでいて、一応はサービスのつもりなんでしょうが……。いっそオムニバス作品とでも思って観た方が、いいかも知れません。そう思って観るなら、一番面白かったのは、第一話ともいうべき最初の方のエピソードだったりもするのですが。ムキムキ発明家のポンコツぶりに、ポンコツ発明品(番犬ロボットのポンコツぶり。あとの方で、敵の番犬ロボット(ポンコツではない)に襲われるハメにもなるのです)。一方でオプティマスもボロボロ。この部分のエピソードには、“ガラクタへの嗜好”とでもいうべきものが感じられて、何ともタマラないのです。
【鱗歌】さん [映画館(吹替)] 7点(2014-08-12 22:06:22)(良:1票)
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